歯科技工士の展望について、先生方の率直なご意見が伺いたい

相談者: somasomaさん (30歳:男性)
投稿日時:2009-01-01 19:06:04
あけましておめでとうございます。

初めて書き込みさせて頂きます。
質問の内容が直接『』についてではないので、もしこちらの目的に反するようでしたら、事前にお詫び致します。

内容はタイトルの通りですが、【歯科技工士の展望】について歯科医師の先生方の率直なご意見が伺いたい、というものです。

別のトピックスで、歯科技工の海外委託について発言がありましたので、拝見いたしましたが、先生方の中には近い将来の日本の歯科技工の存続自体を疑問視されている方もいらっしゃるようでした。

私も家庭があり、歯科技工士としての今後を危惧する思いはひとしおですが、今は目の前の生活を守らなければならない立場でもありますので、出来ることをこなすしていく他ありません。

しかしながら、国の医療行政が大きく揺らいでいるような現在、医療費の削減などの施策を背景にとくに歯科界は厳しい現状におかれていると現状は、およそ他人毎と片付けるべきではなく、現実の問題として捉えざるを得ません。


前置きが長くなりましたが、私がこのような質問を投げかける事となったのは、今私の置かれている現状が、今後の身の振り方を考える大きな転機となっているからです。

先月、働いていたラボが経営難で潰れてしまいました。
現在は無職で、次の職場を探しています。

私は事情があり、サラリーマンを退職し、20代後半から技工士になりましたので、経験も深くは有りません。
都内から地方の田舎に戻った為、つぶしの利く確実な職を得ようと技工の道を選びました。

自分の選択を後悔してはいませんが、技工士の置かれている現状と私の身に起こった現状(会社の倒産)を目の当たりにしてしまうと、今このタイミングが今後の事を熟慮すべき時かと思い、別の道に進もうかどうかで心が揺れています。

◆この先、私がどうすべきかということに関しては、自分と家族で決断すべきことですので、そのことについてこちらで回答を頂こうとは思っていません。(人生相談ではないのですから当然ですが…)

医療費削減・最新歯科医療技術の普及の可能性(ヒールオゾンや3MIXmp療法など勿論全ての歯科技工分野を脅かすものではないにしろ)、IT機会化・海外の低コスト労働力の侵食など。

もちろん自助努力は欠かさぬものとし、つねに自分の技術(技工の能力・経営するのなら経営能力も)を高めていかなくてはならないのですが、そういうことを頑張りましょうといった意見ではなく、歯科医の先生方が今思う、「今後の歯科技工士さん達って」という部分の意見が聞けたらなぁと思い投稿しました。

お忙しいとは思いますが、もしお時間がいただけるようでしたら率直なご意見をお待ちしております。


PS
余談ですが、私の卒業した技工学校…近い将来なくなってしまうかもしれないそうです。

歯科医師は今でも増えているようですが、技工士のなり手はどんどん減っていくばかりですね。
それで歯科業界が成り立っていくものなのか疑問に思ってしまいますが、これから歯科医師を目指そうとされる人たちにとってはあまり興味がない問題なんでしょうか??

素朴に疑問です。

技工士がいなくなれば、歯科医師はやる仕事が増えるなぁ…ともとれる発言もありましたので、そんなものなのかなと思いますが。

私個人の意見としては、技工士と歯科医師は全くと言っていいくらいに別の仕事を日々こなしていると感じています。

確かに先生方は一通り技工もやられているとは思いますが、先生方が普段されている事は歯科医療行為であって技工ではないと思い、技工士がするのは技工であって歯科医療行為では勿論ないです。

技工は職人芸ですから、経験がすべてだと。

何がいいたいか。

つまり技工士の替えはいないと多くの技工士は考えている。
しかし先生方でそう考えている方って少ないのかなと感じるといった私の感想です。
実際どうなんでしょう??

PSが長くなってしまいましたねwすみません・・・


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2009-01-01 19:22:26
あけましておめでとうございます。

私の祖父は歯科医師でしたが、
診療が終わると夜中まで技工をしていたそうです。

保険で最低限度の品質のものを最低の代金で
日本国民が求めるのであれば、
今後近い将来そうならざるを得ないのではないか?と思います。

歯科の世界は今後、個人で立ち向かうスタイルではなく、
団体で現状を世間に発信して、応分の費用負担を患者さんに
求めないと全員が生き残るのは無理だと思います。


ほんの少し前には日本はGDPで世界一ですが、
2008年には先進諸国で最低になりました。

普通以下の国になったということです。

国民皆保険をキチンと維持している国はありませんので、
早晩、保険医療体制は崩壊します。
僕はここ五年以内だと思ってます。

その中で、歯科技工士として生き残るのであれば、
高度な技術と、歯科医師、歯科医院側にたいする営業力が
不可欠ではないか?と思います。

なくなりはしない職業ですが、今の日本のもつ力では
今の数は不要だと思います。

私は南アジアの貧困国へボランティアへ毎年いきますが、
世界で普通にいつでも医療機関にかかることのできる国は
実はほんの少しです。先進国でもなかなか大変です。

病気があるから、診てもらえる、治療を受けらることが
憲法の保障する所であるのか否かは、
法曹界に判断を任せるとして、
グローバルスタンダードなるものを基準にすると、
科など非常に贅沢な治療の分野かもしれません。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2009-01-01 21:44:29
somasomaさまこんばんわ。

お勤めになっていた技工所が倒産して失職なされて、今後の身の振り方を考えていらっしゃるのですね。

我々歯科医技工士さんとは、仰るように全く別の仕事をになってはいますが、歯科医療は技工士さんと歯科衛生士さんがいないと成り立ちません。

それでは技工士さんいればいいかというとそうではなくて、私が依頼してそれに答えてくれる方でないと困るわけです。

せっかく一生懸命根管治療をしても、いざ補綴をする事になってできの悪い技工物を入れる気にはなりません。
たとえ保険診療であっても同じです。

お金さえ出せば、自費診療の技工物は作ってもらえる所はまだあります。
しかし、保険診療の技工物はそうは行きません。
結局歯科医が悪いのかも知れませんが、値切り倒すのでいいものを作っていただくことが難しくなっています。


私の所で20年くらい勤めて独立された方に、私のところの保険技工物の全てを作っていただいていたのですが、一昨年胃を悪くされて2ヶ月くらい仕事を休まれました。

私のところはパニックでした。
自費の仕事をお願いしている所3軒に、無理を言ってやっていただき何とかしのぎましたが本当に大変でした。

彼は保険中心で一部自費の仕事をなさっていますが、本当に丁寧な仕事をなさいます。
独立する時、腕がいいので自費中心にやったほうがいいのではないかと話をしたのですが、自費は仕事の予定がたたないので保険中心にやっていくとのことでした。

すると保険の仕事の出来がいいので、たくさんの仕事が入るようになって大忙しだった様です。
そのうち外交には奥さんが出かけるようになって、ずいぶん忙しそうにしていました。
昨年自宅の技工室が手狭になって、新しく技工室を借りられました。

彼が言うには、技工料金を値切る歯科医院とは取引しないのがいいとのことでした。


結局、腕がいいとそれを期待している歯科医は必ずいるということです。
今彼に早く弟子を取って、腕のいい技工士を育ててくださいとお願いしています。

そのためには少々技工料金が高くなってもいいと話しています、同じことは歯科医にも当てはまります。

最後に生き残るのは本物だけです、全てではないでしょうが偽者は淘汰されるでしょう。


また別の技工所の社長さんは、若い技工士を探しているが見つからないとこぼしていました。

歯科衛生士も同じような状態で、鉦や太鼓で探してもなかなか見つかりません、結局の所政府の医療費削減の政策が招いたことには間違いはありません。

しかしそんなことをこぼしても仕方がありません、我々国民は与えられた条件の中で努力と創意工夫をするしかありません。

本物は必ず必要とされるでしょうし、必ず生き残ると思います、またそうでないとやってられません。

歯科医療の需要は必ずあります、現在のような歯科医が患者さんの面倒を見ていくようなリコールシステムでは、本物の予防などできるわけはありません、当分歯周病は解決できないと考えています。



昨年経験7年の歯科衛生士を採用しましたが、彼女が私のところの最初の院内カンファレンスの時に、感想で周病がこんなにきれいに治るなんてびっくりしたといっていました。

付いてもしない歯石を半年毎にPMTCと称してカリカリ取らされていました、むなしい仕事でしたがいやいやしていたと言っていたのが象徴的です。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2009-01-02 00:20:17
技工士の異常なまでの低賃金は明らかに問題だとは思いますが、歯科医師の側から手を差し伸べることはまずないと思います。
現状では歯科医師自身がきびしいですから。

結局のところ、歯科医療費と言うパイを医療従事者同士でどういった比率で分配するのかといったことかと思います。

パイ(特に保健医療分)はあまり大きくならないのに、一番取り分を主張する科医師が不必要なまでに増え続けているため、技工士の取り分が減っている状況かと思います。

普通に考えると歯科衛生士の取り分も減るはずですが、保険診療で歯科衛生士加算を導入したことにより、歯科衛生士を求める歯科医院が急増したため現在の歯科衛生士不足と給料の上昇を招いたと考えます。

また最近、衛生士を雇用すると有利になる診療報酬をいっそう進め、衛生士の需要は増大しているにもかかわらず、資格取得までの年月を2年から3年に延ばしたため希望者は減少し、さらに歯科衛生士不足に拍車がかかっているのが現状です。

だとすれば、たとえば院内技工士を雇用することで保険点数上のメリットがあるような保健改定をさせられれば、技工士の雇用拡大と給与の上昇が見込めると思います。

ただ、この一見増大した費用は歯科医療費自体が増大したわけではありません。
衛生士を雇用できない歯科医院の収入が減った分がそこに当てられているだけです。
医療費の分配比率の変更に過ぎません。

ですので、歯科医師自体がそれを申し出ることはないと思います。
技工士会衛生士会のように、うまく世論を味方につけて政治力を利用できるかどうかにかかっているのではないかと思います。

あと、補綴の保険はずしが技工所にはメリットがあるという考えもあるとは思います。
確かに技工物の単価が上がりますが、強烈な受診抑制による歯科医療というパイ自体が急激に縮小し、技工の依頼数の減少は確実ですので、技術ではなくて営業力が標準以下の技工所にとっては、さらに厳しいものとなるように思います。(もちろん歯科医院も同様ですが)

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2009-01-02 01:27:09
歯医者さんに来る人は「良い治療」を求めているわけではなく、今現在抱えている痛みだったり悩みだったり、に対する不安の解消だったりを求めて来られてきていることが多いのではないかと思っています。


ですので、「良い歯科医療を提供する」というのはあくまでも手段の一つで、歯科医療の本当の目的は「患者さんの悩みや不安を解消する」ということではないかと思っています。


もちろんプラスアルファで、今後歯で悩むことが無いように情報提供を行ったり、そういった行動が取りやすくなるように工夫をすることも重要だと思います。


この、

「患者さんの悩みや不安を解消する」
「今後歯で悩むことが無いように情報提供を行う」

ということができる歯科医院は、どんなに不況になっても間違いなく生き残るのではないかと思いますし、周りの先生でもそういったことに秀でていらっしゃる先生は今回の不況の影響をほとんど受けておられません。


これらのことは歯科医師は頑張れば何とかできますが、技工士さんの場合は何ができるのかというと、ちょっと難しい気がします。


一般的に技工士さんが表に出てくることはほとんどありませんし、技工士さんにできることは非常に乱暴に言ってしまうと、

「良いものを作る」
「安く作る」

・・・のどちらかしか無いような気がしてしまうので、直接的・短期的に「患者さんの悩みや不安を解消する」ということにはなかなかつながりにくいのではないかと思います。

でも「安く作る」だけなら中国技工には絶対かないませんし、CAD-CAMもどんどん良くなってきていますし・・・



ということで、僕は歯科技工士さんって職業的に非常に厳しい立場だなぁ・・・と思っているのですが、もし自分が技工士になったとしたら、

「技工の腕を磨いて、意識の高い歯医者さんのパートナーになる」

ということを目指すかと思います。


そのためにはもちろん技術も必要ですが、歯科医師を見抜く目、自分を売り込む能力というものも必要になるのかもしれません。


どんな職業でもそうだと思いますが、

「ナンバーワン」or「オンリーワン」

になることができるかどうかではないでしょうか?


こういった話題になると政府の政策や財政の話も必ずと言っていいほど出てきますが、歯科は基本的に命に関わることがないためどうしても後回しになってしまいますので、自分をどう高めていくのか?・・・そのために何をして行くべきなのかを考え、実行していくしかないのかなぁ〜と思っています。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2009-01-02 13:41:13
新年早々、ヘビーなテーマですね‥。


内容としては僕も田尾先生とほぼ同意見ですね。


>技工は職人芸ですから、経験がすべてだと。
>つまり技工士の替えはいないと多くの技工士は考えている。

その通りだと思います。
山田先生も書かれていますが、すべての歯科医院が「安い技工物」を望んでいるわけではありません。

ウチでは、少々高くても「良い技工物」を望んでいます(保険外だから当たり前かもしれませんが)。


しかし、じゃあ、それだけで良いか?


森川先生のおっしゃられているように、「技術ではなくて営業力が標準以下の技工所にとっては、さらに厳しいものとなる」でしょう。

どう言う事か?

(僕の私見ですが)積極的に歯科医院に足を運んでいらっしゃいますか?と言う事。

パートナーの先生の顔を見て、ディスカッションしていますか?

これは審美に限らず、全ての技工物に関しても言える事です。

コンタクトの具合はどうですか?
マージンフィットは?
咬合の与え方は?

頻繁にパートナーの先生に聞いていますか?


そして、パートナーの先生がどんな印象を行い、咬合採得を行い、セット時にはどのような所をチェックしていて、調整しているか。
もっと言えば、補綴物セット後に衛生士さんがどのような指導を行っているか‥。


実は、僕がお願いしていたテクニシャンも半年前に技工所が閉鎖され、変更せざるを得なくなりました。

新しいラボを探す上で最も重視したもの‥それは「何かあった時、必ず来てくれる」と言う事。

指示書の文面だけでは、口腔内写真だけでは伝わらないものがあります。

契約をする際、僕の技工物を担当するテクニシャンの方にも同席してもらいました。

幸い、この半年間でただの一度も不具合無く来ていますので「呼び出す」なんて事はありませんでしたが‥。


ウチの患者さんは、クラウンを作っているのは僕じゃない事は良〜く知っています(笑)

だから、良い補綴物を入れて満足してくれた患者さんは

「これを作ってくれた技工士さんにもお礼を言っておいてください」

と。


somasomaさんがどのような意味で書かれたか解りませんが、

「私個人の意見としては、技工士と歯科医師は全くと言っていいくらいに別の仕事を日々こなしていると感じていますが。」

「先生方が普段されている事は歯科医療行為であって技工ではないと思い、技工士がするのは技工であって歯科医療行為では勿論ないです。」


とは?です。


(院内ラボでないとなかなか難しいと思いますが)Dr、DH、そしてDTが三位一体となって患者さんに向かう事。

それが田尾先生の書かれた「患者さんの悩みや不安を解消する事」への第一歩だと思うのですが、いかがでしょうか?

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2009-01-02 15:00:17
最近の記事ですが、

出典:Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081231-00000003-jct-soci

以下
コピペです

==================================

不況の影響で、患者が減る歯科医院が多くなっている。この1年で医院の4割で減少したといい、患者負担が大きいのもネックになっているようだ。義歯を作っても後で来なかったりするなど、歯医者さんもやり繰りに大変だ。

■古い義も「修理で何とかして下さい」

「痛みやしびれといった急性症状以外は、かからない人が多いようです。それも、軽い痛みなら、2人に1人は受診しないという調査結果があります」

全国保険医団体連合会の歯科担当者は、こう明かす。

このところ、患者の歯科離れは著しい。
同連合会によると、2008年6月の患者数は、前年6月に比べて、「減った」が約4割。歯科診療報酬改定影響の会員調査で分かったことだ。「変わらない」も4割で、「増えた」は、2割弱に留まっている。

「歯科は、保険に比べて患者の自己負担の割合が高く、高齢者を除けば3割にもなる影響が大きいですね。所得が低く経済的に厳しい人なら、『ちょっとしみるけど、我慢しよう』と思ってしまうようです」

特に、目立つのが、初回以降の受診回数が減っていることだ。
例えば、自己負担が高いため、初回で3000円を超えないように歯科医が配慮するとする。
そして、もう少し治療をと思っていても、その後来院しなくなる患者も多いという。
中には、義歯を作ってあげても来なくなり、医者がかぶるケースもあるというのだ。義歯は、数万円するものもある。

「義歯は、『新しく作った方がいい』と勧めても、『修理で何とかして下さい』という患者さんも多いようですね。患者側の抑制が進んでいます。しかし、これでは、診療計画が、医学的ではなく、経済的に変更されてしまいます。治療上は、よくありません。負担を軽くするため、保険の適用範囲を拡大すべきです」

■歯科医院は過剰気味で「学生は、確実に獣医に行く」

患者減少で、経営が苦しい歯科医院も多くなっているようだ。

歯科医院は過剰気味で、厚労省調査によると、全国でコンビニの1.5倍以上の7万か所近くある。そこに今回の不況が直撃して、患者の足が遠のいたのだから大変だ。


==================================


流石に歯科は景気に左右されるみたいですね^^;


私の住む町の隣はトヨタ(レクサス)があり、そこで働く人も多く、今回その影響をモロに歯科医院も受けているそうです。

確実に言えるのは、歯科の市場は小さくなっているということではないでしょうか!?



>「今後の歯科技工士さん達って」という部分の意見が聞けたらなぁと思い投稿しました。

私も佐藤先生、田尾先生と同じで他人とは違った技術を持つか、他人と同じことでも抜きに出た技術を持つしかないと思います。

また高い技術というものは他の国でもニーズがあります。
一部の歯科医師も既に他の国に移っています。

他の国の技工士の平均レベルを見れば(海外のサイトを見ていても、症例を見ると・・・)、日本の技工士さんも海外に出るべきでは!?と思います。


最近、小児のDMFを見ましたが1人1.5本程度でした。
と言うことは、技工物自体の数はこれからもっと減っていくと思われます。

また私個人の推測ですが、手間のかかるインレーはこの先レジンに取って代わると思います。

世界的に見てもこんなに技術のいるメタル修復を、こんな安価な治療費で受けられる国民はいません。

しかし、現代人は銀歯を嫌がり、歯科医院側は材料費を浮かすためにはレジンに成らざるを得ないと言うところだと思います。

同じ手間でメタルインレーレジン充填で適合を比べれば、メタルインレーの方が安定した精度は出せると思います。

しかし、保険治療は精度云々を言うシステムではないので、まず赤字にならないようにする為には・・・
 

国から見たら今更歯科の点数を上げるゆとりもないと思いますし、ちょっと前に間接的に聞いた話では、歯科を保険適応にした所がそもそもの間違っていたとも聞きました。

残念ながら歯科もふるいにかけられ始めたということではないでしょうか。。。

全ての歯科医師、技工士が守られてきた制度が終焉を迎えたと考えその対策を早目に取り、時代の変化に乗っていかないといけない時代に入っているのでは!?と思います。

・患者さんのニーズに対して対応できる
・コマーシャル力がある
・特殊な技術がある

など、考え方を変えていかなければいけないと思います。

昔のような状況には戻れないと思います。

このダメージを受けるのは歯科業界ですが、間接的に患者さんも被害を受けざるを得ないと思います。



私はやりたい治療をしたい為に技工物に対しても拘っているつもりです、ですから技工士は選びますし、技工物によって数件の技工所を使い分けています。
それなりの技工代は払っていますので、高いレベルの物は要求します。

当たり前のことですが、患者さんはこちらが提供するものが満足出来なければ転院されます。
ですから私から言える事は、毎日危機感を持って1つ1つの技工物を作ることが大切ではないかなと思います。

また、タイヨウ先生の仰るように、自分の作っている仕事は医療行為だと思うべきです。
クラウン、インレーは、指輪などの装飾品を作っている訳ではありません。
見た目の前にまず機能回復がなければいけません。
この点は私も少し引っかかります、

技工士さんの言われる『患者さんの為』と言うのは、実際ズレていることが多いような気が・・・


極論を言ってしまえば、『質』でやっていくか、『数』でやっていくか、はたまた競争相手の少ない顎顔面補綴のエピテーゼのような物を選ぶかだと思います。

残念ながら全体がハッピーになるような、明るい展望などはないと思います。。。



すみません、駆け出しの若造が偉そうなことを言いましてm(_ _)m
 

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: somasomaさん
返信日時:2009-01-03 20:14:10
驚きました(^^;!!・・・

年明け早々だというのにもかかわらず、こんなに多くの反響を頂けるとは予想外でした(嬉

色々な先生から様々なご意見を頂き、是非今後の参考にさせて頂こうと思います。

お話の一つには、政治の問題・制度の問題などがあがりましたが、そういった点には是非期待したい思いです。
ただし、それというのはやはり希望的観測というか、自力でなんとか出来るような問題ではないのかなという立場です。

先生方のご意見を総じて考えますと、技工士として進むのであれば、現状に対して希望を持つ為に現実的に出来るただ一つのやり方は、やはり『高度な技術の習得』でしょうか。

『安く作る』は長い目でみると、今後抱えるであろう不安要素を打ち消すだけのプラス要素がみあたりませんので。

とはいえ、『高度な技術の習得』が必須条件だとするならば、今出来ることは『高度な技術習得の為の努力』というのが正答ですね。

高度な技術って技術やの間では『努力+センス』がそろって初めて達する境地と言われていますので、この先待っている未来がそのセンスの部分まで要求されるところだと意気込みだけで【やるぞ!】と簡単な決断を下すわけには行きませんが(^^;)

営業力を含めて色んな面で自分を磨いていけないようだと、これから先の技工士人生は・・・・・ですね。

技工学校の仲間を今思い出していますが、結構暗い感じの人多いんですよね・・・心配です(笑)

田尾先生のお話にあった「良い治療」を求めている訳ではなく・・・ということに関連してですが、(とはいえ全く主旨の違う話題ですが)欧米と日本での比較と同じように、都会と地方ではデンタルIQが雲泥の差があると感じます。

お爺ちゃん・お婆ちゃんは仕方ないにしても、年の近い友人ですら、の色・形・並びなどに対して殆ど関心がありませんね。
関心がある人でも、自分でそれについて知識を得ようと行動するまでの興味は持っていない人がほとんどです。

患者の要求するレベルが低い地域で、レベルの高い技術を求めている医師とめぐり合う事も現実なかなか難しいという話です。

卒業した学校の先生が、今後のことを考えるなら中央へ(東京の事だと思います)行け!と言っていた真意はここにあるのかもしれません。

結局、田舎になればなるほど、高い技術をもった技工士って、安くて早くてそこそこ適合がいい物を作れる技工士に比べて、ニーズが少ないのかなぁと考えてしまいます(私は引越しが出来ない状況ですので)。

どの道、これから技工の道を進むのであれば、どんな未来が待ち受けていようとも、揺るがない自力を身に付ける以外に良策はないと肝に銘じておこうと思います。

先生方、貴重なご意見どうもありがとう御座いました。

最後に、タイヨウ先生や井野先生にご指摘いただいた件で少し。

>私個人の意見としては、技工士と歯科医師は全くと言っていいくらいに別の仕事を日々こなしていると感じていますが。」
>「先生方が普段されている事は歯科医療行為であって技工ではないと思い、技工士がするのは技工であって歯科医療行為では勿論ないです。」
>とは?です◆

の部分についてです。

これについては国であったり、業界や先生方に対して抱いている個人的な感情を表現した内容なんです。

ここにいる先生方とは直接の繋がりがありませんから、あまり直接的に書きたくなくて、あえて間接的にしました。
あくまで個人の意見ですし、伝わればいいなぁといった淡い期待も込めて・・・

前半はそのまんまですが、院内ラボでもなければ、まして保険の仕事を主としている技工所では衛生的にも多くが『医療関係の職場』とは程遠いですので・・・
後半はかなり皮肉をこめています。

別のトピックスで技工士がいなくなったら、その分も歯科医がやらなくてはならない、といったニュアンスの書き込みがありましたので、それに対して??とおもった思いを表してみました。

要は今の歯科医師の先生方では、技工士がいなくなった時のピンチヒッターにはなりえないですよ・・・という気持ちの表れでした。


>技工士がするのは技工であって歯科医療行為では勿論ないです。

のくだりですが、これも皮肉ってしまいました。
スミマセン・・・

多くの技工士の本音は【技工士がするのは技工という歯科医療行為の一環だぞ!】という気持ちだという事です。

しかし、今の環境では到底その信念を持ち続けては仕事が出来ないじゃないかなと・・・その理由は何故だと思いますか?

私は歯科医師ではないので、想像ですが、一般の医師に対して歯科医師が感じているような気持ちと似ているのではないかと思います。

【命にかかわる医療でない】

歯科医療全体が冷遇されている時代だからこそ、上級生に苛められた苛立ちを下級生にぶつけるでなく、同じ釜の飯を食う者同士団結して上級生に立ち向かっていくべきではないかと私は考えています。

先生方には、下級生の家の火事を他人事と思わず、むしろ親戚の家に火事が起きたときのように感じてもらいたいなぁという私からの願いをお伝えして結ばせて頂きます。

長文・乱文すみませんでした。
ありがとうございました。
回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2009-01-03 21:45:35
>「私個人の意見としては、技工士歯科医師は全くと言っていいくらいに別の仕事を日々こなしていると感じていますが。」
>「先生方が普段されている事は歯科医療行為であって技工ではないと思い、技工士がするのは技工であって歯科医療行為では勿論ないです。」

これ、まったくその通りじゃないですか。個人的には不思議でもなんでもないですが・・・
だから歯科衛生士と違って技工士は独立できる。
労使の関係ではなく(実質的には違いますが)対等な関係ですよね。


>私は科医師ではないので、想像ですが、一般の医師に対して歯科医師が感じているような気持ちと似ているのではないかと思います。
>【命にかかわる医療でない】

う〜ん。たまにこういった発言を目にしますが、医者=コードブルーの山ピーみたいな人って思ってません?
医者にもいろいろあるんですよ。
あと、歯科でも毎年死人出てます。


>先生方には、下級生の家の火事を他人事と思わず、むしろ親戚の家に火事が起きたときのように感じてもらいたいなぁという私からの願いをお伝えして結ばせて頂きます。

歯科医師自体が他の歯科医師(親戚?)のことを考えてないのに、技工士(下級生?)のこと考えれるわけないですよ。

家族とまでは言わなくても同じ家の同居人(衛生士?)のように、院内(あるいは保険点数上)に入ってこなければ無理だと思います。


私は現状での技工士の能力がないとか努力が足らないとかは思ってませんし、現在の歯科医師のようにお互いの足を引っ張り合うようなこともしてほしくないので、「もっと努力しろ」といったことは言うつもりはありません。

個人ではなくて技工士全体という集団で見た場合、需要と供給のバランスを崩す=技工士の数を大幅に減らす(あるいは前述したようにより多くの技工士が必要とされるような状況を作り出す)以外に、現状を打破する方法はないと思います。


相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: somasomaさん
返信日時:2009-01-04 17:44:58
森川先生、ご回答ありがとうございました。

物事は色々な見方が出来る、「やはり」というべきなのか、他のどんな物事でも一緒かも知れませんが、どれが正解だったかは結果論でしかないんだと改めて思いました。

答えは未来にしかないので、将来自分が後悔しない為にも、先生方から頂いた貴重なご意見を踏まえた上で、悩みぬいて答えを出したいと思います。

今現在、私個人の見通しだと、近い将来団塊世代の技工士さん達が一斉に退職されると思っています。

業界全体の不振・技工学校の相次ぐ廃校なども後押しして、先生のおっしゃるようなバランスの崩れる日も近いと思っています。

技工士不足はすでに始まっていますし、都内などで働かれていらっしゃる方には実感がないかもしれませんが、地方ではすでに技工士不足が始まっているという話も聞きますので、むこう10年で不均衡時代が到来するはずです。

だからと言って、技工士の未来が明るいとは言い切れませんが、環境面で希望が持てるとすればそこくらいかと。

機械化や海外技工の勢いに押されたとしても、少なくとも私が生きている時代に技工士がいなくなるとは思えませんし、そう思ってはいても、やっぱり不安なのでこういった質問をさせてもらったんですけど(笑

とにかく先生方には感謝でいっぱいです。
すこし前向きになれそうな予感…

これからも健康に気をつけて頑張っていって下さい。
ありがとうございました。
回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2009-01-04 18:42:45
はじめまして。
新年早々暗いですが・・(苦笑)

現在開業準備中、無職、若造の立場からも一言。

回りがどうとか、環境がどうとか、全然関係ないと思います。

このスレッドをひと通り読んで、個人的に最も同意出来るのはタイヨウ先生の書かれた下り。



>(僕の私見ですが)積極的に歯科医院に足を運んでいらっしゃいますか?と言う事。

>パートナーの先生の顔を見て、ディスカッションしていますか?

>これは審美に限らず、全ての技工物に関しても言える事です。

>コンタクトの具合はどうですか?
マージンフィットは?
咬合の与え方は?

>頻繁にパートナーの先生に聞いていますか?


>そして、パートナーの先生がどんな印象を行い、咬合採得を行い、セット時にはどのような所をチェックしていて、調整しているか。
>もっと言えば、補綴物セット後に衛生士さんがどのような指導を行っているか‥。



昨年末まで過ごした勤務先では、技工士が5〜6人も常勤してまして、院長も仕事にかなりうるさいという環境でしたが、技工士さんに対してはタイヨウ先生と同じ感想を持っています。

下級生ではなくて、同級生?かな。



生意気を言いますが、患者さんも歯科医歯科衛生士も技工物の良し悪しなんてそうそう分からないですよ。

需要と供給の関係もありますので、結局都会でも地方でも外国でも、それほど大差はないと思います。

技術の高いドクターは技術の低いテクニシャンを見抜きますし、相手にしないと思います。

逆もまた然りでしょうし、衛生士さんや患者さんも含めて、同じ割合の同じレベル(潜在能力も含めて)のパートナーがくっついていってるのではないかと漠然と想像しています。



私達(歯科医)の仕事もそうですが、物の良し悪しをひとつひとつ説明して理解を得られて結果を出して初めて対価が得られるのだと思います。

ですからこれは自分に向けてでもあるのですが、腕を磨くのは勿論当たり前の大前提ですが、コミュニケーションを積極的にとる、プレゼンテーションを行う努力や能力も同じぐらい大切だと思いますよ。

回りがどうだから・・と言い出すと、自分で自分の可能性を終わらせるだけではないでしょうか。

somasomaさんとは同世代ですが、人の健康と自分の収入にも繋がる楽しい仕事なのですから、お互いに頑張って、日本の歯科医療を少しでも良いものにしていきましょう。



・・・新年の抱負でした(笑)

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: somasomaさん
返信日時:2009-01-05 21:45:43
渡辺先生>

そうですね。
自分で行き詰ってしまったとき、余裕の無さもありどうしても周りの声を言い訳にしてしまいそうになります。

とはいえ、今の私の迷いや不安は、自分にとってもですが、我がままを通させてもらった家族に対しても、最善となるような選択をしなければならないという思いからでもあります。

何かを言い訳にして逃げてしまうと 必ずいつか後悔してしまう時がくるような気がします。
精一杯考えて結論を出したいと思います。

結果、自分の可能性にかけて暗闇に飛び込む選択肢を選べるかどうかは分かりませんが。
後悔しない為に、自分で納得できるだけ悩みぬこうと思います。

ありがとうございました。



タイトル 歯科技工士の展望について、先生方の率直なご意見が伺いたい
質問者 somasomaさん
地域 非公開
年齢 30歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 専門的な質問その他
技工士関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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