インプラント治療後、不良になった場合の次の処置は?
相談者:
ぽんたさん (26歳:男性)
投稿日時:2009-01-13 03:01:56
右上5番が虫歯がひどく抜歯が必要で、ブリッジを提示されました。
隣在歯を削るのは嫌なのでインプラントを希望したところ、そこの先生はインプラントに懐疑的のようで色々デメリットを列挙してくれたのですが、中でも
「インプラントは10年ほどしかもたない。
大目にみても20年後、30年後の保障をできる歯医者なんていないし、悪くなった後は歯を支える骨がボロボロになってるからその後の治療が何もできなくなることが多い」
と言われたことがすごく引っかかりました。
これは本当なんでしょうか?
今インプラントをしてしまうと4,50歳になって悪くなったときに、もう一度インプラントはできないということですよね?
最悪入れ歯も入れられなくなると脅され、やはりブリッジにするしかないかと諦めかけています。
隣在歯を削るのは嫌なのでインプラントを希望したところ、そこの先生はインプラントに懐疑的のようで色々デメリットを列挙してくれたのですが、中でも
「インプラントは10年ほどしかもたない。
大目にみても20年後、30年後の保障をできる歯医者なんていないし、悪くなった後は歯を支える骨がボロボロになってるからその後の治療が何もできなくなることが多い」
と言われたことがすごく引っかかりました。
これは本当なんでしょうか?
今インプラントをしてしまうと4,50歳になって悪くなったときに、もう一度インプラントはできないということですよね?
最悪入れ歯も入れられなくなると脅され、やはりブリッジにするしかないかと諦めかけています。
回答1
回答日時:2009-01-13 03:54:02
こんにちは。
インプラントについては賛否両論ありますから、その様な意見を言われるのも有り得ると思います。
個人的には、どんな場合でも、と言う訳ではないのですが、欠損のまま放置しておくか、あるいはブリッジや部分入れ歯と較べれば、メリットが多いことが多い、選択肢だと思っています。
ぽんたさんの場合、26歳という年齢、隣在歯を削りたくない、審美的にも影響のある上顎5番と言う条件ですから、私ならファーストチョイスとしてインプラントを検討すると思います。
「10年ほどしかもたない」、と言う意見は極めて非科学的で、客観的な根拠はないと思います。
(「歴史が浅いので、10年ほどのデータしかない・・」と言うなら分かりますが。)
詳しくは過去ログで検索してもらいたいですが、上顎なら低めに見積もっても(骨やメインテナンスが最高に良い場合で)10年で90〜95%程度はフィクスチャーに関しては大丈夫だろうと思われます。
(※審美性の問題などは除いてます)
一臨床家の感覚としては、10年もつものなら20年だって持ちそうに思うのですが、その辺りは個人によって意見が異なるかも知れませんね。
でも逆に20年後、30年後の成功率が出てからその治療法を受けたいと言われるなら、その頃には他の方法もあるかも知れませんし・・メリットの多そうな新しい治療法を全て切り捨てることになってしまいますよね。
医療ですから、新しいものに安易に飛びつくのは慎重にならなくてはいけないのは正しいことだと思いますが、10年の予後が出ている物なら、個人的には及第点かと。
もしも悪くなるとしたら、埋入直後のトラブル(主に症例の選択ミスや手術の手技の問題?)でなければ、歯周病と同じ様な状態になっていると思います。
ですから確かに「悪くなった後は歯を支える骨がボロボロ」なのですが、ブリッジも入れ歯も出来なくなる訳ではありません。
場合によっては骨の状態をなんとかして、再度インプラントを試みることが出来る様なケースさえあると思います。
あまり楽観的には考えない方がいいですし、大変なことは大変です。
ですが5番と言う大切な身体の臓器を失って、それを再生するという選択肢がない以上、何かのリスクは受け入れる必要があるかと思いますよ。
詳しくは割愛しますが、ブリッジにも入れ歯にも、非常に大きなデメリットがあります。
今ぽんたさんに一番検討して貰いたい事は治療法を選ぶよりも前に、何故、その若さで5番を失ってしまったかです。
その原因(手入れの問題、咬み合わせの問題、選んだ歯科医院の問題など)を特定して、きちんとした対策を練らないことには、どんな治療法も長持ちしないかも知れませんよ。
あと今日も新聞でニュースになってましたが、インプラントは経営的な理由から無茶な勧め方をされるケースもあります。
勧める先生にも色々おられますから、まずはご自身でよく勉強してから良さそうな先生を選んで、実際に意見を伺ってみて下さいね。
お大事にどうぞ。
インプラントについては賛否両論ありますから、その様な意見を言われるのも有り得ると思います。
個人的には、どんな場合でも、と言う訳ではないのですが、欠損のまま放置しておくか、あるいはブリッジや部分入れ歯と較べれば、メリットが多いことが多い、選択肢だと思っています。
ぽんたさんの場合、26歳という年齢、隣在歯を削りたくない、審美的にも影響のある上顎5番と言う条件ですから、私ならファーストチョイスとしてインプラントを検討すると思います。
「10年ほどしかもたない」、と言う意見は極めて非科学的で、客観的な根拠はないと思います。
(「歴史が浅いので、10年ほどのデータしかない・・」と言うなら分かりますが。)
詳しくは過去ログで検索してもらいたいですが、上顎なら低めに見積もっても(骨やメインテナンスが最高に良い場合で)10年で90〜95%程度はフィクスチャーに関しては大丈夫だろうと思われます。
(※審美性の問題などは除いてます)
一臨床家の感覚としては、10年もつものなら20年だって持ちそうに思うのですが、その辺りは個人によって意見が異なるかも知れませんね。
でも逆に20年後、30年後の成功率が出てからその治療法を受けたいと言われるなら、その頃には他の方法もあるかも知れませんし・・メリットの多そうな新しい治療法を全て切り捨てることになってしまいますよね。
医療ですから、新しいものに安易に飛びつくのは慎重にならなくてはいけないのは正しいことだと思いますが、10年の予後が出ている物なら、個人的には及第点かと。
もしも悪くなるとしたら、埋入直後のトラブル(主に症例の選択ミスや手術の手技の問題?)でなければ、歯周病と同じ様な状態になっていると思います。
ですから確かに「悪くなった後は歯を支える骨がボロボロ」なのですが、ブリッジも入れ歯も出来なくなる訳ではありません。
場合によっては骨の状態をなんとかして、再度インプラントを試みることが出来る様なケースさえあると思います。
あまり楽観的には考えない方がいいですし、大変なことは大変です。
ですが5番と言う大切な身体の臓器を失って、それを再生するという選択肢がない以上、何かのリスクは受け入れる必要があるかと思いますよ。
詳しくは割愛しますが、ブリッジにも入れ歯にも、非常に大きなデメリットがあります。
今ぽんたさんに一番検討して貰いたい事は治療法を選ぶよりも前に、何故、その若さで5番を失ってしまったかです。
その原因(手入れの問題、咬み合わせの問題、選んだ歯科医院の問題など)を特定して、きちんとした対策を練らないことには、どんな治療法も長持ちしないかも知れませんよ。
あと今日も新聞でニュースになってましたが、インプラントは経営的な理由から無茶な勧め方をされるケースもあります。
勧める先生にも色々おられますから、まずはご自身でよく勉強してから良さそうな先生を選んで、実際に意見を伺ってみて下さいね。
お大事にどうぞ。
回答2
山田歯科医院(兵庫県姫路市)の山田です。
回答日時:2009-01-13 04:57:42
ぽんたさまおはようございます。
右上5番を抜歯せざるを得なくなって、その後の補綴方法でインプラントをお考えのようですね。
渡辺先生も仰っているようにインプラントに懐疑的なDrもいらっしゃいますし、またそれなりのリスクもあります。
これはブリッジについても同じでしょう、ただ臨床応用されてからの歴史は違うのでブリッジのほうが予後については、ほぼわかっていると考えられてもいいと思います。
インプラントについてはブリッジと比較して歴史が浅いためまだよくわからないことがあるといわれていますが、ここ数年でずいぶんわかってきて、ほぼ臨床的には適応症さえ選べば問題ないと考えてもいいと思います。
上顎5番ですから審美的にはそれほど問題は無いと思います、後はインプラントを埋入する骨が十分あるかどうかだけだと思います。
骨さえあれば術式的にもそれほど困難ではないでしょう、上部構造(人工歯)を手抜きすることなく作れば術者側にまつわるトラブルはないと考えていただいていいでしょう。
後は患者さんサイドでの健康管理が十分できるかどうかで予後が決まってくると思います。
隣在歯を削りたくないとのご希望なので、適応かどうか診査の後問題がなければインプラントになさってもいいと思います。
参考になさってください、お大事になさいませ。
インプラント
http://www.yamadashika.jp/implant.html
右上5番を抜歯せざるを得なくなって、その後の補綴方法でインプラントをお考えのようですね。
渡辺先生も仰っているようにインプラントに懐疑的なDrもいらっしゃいますし、またそれなりのリスクもあります。
これはブリッジについても同じでしょう、ただ臨床応用されてからの歴史は違うのでブリッジのほうが予後については、ほぼわかっていると考えられてもいいと思います。
インプラントについてはブリッジと比較して歴史が浅いためまだよくわからないことがあるといわれていますが、ここ数年でずいぶんわかってきて、ほぼ臨床的には適応症さえ選べば問題ないと考えてもいいと思います。
上顎5番ですから審美的にはそれほど問題は無いと思います、後はインプラントを埋入する骨が十分あるかどうかだけだと思います。
骨さえあれば術式的にもそれほど困難ではないでしょう、上部構造(人工歯)を手抜きすることなく作れば術者側にまつわるトラブルはないと考えていただいていいでしょう。
後は患者さんサイドでの健康管理が十分できるかどうかで予後が決まってくると思います。
隣在歯を削りたくないとのご希望なので、適応かどうか診査の後問題がなければインプラントになさってもいいと思います。
参考になさってください、お大事になさいませ。
インプラント
http://www.yamadashika.jp/implant.html
回答3
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2009-01-13 10:51:22
僕も渡辺先生、山田先生に同意です。
年齢的に考えても、ブリッジにして健康な歯を傷つけるデメリットを考えれば、ファーストチョイスはインプラントにするでしょうね。
インプラントに対して否定的な意見は多いのですが、正直言って「しっかり勉強して、その上で否定している先生は少ない」と思います。
(少なくとも僕の周りでインプラントを否定されている先生はディスカッションしていても「だ、か、ら、ダメなものはダメ」と‥。^_^;)
ですから、
しっかりした検査を行う
実績のある先生に施術してもらう
セルフケア、定期的なメインテナンスを欠かさない
(↑これが一番重要)
以上が守れるのであれば、必要以上に懐疑的になられる必要は無いと思います(審美的な観点は別として)。
年齢的に考えても、ブリッジにして健康な歯を傷つけるデメリットを考えれば、ファーストチョイスはインプラントにするでしょうね。
インプラントに対して否定的な意見は多いのですが、正直言って「しっかり勉強して、その上で否定している先生は少ない」と思います。
(少なくとも僕の周りでインプラントを否定されている先生はディスカッションしていても「だ、か、ら、ダメなものはダメ」と‥。^_^;)
ですから、
しっかりした検査を行う
実績のある先生に施術してもらう
セルフケア、定期的なメインテナンスを欠かさない
(↑これが一番重要)
以上が守れるのであれば、必要以上に懐疑的になられる必要は無いと思います(審美的な観点は別として)。
回答4
回答日時:2009-01-13 15:02:34
はじめまして。
私は米国でインプラントロジストをしています。
インプラントロジストとは歯科医師の免許を取得した後、大学院でインプラントの専門の勉強をした歯医者のことです。
私はインプラント診療を始めて18年になります。
患者さんに話をする時確かなものは歯医者の意見ではなく、統計学をもとにしたデータです。
インプラントの成功率というのは20年間の統計データをもとにすると米国においては一般歯科医院の場合95%以上、専門医の場合で98%ちかくあるといわれています。
日本国内の数値は把握してませんが、インプラントの知識を持った歯医者が治療した場合米国のデータに近いものだと思います。
したがってインプラント以外の治療法を選ぶ理由としては患者さんの健康状態に問題がある場合、また経済的な理由でといった事に限られるのではと思います。
厳密にいうと他にもあるとはおもいますが。
インプラントは虫歯にならない分天然歯(自分の歯)より予後がよいのです。
歯が駄目になる47%は虫歯によるものです。
インプラントの駄目になる主な原因は
?歯周病によるもの、
?全身疾患により間接的なもの、
?物理的な負荷によるもの。(噛み合わせ、事故など)
があげられます。
もちろん術者の経験も大いに関係があります。
インプラントの駄目になる殆どは最初の一年に駄目になるといわれています。
そして最初の一年をクリアしたものに関して、その後20年以上もつ可能性はずっと増えるわけです。
インプラントの治療後も適切な口腔内の衛生管理が行われた場合、インプラントは生涯歯として機能してくれるものです。
また歯周病などの問題が出てきた時も、早期発見が出来れば十分に治療が可能です。
骨がない場合でも最近では安定して骨を作る技術が出来ていますので、ほとんどの場合インプラント治療が可能ということとなります。
人間の骨は幸い何歳になっても再生してくれます。
ですから40代50代になって、たとえまたインプラントの再治療が必要になった場合十分に再治療が可能です。
インプラントの歯医者を選ぶ際には遠慮せずにその歯医者さんの学術的、また臨床的なバックグラウンドを聞かれてみるべきと思います。
今回アドバイスをされた歯医者さんは、残念ながらインプラントに対する情報に乏しいというべきでしょう。
ご参考までに。
私は米国でインプラントロジストをしています。
インプラントロジストとは歯科医師の免許を取得した後、大学院でインプラントの専門の勉強をした歯医者のことです。
私はインプラント診療を始めて18年になります。
患者さんに話をする時確かなものは歯医者の意見ではなく、統計学をもとにしたデータです。
インプラントの成功率というのは20年間の統計データをもとにすると米国においては一般歯科医院の場合95%以上、専門医の場合で98%ちかくあるといわれています。
日本国内の数値は把握してませんが、インプラントの知識を持った歯医者が治療した場合米国のデータに近いものだと思います。
したがってインプラント以外の治療法を選ぶ理由としては患者さんの健康状態に問題がある場合、また経済的な理由でといった事に限られるのではと思います。
厳密にいうと他にもあるとはおもいますが。
インプラントは虫歯にならない分天然歯(自分の歯)より予後がよいのです。
歯が駄目になる47%は虫歯によるものです。
インプラントの駄目になる主な原因は
?歯周病によるもの、
?全身疾患により間接的なもの、
?物理的な負荷によるもの。(噛み合わせ、事故など)
があげられます。
もちろん術者の経験も大いに関係があります。
インプラントの駄目になる殆どは最初の一年に駄目になるといわれています。
そして最初の一年をクリアしたものに関して、その後20年以上もつ可能性はずっと増えるわけです。
インプラントの治療後も適切な口腔内の衛生管理が行われた場合、インプラントは生涯歯として機能してくれるものです。
また歯周病などの問題が出てきた時も、早期発見が出来れば十分に治療が可能です。
骨がない場合でも最近では安定して骨を作る技術が出来ていますので、ほとんどの場合インプラント治療が可能ということとなります。
人間の骨は幸い何歳になっても再生してくれます。
ですから40代50代になって、たとえまたインプラントの再治療が必要になった場合十分に再治療が可能です。
インプラントの歯医者を選ぶ際には遠慮せずにその歯医者さんの学術的、また臨床的なバックグラウンドを聞かれてみるべきと思います。
今回アドバイスをされた歯医者さんは、残念ながらインプラントに対する情報に乏しいというべきでしょう。
ご参考までに。
回答5
歯科医師の松山です。
回答日時:2009-01-13 16:52:11
相談者からの返信
相談者:
ぽんたさん
返信日時:2009-01-19 02:58:49
先生方、多数のご回答ありがとうございます。
全ての先生がインプラントを推されているようですので、インプラントを理解してくれる先生のいる他院へ行ってみようかと思います。
貴重なご意見ありがとうございました。
全ての先生がインプラントを推されているようですので、インプラントを理解してくれる先生のいる他院へ行ってみようかと思います。
貴重なご意見ありがとうございました。
タイトル | インプラント治療後、不良になった場合の次の処置は? |
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質問者 | ぽんたさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 26歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
虫歯、根の病気で抜けた・抜く予定 抜歯:5番(第二小臼歯) インプラント治療法 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。