歯科における感染対策について、今の先生は手袋をしてくれません
相談者:
こばさん (33歳:女性)
投稿日時:2008-08-01 22:42:28
初めて相談させていただきます。
現在、下8番の抜歯にて通院中です。
担当医は歯のチェックのような簡単な処置〜出血を伴う処置まで、グローブを全くはめていません。
見る限り、他の患者の処置後、簡単に手を洗うのみで移動してきます。
口腔内吸引のチューブも、交換している場面は見たことがありません。
素手で何人もの口腔内を診療されるという行為は、私は生理的に嫌悪感を感じますし、感染への不安が毎回診療を受けるたびに付きまといます。
過去の感染についての相談は検索し、保険診療内では感染対策を行うと赤字になること・手先の感覚が鈍ることなどを理由に、グローブを装着しないという考え方があるのはわかりました。
そこで質問です。
?診療前にグローブをはめてくださいとお願いしてもいいでしょうか?
気を悪くされて診療に影響するでしょうか?
(担当医は自信家で、自分の言う通りにすれば間違いないというタイプの方です。)
?グローブを拒否されたとして、そこでの治療は中断し、他院への紹介状や資料提供をお願いするのは可能でしょうか?
?過去回答から、通常の診療で感染が起こることはまずあり得ないとの見解が多いように感じますが、何を以ってそう判断しているのでしょうか?
診察前後に血液検査でもしているのでしょうか?
手洗いは完全な感染対策ではないと思いますが、ご自身がキャリアーにならないと言いきれるのでしょうか?
?コスト面や手先の感覚というものは、患者の感染リスクより優先されるものなのでしょうか?
?コスト面が問題だとしたら、そう仰る先生方は、それに対して何か働きかけはしているのでしょうか?
歯科学会は、見解はどのようなものでしょうか?
例えば厚生省(?)などに意見していて、それを厚生省が無視しているのでしょうか?
?過去回答では、インフォームドコンセントが大切との記述が多いですが、感染リスクに対しては説明すらされてない様に感じます。
患者によっては、グローブをされるほうが嫌という方もいるかもしれません。
ですが、私なら現制度では保険診療内で感染対策は難しいと説明されれば、自費診療を選びます。
そういった選択はないのでしょうか?
質問が多く申し訳ございません。
答えられる範囲で結構ですので、宜しくお願いいたします。
現在、下8番の抜歯にて通院中です。
担当医は歯のチェックのような簡単な処置〜出血を伴う処置まで、グローブを全くはめていません。
見る限り、他の患者の処置後、簡単に手を洗うのみで移動してきます。
口腔内吸引のチューブも、交換している場面は見たことがありません。
素手で何人もの口腔内を診療されるという行為は、私は生理的に嫌悪感を感じますし、感染への不安が毎回診療を受けるたびに付きまといます。
過去の感染についての相談は検索し、保険診療内では感染対策を行うと赤字になること・手先の感覚が鈍ることなどを理由に、グローブを装着しないという考え方があるのはわかりました。
そこで質問です。
?診療前にグローブをはめてくださいとお願いしてもいいでしょうか?
気を悪くされて診療に影響するでしょうか?
(担当医は自信家で、自分の言う通りにすれば間違いないというタイプの方です。)
?グローブを拒否されたとして、そこでの治療は中断し、他院への紹介状や資料提供をお願いするのは可能でしょうか?
?過去回答から、通常の診療で感染が起こることはまずあり得ないとの見解が多いように感じますが、何を以ってそう判断しているのでしょうか?
診察前後に血液検査でもしているのでしょうか?
手洗いは完全な感染対策ではないと思いますが、ご自身がキャリアーにならないと言いきれるのでしょうか?
?コスト面や手先の感覚というものは、患者の感染リスクより優先されるものなのでしょうか?
?コスト面が問題だとしたら、そう仰る先生方は、それに対して何か働きかけはしているのでしょうか?
歯科学会は、見解はどのようなものでしょうか?
例えば厚生省(?)などに意見していて、それを厚生省が無視しているのでしょうか?
?過去回答では、インフォームドコンセントが大切との記述が多いですが、感染リスクに対しては説明すらされてない様に感じます。
患者によっては、グローブをされるほうが嫌という方もいるかもしれません。
ですが、私なら現制度では保険診療内で感染対策は難しいと説明されれば、自費診療を選びます。
そういった選択はないのでしょうか?
質問が多く申し訳ございません。
答えられる範囲で結構ですので、宜しくお願いいたします。
回答1
ポプラ小児歯科医院(千葉県茂原市)の森川です。
回答日時:2008-08-01 23:45:37
??:こういった質問はその当事者でないとわからないと思います。
?:患者→患者と患者→医療従事者は別に考えます。どちらを想定されてますでしょうか?
患者→患者の場合ですと、感染が成立する血液の量を基準に考えると、手を洗わないことだけで感染が成立するとは考えにくいと思います。
患者→医療従事者ですと、HBなら感染する可能性がありますが、抗体を持っていれば、ほぼ大丈夫です。
それ以外は感染の可能性は0ではもちろんありませんが、かなり低いと思います。
?HIV,HB,HC等の血液を介して感染するものに対しては、医療機関は感染予防に努めるとの見解が厚生省から出ているかと思います。
インフルエンザ等の飛沫感染する感染症に関しては、コスト面から感染予防はできていないと思います。(感染する場所は、待合室も含みますので)おそらく日本中のどこの病院でもそうかと思います。
MRSA等の(ある意味、医療従事者がもつ常在菌によって)手指や衣類などから感染するものに対しては、歯科医院では、ほとんど対策はとられていないと思いますが、歯科医院において実際に感染を起こしたケースはないと思います。
?医療安全管理マニュアルの設置義務化等、厚生省からの働きかけはすでにされてきてはいますが、まだ十分に浸透してはいないようです。
診療報酬の差(診察料の金額差)を利用してさらに浸透させようとしているようにも思われますが、現時点ではあまり有効ではないようにも思えます。
?感染予防はインフームドコンセントの類ではないと思います。保険と自費で感染予防の水準を変えるという発想は私には理解できません。
?:患者→患者と患者→医療従事者は別に考えます。どちらを想定されてますでしょうか?
患者→患者の場合ですと、感染が成立する血液の量を基準に考えると、手を洗わないことだけで感染が成立するとは考えにくいと思います。
患者→医療従事者ですと、HBなら感染する可能性がありますが、抗体を持っていれば、ほぼ大丈夫です。
それ以外は感染の可能性は0ではもちろんありませんが、かなり低いと思います。
?HIV,HB,HC等の血液を介して感染するものに対しては、医療機関は感染予防に努めるとの見解が厚生省から出ているかと思います。
インフルエンザ等の飛沫感染する感染症に関しては、コスト面から感染予防はできていないと思います。(感染する場所は、待合室も含みますので)おそらく日本中のどこの病院でもそうかと思います。
MRSA等の(ある意味、医療従事者がもつ常在菌によって)手指や衣類などから感染するものに対しては、歯科医院では、ほとんど対策はとられていないと思いますが、歯科医院において実際に感染を起こしたケースはないと思います。
?医療安全管理マニュアルの設置義務化等、厚生省からの働きかけはすでにされてきてはいますが、まだ十分に浸透してはいないようです。
診療報酬の差(診察料の金額差)を利用してさらに浸透させようとしているようにも思われますが、現時点ではあまり有効ではないようにも思えます。
?感染予防はインフームドコンセントの類ではないと思います。保険と自費で感染予防の水準を変えるという発想は私には理解できません。
回答2
歯医者/歯科情報の歯チャンネル運営者の田尾です。
回答日時:2008-08-02 00:25:33
僕はグローブは感染予防のためというよりも、こばさんのように素手だと不快に感じられる方がいらっしゃるので、患者サービスの一環としての意味合いが強いと考えています。
本当の意味での感染予防はグローブではなく、器具の滅菌だったり、医院のシステムだったり、もっと目に見えない部分にあります。
ですので、グローブをしていないから感染が怖い!という理由で転院されるのはちょっとどうかな?と思いますが、そのせいで先生との信頼関係が築けなくなってしまうのであれば治療の結果にも影響してくると思いますので、転院されても良いのではないかと思います。
逆にこばさんが我慢できるのであれば、転院の必要はないと思います。
正直な話、感染予防をほぼ完璧に行っている歯科医院はほとんど無いと思います。
でも、歯科治療が原因で集団肝炎が発生した!とか、学校検診で生徒全員がエイズに!とかいう話はありませんよね。
注射器の針を使いまわしているとかであれば論外ですが、ほとんどの歯科医院が一応許容される範囲内で感染対策は行っているのではないかとは思います。
でも、グローブを常時着用している歯科医院も、滅菌・感染予防に力を入れている歯科医院も、都心部であれば探せばいくらでもありますので、そういった歯科医院にかかられることも全く悪いことではないと思います。
本当の意味での感染予防はグローブではなく、器具の滅菌だったり、医院のシステムだったり、もっと目に見えない部分にあります。
ですので、グローブをしていないから感染が怖い!という理由で転院されるのはちょっとどうかな?と思いますが、そのせいで先生との信頼関係が築けなくなってしまうのであれば治療の結果にも影響してくると思いますので、転院されても良いのではないかと思います。
逆にこばさんが我慢できるのであれば、転院の必要はないと思います。
正直な話、感染予防をほぼ完璧に行っている歯科医院はほとんど無いと思います。
でも、歯科治療が原因で集団肝炎が発生した!とか、学校検診で生徒全員がエイズに!とかいう話はありませんよね。
注射器の針を使いまわしているとかであれば論外ですが、ほとんどの歯科医院が一応許容される範囲内で感染対策は行っているのではないかとは思います。
でも、グローブを常時着用している歯科医院も、滅菌・感染予防に力を入れている歯科医院も、都心部であれば探せばいくらでもありますので、そういった歯科医院にかかられることも全く悪いことではないと思います。
回答3
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2008-08-02 01:20:56
こばさん、こんにちは。
感染のことで色々とお考えのことと思います。
>口腔内吸引のチューブも、交換している場面は見たことがありません。
上記の件について一点コメントします。
おそらくはバキュームチップのことだと思いますが、これを交換しているところを患者さんが目撃する機会は少ないと思います。
また、森川先生のお答えと重複しますが、インフォームドコンセントと感染対策は、そもそも性質が異なり、同列に語られる事柄ではないと思います。
短いですがご参考までに。
感染のことで色々とお考えのことと思います。
>口腔内吸引のチューブも、交換している場面は見たことがありません。
上記の件について一点コメントします。
おそらくはバキュームチップのことだと思いますが、これを交換しているところを患者さんが目撃する機会は少ないと思います。
また、森川先生のお答えと重複しますが、インフォームドコンセントと感染対策は、そもそも性質が異なり、同列に語られる事柄ではないと思います。
短いですがご参考までに。
相談者からの返信
相談者:
こばさん
返信日時:2008-08-02 15:11:56
森川先生・田尾先生・中本先生、
お忙しい中、また診療後でお疲れでしたでしょうに、コメントいただき有難うございました。
一つ一つ、繰り返し読ませていただき、改めて考えてみました。
森川先生のご回答から、厚生省の対応等とても参考になりました。
グローブをはめずに診療する歯科医に掛かったのは、今回が初めてです。
目を閉じて口を開けたら、匂いというか味というか…素手が入ってきたのがすぐにわかり、驚いて目を見開いてしまいました。
私の前には、義歯の方の診療をされていました。
田尾先生の仰るように、患者サービスという考え方はもっともだと思います。
中本先生が仰るように、私が見ていないだけで、バキュームチップは換えてくれていると信じたいと思います。
(掛かっている歯科医院は、診療台が横並びでカーテン等のしきりはなく、隣の診察準備や治療の様子や患者さんの表情まで丸見えですが…)
ですが、やはりグローブも感染対策という意味でも捉えていただきたいという気持ちは変わりません。
森川先生・田尾先生の仰るように、インフルエンザやMRSA、学校検診など、実際に感染の報告はないのかもしれませんが、それが明らかな原因であるという調査がされていないだけのようにも感じます。
調査・報告がないだけで、歯科受診が原因で何かに感染したという事例がないとは言い切れないのではないでしょうか?
私が無知なだけで、エビデンスや研究、大規模臨床試験結果などがあるのでしたら、申し訳ございません。
グローブをはめないことで起こる感染は、血液を介するものだけではないように思います。
例えばですが、ミュータンス菌やEBウィルス、風邪等のウィルスまで、口腔内は沢山の菌やウィルスがいますよね。
もちろん、空気中に存在しているものも沢山ですし、飛沫感染等ありとあらゆる菌と感染経路があるのは承知しております。
でも、口腔内のプロが、ご自身の手を介して感染を起こしてしまうのはプロ意識に欠けるのではないかと、私個人は思います。
初回の診察は子どもと二人で掛かりましたが、私の診察後そのまま子どもを診察されました。
せっかくミュータンス菌を感染させないようにと家族で気をつけているのが、全く無意味だなと感じました。
インフォームドコンセントの件ですが、感染対策とは同列でないのは理解できます。
しかしグローブをはめずに治療される方や患者毎に交換しない方は、私の中では感染対策をしていないと考えますので、その上で治療をされるのであれば、感染リスクを説明しそれでも構わないと同意をとっていただきたいと思います。
ですから、感染対策をしていないのであれば、それはやはりインフォームドコンセントが必要と考えます。
インフォームドコンセントは治療方針のみに限定されるものではないと考えております。
(私個人は、グローブをはめて治療する・しないも、治療の方針に含まれるとも考えておりますが。)
http://www.umin.ac.jp/inf-consent.htm#sec-2
森川先生の仰られるように、保険と自費で感染予防の水準を変えるという発想は、私もおかしいと思っております。
ですが、過去の感染対策相談への回答を検索したところ、保険ではグローブを患者毎に変えるのは不可能・それが出来るのは自費診療だからだという回答が大変多かったので、現状では仕方ないのかと考えての提案です。
だからこそ、歯科学会・厚生省の見解を伺いました。
以上、また長文になってしまいましたが、既にコメントしてくださった先生もそうでない方も、コメントをお聞かせいただけると有難いです。
宜しくお願いいたします。
お忙しい中、また診療後でお疲れでしたでしょうに、コメントいただき有難うございました。
一つ一つ、繰り返し読ませていただき、改めて考えてみました。
森川先生のご回答から、厚生省の対応等とても参考になりました。
グローブをはめずに診療する歯科医に掛かったのは、今回が初めてです。
目を閉じて口を開けたら、匂いというか味というか…素手が入ってきたのがすぐにわかり、驚いて目を見開いてしまいました。
私の前には、義歯の方の診療をされていました。
田尾先生の仰るように、患者サービスという考え方はもっともだと思います。
中本先生が仰るように、私が見ていないだけで、バキュームチップは換えてくれていると信じたいと思います。
(掛かっている歯科医院は、診療台が横並びでカーテン等のしきりはなく、隣の診察準備や治療の様子や患者さんの表情まで丸見えですが…)
ですが、やはりグローブも感染対策という意味でも捉えていただきたいという気持ちは変わりません。
森川先生・田尾先生の仰るように、インフルエンザやMRSA、学校検診など、実際に感染の報告はないのかもしれませんが、それが明らかな原因であるという調査がされていないだけのようにも感じます。
調査・報告がないだけで、歯科受診が原因で何かに感染したという事例がないとは言い切れないのではないでしょうか?
私が無知なだけで、エビデンスや研究、大規模臨床試験結果などがあるのでしたら、申し訳ございません。
グローブをはめないことで起こる感染は、血液を介するものだけではないように思います。
例えばですが、ミュータンス菌やEBウィルス、風邪等のウィルスまで、口腔内は沢山の菌やウィルスがいますよね。
もちろん、空気中に存在しているものも沢山ですし、飛沫感染等ありとあらゆる菌と感染経路があるのは承知しております。
でも、口腔内のプロが、ご自身の手を介して感染を起こしてしまうのはプロ意識に欠けるのではないかと、私個人は思います。
初回の診察は子どもと二人で掛かりましたが、私の診察後そのまま子どもを診察されました。
せっかくミュータンス菌を感染させないようにと家族で気をつけているのが、全く無意味だなと感じました。
インフォームドコンセントの件ですが、感染対策とは同列でないのは理解できます。
しかしグローブをはめずに治療される方や患者毎に交換しない方は、私の中では感染対策をしていないと考えますので、その上で治療をされるのであれば、感染リスクを説明しそれでも構わないと同意をとっていただきたいと思います。
ですから、感染対策をしていないのであれば、それはやはりインフォームドコンセントが必要と考えます。
インフォームドコンセントは治療方針のみに限定されるものではないと考えております。
(私個人は、グローブをはめて治療する・しないも、治療の方針に含まれるとも考えておりますが。)
http://www.umin.ac.jp/inf-consent.htm#sec-2
森川先生の仰られるように、保険と自費で感染予防の水準を変えるという発想は、私もおかしいと思っております。
ですが、過去の感染対策相談への回答を検索したところ、保険ではグローブを患者毎に変えるのは不可能・それが出来るのは自費診療だからだという回答が大変多かったので、現状では仕方ないのかと考えての提案です。
だからこそ、歯科学会・厚生省の見解を伺いました。
以上、また長文になってしまいましたが、既にコメントしてくださった先生もそうでない方も、コメントをお聞かせいただけると有難いです。
宜しくお願いいたします。
回答4
美江寺歯科医院(岐阜県瑞穂市)の小牧です。
回答日時:2008-08-02 23:39:40
感染対策については、患者さん側からはわかりづらいところですね。
患者さん側が感染対策をどこまで望み、医療者側がどこまで対応できるかの線引きのように思います。
もし現在の医療の水準で最高の感染対策を望むなら、手術室で治療を受けなければなりません。
そこまで行かなくても、アメリカで行われている高い水準まで足しいている歯科医院は日本にはほとんどありません。
こばさんがグローブをするかどうかで線引きをするなら、それにあった歯科医院を探されたほうがいいと思います。
グローブを普段使わない先生に使っていただくとなると、かなりのコストがかかります。
たかがグローブ1枚ですがシステムをけるということは、それ1枚では買えませんし、商品の発注、在庫の管理などのスタッフの業務が増え管理のコスト高になります。
どうしてもグローブにこだわるなら、今の先生にお願いするより変わられるのも一つの選択肢ではないでしょうか。
ちなみに一部の歯科医のことだけであると思いますが、時々耳にすることがあります。
患者さんの前で、新しいグローブをはめて、終わったら目の前で捨てなさい。
滅菌パックは、患者さんの目の前で開封する。
コップやエプロンは、治療がすんだらすぐに患者さんの目の前でゴミ箱に捨てる。
などのパフォーマンスを重要視するような、話を聞きます。
大学病院でさえすべてのものが滅菌されているわけではなく、一般開業医では、滅菌していても本当に滅菌レベルに達しているか疑問に思われることもあります。
私のところの患者さんで、大学病院の滅菌レベルに疑問を持って転院して見えた医療従事者の患者さんが見えます。
私の医院でも、まだまだ不十分で改善の余地があることをお話して、そこで線引きしていただいています。
医科と歯科では感染に対する感覚がずいぶん違うようで医科の方からみると、かなり不十分に見えるようです。
患者さん側が感染対策をどこまで望み、医療者側がどこまで対応できるかの線引きのように思います。
もし現在の医療の水準で最高の感染対策を望むなら、手術室で治療を受けなければなりません。
そこまで行かなくても、アメリカで行われている高い水準まで足しいている歯科医院は日本にはほとんどありません。
こばさんがグローブをするかどうかで線引きをするなら、それにあった歯科医院を探されたほうがいいと思います。
グローブを普段使わない先生に使っていただくとなると、かなりのコストがかかります。
たかがグローブ1枚ですがシステムをけるということは、それ1枚では買えませんし、商品の発注、在庫の管理などのスタッフの業務が増え管理のコスト高になります。
どうしてもグローブにこだわるなら、今の先生にお願いするより変わられるのも一つの選択肢ではないでしょうか。
ちなみに一部の歯科医のことだけであると思いますが、時々耳にすることがあります。
患者さんの前で、新しいグローブをはめて、終わったら目の前で捨てなさい。
滅菌パックは、患者さんの目の前で開封する。
コップやエプロンは、治療がすんだらすぐに患者さんの目の前でゴミ箱に捨てる。
などのパフォーマンスを重要視するような、話を聞きます。
大学病院でさえすべてのものが滅菌されているわけではなく、一般開業医では、滅菌していても本当に滅菌レベルに達しているか疑問に思われることもあります。
私のところの患者さんで、大学病院の滅菌レベルに疑問を持って転院して見えた医療従事者の患者さんが見えます。
私の医院でも、まだまだ不十分で改善の余地があることをお話して、そこで線引きしていただいています。
医科と歯科では感染に対する感覚がずいぶん違うようで医科の方からみると、かなり不十分に見えるようです。
回答5
ポプラ小児歯科医院(千葉県茂原市)の森川です。
回答日時:2008-08-02 23:50:19
現段階では、感染経路がほぼ特定されており、その経路として医療行為が確認済み、もしくは、ほぼ存在することが間違いないと考えられるような感染症に対してのみ対応するのが妥当かと、個人的には思います。
たとえば、HBやHIVなのどように、
「血液→器具(手指を含む)→体内」
といった感染経路のものは、当然対応すべきかと思います。
人為的エラーも考えれば、ギリギリセーフではなくて、十分に余裕をもって感染が成立しないレベルまで感染予防を行ったほうが良いと考えます。
WHOの指針がそうだったかと思いますが、血液が付着した器具は、すべて使い捨て、もしくは(あらゆる微生物を死滅させる)滅菌を、必ず例外なく行うのが原則かと思います。
ですので個人的には、当然、手袋は一人一人に使い捨てが妥当かと思いますが、そこまでする必要はないとする考え方もあるかと思います。
また、健診の時の様子を見ていただけると、気づかれるかたもおられるかもしれませんが、素手の場合は、口の中に手をいれない。
もしくは(素手で唾液に触れると気持ち悪いので)患者ごとに手を必ず洗うはずです。
それに対して、手袋をしている先生のほうが、患者ごとに手を洗わないケースが時折、見受けられます。
こういった、ただ手袋をつけているだけといった状況が存在するのは、(衛生士さん向けの雑誌に書いてあったのですが)実際に感染予防上必要と考えているのではなくて、患者さんの目を気にしての対応という面が大きいようです。
もしも本当に唾液による感染を気にされるのなら、どちらがよろしくないかは、わかりますよね?
ただ、虫歯のように原因菌が特定されていない(ミュータンス菌は虫歯の原因菌のひとつにすぎません)上に、感染経路もはっきりしていない(母親からの食器を介しての感染は推論に過ぎません)、さらにほぼすべての人が感染し、当然、予防法も確立していないような感染症を、歯科医院で感染させられることを気にされるのはあまり意味のあることではないように思います。
たとえば、HBやHIVなのどように、
「血液→器具(手指を含む)→体内」
といった感染経路のものは、当然対応すべきかと思います。
人為的エラーも考えれば、ギリギリセーフではなくて、十分に余裕をもって感染が成立しないレベルまで感染予防を行ったほうが良いと考えます。
WHOの指針がそうだったかと思いますが、血液が付着した器具は、すべて使い捨て、もしくは(あらゆる微生物を死滅させる)滅菌を、必ず例外なく行うのが原則かと思います。
ですので個人的には、当然、手袋は一人一人に使い捨てが妥当かと思いますが、そこまでする必要はないとする考え方もあるかと思います。
また、健診の時の様子を見ていただけると、気づかれるかたもおられるかもしれませんが、素手の場合は、口の中に手をいれない。
もしくは(素手で唾液に触れると気持ち悪いので)患者ごとに手を必ず洗うはずです。
それに対して、手袋をしている先生のほうが、患者ごとに手を洗わないケースが時折、見受けられます。
こういった、ただ手袋をつけているだけといった状況が存在するのは、(衛生士さん向けの雑誌に書いてあったのですが)実際に感染予防上必要と考えているのではなくて、患者さんの目を気にしての対応という面が大きいようです。
もしも本当に唾液による感染を気にされるのなら、どちらがよろしくないかは、わかりますよね?
ただ、虫歯のように原因菌が特定されていない(ミュータンス菌は虫歯の原因菌のひとつにすぎません)上に、感染経路もはっきりしていない(母親からの食器を介しての感染は推論に過ぎません)、さらにほぼすべての人が感染し、当然、予防法も確立していないような感染症を、歯科医院で感染させられることを気にされるのはあまり意味のあることではないように思います。
相談者からの返信
相談者:
こばさん
返信日時:2008-08-05 00:38:47
小牧先生・森川先生
コメントをどうも有難うございました。
返信が遅くなってしまったこと、心からお詫びいたします。
小牧先生
小牧先生の仰るように、患者の目の前でのパフォーマンスは、とても有効だと思います。
そのようにしていただいていたら、こんなに不信感は生まれなかったと思います。
現在通っている歯科医院では、ちゃんとグローブもあるんです。
違う先生が消毒の処置をされたときグローブをされていました。
ですから大幅なシステム変更にはならないと思うのです。
その違う先生が処置された時に、
「先生はグローブをされるんですね。
私素手で治療されるのは嫌なんですけど。
この間かなりの出血を伴う処置も素手でした。私が感染症だったらどうするんでしょうね?」
と言ってみましたが、
「口腔外科の先生はグローブしない人が多いよね。忙しくて煩わしいんじゃないかな。
まあ自分が感染する分には自己責任だし、キャリアーになるかもしれないのだけが心配だよねー。」
との返答でした。
そして、私の発言は伝えていただけなかったようで、次も当たり前のように素手でした。
患者に見える部分のグローブですらいい加減なら、見えない部分はもっといい加減なのではと思ってしまいます。
先生の仰るように、本当に滅菌レベルに達しているのかと疑問だとしても、出来る範囲でしていただけるところに転院したほうが、きっと私にとってはいいのだと思います。
下8番の抜歯で伺ったのに、抜歯してみたら7番の奥側と付いていたクラウンも外され更に削られていました。
次回診察で何故7番を?と質問したら、
「虫歯だから。けっこうひどかったわよ。
大丈夫。先生が上手くやってあげるから。先生上手だから。」
との返答・・・
不信感がなかったら、そうなのかと思えたかもしれませんが、グローブのことで不信でいっぱいの私は、8番が横向きに生えていて抜きにくいから7番も削ったのかもと思っています。
その1,2ヶ月前に健診で歯を診察していただいたときは、虫歯は一本もないと言われたのです。
「これだけ難しい親知らずを○分で抜いてあげたのよ。
本来なら大学でやるレベルだよ。
反対の親知らず抜歯した先生はもっと時間掛かったでしょ?
良かったねー、先生上手で!!」
と診察に行くたびに言われます。
私としては、何分掛かっても丁寧にしていただきたいし、グローブをはめる手間を惜しまない先生にかかりたいものです。
コメントをどうも有難うございました。
返信が遅くなってしまったこと、心からお詫びいたします。
小牧先生
小牧先生の仰るように、患者の目の前でのパフォーマンスは、とても有効だと思います。
そのようにしていただいていたら、こんなに不信感は生まれなかったと思います。
現在通っている歯科医院では、ちゃんとグローブもあるんです。
違う先生が消毒の処置をされたときグローブをされていました。
ですから大幅なシステム変更にはならないと思うのです。
その違う先生が処置された時に、
「先生はグローブをされるんですね。
私素手で治療されるのは嫌なんですけど。
この間かなりの出血を伴う処置も素手でした。私が感染症だったらどうするんでしょうね?」
と言ってみましたが、
「口腔外科の先生はグローブしない人が多いよね。忙しくて煩わしいんじゃないかな。
まあ自分が感染する分には自己責任だし、キャリアーになるかもしれないのだけが心配だよねー。」
との返答でした。
そして、私の発言は伝えていただけなかったようで、次も当たり前のように素手でした。
患者に見える部分のグローブですらいい加減なら、見えない部分はもっといい加減なのではと思ってしまいます。
先生の仰るように、本当に滅菌レベルに達しているのかと疑問だとしても、出来る範囲でしていただけるところに転院したほうが、きっと私にとってはいいのだと思います。
下8番の抜歯で伺ったのに、抜歯してみたら7番の奥側と付いていたクラウンも外され更に削られていました。
次回診察で何故7番を?と質問したら、
「虫歯だから。けっこうひどかったわよ。
大丈夫。先生が上手くやってあげるから。先生上手だから。」
との返答・・・
不信感がなかったら、そうなのかと思えたかもしれませんが、グローブのことで不信でいっぱいの私は、8番が横向きに生えていて抜きにくいから7番も削ったのかもと思っています。
その1,2ヶ月前に健診で歯を診察していただいたときは、虫歯は一本もないと言われたのです。
「これだけ難しい親知らずを○分で抜いてあげたのよ。
本来なら大学でやるレベルだよ。
反対の親知らず抜歯した先生はもっと時間掛かったでしょ?
良かったねー、先生上手で!!」
と診察に行くたびに言われます。
私としては、何分掛かっても丁寧にしていただきたいし、グローブをはめる手間を惜しまない先生にかかりたいものです。
相談者からの返信
相談者:
こばさん
返信日時:2008-08-05 01:11:11
森川先生
先生のコメント、とても納得できました。
確かに様々な菌(どこにでも存在するような)に対して感染を気にしすぎるのは意味のないことだなと思います。
>人為的エラーも考えれば、ギリギリセーフではなくて、十分に余裕をもって感染が成立しないレベルまで感染予防を行ったほうが良いと考えます。
WHOの指針がそうだったかと思いますが、血液が付着した器具は、すべて使い捨て、もしくは(あらゆる微生物を死滅させる)滅菌を、必ず例外なく行うのが原則かと思います。
ですので個人的には、当然、手袋は一人一人に使い捨てが妥当かと思いますが
遠くない将来、全歯科医の認識がこうなっていただけたら嬉しく思います。
こんな認識の森川先生に掛かりたいと思い(こんな細かいことを言う患者は先生はお嫌でしょうが…笑)、思わずホームページを見てしまいましたが、千葉までは通えそうにありませんし、そもそも小児歯科でしたね。残念です。
今回の件で調べるまで、グローブをしていても換えずに手を洗うだけの先生もいらっしゃることを存じませんでした。
本当に驚きましたが、現在は患者自身が見極めていかなくてはいけないのだと感じました。
それから、子どもの虫歯の菌の話は、先生のコメントを読んで勉強しなおしました。
子どもが産まれてからネット等(歯科医院のHP等)で調べたものは、砂糖のコントロールとミュータンス菌を感染させないことが大事だという意見が殆どでした。
しかしこちらのサイトでは、菌の感染よりも砂糖(お菓子)のコントロールが大切のようですね。
改めて勉強になりましたし、出来る限り3歳までの砂糖のコントロールを頑張りたいと思います。
ただ、唾液を介しての虫歯菌の感染説も、否定はされていないようなので、こちらも継続できる限りはしていこうかなと思っております。
有難うございました。
先生のコメント、とても納得できました。
確かに様々な菌(どこにでも存在するような)に対して感染を気にしすぎるのは意味のないことだなと思います。
>人為的エラーも考えれば、ギリギリセーフではなくて、十分に余裕をもって感染が成立しないレベルまで感染予防を行ったほうが良いと考えます。
WHOの指針がそうだったかと思いますが、血液が付着した器具は、すべて使い捨て、もしくは(あらゆる微生物を死滅させる)滅菌を、必ず例外なく行うのが原則かと思います。
ですので個人的には、当然、手袋は一人一人に使い捨てが妥当かと思いますが
遠くない将来、全歯科医の認識がこうなっていただけたら嬉しく思います。
こんな認識の森川先生に掛かりたいと思い(こんな細かいことを言う患者は先生はお嫌でしょうが…笑)、思わずホームページを見てしまいましたが、千葉までは通えそうにありませんし、そもそも小児歯科でしたね。残念です。
今回の件で調べるまで、グローブをしていても換えずに手を洗うだけの先生もいらっしゃることを存じませんでした。
本当に驚きましたが、現在は患者自身が見極めていかなくてはいけないのだと感じました。
それから、子どもの虫歯の菌の話は、先生のコメントを読んで勉強しなおしました。
子どもが産まれてからネット等(歯科医院のHP等)で調べたものは、砂糖のコントロールとミュータンス菌を感染させないことが大事だという意見が殆どでした。
しかしこちらのサイトでは、菌の感染よりも砂糖(お菓子)のコントロールが大切のようですね。
改めて勉強になりましたし、出来る限り3歳までの砂糖のコントロールを頑張りたいと思います。
ただ、唾液を介しての虫歯菌の感染説も、否定はされていないようなので、こちらも継続できる限りはしていこうかなと思っております。
有難うございました。
回答6
ポプラ小児歯科医院(千葉県茂原市)の森川です。
回答日時:2008-08-06 00:21:45
>しかしこちらのサイトでは、菌の感染よりも砂糖(お菓子)のコントロールが大切のようですね。
改めて勉強になりましたし、出来る限り3歳までの砂糖のコントロールを頑張りたいと思います。
これは山田先生の考えでは?(とくに3歳という年齢の部分)
私は、そういったことを強調して書いたことはありませんし、このサイトでの統一された見解でもありません。
もちろん、こばさんが、山田先生の意見を採用されるのは自由ですが・・・
>ただ、唾液を介しての虫歯菌の感染説も、否定はされていないようなので、こちらも継続できる限りはしていこうかなと思っております。
何度か書いているはずですが、たとえ唾液が感染源であったとしても、食器を別にする程度で、感染を防げるはずはありません。
ですので、
(狼に育てられたとか、南極で一人暮らしとか)他の人間と隔離された環境にあるのなら別ですが、人間と普通に生活している以上、虫歯菌を感染させないようにすることは不可能
と私は考えてます。
改めて勉強になりましたし、出来る限り3歳までの砂糖のコントロールを頑張りたいと思います。
これは山田先生の考えでは?(とくに3歳という年齢の部分)
私は、そういったことを強調して書いたことはありませんし、このサイトでの統一された見解でもありません。
もちろん、こばさんが、山田先生の意見を採用されるのは自由ですが・・・
>ただ、唾液を介しての虫歯菌の感染説も、否定はされていないようなので、こちらも継続できる限りはしていこうかなと思っております。
何度か書いているはずですが、たとえ唾液が感染源であったとしても、食器を別にする程度で、感染を防げるはずはありません。
ですので、
(狼に育てられたとか、南極で一人暮らしとか)他の人間と隔離された環境にあるのなら別ですが、人間と普通に生活している以上、虫歯菌を感染させないようにすることは不可能
と私は考えてます。
回答7
高田歯科 (神戸 三ノ宮・須磨)のタカタです。
回答日時:2008-08-06 15:27:32
「清潔・不潔」と言うよりも、「清潔感・不潔感」という感覚的な問題でお話しすると
グローブをした方が患者さんが清潔感を感じるのであれば、グローブしてもらった方がいいですよね。
ただ・・・グローブって結構不潔なんですよ。。。
製造工場をご覧になられたら恐らく”ゲ!”って思いますよ。
東南アジアの山奥で、およそ清潔とは程遠い環境の、ほぼ野ざらしのような工場で作られています。
当然、手術用の手袋以外は滅菌処理なんてしませんから。。。
グローブをした方が患者さんが清潔感を感じるのであれば、グローブしてもらった方がいいですよね。
ただ・・・グローブって結構不潔なんですよ。。。
製造工場をご覧になられたら恐らく”ゲ!”って思いますよ。
東南アジアの山奥で、およそ清潔とは程遠い環境の、ほぼ野ざらしのような工場で作られています。
当然、手術用の手袋以外は滅菌処理なんてしませんから。。。
タイトル | 歯科における感染対策について、今の先生は手袋をしてくれません |
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質問者 | こばさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 33歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
歯医者への不信感 その他(歯科治療関連) |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。