[写真あり] 知覚過敏と歯髄炎の症状の違い、鑑別診断について

相談者: hahaさん (45歳:女性)
投稿日時:2008-05-29 18:48:54
こんにちは。

先ずは左下6番の経過から

5.6年前、自分で鏡を見ていて左下6番にひびが入っているのに気づく。(垂直方向に3本:5番との隣接面、頬側、舌側、の各々に1本づつ)症状もないので、そのままにしておきました。

H17.1月頃より、歯磨きの水がしみるようになり(5番との隣接面辺り)、暫くして歯科を受診。

元々の、虫歯銀のインレーの処置された部分を外し、ひびが入った部分を歯髄ぎりぎりまで削り、仮詰めで様子を見て、事後しみる様子もなっかたので、抜髄せずインレー処置して頂ました。

咬合面から見ると、太い十字形のインレーが納まっている状態です。


H18.秋頃 再び同じ箇所が歯磨きの水でしみだしたので、再受診。

しみる箇所は5番との隣接面のみと説明すると、医師は5番のインレーの下で虫歯が進行している可能性があるとの事で、5番のインレーを入換えることになりました。

事後、症状は一時的に無くなりましたが、2ヵ月後には再びしみるようになりました。

数日前には、突然お湯までがしみるようになり、硬いもので痛みが走ります。左側あごの骨から耳の辺りまで軽い灼熱感があると同時に、左上の骨の辺りに軽い痛みがあります。

(左上5.6番は歯肉が後退し、炎症が見られます。)

なかなか良い歯科医が見つからず、治療を先延ばしにしていたところ、信頼できそうな?ところが見つかり受診。

初診では、パノラマと左上下の部分写真各1枚をとって、歯周ポケットの検査とブラッシングの指導をして頂ました。

痛みのある箇所には、何も処置されませんでした。
抗生物質と痛み止めの飲み薬のみです。

医師の診断は、左下6番に空気をかけたとき頬側の歯茎の根元が反応しており、歯茎の後退も見られるので知覚過敏ではないかと。

左上5.6番については、写真から判断して虫歯が進行している可能性あり。との内容でした。

ここからやっと質問入らせて頂きます。



>質問1

医師は左下6番の掃除(麻酔を含む)とブラッシングで様子を見ようとのお考えですが、このまま様子を見ていて良いものか?

歯髄が炎症していて手遅れにならないか。
又、知覚過敏と歯髄炎の違いについて教えてください。


>質問2

歯肉が後退した場合の処置は、クリーニング(麻酔を含む)と歯根の根元にレジンを薄く貼り付けるのではどちらが良いか。

ちなみにこちらの医師は、レジンは根本的治療にはならないと考えておられます。

各々のメリット、デメリットを教えてください。
他に良い方法があれば教えてください。


長文にお付き合い頂き有難うございました。
正直なご意見をお聞かせ頂ければ幸いです

宜しくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2008-05-30 07:49:28
haha様おはようございます。


>質問1

歯髄炎知覚過敏かの鑑別診断が必要かと思います、知覚過敏で原因が歯磨剤なら、使うのをやめない限り治りません。

歯髄炎ならその処置が必要でしょう。


>質問2

歯肉の後退は歯周病でなければ、すべてオーバーブラッシングだといっていいでしょう、歯肉をすり減らさないような歯磨き技術の習得が必要です。


レジンは根本的治療にはならないと考えておられます。

私もそのように考えております。

知覚過敏もまたほとんど歯磨剤を使ってのオーバーブラッシングです。

オーバーブラッシング
http://www.yamadashika.jp/prevent08.html

ブラッシングの威力?
http://yamadashika.jugem.jp/?cid=104


画像1、画像2、オーバーブラッシングによる歯肉の退縮と歯磨剤による歯頚部の磨り減り。

画像1画像1 画像2画像2

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2008-05-30 12:19:52
>質問1

>医師は左下6番の掃除(麻酔を含む)とブラッシングで様子を見ようとのお考えですが、このまま様子を見ていて良いものか?

>歯髄炎症していて手遅れにならないか。
>又、知覚過敏歯髄炎の違いについて教えてください。

歯髄炎なら痛みが激烈で
眠れない、
話せない、
食事が出来ない、
歯チャンネルなど出来る余裕はないでしょうから、
担当医が知覚過敏と診断されたのであれば、
それでいいと思います。


>質問2

>歯肉が後退した場合の処置は、クリーニング(麻酔を含む)と歯根の根元にレジンを薄く貼り付けるのではどちらが良いか。

レジンを貼るのは、その場しのぎで何にも良くはなりません。

写真から不正歯列と過剰な力での歯磨きが見られます。
これらの改善が本当の治療であると思われます。

右上の犬歯にはかなりの歯肉退縮が見られます。
その後ろも同じようですね。

原因の診断と、適切な処置が必要で、
ベタベタとレジンを塗るのはお勧めしかねます。


保険の患者さんに迎合した、本来の医学的判断を後退させた
良くある処置なら、すぐに抜髄して、痛みを取るほうに
成るはずですが、
担当医は十分以上にキチンとしておられるように
思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: hahaさん
返信日時:2008-05-30 16:49:52
山田先生、佐藤先生

貴重な時間を割いてのご返答、有難うございます。


歯髄炎知覚過敏の鑑別診断が必要・・・

?鑑別診断には、具体的にはどのような方法があるのでしょうか。 


>歯髄炎なら・・・

仮に歯髄炎とした場合、軽度であれば残髄可能と何かで読んだことがあるのですが、どのように判別されるのでしょうか。



歯肉の後退は歯周病でなければ・・・・・・

ホームページを拝見いたしました。

私の場合、歯磨剤はあまり使わないほうですが、歯ブラシは1ヶ月もたないときもあります。確かに力が強すぎるかもしれません。

ただ歯周病についても気になります。

?歯周病とオーバーブラッシングの簡単な見分け方があれば教えてください。



>写真から不正歯列と・・・

私の場合、不正歯列を指摘されています。

?歯肉後退の原因が不正歯列と限定された場合、矯正以外で何か良い方法がありますか。



宜しくお願いいたします。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2008-05-30 17:07:47
>歯髄炎知覚過敏の鑑別診断が必要・・・

>?鑑別診断には、具体的にはどのような方法があるのでしょうか。 

答え

急性期(痛みがあります、慢性ならば自発的な痛みはありません)
歯髄炎ならば、痛みが大きく、持続的、刺激に敏感に反応し、
痛みは止まりません。
通常、破折や大きな虫歯が伴います。

知覚過敏は、刺激した時にだけ痛みは起き、比較的短い時間で消失します。
通常、おおきな虫歯などはありません。
(簡単にせつめいしております)


質問する余裕があるのが、知覚過敏、
心配する余裕もなく痛みが止まらないのが、
急性期の歯髄炎ですね。

お湯で痛みが誘発され、
これは中に液状の物質があり、過熱で膨張することで
痛みが出ます。
荷重がかかる痛みがでる。
根っこの周囲に炎症が起きると荷重や衝撃で痛みが出ます。

この記述だけであれば、神経は分解した蛋白になり、
炎症は根っこの先から波及して、根っこの周囲の
靭帯にまで影響してます。

本当なら、神経は死んでいるのでは???


>歯髄炎なら・・・

>仮に歯髄炎とした場合、軽度であれば残髄可能と何かで読んだことがあるのですが、どのように判別されるのでしょうか。

答え

殆どの場合は残せません。
非常にレアケースとお考え下さい。
若年者で感染が非常に少ない場合のみです。



歯肉の後退は歯周病でなければ・・・・・・

>ホームページを拝見いたしました。
>私の場合、歯磨剤はあまり使わないほうですが、
>歯ブラシは1ヶ月もたないときもあります。
>確かに力が強すぎるかもしれません。
>ただ歯周病についても気になります。

>?歯周病とオーバーブラッシングの簡単な見分け方があれば教えてください。

答え

歯周ポケットを計測して頂き、ポケットがあれば歯周病です。
(アバウトですが)

見分け方といわれても、
虫と鳥の見分け方を飛ぶからという理由でくくっているだけで、
オーバーブラッシングと歯周病の鑑別しても意味ないです。
写真から両方を疑いますね。

歯ブラシの持ち方で握り込むように持っていれば
オーバーブラッシングの可能性は高いでしょう。




>写真から不正歯列と・・・

>私の場合、不正歯列を指摘されています。
>?歯肉後退の原因が不正歯列と限定された場合、
>矯正以外で何か良い方法がありますか。

答え

ありません。

あるとすれば全部抜歯して総義歯ですが、
アフリカ諸国、南アジア、オーストラリア以外では現実的ではないですね。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2008-05-30 18:33:58
困ったもんだですね、、、はあ、、、


歯髄炎知覚過敏の鑑別診断ですが、
多くの歯科医ができなくて、、、


どうして、わからないのかな、、、


----------------

haha さん
こんばんは



通常(慢性)歯髄炎は痛みはありませんよ。

通常、大きな虫歯がなくても起こります。
ここが重要です。

多くの場合は、
過去に大きな虫歯を治療した経験のあるに起こります。

弱い痛みが、短時間起こります。
そして、また何でもなかったかのように、、、

何ヶ月か後に
また、ずーんといった鈍い痛みが起こります。
これが繰り返し起こるんです。

段々頻繁になります。
この時点でアウト(手遅れ)です。

ほとんどの歯科医は事の重大さをわかってません。
ですから、原因もわからず、
様子をみましょうというでしょうね。


人の歯髄炎はほとんどがこのタイプの急性化です。
それが、、、


佐藤先生の書かれたことは、
歯髄炎といっても特殊な、最終段階のことで、
まれです。
その場合は、根管が感染してます。

歯髄炎の最終段階ならば、持続的、痛みは止まりません。
その場合は、寝れないような日もあるでしょう。
あるいは、水を飲んでないと痛くて我慢できないような、、、
間違いなくアウト(手遅れ)である。
どんな歯科医でもわかるでしょう。

この頃ならば、
場合によっては、噛んで痛いこともあります。


知覚過敏は、刺激した時にだけ鋭い痛みが起き、
刺激がないと何にも気にならないはずです。一瞬の痛みです。

虫歯の場合も、露出した状態だと知覚過敏と同じように
物が詰まった時とか、
水等の刺激で一瞬の痛みもあることがありますが、
同時に歯髄炎の症状もあることがほとんどです。

ですが、虫歯の場合は(急性)歯髄炎なので、
封鎖をするとそのタイプの痛みは取れます。

大きな虫歯の時は、(慢性)歯髄炎の状態がまだ存在していれば、
治療後も違和感が残ったり、水や温熱による刺激に
反応するでしょう。



-----------

haha さんの場合いくつか別の問題があるので、注意が必要ですよ。


A:突然お湯までがしみる
B:硬いもので痛みが走る
C:左側あごの骨から耳の辺りまで軽い灼熱感
D:左上の骨の辺りに軽い痛み


B:C:D:は歯髄炎や知覚過敏とは関係ないです。

A:とB:が同じ歯からの症状かどうかは口の中を診査しないとわかりませんが、もしもそうなら、すでに歯髄はアウトです。

抜髄(感染しているかも)です。
文面からでは左下6番が一番怪しいですね。


特に、何もしていない時に痛みがないかどうかが
重要なポイントなんです。


お仕事はコンピューターの画面とか良く見られるでしょうか?

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2008-05-31 08:30:02
haha様おはようございます。


>仮に歯髄炎とした場合、軽度であれば残髄可能と何かで読んだことがあるのですが、どのように判別されるのでしょうか。

歯髄炎なら症状は、冷痛→温痛→咬合痛・夜間痛と進んでいくでしょう。

知覚過敏なら歯磨剤をやめれば1ヶ月もすれば治ります。


歯周病とオーバーブラッシングの簡単な見分け方があれば教えてください。


1.歯ブラシが短期間(1ヶ月くらい)で開いてしまう。
  歯ブラシは3ヶ月使っても開かないくらいが最低限必要です。

2.歯肉の退縮、フェスツーンがある。

3.を磨いたあと歯肉に傷がついてヒリヒリする

(オーバーブラッシングの人はこれをよく磨けていると勘違いしていることがあります)


等でしょうか。

オーバーブラッシング
http://yamadashika.jugem.jp/?cid=39

画像1 真ん中の犬歯歯頚部のロール状の肥厚がフェスツーンです

画像2 磨き傷

画像1画像1 画像2画像2

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: hahaさん
返信日時:2008-05-31 16:15:48
諸先生方 

充実したご返答をいただき、とても参考になりました。

先生方の文面から、どうも歯髄炎中期?とオーバーブラッシングによる歯肉後退が併発してるように思います。

何れ、いや近いうちに抜髄となるのでしょうが、私の場合、左下6番の臼歯は5番との隣接面のみ、しみて痛みます。

このような場合、痛んでる神経のみ抜くことは可能でしょうか?
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2008-05-31 16:50:06
左下6番の臼歯の近心根管の歯髄のみ抜髄ということであれば不可能だと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: hahaさん
返信日時:2008-06-02 14:20:59
先生方   ありがとうございました。

担当の先生とよく話し合った上で治療を進めたいと思います。

また、質問の折には、よろしくご指導下さい。
回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2008-06-02 16:55:05
haha さん
こんにちは。

遅くなってしまいましたが、、、


残念ながら、私の質問には
答えて下さらなかったので、
正しく診断は出ていません。

なので、治療することがどういう意味があるのか
わかりませんが、

---------------------------------

「左下6番の臼歯は5番との隣接面のみ、しみて痛みます。」


もしも、左下6番の詰め物にぴったりしていない状態ならば、
あなたの歯の症状(知覚過敏様の症状)は起こりえますよ。

知覚過敏ではありません。


---------------------------------

「痛んでる神経のみ抜くことは」

の意味が歯科医には伝わりにくく、
山田先生がなんとか解釈して書かれていますが、
歯冠部歯髄(歯の上の方の部分の歯髄)ということであれば、
あるいは6番だけという意味であれば、
可能ですよ。

ですが、成人では、歯冠部歯髄のみの抜髄は、
長期的にみると予後が良くないので、やめたほうが良いです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: hahaさん
返信日時:2008-06-03 11:41:18
宮下先生

寧にご説明くださったにもかかわらず、
返信が遅くなりすみません。

左下6番は、先生の説明文中のA:,B:が10日前から併発し始めてましたので、抜髄の可能性が高いのかと思っておりましたが、昨日の夕食からB:の症状は消え、冷水による刺激痛も2.3日前に比べて、ややましになりました。

C:D:は現在ありません。 


>弱い痛みが短時間

これも、10日前がピークで、現在はありません。

過去、1年ぐらい前より疲れたときに数回あったと思います。
この時同時に左上も痛みました。

10日前ごろは、歯医者さん探しとの情報の収集で、モニターの前に座っている時間が長かったので、体調はかなり悪かったと思います。

このような状態は、繰り返しの前段階なのでしょうか?


>左下6番つめものがぴったりしていない

5番の歯が邪魔をしてわかりにくいのですが、5番がわ側面には、歯冠部の半分よりやや下まで縦長に詰め物が納まっており、その下(歯茎の根元)には歯間ブラシが入ります。

歯肉も少し後退しているようです。

ぴったりしていない状態ならば、知覚過敏ではないとすればなんでしょうか?


>痛んでいる神経のみ抜くことは

根管部 2本のうち、1本が感染していた場合、片方だけも残せたらと思ったのですが、よく考えるとおかしいですね。
回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2008-06-04 20:41:16
haha さん
こんばんは

>弱い痛みが短時間

>「これも、10日前がピークで、現在はありません。このような状態は、繰り返しの前段階なのでしょうか?」


よかったですね。
でも、また同じ状態になったら要注意ですよ。

--------------


>左下6番つめものがぴったりしていない

「ぴったりしていない状態ならば、知覚過敏ではないとすればなんでしょうか?」


X:左下6番の頬側(ほっぺた側)ではなく隣接面と歯の間)からしみるような気がすると書かれていましたので、詰め物がぴったりしていない場合に起こる冷水痛の可能性と


Y:元々の、虫歯銀のインレーの処置された部分を外し、ひびが入った部分を歯髄ぎりぎりまで削り、と書かれていますので、左下6番の歯髄が炎症を起こしてして凍みやすくなっていて知覚過敏と同じような症状が出ている可能性と


Z:左下6番の下(歯茎の根元)には歯間ブラシが入ります、ということで、純粋に、歯自体はどこも悪くないが、歯周病、あるいは歯肉が退縮しているために知覚過敏で凍みているという可能性


とがあります。

----------------

治療は


Y:と診断できる場合は抜髄ですよ。

Z:の場合は通常は様子見

X:の場合は、詰め物をぴったり合わせてもらうと治る可能性がありますが、もともと左下6番は歯髄ぎりぎりまで削っているようなので、抜髄になる可能性はX:Y:Zどれでもありえます。


知覚過敏の場合は
どこが悪いかがわかりやすいですので、
先生にあなたが感じている痛みと同じ痛みを誘発してもらえば
そこが原因です。
ですから、その部分を治療してもらえば良いだけです。

-----------------


但し、何もしていない時には痛みがないと仮定しています。


X:なのかY:なのか:Z:なのかは
痛みのタイプをお聞きして(これが一番重要)
目(マイクロスコープ)で診て
痛みを誘発して
初めて、確実にわかります。




タイトル [写真あり] 知覚過敏と歯髄炎の症状の違い、鑑別診断について
質問者 hahaさん
地域 非公開
年齢 45歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯、知覚過敏の痛み
根管治療その他
う蝕関連
根管治療関連
専門的な質問その他
その他(診断)
その他(写真あり)
知覚過敏
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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