一生ものと聞いていた金の詰め物が、何度も取れて困ります(イギリス)

相談者: さりぽんさん (31歳:女性)
投稿日時:2008-11-23 02:25:18
こんにちは。

イギリス在住のため、ネットで検索してこのサイトに辿り着きました。
長文ですが、よろしくお願い致します。

さて、本題ですが、「金の詰め物」についてです。

イギリスに留学する前(19歳)に、イギリスの歯科制度には不安があるので、日本で治療を完璧にしてから渡英しようと思い、奥歯8本を金の詰め物にしました。

当時で、一本7万円かかりました。

先生から、金は延びがよく、耐久性も良いので一生ものだと聞いたので、思い切って、金にしました。

ところが・・・、毎年少なくとも一回、多い年は数回取れるのです。

イギリスで歯医者には行きたくなかったのですが、穴を開けたまま放っておくのもよくないと思い、取りあえずくっつけ直してもらい、年に一度くらいの帰国の際に、日本でもう一度付け直してもらう、ということを繰り返しています。

掘りが浅いから取れるのかもしれないと、特にとれやすい数本は、やりなおしをしたほうがよいと勧められ、また外れないなら、と思いやりなおしました。

イギリスでは、政府の歯科医では日本と同じくらいの費用で治してもらえるのですが、私立となるとかなりの高額を取られるので、公の歯科医に御世話になっています。

残念ながら技術は日本の歯科と比べると雲泥の差です・・・。

まず、金の治療は行ってもらえません。
せいぜい銀です。

「金に合う接着剤がないから、くっつかないかも」

と言われたこともあります。

仕方がないので取れた方の歯で噛むのを控え、日本に行く際にやり治してもらっています。

前回行ったときは、

「あまりにも良く取れるみたいなので、今度とれたら、銀の詰め物にします。」

と言われました。

せっかく、高額を払って治療したのに、銀に変えるというのは抵抗があります。

私立に行くということも考えられるのですが、一度行ったら、詰め直すだけで、3万円程取られたので、何度も取れると経済的に無理です。

近日中に日本に帰国するかも未定なので、今度外れたらどうしようと不安な毎日です。

なんとなく浮いたような感じの歯があり、外れそうな予感です・・・。

金の耐久年数は何年位でしょうか。

先生には、「もう十年経ってるしねえ・・・。」と仕方ないようなことを言われました。

一生ものと聞いていたのに、どうしてそんなに取れやすいのでしょうか。

取れるたびに憂鬱にになります。

今後の治療について、御意見を頂きたく思います。

このまま、だましだまし、外れたらつけるということを繰り返すしかないのでしょうか。

奥歯以外には虫歯は無く、歯周病などもありません。

長文で失礼致しました。御回答いただければ幸いです。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2008-11-23 03:16:10
さりぽんさん、こんにちは。

せっかく自費で治療されたゴールドインレーが取れるというのは、かなりストレスになると思います。


さてご質問ですが・・・

>金の耐久年数は何年位でしょうか。
>先生には、「もう十年経ってるしねえ・・・。」と仕方ないようなことを言われました。

ゴールドインレーは確かに一生ものだと思います。

しかし、セメントの寿命と言うものがありますから、取れる可能性はあります。

ただ、セメントも最近はかなりよくなってきており、最近のセメントでは昔よりも取れにくくなってきています。


>一生ものと聞いていたのに、どうしてそんなに取れやすいのでしょうか。
>取れるたびに憂鬱にになります。

何か原因があるでしょうね。

虫歯がある、窩洞が浅い、保持形態がない、咬みあわせがきつい
などが考えられます。

次回やり直すときには、原因を明らかにしてからやり直しをすることをお勧めします。

>今後の治療について、御意見を頂きたく思います。
>このまま、だましだまし、外れたらつけるということを繰り返すしかないのでしょうか。

取れるのは8本すべてでしょうか?

もし、特定の部位だけ取れるとしたら、そこだけやり直しをするというのも一案だと思います。

私もゴールドインレーは材質的には好きなので、そうすると思います。

参考にしてください。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2008-11-23 06:05:36
さりぽん さまおはようございます。

一生ものだといわれて、ゴールドのインレーで修復なさったにもかかわらず、たびたび取れてしまいお困りになっていらっしゃるようですね。

取れるには必ず原因があります。
その原因が解決できずに再び付け直しても、いずれ取れてしまうのは仕方のないことです。

拝見してみないと、なぜ取れたかについてはコメントいたしかねますが、もし作られた歯科医院で再び付け直したのなら、その医院は避けられたほうがいいと思います。

原因がわかれば、作り直しをするのがまっとうな歯科医ではないでしょうか。

ましてや自費で7万円の料金をつけているのですから、それくらいの対応はしたほうがいいと思います。

再び料金が発生するかどうかについては、どちらに責任があるかによって違ってくるでしょう。

いずれにしてもインレー修復は、クラウンに比べて設計は格段に難しいと考えています。

私のところでは、自費のインレーは脱離したとき原因を探る方法の一つとして、全症例写真にして残しています。

耐久性について、患者さんの管理が十分出来ていると、おそらく10年はびくともせずに持つと思います。

10年持てば、おそらく一生持つ可能性がでてくると思います。

取れる原因の中で防ぐのが一番難しいのは、咬合の変化による咬合接触位置の変化です。

その他もろもろは静的な状態での維持になるので、それほど難しくはないと考えています。

いささか専門的なお話になりましたが、参考になれば幸いです。

充填 http://www.yamadashika.jp/filler.html
診療日記 補綴 http://yamadashika.jugem.jp/?cid=73

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2008-11-23 06:08:32
はじめまして。

どんなに良い歯科治療を行っても所詮は人工物ですし、患者さんのメンテナンスにもかなり依存しますので、僕は一生物という表現はあまり好きではないのですが・・・

最初の数年間は全く取れずに、ある時から急にポロポロ取れだしたのであれば、真っ先に虫歯を疑います。

そうではなく、治療後すぐから定期的に取れてくるようだと、インレーの形やかみ合わせを疑います。

いずれにしても何らかの原因があるはずですから、その原因を除去しないことには根本的な解決にはならないのではないかと思います。

取れたら付けるを繰り返すというのも、誤って取れたインレーを飲み込んでしまうかもしれませんし、隙間が二次的な虫歯二次カリエス)になってしまうかもしれませんし、お勧めしかねます。

とにかくまずは畑田先生もおっしゃられているように、何が原因なのか?ということを探り、それに対しての対応が必要ではないかと思います。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2008-11-23 10:44:16
>金は延びがよく、耐久性も良いので一生ものだと聞いたので、思い切って、金にしました。

一生ものではありません。
「金は延びがよく・・・」ということは、かむ力で形が変わってくることを示します。

健康保険で使用するパラジウム合金のほうが硬く、延びがありません。

ある意味、この材料の方が形は変わりません。

金の含有量の多い金属は咬むと磨り減り、形が変わることがに優しいのです。


>一生ものと聞いていたのに、どうしてそんなに取れやすいのでしょうか。

他の先生方のおっしゃるように、原因を突き止めたほうがいいと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: さりぽんさん
返信日時:2008-11-24 00:39:40
各先生方へ。

迅速な御回答ありがとうございます。
大変参考になりました。
先生方の御意見を、何度も何度も読み返していたため、すっかり返信が遅くなってしまい、失礼致しました。

取れる原因を突き止めるということが、一番重要なのですね。

一生ものという表現が適切かどうかはわかりませんが、金は個人の管理次第では、かなり長持ちする素材であることが勉強になりました。
やはり、こちらで銀にしてもらうのはやめておくことにします。

取れる箇所は、はっきりとは覚えていないのですが、同じところであったり、違ったりです。

きちんと記録しておけばよかったです。

記録を取ってあるのは、数年分だけです。

あまりに短期間に何度も取れたところは、さすがに先生にも勧められて、これも自費でやり直しをしました。

田尾先生御指摘のように、誤って飲み込んだこともありました・・・。

虫歯である可能性があるとすると、やはり痛むと思うのですが、取れた際にも痛みはありませんでした。

痛みがなくても虫歯ということもあるのでしょうか。

レントゲンをとってもらうと、はっきりするのでしょうか。

あと、かみ合わせですが、に負担がかかると取れやすいのですよね。

個人の管理次第ということは、つまり歯軋りをしたり、強く噛みしめたり、または、固いものを食べたり、歯にくっつくものを食べたりしなければ、持ちが良くなるという解釈で良いのでしょうか。

他に、持ちをよくする秘訣などがあれば是非教えていただきたいです。

寝ている間の歯軋り、噛みしめを防ぐにはやはりマウスピースの装着がよいでしょうか。
市販はされていますか。

知らず知らずのうちに、歯に負担がかかるようなことをしているのかもしれません。

畑田先生がおっしゃっていたように、10年以上前に詰めたことを考えると、セメントが劣化したということも考えられますね。

現時点でとれていなくても、虫歯のチェックの際に、取り外して新しいセメントでくっつけ直すということは可能なのでしょうか。

例えば、山田先生のおっしゃっているように、別の歯科へ行くとすると、カルテなどは通常いただけるのでしょうか。

少なくとも、どれがいつ取れた等の記録は教えてもらえるのでしょうか。

現在お世話になっている歯科には、担当の先生は数回変わったものの、彼此15年以上お世話になっているので、歯科医を変えるとなると過去の履歴があればわかりやすいと思うのですが。

それは、現在の歯科医の先生に失礼にあたるでしょうか。

長年御世話になっていたので、なかなか歯科医院を変えるということは考えていませんでした。

今年帰国の際に、検診をしてもらったのですが、ちらっと見ただけで、今回は取れていなかったので、虫歯の心配もないようなことを言われました。

その後、渡英してから、また取れましたが・・・。

折角の機会だったのに、もう少し、粘って原因を聞いてみればよかったと思います。

ちなみに、歯科医の方は、虫歯の有無は肉眼でちらっと見ただけでわかるものでしょうか。

最後に、桜田先生がおっしゃていたパラジウム合金ですが、次回から取れたときにそちらにするという可能性について、御意見をいただければと思います。

また、長文になってしまい申し訳ありませんでした。

お時間のあるときで結構ですので、御回答いただけると幸いです。
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2008-11-24 17:07:48
さりぽんさん、こんにちは。

いろいろな先生のお話を聞いて、ますます色々なことに探究心に火がついた感じですね。

さてご質問ですが・・・

>痛みがなくても虫歯ということもあるのでしょうか。
レントゲンをとってもらうと、はっきりするのでしょうか。

これはありますね。

虫歯というのは、細菌の出す酸によってがやわらかくなる病気です。

硬い歯が溶けて柔らかくなるまでには、相当時間がかかりますから、いつの間にか虫歯になっていたということもあります。

レントゲンではっきりするということもありますし、実際に見たほうがわかりやすいこともあります。


歯軋りをしたり、強く噛みしめたり、または、固いものを食べたり、歯にくっつくものを食べたりしなければ、持ちが良くなるという解釈で良いのでしょうか。


ここまで意識されなくても良いと思います。

普通の食事をされて取れるようであれば、それは何かしら原因があるでしょう。

しかし、歯軋りやかみしめは良くないです。

歯にも良い影響がないばかりか、顎の関節にも悪影響を与えることが多いです。

>寝ている間の歯軋り、噛みしめを防ぐにはやはりマウスピースの装着がよいでしょうか。
>市販はされていますか。

そうですね。
マウスピースはあくまで対症療法ですので、寝ている間の歯軋りを治すものではありません。

一番良いのは、歯軋りをしないで眠ることができればそれが理想的です。

でも、どうしても歯軋りをしてしまう方には、マウスピースを装着してもらうことで、歯や顎にダメージが加わるのを防ぐ必要があるでしょう。
これは市販はされていません。
歯科医院口腔外科で型を取って作ります。

>現時点でとれていなくても、虫歯のチェックの際に、取り外して新しいセメントでくっつけ直すということは可能なのでしょうか。

取れていないインレーを、傷つけずに取り外すことはほとんど不可能だと思います。

何回も取れるものに関しては、セメントの寿命というものは除外して、ほかに原因があると考えたほうが良いでしょうね。

>別の歯科へ行くとすると、カルテなどは通常いただけるのでしょうか。
>少なくとも、どれがいつ取れた等の記録は教えてもらえるのでしょうか。

基本的にカルテの開示は行ってもらえると思いますが、こればかりは歯科医院に直接問い合わせをしていただいたほうが良いでしょう。

歯科医を変えるとなると過去の履歴があればわかりやすいと思うのですが。
>それは、現在の歯科医の先生に失礼にあたるでしょうか。

失礼に当たるといえばそうなのかもしれませんが、ご自分の歯がそういう状態でどうしたいのかを担当の先生に言うことが重要な気がします。
そしてその結果転院することになったら、それはそれで仕方がないことだと思いますが、いかがでしょうか。

>歯科医の方は、虫歯の有無は肉眼でちらっと見ただけでわかるものでしょうか。

大きな虫歯などは容易にわかる場合もありますし、わかりにくいものはレントゲンや道具を使って調べてわかる場合もあります。

>パラジウム合金ですが、次回から取れたときにそちらにするという可能性について、御意見をいただければと思います。

パラジウム合金は日本で保険の適応となっている材料です。
ゴールドのインレーから、この金属にするというのは私としてはお勧めできません。

参考にしてください。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2008-11-24 18:38:32
>パラジウム合金は日本で保険の適応となっている材料です。
ゴールドのインレーから、この金属にするというのは私としてはお勧めできません。


私も畑田先生と同じように考えています。

ゴールド(私の場合は白金加金)は、最もに適した材料です。
(過去の解説を読んでください)

但し、合わないゴールドを入れているくらいなら、合うパラジウムのほうがいいと思います。

どんな歯科医が入れてもゴールドなら大丈夫・・・ではありません。

術者しだいです。

本数が多ければそれだけお金がかかります。

安い買い物ではありません。

ゆっくり考えてください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: さりぽんさん
返信日時:2008-11-24 23:55:41
畑田先生、桜田先生

お世話になります。

お忙しいのに、再度のアドバイスをありがとうございます。

不明な点につきましては、ご助言をいただいたおかげで、明確になりました。

先生方のご意見を参考に、今後の処置について考えようと思います。

またお世話になることもあるかと思いますが、宜しくお願い致します。



タイトル 一生ものと聞いていた金の詰め物が、何度も取れて困ります(イギリス)
質問者 さりぽんさん
地域 非公開
年齢 31歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 保険のインレー(銀・金属)
ゴールドインレー(金の詰め物)
詰め物、インレーのトラブル
イギリス
詰め物、インレーが取れた・外れた
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
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