9ヶ月前に行った親知らず抜歯後の味覚消失、痺れについて (ブラジル)

相談者: neneさん (34歳:女性)
投稿日時:2008-08-29 14:27:59
現在海外で生活しております。
今回初めて質問をさせていただきます。


9ヶ月前に矯正の為、右下の親知らずを抜歯しました。

その後の味覚消失、舌と右下歯茎、唇の痺れ(を強く噛むと更に舌や歯茎の痺れが強く感じます)が今も続いています。


抜歯後は味覚も感覚も何も分からない麻痺状態で、舌と唇、唇の下の部分がかなり痺れていました。

2週間後位からレーザー治療を行い、少しずつ唇と唇の痺れが取れていき、舌の感覚もなんとなく熱い、冷たい、痛いが分かるようになってきました。


が、その後症状の改善がほとんどみられない為抜歯後4ヶ月後には針治療(3回)、6ヶ月後から電気治療(週2回ペース)を行いました。

その治療にも関わらずあまり大きな変化はみられませんでしたが、舌を指で触った時に何となく触感を感じられるようにはなりました。
(正常な方の感じ方を10とすると、異常がある方は1〜2位しか感じないといった位です)


9ヶ月にもなり症状の改善が良くない為、今回の症状に関しこの国で最も詳しいという有名な医師に診断してもらいました。

その結果9、ヶ月にもなるのに味覚が戻らないのなら痺れも含めその後の回復も見込めないという悲しい宣告でした。
細い神経の場所なので手術も出来ないそうです。

「この状態に慣れるしかない」と言われ、もうしょうがないかなあと諦めているのですが、やはりこの先生のおっしゃる通り症状の回復はみられないのでしょうか?


この様なケースの場合、日本で神経の移植、縫合は可能でしょうか?

2ヶ月後に日本に一時帰国の予定がありますのでもし出来るのなら受けたいと思っています。

どうぞ宜しくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2008-08-29 15:26:14
neneさん、こんにちは。

唇の麻痺や味覚障害で大変お困りのことと思います。

>今回の症状に関しこの国で最も詳しいという有名な医師に診断してもらいました。

>その結果、9ヶ月にもなるのに味覚が戻らないのなら痺れも含めその後の回復も見込めないという悲しい宣告でした。

>細い神経の場所なので手術も出来ないそうです。

neneさんが現在どの国に在住でどういった医師に診察を受けたかは不明ですが、ご質問の内容をうかがうかぎり、残念ながら日本国内でも同じ判断がなされる可能性が強いように思います。

おそらくは、抜歯時に舌神経を損傷したことで、一連の味覚障害が発生しているものと思います。

舌神経自体は味覚を司る神経ではないのですが、舌の浅い部分では舌神経といっしょに味覚を伝達する神経線維(鼓索神経の末梢側部)が走行しています。

そのため、舌神経の損傷で、味覚線維にも障害が生じていることが考えられますが、担当の先生が言われた通り、これらの障害部位はおそらくは舌のごく末梢側(細い神経)で生じているため、神経移植・縫合等の手術は不可能なのでは、と考えられます。


また、抜歯後9ヶ月という期間経過から考えてみても、今後劇的に症状が消失する、という可能性も低いと思われます。

とはいえ、日本に帰国された際には、一度大学病院を受診される意義は充分にあると思われます。


再度しっかりとした診察を受けられて、担当の先生より詳しい状況の説明を受けられることをお勧めします。

何とか状況が良い方向に進まれることを願っています。
お大事にどうぞ。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: neneさん
返信日時:2008-09-04 09:54:55
先日は早々のご回答どうもありがとうございました。

海外(ブラジル)に住んでおりますので、この様にネットで相談出来る事が非常に有難く思います。


先日、手術をしてくださった歯科医師とゆっくりお話をする事が出来ました。

その医師の話によると今回の障害は

麻酔薬を打った際に神経を傷つけた為であろう」

との事でした。
注射の針に比べて神経の方が太いので、神経の損傷はそれ程ひどくなく治るハズというばかりです。



ここで疑問があります。

私の場合、味覚消失&舌の痺れ、歯茎の痺れの他に今はほとんど改善していますが、抜歯後しばらくは唇と唇の下の部分にかなりの痺れがありました。



質問1
唇の痺れとなると、舌神経とは別に下歯槽神経の損傷も関わってくるのでしょうか?

抜歯後に私が知った事ですが、レントゲンで見ると私の場合親知らずの真ん中に神経(下歯槽神経でしょうか?)が通っているのだそうです。

手術前にそんな話はなく、神経損傷の恐れについても全くありませんでした。

抜歯後に神経が普通の場所になかったので、歯の根の部分をすべて取り去ることが出来なかったと言われました。
歯の根の部分が骨にくっついていたとも話していました。


先日の医師の話では歯の中央に位置していた神経の話は全く出なく、私の親知らずのケースは歯の位置等から判断すると抜歯が簡単なケースであったと抜歯前に思ったという事でした。

医師の話から判断した限りでは神経を傷つけないように最初から気をつけていた様子もありません。




質問2
一般的に親知らずを抜歯する前には、歯の位置の他に神経の位置を確認して手術を行うものなのでしょうか?



質問3
下歯槽神経損傷のみで味覚消失、舌の痺れは起きるのでしょうか?

(手術をした歯科医師は舌の痺れのせいで味覚が消されている:錯覚をおこしいていると言っています)



質問4
手術の歯科医師が話していた様に麻酔による神経損傷だった場合、通常どの位で症状が改善するのでしょうか?




それぞれの先生で治るだの治らないだの意見が全く異なり、私も混乱しております。

どうぞご意見を宜しくお願いいたします。
回答 回答2
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2008-09-06 08:24:22
湯浅です。

中本先生以上の回答は、推測ばかりで無理だと思います。

一般論ですが、ちょっと書いてみます。

質問1:現在、この麻痺はないので、下歯槽神経に関しては、気にしない方がよいと思います。

一部の歯肉への分布していますが、唇の麻痺がなければ、ほとんど大丈夫です。



質問2:下歯槽神経のみは確認します。
他の舌神経などは、まったく不明ですので、確認できません。


質問3:学問的にはつながりもありますが、基本的にはおこりません。



質問4:「この国で最も詳しいという有名な医師」の意見が一般的です。

それぞれの先生の見解が異なったのは、たぶん、診察された時期が違うので、異なったのだと思います。

現在の9ヶ月の経過の情報からは、「この国で最も詳しいという有名な医師」の意見になると思います。


しかし、徐々にでも回復してきているので、ゆっくり待つのが良いと思います。
舌神経麻痺そのものは少ないので、研究もありません(特に日本では少ないですね)。

しかし、下歯槽神経の研究で、たしか2年ぐらいすると、かなり改善したという論文があったはずです(詳細不明でごめんなさい)。


過去の同じような回答にも書いたはずですが、マイクロで舌神経を縫合するという報告もありますよ。

http://ci.nii.ac.jp/naid/40015892837/

http://www.meteo-intergate.com/journal/search.html


こちらで、「舌神経 抜歯」を検索キーワードにしてください。



PS1:「それぞれの先生の見解が異なったのは、たぶん、診察された時期が違うので、異なったのだと思います。」

これは、重要で、今後も、neneさんの経過で、見解が異なることもありますので、混乱されないようにしてください。



PS2:海外では、が大きいため日本と少し異なります。
抜歯の術式で、舌方向へ、歯を倒すように抜いたり、舌側の歯肉を大きく剥離するので、舌神経麻痺が多いようです。


PS3:「歯の根の部分をすべて取り去ることが出来なかったと言われました。」

根が残っているのなら、逆に、下歯槽神経への損傷は少ないはずです。
損傷を避けるため、わざと残すこともありますので。

回答 回答3
  • 回答者
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2008-09-06 10:01:15
neneさん、あらためまして。


舌神経損傷に関しては、以前も参考となるご質問が寄せられました。
お時間のある時にでも一度目をとおされてみては、と思います。

親知らず抜歯後5年続く、舌神経麻痺の原因について知りたい

お大事になされてくださいね。

回答 回答4
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2008-09-06 13:03:59
湯浅です。

舌神経麻痺について、まとめて、他のスレッドを作りましたので、見てください。

田尾先生、このようなスタイルが、問題なら教えてください。




タイトル 9ヶ月前に行った親知らず抜歯後の味覚消失、痺れについて (ブラジル)
質問者 neneさん
地域 非公開
年齢 34歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 抜歯後の痛み・異常・トラブル
抜歯:8番(第三大臼歯、親知らず)
親知らずの抜歯
親知らず抜歯後の後遺症・トラブル
親知らず抜歯後の麻痺・しびれ
ブラジル
回答者




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