おしゃぶり使用は口呼吸の改善・永久歯の良い歯並びにつながるか?
相談者:
タマさん (2歳:女性)
投稿日時:2009-01-12 22:23:56
こんにちは。
2歳3ヶ月になる息子のことで相談させていただきます。
息子が1歳11ヶ月のときに、母親の私の不注意で上の前歯の間をC1の虫歯にさせていまいました。
現在はサホライドで経過観察です。
その際、10日間ほど非常に落ち込み、夜も寝られないほどでしたが、こちらのサイトに随分とお世話になりました。
それまでの生活習慣を改め、食事の回数、甘いものの制限、毎食後の少量でのミラノールの歯ブラシとフロスでの浸け磨き(昼食後はしないときもありますが)、定期検査に通う、など行っております。
そして、今はむしろ早い時期に虫歯になって食生活の改善も出来、良かったと感謝しているほどです。
話は本題に移らせていただきますが、息子には、鼻炎(鼻水、鼻づまり)があることが原因か、口呼吸をしていることが非常に多いように感じています。
そのことで心配になり、色々と調べたところ、鼻呼吸用のおしゃぶりを開発提案している先生の著書で、非常に納得出来ることが多々ありました。
歯においても口呼吸では、唾液の量も少なく脱灰が起こりやすい為虫歯になりやすく、歯並びに悪影響がでる、との情報も他のサイトで得ました。
ヨーロッパの国々では、4歳くらいまでのおしゃぶりは一般的とのことですが、本当でしょうか。
おしゃぶりによって乳歯に隙間が出来、永久歯に良い影響を与える、とのことですし、今まで使用したことのないおしゃぶりを、2歳3ヶ月の息子に与えてみようかどうか、非常に悩んでいます。
おしゃぶり訴訟もありましたし、ぜひとも先生方のご意見を伺いたく相談いたしました。
どうぞ宜しくお願いいたします。
2歳3ヶ月になる息子のことで相談させていただきます。
息子が1歳11ヶ月のときに、母親の私の不注意で上の前歯の間をC1の虫歯にさせていまいました。
現在はサホライドで経過観察です。
その際、10日間ほど非常に落ち込み、夜も寝られないほどでしたが、こちらのサイトに随分とお世話になりました。
それまでの生活習慣を改め、食事の回数、甘いものの制限、毎食後の少量でのミラノールの歯ブラシとフロスでの浸け磨き(昼食後はしないときもありますが)、定期検査に通う、など行っております。
そして、今はむしろ早い時期に虫歯になって食生活の改善も出来、良かったと感謝しているほどです。
話は本題に移らせていただきますが、息子には、鼻炎(鼻水、鼻づまり)があることが原因か、口呼吸をしていることが非常に多いように感じています。
そのことで心配になり、色々と調べたところ、鼻呼吸用のおしゃぶりを開発提案している先生の著書で、非常に納得出来ることが多々ありました。
歯においても口呼吸では、唾液の量も少なく脱灰が起こりやすい為虫歯になりやすく、歯並びに悪影響がでる、との情報も他のサイトで得ました。
ヨーロッパの国々では、4歳くらいまでのおしゃぶりは一般的とのことですが、本当でしょうか。
おしゃぶりによって乳歯に隙間が出来、永久歯に良い影響を与える、とのことですし、今まで使用したことのないおしゃぶりを、2歳3ヶ月の息子に与えてみようかどうか、非常に悩んでいます。
おしゃぶり訴訟もありましたし、ぜひとも先生方のご意見を伺いたく相談いたしました。
どうぞ宜しくお願いいたします。
回答1
ひたちの矯正歯科医院(茨城県牛久市)の秋山です。
回答日時:2009-01-13 13:07:58
こんにちは、タマ様
早速ですがご質問にお答えさせて頂きます。
>鼻炎(鼻水、鼻づまり)があることが原因か、口呼吸をしていることが非常に多いように感じています。
まずは耳鼻科を受診し、鼻閉の有無、あった場合はその原因や対応をしてもらうことをお勧めします。
>鼻呼吸用のおしゃぶりを開発提案している先生の著書で、非常に納得出来ることが多々ありました。
習慣性の口呼吸の場合、おしゃぶりをすることによって改善されるのかもしれませんが、「鼻呼吸や舌や顎の発達を促進する」は現時点では学問的に検証されていません。
>歯においても口呼吸では、唾液の量も少なく脱灰が起こりやすい為虫歯になりやすく、歯並びに悪影響がでる、との情報も他のサイトで得ました。
確かに口呼吸は口腔内の環境を悪くする要因です。
>ヨーロッパの国々では、4歳くらいまでのおしゃぶりは一般的とのことですが、本当でしょうか。
アメリカの矯正学の教科書「プロフィトの現代歯科矯正学」によれば「多くの子供達は4歳か遅くとも5歳になるまでにおしゃぶりの使用を止める」とあるので、アメリカではその年齢まで許容しているのかもしれません。
(日本は3歳まで)
ただ「生理的な吸啜パターンをつくるようにデザインされたおしゃぶりが、他のおしゃぶりや指しゃぶりに比べて良いかどうかわかっていない」との記載もあります。
ので日本同様、企業側の宣伝文句にはなんのエビデンスもないとしています。
>おしゃぶりによって乳歯に隙間が出来、永久歯に良い影響を与える
おしゃぶりによって口呼吸が改善されるという前提からなのでしょうか?
むしろ使い過ぎは吸啜行為によって口腔周囲筋の収縮と上下前歯へのおしゃぶりの介在によって開咬を呈したり、低位舌による上顎の狭窄歯列、交叉咬合、下顎前歯の唇側傾斜など悪影響を引き起こすように思います。
>今まで使用したことのないおしゃぶりを、2歳3ヶ月の息子に与えてみようかどうか、非常に悩んでいます。
鼻呼吸の促進はあくまでも二次的な効果であり、おしゃぶりの目的はあくまで「お子様の精神的安定、簡単に泣き止む、静かになる、入眠がスムース、母親の子育てのストレスが減る」などです。
今まで使用していなかったおしゃぶりを2歳3ヵ月から与えるというのは、お勧めできません。
もし習慣性の口呼吸や歯列の改善、口腔周囲筋とトレーニングが必要であれば、むしろ3歳を過ぎてからムーシールドやその他の矯正装置を使った方が良いと思います。
使用の必要性はかかりつけの歯科医院で確認してもらって下さい。
おしゃぶりを使用すること自体は、悪くはありませんが、使う頻度と期間がを気をつけないと種々の弊害が生じると思います。
日本小児歯科学会のおしゃぶりに対する見解です。
どうぞご参考にして下さい。
http://www.jspd.or.jp/public/about_pediatrics_04.htm
早速ですがご質問にお答えさせて頂きます。
>鼻炎(鼻水、鼻づまり)があることが原因か、口呼吸をしていることが非常に多いように感じています。
まずは耳鼻科を受診し、鼻閉の有無、あった場合はその原因や対応をしてもらうことをお勧めします。
>鼻呼吸用のおしゃぶりを開発提案している先生の著書で、非常に納得出来ることが多々ありました。
習慣性の口呼吸の場合、おしゃぶりをすることによって改善されるのかもしれませんが、「鼻呼吸や舌や顎の発達を促進する」は現時点では学問的に検証されていません。
>歯においても口呼吸では、唾液の量も少なく脱灰が起こりやすい為虫歯になりやすく、歯並びに悪影響がでる、との情報も他のサイトで得ました。
確かに口呼吸は口腔内の環境を悪くする要因です。
>ヨーロッパの国々では、4歳くらいまでのおしゃぶりは一般的とのことですが、本当でしょうか。
アメリカの矯正学の教科書「プロフィトの現代歯科矯正学」によれば「多くの子供達は4歳か遅くとも5歳になるまでにおしゃぶりの使用を止める」とあるので、アメリカではその年齢まで許容しているのかもしれません。
(日本は3歳まで)
ただ「生理的な吸啜パターンをつくるようにデザインされたおしゃぶりが、他のおしゃぶりや指しゃぶりに比べて良いかどうかわかっていない」との記載もあります。
ので日本同様、企業側の宣伝文句にはなんのエビデンスもないとしています。
>おしゃぶりによって乳歯に隙間が出来、永久歯に良い影響を与える
おしゃぶりによって口呼吸が改善されるという前提からなのでしょうか?
むしろ使い過ぎは吸啜行為によって口腔周囲筋の収縮と上下前歯へのおしゃぶりの介在によって開咬を呈したり、低位舌による上顎の狭窄歯列、交叉咬合、下顎前歯の唇側傾斜など悪影響を引き起こすように思います。
>今まで使用したことのないおしゃぶりを、2歳3ヶ月の息子に与えてみようかどうか、非常に悩んでいます。
鼻呼吸の促進はあくまでも二次的な効果であり、おしゃぶりの目的はあくまで「お子様の精神的安定、簡単に泣き止む、静かになる、入眠がスムース、母親の子育てのストレスが減る」などです。
今まで使用していなかったおしゃぶりを2歳3ヵ月から与えるというのは、お勧めできません。
もし習慣性の口呼吸や歯列の改善、口腔周囲筋とトレーニングが必要であれば、むしろ3歳を過ぎてからムーシールドやその他の矯正装置を使った方が良いと思います。
使用の必要性はかかりつけの歯科医院で確認してもらって下さい。
おしゃぶりを使用すること自体は、悪くはありませんが、使う頻度と期間がを気をつけないと種々の弊害が生じると思います。
日本小児歯科学会のおしゃぶりに対する見解です。
どうぞご参考にして下さい。
http://www.jspd.or.jp/public/about_pediatrics_04.htm
相談者からの返信
相談者:
タマさん
返信日時:2009-01-13 19:10:55
秋山先生、早速のご回答を本当にどうもありがとうございました。
先生のご回答によって、迷いが消えました。
ずいぶんと奇怪な内容にお思いになられたのでは?とも思ってしまいますが、このような内容に大変親身なご回答、本当に感謝いたしております。
赤ちゃんに戻るか如くおしゃぶりをさせる時期でも、また、まだしっかり話すことも出来ない子どもに鼻呼吸を意識・強制する時期でもないのですね。
虫歯を作ってしまった反省から、我が子には健康に育って欲しい、歯は取り返しがつかない!小さいうちから気をつけてあげなくては!という気持ちが強すぎたようです。
3歳以降にかかりつけの先生に色々と相談させていただきながら時期を見つつ気をつけつつ、かつあまり神経質にならないように、子どもの成長を見守っていきたいと思います。
このような場を作っていただき、本当にありがとうございました。
先生のご回答によって、迷いが消えました。
ずいぶんと奇怪な内容にお思いになられたのでは?とも思ってしまいますが、このような内容に大変親身なご回答、本当に感謝いたしております。
赤ちゃんに戻るか如くおしゃぶりをさせる時期でも、また、まだしっかり話すことも出来ない子どもに鼻呼吸を意識・強制する時期でもないのですね。
虫歯を作ってしまった反省から、我が子には健康に育って欲しい、歯は取り返しがつかない!小さいうちから気をつけてあげなくては!という気持ちが強すぎたようです。
3歳以降にかかりつけの先生に色々と相談させていただきながら時期を見つつ気をつけつつ、かつあまり神経質にならないように、子どもの成長を見守っていきたいと思います。
このような場を作っていただき、本当にありがとうございました。
タイトル | おしゃぶり使用は口呼吸の改善・永久歯の良い歯並びにつながるか? |
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質問者 | タマさん |
地域 | 茨城 |
年齢 | 2歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 主婦 |
カテゴリ |
子供の歯並び 小児歯科その他 その他(その他) 歯並び(歯ならび)その他 |
回答者 |
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- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。