7歳、混合歯列期の虫歯予防としてフッ素を利用するにあたっての疑問
相談者:
オレンジの太陽さん (7歳:女性)
投稿日時:2008-10-10 11:09:09
初めてご相談します。
7歳の子供、歯数24本うち永久歯11本です。
これまで園の検診では虫歯なしでしたが、個人的に歯科にかかり乳歯DE間に虫歯が見つかり治療をしました。
フロスをちゃんとしなかった事が多分一番の原因と思いますが、一時期飴にはまった、とか思い当たる点もあり、改善しました。
こちらのサイト含め虫歯の事を色々調べ、「何に限らず飲み食いしたらできるだけ丁寧に歯ブラシする」「次の飲食までできるだけ時間をあける」のが大事と自分なりに理解し、できることから頑張っています。
歯ブラシの時は、水磨きとフッ素入り歯磨きペーストを使うのを組み合わせています。
歯医者さんには、上記治療して下さった先生の所に半年ごと定期検診に、別の先生に3か月ごとフッ素を塗ってもらっています。
お伺いしたい点いくつかあります。
1:治療した乳歯が生え変わる時、現在割ときつきつの歯間があごの成長で広くなる事はありますでしょうか。
臼歯については乳歯の方が永久歯より大きいと聞いた事もありますが、そのあたりも教えて下さい。
2:フッ素ですが、家庭で使うフッ素入り歯磨きについてうがいをするとフッ素が流れてしまうので控えめにとよく聞きますが、歯医者さんで塗ってもらうフッ素は塗る回数からすると3、4か月以上は有効と理解しましたが、その期間フッ素はどういう状態で口の中に存在していますか。
歯間にも多少なりとも効果が及んでいますか。
3 フッ素の効果ですが、予防効果25パーセントという数字をよく見ますが、歯が24本あるとすると6本は守れる可能性が高いという事でしょうか。
数字にとらわれるのは意味がないとも思いますが25パーセントのイメージができないので教えて下さい。
以上長くなってしまいましてすみません。
隣接面での失敗を繰り返したくなく、子供にはできるだけきれいな永久歯列を、と思い最近かなりプレッシャーを感じていました。
よろしくお願いいたします。
7歳の子供、歯数24本うち永久歯11本です。
これまで園の検診では虫歯なしでしたが、個人的に歯科にかかり乳歯DE間に虫歯が見つかり治療をしました。
フロスをちゃんとしなかった事が多分一番の原因と思いますが、一時期飴にはまった、とか思い当たる点もあり、改善しました。
こちらのサイト含め虫歯の事を色々調べ、「何に限らず飲み食いしたらできるだけ丁寧に歯ブラシする」「次の飲食までできるだけ時間をあける」のが大事と自分なりに理解し、できることから頑張っています。
歯ブラシの時は、水磨きとフッ素入り歯磨きペーストを使うのを組み合わせています。
歯医者さんには、上記治療して下さった先生の所に半年ごと定期検診に、別の先生に3か月ごとフッ素を塗ってもらっています。
お伺いしたい点いくつかあります。
1:治療した乳歯が生え変わる時、現在割ときつきつの歯間があごの成長で広くなる事はありますでしょうか。
臼歯については乳歯の方が永久歯より大きいと聞いた事もありますが、そのあたりも教えて下さい。
2:フッ素ですが、家庭で使うフッ素入り歯磨きについてうがいをするとフッ素が流れてしまうので控えめにとよく聞きますが、歯医者さんで塗ってもらうフッ素は塗る回数からすると3、4か月以上は有効と理解しましたが、その期間フッ素はどういう状態で口の中に存在していますか。
歯間にも多少なりとも効果が及んでいますか。
3 フッ素の効果ですが、予防効果25パーセントという数字をよく見ますが、歯が24本あるとすると6本は守れる可能性が高いという事でしょうか。
数字にとらわれるのは意味がないとも思いますが25パーセントのイメージができないので教えて下さい。
以上長くなってしまいましてすみません。
隣接面での失敗を繰り返したくなく、子供にはできるだけきれいな永久歯列を、と思い最近かなりプレッシャーを感じていました。
よろしくお願いいたします。
回答1
歯科医師の松山です。
回答日時:2008-10-11 09:35:01
1:治療した乳歯が生え変わる時、現在割ときつきつの歯間があごの成長で広くなる事はありますでしょうか。臼歯については乳歯の方が永久歯より大きいと聞いた事もありますがそのあたりも教えて下さい。
顎は成長しますから、勿論広くもなります。
混合歯列期の乳犬歯第一乳臼第二乳臼歯の幅径総和と、永久歯の犬歯第一小臼歯第二小臼歯の幅径の総和は乳歯の方が大きくて、リーウエイスペースと称しています。
2フッ素
フッ素は歯のCaと化学結合して、なくなることはありません。
3数字について
数字にこだわらないでください。
フッ素の効力を盲信しないことが大切で、歯を磨かないと、いくらフッ素をしていても、虫歯になるということで、研究の条件がいろいろありますので、細かい数字は意味がありません。
顎は成長しますから、勿論広くもなります。
混合歯列期の乳犬歯第一乳臼第二乳臼歯の幅径総和と、永久歯の犬歯第一小臼歯第二小臼歯の幅径の総和は乳歯の方が大きくて、リーウエイスペースと称しています。
2フッ素
フッ素は歯のCaと化学結合して、なくなることはありません。
3数字について
数字にこだわらないでください。
フッ素の効力を盲信しないことが大切で、歯を磨かないと、いくらフッ素をしていても、虫歯になるということで、研究の条件がいろいろありますので、細かい数字は意味がありません。
相談者からの返信
相談者:
オレンジの太陽さん
返信日時:2008-10-11 11:18:07
松山先生こんにちは。
お忙しい中わかりやすく説明していただき、ありがとうございました。
奥歯の歯間の件、リーウエイスペースでまた検索してみます。
現在、二本の乳臼歯はきつきつですが、乳犬歯は少し離れています。
フッ素につきましても、日々の積み重ねが一番大事とあらためて理解しました。
乳歯の治療をして下さった先生からも、フッ素を塗ると安心してしまって歯磨きをしなくなる人がいるから、あえてフッ素は塗らない、悪い事ではないけれどね、と最初に言われました。
そんな経緯で検診の先生とフッ素の先生と別になりました。
フッ素は唾液の中でもなく、歯の表面でもなく、歯のカルシウムにくっつくのですね。
するとお伺いしたいのですが、歯科で最低3か月はあけて塗布と言われるのは、単に高濃度だからという事でしょうか。
それと、日々フッ素入り歯磨きを使ったり、歯科でフッ素を塗ってもらった歯は、ご覧になればわかるものなのですか。
またお時間のあります時に教えていただけると幸いです。
ありがとうございました。
お忙しい中わかりやすく説明していただき、ありがとうございました。
奥歯の歯間の件、リーウエイスペースでまた検索してみます。
現在、二本の乳臼歯はきつきつですが、乳犬歯は少し離れています。
フッ素につきましても、日々の積み重ねが一番大事とあらためて理解しました。
乳歯の治療をして下さった先生からも、フッ素を塗ると安心してしまって歯磨きをしなくなる人がいるから、あえてフッ素は塗らない、悪い事ではないけれどね、と最初に言われました。
そんな経緯で検診の先生とフッ素の先生と別になりました。
フッ素は唾液の中でもなく、歯の表面でもなく、歯のカルシウムにくっつくのですね。
するとお伺いしたいのですが、歯科で最低3か月はあけて塗布と言われるのは、単に高濃度だからという事でしょうか。
それと、日々フッ素入り歯磨きを使ったり、歯科でフッ素を塗ってもらった歯は、ご覧になればわかるものなのですか。
またお時間のあります時に教えていただけると幸いです。
ありがとうございました。
回答2
回答3
美江寺歯科医院(岐阜県瑞穂市)の小牧です。
回答日時:2008-10-11 11:57:08
つけたしです
>3フッ素の効果ですが、予防効果25パーセントという数字をよく見ますが、歯が24本あるとすると6本は守れる可能性が高いという事でしょうか。数字にとらわれるのは意味がないとも思いますが25パーセントのイメージができないので教えて下さい。
フッ化物を使わなければ将来8本の虫歯ができるとすると、フッ化物を使っていれば、将来の虫歯は6本ですむということです。
ただし、25%は平均ですので、人によって多い少ないの差がありますし、お子さんが将来何本虫歯ができるかもわかりません。
この数字からわかることは、フッ化物だけで虫歯は予防できないが、フッ化物を使えば少しは予防できるということです。
ちなみに、数ヶ月に1回の歯医者で塗布する高濃度のフッ化物も、毎日家庭で使う低濃度のフッ化物も、どちらも20数%の予防効果がありますが、両方併用したときの効果についてははっきりわかっていません。
>フッ素は唾液の中でもなく、歯の表面でもなく、歯のカルシウムにくっつくのですね。
>するとお伺いしたいのですが、歯科で最低3か月はあけて塗布と言われるのは、単に高濃度だからという事でしょうか。
歯医者でつけるフッ化物と、家庭で使うフッ化物では少し作用が違います。
歯医者でつけるものは、歯の表面(そんなに中までは影響しません)に取り込まれて、歯の表面の酸に対する抵抗力を少し増します。
家庭で使うものは、歯の表面にフッ素が取り込まれる作用もあるのですが、最近の研究では、それよりも、唾液の中にフッ素イオンがあることで、脱灰(カルシュームが抜け出した)した歯の表面の再石灰化(カルシュームがもう一度戻る)を促進する作用が強いと行くことです。
つまり歯医者ではある一定時間と付しておけばいいのですが、過程ではできるだけ長く、唾液の中にフッ素イオンが残っていることが望ましいのです。
>3フッ素の効果ですが、予防効果25パーセントという数字をよく見ますが、歯が24本あるとすると6本は守れる可能性が高いという事でしょうか。数字にとらわれるのは意味がないとも思いますが25パーセントのイメージができないので教えて下さい。
フッ化物を使わなければ将来8本の虫歯ができるとすると、フッ化物を使っていれば、将来の虫歯は6本ですむということです。
ただし、25%は平均ですので、人によって多い少ないの差がありますし、お子さんが将来何本虫歯ができるかもわかりません。
この数字からわかることは、フッ化物だけで虫歯は予防できないが、フッ化物を使えば少しは予防できるということです。
ちなみに、数ヶ月に1回の歯医者で塗布する高濃度のフッ化物も、毎日家庭で使う低濃度のフッ化物も、どちらも20数%の予防効果がありますが、両方併用したときの効果についてははっきりわかっていません。
>フッ素は唾液の中でもなく、歯の表面でもなく、歯のカルシウムにくっつくのですね。
>するとお伺いしたいのですが、歯科で最低3か月はあけて塗布と言われるのは、単に高濃度だからという事でしょうか。
歯医者でつけるフッ化物と、家庭で使うフッ化物では少し作用が違います。
歯医者でつけるものは、歯の表面(そんなに中までは影響しません)に取り込まれて、歯の表面の酸に対する抵抗力を少し増します。
家庭で使うものは、歯の表面にフッ素が取り込まれる作用もあるのですが、最近の研究では、それよりも、唾液の中にフッ素イオンがあることで、脱灰(カルシュームが抜け出した)した歯の表面の再石灰化(カルシュームがもう一度戻る)を促進する作用が強いと行くことです。
つまり歯医者ではある一定時間と付しておけばいいのですが、過程ではできるだけ長く、唾液の中にフッ素イオンが残っていることが望ましいのです。
相談者からの返信
相談者:
オレンジの太陽さん
返信日時:2008-10-11 21:32:39
松山先生、小牧先生こんばんは。
お忙しい中ご回答いただきありがとうございます。
返信が遅くなりましてすみません。
松山先生
何か月ごとにフッ素を塗ったから大丈夫、という事はないのですね。
歯磨きはじめ、日々の予防を積み重ねていきます。
ありがとうございました。
小牧先生
はじめまして。
フッ素の予防効果の数字上の事イメージできました。
ご回答の数字ですと「フッ素していたから6本ですんだ」という事に数字上なるのですね。
研究では何万人の方が対象とされた上で出された数字なのですね。
フッ素だけでなく、歯磨きはじめ、日々の予防を積み重ねる事で全体のリスクを下げていければいいな、と思いました。
歯医者さんでのフッ素と歯磨きペーストのフッ素との違いについてもよくわかりました。
こつこつ予防に取り組みます。ありがとうございました。
ところで、再石灰化のお話でふと思ったのですが、脱灰と再石灰はどんな人の歯でも起こっているのですよね?
まれにミュータンス菌がいない人がいるらしいですが、そういう人が例えばおやつのだらだら食べをすると、何が起こるのでしょうか。
脱灰だけが起こって酸の発生はなく虫歯ではない、という事でしょうか。
またお時間のあります時に教えていただけると幸いです。
お忙しい中ご回答いただきありがとうございます。
返信が遅くなりましてすみません。
松山先生
何か月ごとにフッ素を塗ったから大丈夫、という事はないのですね。
歯磨きはじめ、日々の予防を積み重ねていきます。
ありがとうございました。
小牧先生
はじめまして。
フッ素の予防効果の数字上の事イメージできました。
ご回答の数字ですと「フッ素していたから6本ですんだ」という事に数字上なるのですね。
研究では何万人の方が対象とされた上で出された数字なのですね。
フッ素だけでなく、歯磨きはじめ、日々の予防を積み重ねる事で全体のリスクを下げていければいいな、と思いました。
歯医者さんでのフッ素と歯磨きペーストのフッ素との違いについてもよくわかりました。
こつこつ予防に取り組みます。ありがとうございました。
ところで、再石灰化のお話でふと思ったのですが、脱灰と再石灰はどんな人の歯でも起こっているのですよね?
まれにミュータンス菌がいない人がいるらしいですが、そういう人が例えばおやつのだらだら食べをすると、何が起こるのでしょうか。
脱灰だけが起こって酸の発生はなく虫歯ではない、という事でしょうか。
またお時間のあります時に教えていただけると幸いです。
回答4
美江寺歯科医院(岐阜県瑞穂市)の小牧です。
回答日時:2008-10-12 01:17:06
>ところで、再石灰化のお話でふと思ったのですが、脱灰と再石灰はどんな人の歯でも起こっているのですよね?
>まれにミュータンス菌がいない人がいるらしいですが、そういう人が例えばおやつのだらだら食べをすると何が起こるのでしょうか。
>脱灰だけが起こって酸の発生はなく虫歯ではない、という事でしょうか。
細菌の繁殖(歯垢)→細菌が酸を作る→歯の表面の脱灰→→歯磨きで歯垢(細菌の塊)を除去→歯の表面が唾液で覆われる→再石灰化→細菌の繁殖ーーーーー
というようなサイクルになります。
そして、再石灰化より脱灰画多ければ虫歯になります。
ミュータンス菌以外の菌でも虫歯を作るものがいます。
でもミュータンス菌が歯にくっつきやすく、酸を作る能力が一番強いので、虫歯菌の代表のように言われています。
また、細菌の種類によって虫歯のできやすい場所、進行速度などが違ってきます。
>まれにミュータンス菌がいない人がいるらしいですが、そういう人が例えばおやつのだらだら食べをすると何が起こるのでしょうか。
>脱灰だけが起こって酸の発生はなく虫歯ではない、という事でしょうか。
細菌の繁殖(歯垢)→細菌が酸を作る→歯の表面の脱灰→→歯磨きで歯垢(細菌の塊)を除去→歯の表面が唾液で覆われる→再石灰化→細菌の繁殖ーーーーー
というようなサイクルになります。
そして、再石灰化より脱灰画多ければ虫歯になります。
ミュータンス菌以外の菌でも虫歯を作るものがいます。
でもミュータンス菌が歯にくっつきやすく、酸を作る能力が一番強いので、虫歯菌の代表のように言われています。
また、細菌の種類によって虫歯のできやすい場所、進行速度などが違ってきます。
相談者からの返信
相談者:
オレンジの太陽さん
返信日時:2008-10-12 09:27:15
タイトル | 7歳、混合歯列期の虫歯予防としてフッ素を利用するにあたっての疑問 |
---|---|
質問者 | オレンジの太陽さん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 7歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
虫歯予防 フッ素 歯磨きに関する疑問 歯の生えかわり(生え変わり) 予防関連 子供の歯の変色・着色 子供の虫歯予防 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。