[写真あり] 根の治療でリーマーが折れJ-OPEN中、今後の治療について

相談者: ロッピィ〜さん (38歳:女性)
投稿日時:2009-04-03 22:53:36
以前根管治療で、転院した歯医者でいきなりレジンを詰められたと言う相談をさせて頂いた者です。前歯の2番です。

参考:前回のご相談
根管治療中に転院したらそのままレジン充填。痛みが出てきている



あれから別の歯医者に行ったのですが、なんと治療で使うリーマーの先端が折れて残っているのが分かりました。

そこの先生が言うには、転院先の歯医者でいきなりレジンを詰めたのは、それを触りたくなかったんじゃないかな?と言われました=納得です。

それを取るのは非常に難しく、大学病院を進められました。
うちで取ってみて取れなかったら大学病院に行ってもいいけど、とも言われ、少し考えてもいいとの事で考え中です。

そこのは、物が当たると少し痛む感じだったのですが、レントゲンで見るとガスが溜まっているので、穴を空けて出した方がいいとの事で、穴を空けられて今はそのままの状態です。
いわゆるJ−OPENというのでしょうか?

このサイトでJ−OPENを検索したら、痛みがひどい時に、ガスや膿を逃がすために、開放して綿だけを詰めた状態と書いていましたが、私の場合は綿も何も詰めてない状態なんですが、この方法は良かったんでしょうか?


今日で3日目ですが、昨日硬い物を噛んでしまったせいか、J−OPENする前より痛みがでています。

先生も自信がなさそうだし、大学病院に行こうと思ってますが、大学病院は紹介状を書いてくれるとの事ですので、そこの歯医者にはまた行かないといけないのですが、その前にフタはしてもらった方がいいのでしょうか?細菌とか入りますよね?


リーマーが取れたらまた戻ってきてもいいと言われましたが、根の治療なので全てを大学病院にした方がいいでしょうか?

リーマーが取れなくて、痛みがあれば最終的には抜歯とも言われました。

リーマーはどんなに注意しても折れる事はあると、このサイトで知りましたが、やっぱり腕の良、悪は関係あるんでしょうか?
私は超若い女医にやられました。
不運と思うしかないのでしょうか?



長くなりましたが、質問をまとめますと、

1.J−OPENする前よりも、痛みが出てるので早くフタをしに行った方がいいのか?

2.根の治療なので、全てを大学病院でした方がいいのか?

3.リーマーが折れるのは腕の良、悪は関係あるか?
確率の問題で、ベテラン医師より若い医師の方が多い?


以上、先生方の意見を参考にさせていただけたらと、思っております。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2009-04-04 05:48:44
ロッピィ〜さまおはようございます。

側切歯リーマーが折れ込んでいて、現在根管を開放してあるのですね。

今は開放はしなくなりましたが、私の臨床実感としては開放してあっても問題は起こりませんでした。

開放したことよりどのような状態で開放するに至ったかと、急性炎症が消退した後きれいな根管形成が出来るかどうかのほうが、予後を左右しているように思います。

要するに歯科医の診断力と技術力によるのではないでしょうか。


大学病院については私の経験ではそれほど大学病院がいいとは感じません、歯科医の仕事は職人的側面が多々あるので個人による技術の差は、おそらく患者さんが考えているよりはるかに大きいように思います。

したがって大学病院でもおそらく個人的な差は大きいように感じています。


リーマーの破折については古いのを使っているとよく起こるようです、特に細いものはいつも新しいのを使うようにしていれば先ず起こらないと思います。

#06や#08などは使い捨てするしかありません。

参考になさってください。


根っこの治療編 
http://yamadashika.jugem.jp/?eid=1206

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2009-04-04 08:58:37
ファイルの破折は根管治療の偶発症としては、もっともメジャーなものでしょう。

お住まいのエリアで大学病院となると、市内のところと私の出身講座の二つですね?


?オープン自体を私は認めないので、蓋をされることを私はお勧めします。
必要以上の細菌感染防止のためです。


?できれば、一人の人間で根管治療は、最初から最後までやった方がベターです。
問題のないケースや、問題の明らかなケースは別ですが、今回のようなファイル破折のリカバーとなると、お一人の先生の方が宜しいかと存じます。


?ベテランでもありえますし、腕というよりは器具自体と器具の取扱いと考え方と医療機関の利潤の上げ方でしょう。


根管治療は非常に高度な治療であるにもかかわらず、日本においては子供の駄賃程度の治療費にしかならず、いい機材を使いたくても、根管治療の費用では賄えないシステムです。

米国など他の先進国とは約100倍の差があり、熱心にすること自体が赤字というシステムですから、保険治療で慎重でいい治療を受けることは事実上奇跡レベルの話になってます。


これは、歯科医師側の情報発信が少なく、殆んどの人が知りませんし、今後組織的にキチンとこういった問題をPRしていく必要性があると思います。



山田先生のご意見も同意です。
根管治療は個人の技量の差の大きい治療です。

うまい先生に当たればラッキーですが、普通の先生なら、機材と時間が十分あるだけですが、それでも、一般開業の知識や経験、熱意の少ない先生よりはマシでしょうか?

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2009-04-04 09:48:21
そうですね。
大筋でお二人の先生方と同意見です。

>1.

僕は1人の患者さんに1時間取りますので(ウチは保険医療機関ではありませんので)、J-OPENは行いません。

洗浄→吸引を繰り返し、しっかり消毒して緊密に蓋をします。
佐藤先生のおっしゃるように「再感染防止」を重視していますので。

ただ、数年前まで(保険診療でゆっくり時間が取れなかった頃)はJ-OPENにしていました。


>2.

歯科治療全般で言えることなのですが「専門性の高い治療」ですから、できれば根管治療の得意な先生(歯内療法科の先生など)に治療してもらった方が良いような気がします。


>3.

はっきり言って「運」だと思います。
もちろん、総合的にはウデなのでしょうけど‥(運も実力のうち?)

ステンレススチールのリーマーファイルは山田先生のおっしゃるように「できるだけ新しいモノ」を使うようにすると折れる確率は低くなると思います。

ただ、Ni-Tiファイルなど、新しいものでも「折れる時は折れる」ような気がします。
僕も年に数本折ってしまいますが、かな〜〜〜り凹みます。(>_<)

今年も1本折ってしまいましたが、自分で取りました^_^;。
(お口を長時間開けさせてしまい、患者さんゴメンナサイ)


ただ、佐藤先生の書かれている

「根管治療は非常に高度な治療であるにもかかわらず、日本においては子供の駄賃程度の治療費にしかならず、いい機材を使いたくても、根管治療の費用では賄えないシステムです。」

が現実です。

また、破折器具自体が感染源になる事は少ないので、万が一、取れなくても、しっかり消毒を行えば問題にならない事がおいです。

さらに言えば側切歯であれば「リーマーが取れなくて、痛みがあれば最終的には抜歯」では無く、「歯根端切除」と言う方法が適応になるかも知れません(レントゲンなどで確認しないと何とも言えませんが‥)。


いずれにしてもリーマー除去ができる先生に頑張ってもらいましょう。
(マイクロを見ながら行えば、結構な確率で取れますよ)

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2009-04-04 09:56:29
ロッピィ〜さま

日本の中ではよく起きる状況です。
心中お察しします。

1,佐藤先生と同じく、僕もオープンはすべきではないと考えます。


2,一般開業医の根管治療のレベルの平均と大学病院の根管治療の科のレベルの平均でいえば、間違いなく後者の方が上だと思われます。

しかし、山田先生がおっしゃるようにあくまでも平均であって、大学でもひどい治療をする講師の先生もいれば、すばらしい治療をする若い一般開業医の先生もいるわけで、必ずしも・・っていう感じです。

また、ファイル除去を行うには、マイクロスコープは必須です。

大学病院には、今はかなりの確率でマイクロスコープが入っているとは思いますが、しかし、台数が少ないために、ごく一部の人間しか使えない状況にあることもよくあります。

そうなると、大学病院にいってもあまり意味が無いこともあるかもしれません。


3、リーマー破折は(たぶん,今時はほとんどファイル破折だと思いますが)、金属疲労によるものですので、起こりうる事故です。

もちろん、山田先生のおっしゃるように頻繁に交換すれば問題は無いですが、佐藤先生のおっしゃるとおり日本の根管治療は非常に安いため、頻繁な交換が出来ないのが現状です。

したがって、破折が起きてしまったことは、ついてないといえばついてないですが、仕方がないといえば仕方がないということになります。


個人的には、現在の歯医者さんに、根管治療専門医を紹介してもらうのが一番良いと思います

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2009-04-04 10:41:24
●なんで折れるかなぁ・・・よく分からないのですが・・・無理してグリグリやると、そりゃ折れますよ。

絶対に回さずに使えば普通、折れませんよ。
金属疲労で引きちぎれることはあっても、超音波で取れますしね。


J-openは止めた方がいいのですが、保険診療においてはちゃんと点数がある以上違法行為ではありません。

私はしませんが、やったからといってお咎めもないし、それを強く否定できる法的な根拠はありませんが、細菌学的には褒められた行為ではないでしょう


●一ヶ所の医院で最初から最後までやる治療と、複数の医院を渡り歩くのとどちらがいいか・・・

密に連携を取れている医院であればいいでしょうが、普通は、連携なんて取れませんから大学病院に行って治療して戻ってきたら

『ありゃぁ、結構無茶苦茶な治療されちゃったなぁ、抜歯かなぁ』

なんて発言をするDr.もいるようです。
というか、そのために転院させる知能犯までいます。


根の治療だけを専門の医院ですればいいのか? 

添付写真は、関東の非常に有名な、歯医者で、根の治療が好きなDr.なら知らない人がいないような高名な医院で根の治療を終えてこられた方のレントゲンです。

この先生、

「根の治療はしてあるから、後はかぶせてね」

と仰っておられますが、はグラグラ、使い物にもなりません。


根の治療は上手なのかもしれませんが、最終的に噛めてナンボの世界です。

かぶせて噛めないのですから、治療の計画が立ってないことになります。


『おれは根の治療の専門だからよぉ、かぶせるのは知らねぇや(関東風)』

とでも言いたいのでしょうが、これでは無責任です

画像1画像1

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2009-04-04 11:15:26
タカタ先生の言うように、上記のようなことは起こりがちです。

これは、大学の歯内療法科にもよくあることで、僕も若かりし頃は同じようなことやってたんじゃないか??
と怖くなってしまいます。


したがって、根管治療にかかわらず専門医にはあくまでも、一般開業医が紹介するものです。

矯正治療にしても、インプラントにしても、GPが全体的な治療計画全般を考慮した上で。
ってことです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ロッピィ〜さん
返信日時:2009-04-04 15:10:50
山田先生、佐藤先生、タイヨウ先生、中山先生、タカタ先生
貴重なご意見、有難うございました。

J-OPENは殆どの先生が反対されているので、すぐにフタをしてもらいに行こうと思います。

根管治療も、山田先生、大学病院も個人の技術差は有るんですね?
H.P参考にさせてもらいました。


中山先生、大学病院でもマイクロスコープを使ってくれないかもしれない?そういうのも有るんですね?
使ってくれる事を願うしかないですね。

今の歯医者に根管治療の専門医を紹介してもらう?
大学病院だからと言って専門医が居るわけでもないんですか?
聞けたら聞いてみたいと思います。



タイヨウ先生、リーマーが取れなくて、痛みが有っても抜歯ではなく、歯根端切除て言うのが有るんですね?
その時は相談してみたいと思います。



タカタ先生、画像まで載せて頂いて有難うございます。
確かに無責任ですよね。
そんなに有名な先生なのに、患者側としたら何を信じればいいのか?と、なりますね?



先生方のご意見、とても参考になりました。
とりあえず、大学病院で全てを任せようと思います。


佐藤先生、大阪には大学病院は、二つしか無いんですか?
ちなみに行く所は、市内です。
少し遠くて交通費掛かりますが・・・

リーマーの破折は不運と思うしか無いのですね?
患者から(先生新しいのを使って下さい)とも、言えないですし・・・(@_@)

根管治療は赤字なんですね?良く分かりました。

これからは、治療しなくていいように、きちんと予防をしていきたいと思います。
回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2009-04-04 15:24:28
リーマーが取れなくて、痛みが有っても抜歯ではなく、歯根端切除て言うのが有るんですね?

ケースバイケースです。
必ずしも適応となるとは限りません。

ファーストチョイスは破折器具を除去して根管からアプローチする事です。

お間違えの無いように。



>これからは、治療しなくていいように、きちんと予防をしていきたいと思います。

一番大切なことですよ。(^−^)

回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2009-04-04 19:26:18
J-OPENは殆どの先生が反対されているので、すぐにフタをしてもらいに行こうと思います。

私はやりますよ。

1.根管開放することで感染根管の難症例化を促進するといった報告はない。

2.根管開放を行なっても治癒経過に目立った悪影響を及ぼさなかったという報告がある。

3.自験例で、1時間以上洗浄吸引を行なっても症状が改善されなかったが、根管開放を行なった途端に症状が改善された症例を複数経験している。

4.根管治療専門医でも、いかなる場合においても根管開放を否定しているわけではなく、多量の浸出物の排出が持続する症例での適応は否定していない。

5.自経例でも、根管開放により、感染根管の難症例化をきたした症例の経験がない。

6.医学の常識から言って、炎症の改善を最優先させるのなら、排膿路の確保は当然であり、根管開放は理にかなっている。

といったところが理由です。
保険とかそうでないとかは、まったく関係ないです。

ただ、ロッピィ〜 さんのケースがその適応として妥当であったかどうかはわかりません。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ロッピィ〜さん
返信日時:2009-04-04 23:43:50
タイヨウ先生、歯根端切除は必ず適応とは限らないんですね?
無事リーマーが取れる事を願うばかりです。


森川先生、J−OPENを反対される先生が多いなか、森川先生の意見も聞けて良かったです。

でも、私のケースが妥当であったかどうか・・・
私の場合、J−OPENする前より痛みが出たので、妥当ではなかったように思うのですが?


そこは年中無休歯科なので、明日予約入れました。
フタをしてもらいに行ってきます。

でも森川先生の良い例もあるので、安心してます。

有難うございました。
回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2009-04-05 05:21:58
私はJ-OPENについては森川先生の仰っているのが正しいと考えています。

全て封鎖しなければならないというのは間違っていると考えています、私の場合は封鎖するようになってからは開放しなければならない症例に今のところ遭遇していないと解釈してください。

回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2009-04-05 08:39:23
森川先生がおっしゃっている・・・・

>4.根管治療専門医でも、いかなる場合においても根管開放を否定しているわけではなく、多量の浸出物の排出が持続する症例での適応は否定していない。

ここなんですよね。
一般的にJ-OPENは私もあまり行いませんが、上記のような状態であるならば24〜48時間以内でのJ-OPENは行います。

諸先生方が「J-OPENが良くない」というのは現実の治療として「痛みがあるからJ-OPENしておこう」という安易な考えで治療を行った結果、難治性になってしまったケースを転院という形で診察された事があるからだと思います。

キチンとした診断と技術・経験をもってのJ-OPENはアリだと思いますが、安易な考えでのJ-OPENは反対です。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ロッピィ〜さん
返信日時:2009-04-05 10:54:07
良く分かりました。

この質問にこれだけの先生方に、回答頂きまして嬉しい限りです。

荒木先生、J−OPENは24〜48時間以内なんですか?
1〜2日ですよね?

今の歯医者では1週間以内でと言われました。
大丈夫なんでしょうか?
とりあえず、今日行ってきます。
回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2009-04-05 23:15:27
タイムリーに今週
年1〜2回のオープンをした井野です。

基本的に考えなくJ-OPENはしない方がいいですが、私は排膿が多い場合とかにはしますよ。

基本的に私は患者さんの痛み・大きな腫れを先に何とかする方が大切だと思っていますから。

写真のも1時間近く膿を吸引しましたが、それでもダラダラずっと出てきましたから、その日はオープンにしました。
次の日の朝には止まっていたのでよく消毒した後、水酸化カルシュームを入れ蓋を作りました。

>キチンとした診断と技術・経験をもってのJ-OPENはアリだと思いますが、安易な考えでのJ-OPENは反対です。

私もJ-OPENが絶対駄目だとは思いませんね。


ここでの回答はかなり偏る時がありますので参考程度にして、担当の先生とよく話し合われてください。
 

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タイトル [写真あり] 根の治療でリーマーが折れJ-OPEN中、今後の治療について
質問者 ロッピィ〜さん
地域 大阪
年齢 38歳
性別 女性
職業 主婦
カテゴリ 根管治療の治療法
根管治療に関するトラブル
その他(写真あり)
リーマー・ファイルが折れた
根管開放(J-OPEN)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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