CPC(塩化セチルピリジニウム)の歯周病への効果についての疑問

相談者: いくえさん (28歳:女性)
投稿日時:2009-01-22 13:10:20
はじめまして。私は現役で歯科衛生士をやってますが、いくら調べてもわからないことがあるので投稿しました。


今、CPCが入っている歯磨き剤デンタルリンスが沢山ありますが、ブドウ球菌やグラム陽性菌に強い殺菌力があると書いてありました。

また、某歯科メーカーに問い合わせたところ、歯周病菌の細胞壁も破壊できるとのことです。


疑問なのは、確か虫歯菌や歯周病菌はグリコッカスで囲まれたバイオフィルムによって成り立っていると勉強しました。

もちろんご存じのように、バイオフィルムは抗菌的薬剤に対する抵抗が非常に高く、機械的な方法で除去するのが効果的なはずです。

歯磨き剤の場合、歯ブラシが機械的に除去してくれるという意味ではある程度の薬効成分はあるかもしれませんが、それでも歯肉縁下2、3?だと思います。
浮遊してる菌に対してもある程度有効かもしれません。


しかしデンタルリンスやポケットが深い場合、セルフケアでどこまで有効なのか疑問です。

もし何かしらの文献か何かで、CPCがどのように歯周病菌に作用するのかご存じの先生がいらっしゃったら教えてほしいです。

いろいろ見ましたが、なかなか答えが見つかりません。


そのほかに、バイオフィルム内では細菌同士が情報交換を行っていて、その伝達物質を阻害する科学物質を開発できれば、化学的にバイオフィルムに有効であるということも書いてありました。

これは、002年時点での文献でしたが、現時点でどこまで開発されたのかご存じだったら教えてください。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2009-01-22 14:11:53
んんん。

こんなところでしょうか?

Effects of Periodontal Pocket Irrigation Using Cetylpyridinium Chloride Solution on Clinical Signs and Subgingival Bacterial Flora in Patients with Periodontal Disease


CPCって、こっちじゃないですよね(笑)。

Histopathological Reaction of Calcium Phosphate Cement in Periodontal Bone Defect


バイオフィルム内では細菌同士が情報交換を行っていて、その伝達物質を阻害する科学物質を開発できれば、化学的にバイオフィルムに有効であるということ

このあたりのお話は今月の界展望に石原先生&丸森先生の超ロングディスカッション(歯周病治療のMiclrobiological Endpoint バイオフィルムから細菌間コンソーシアムへ)が載っていますね(スミマセン、まだ全部読んでません)。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2009-01-22 16:17:58
角度違いからコメント差し上げます。


基本的に、処方箋のない薬局で簡単に購入できうるもので、口に入るものに中には、まともに薬理効果のあるものは存在しません。


リンスもペーストも濃度が唾液に対して非常に濃いですから、唾液でドンドン希釈され、あっというまに薄まって有効な濃度を下回り、一巻の終わりです。

試験管的な実験と、実際の人体の中では当然結果は違うのですが知っていてメーカーは、あたかも効くように宣伝します。
彼らの商売はイイですね。


リンスもペーストも薬理効果を期待するのはちょっと無理ですが、その向学心は素晴らしいですね!
勉強しないドクターや学生が沢山いるなかで!!!


頑張ってくださいね。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2009-01-23 07:40:13
いくえさまおはようございます。

歯科衛生士をなさっていらっしゃるのですね。
私は常々思っているのですが、歯科衛生士の仕事の一番大切なポイントは患者さんがセルフケアをするサポートが出来るかどうかです。

つまりTBIを通じて患者さんが「自分の健康を守れるのは自分自身だ」と気づいていただくのが仕事だと思っています。


決してスケーリングをしたり今はやりのPMTCをすることではありません、こんなことしたって歯磨きが出来なければその日からプラークは付き始めるし、やがて歯石が沈着してくるでしょう。

結局いたちごっこになって、年に数回スケーリングを続けることになります、これでは健康な状態など望めません。

結局歯科医や歯科衛生士に頼り切ってしまうことになり、自立した患者さん像など望めなくなってしまいます。

個人として自立するためのサポートこそ医療者に求められている仕事だと考えています。



歯周病は生活習慣病という一面が非常に強い疾患です、薬に頼らず生活習慣の改善こそ解決する唯一の手段でしょう。

そのサポートが歯科衛生士の一番の仕事だと考えています、がんばってください。

またこれには人間理解が欠かせません、この辺も勉強なさるといいと思います。


参考になれば幸いです。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2009-01-23 21:13:17
CRC(塩化セチルピリジニウム)ってヴィックスドロップに入っている殺菌剤ですよね。

ヴィックスドロップなめて歯周病が治ったとは聞いたことがないので(濃度や剤形で違いがある可能性はありますが)、それほど有効な成分ではないと思われます。

佐藤先生もお書きのように、実験的には有効でも、臨床的に有効だとするデータがまったくといっていいほど存在しないモノはたくさんあります。




タイトル CPC(塩化セチルピリジニウム)の歯周病への効果についての疑問
質問者 いくえさん
地域 愛知
年齢 28歳
性別 女性
職業 専門職(医師・弁護士・会計士)
カテゴリ 歯周病(歯槽膿漏)治療
歯周病(歯槽膿漏)予防
材料・機材関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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