[写真あり] 半水平理伏智歯のアップライトについて、どう思いますか?

相談者: CUREさん (29歳:男性)
投稿日時:2009-04-09 06:17:18
よろしくお願い致します。

最新技術で、水平理伏智歯(厳密には半水平理伏智歯)のアップライトがあると知りました。

水平理伏智歯でも、歯茎を切開すればアップライトできるのかもしれませんが…

この治療方(ほぼ矯正歯科の領域のようです)は、保険適用外の自費で普通の歯科医院の方は知りもしない技術のようです。

自分自身も水平理伏智歯で悩んだ経験があります。

この掲示板で親知らずの相談に来る方も、だいたいが親知らずの抜歯の恐怖や不安で訪れているように思います。

そこで先生方のご意見を伺いたく思います。

この技術は将来、水平理伏智歯で悩む人の救世主になりえるでしょうか?
また、保険適用になるまでどれくらいの年月が必要でしょうか?

ご回答のほどよろしくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2009-04-09 06:47:19
CUREさま、おはようございます。

半水平理伏智歯アップライトという方法があるのを知られて、歯科医の意見を求めていらっしゃるのですね。

どのような条件でアップライトが必要かによると思います、例えば7番を抜歯してそこに8番を移動させるようなケースにおいては理論上可能だと思いますが、私はそのような治療をしたことがありません。

もし矯正の手法を使ってするなら、全ての技術を使ってすることになるでしょう。

費用的にも期間的にもずいぶん大変なように思います、それなら8番の移植を選んだ方が現実的だと考えます。

参考になさってください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: CUREさん
返信日時:2009-04-09 07:23:57
山田先生おはようございます。

>半水平理伏智歯アップライトという方法があるのを知られて、歯科医の意見を求めていらっしゃるのですね。

なるべくたくさんの先生の意見を伺いたく思います。


>どのような条件でアップライトが必要かによると思います、例えば7番を抜歯してそこに8番を移動させるようなケースにおいては理論上可能だと思いますが、私はそのような治療をしたことがありません。

サイトの画像を見る限り、半理伏智歯(8番)をアップライトさせているように見えます。(この掲示板では医院名やURLを載せられないので判断を委ねるのは難しいのですが…)

後はそこの医院の成功報告が世界初みたいです。


>費用的にも期間的にもずいぶん大変なように思います。

費用はわからいのですが、期間は10ヶ月後(サイトの画像参考)にはまっすぐになっているように思います。


>それなら8番の移植を選んだ方が現実的だと考えます。

歯科医の先生の推奨はそういう意見だと受け止めます。

ですが患者は(僕を含む)、みなさんは歯茎の切開もを分割したり、頬を腫らし苦痛に耐えなければいけないのは嫌なものです。

それなら、やはり体の負担を軽減する方法を望むのではないでしょうか?
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2009-04-09 07:35:12
CUREさんおはようございます。

CUREさんがおっしゃているように、親知らずで悩んでいる方はたくさんいらっしゃいますね。

さて

>この技術は将来、水平理伏智歯で悩む人の救世主になりえるでしょうか?

親知らずを起こそうという発想があまり一般的でないだけで、古くから実践されている先生はいらっしゃいます。
技術的には矯正の専門医でしたら可能な治療法です。

ただ、その方の親知らずの状況と一本手前の(7番)の状況によって、ケースバイケースだと思いますので、その治療をやること自体が妥当かどうかという判断の方が大切です。



1、水平の親知らずを起こすだけのスペースがあるかどうか

2、また1本手前の歯(7番)が健全か、既に虫歯歯槽膿漏になっていないかとその程度、もしくはすでに抜かれているかなど

の組合せの状況での判断になります。



例えば、1本手前の7番が虫歯も歯槽膿漏もなく健全で親知らずを起こすスペースがない場合は、手前の7番を長持ちさせるためには親知らずを早めに抜くのが妥当な処置と思います。


例えば、1本手前の7番がひどい虫歯で長期に持たないことが予想される場合には、その7番を抜いて親知らずを起こすのも選択肢の一つとなります。


例えば、親知らずを起こすだけのスペースがあって、起こした場合にかみ合わせる相手の歯があって充分役に立つのであれば、親知らずを起こすのも価値があると思います。


どの状況に対しても、10年後、20年後にどうなっているかの将来を考えて治療方針を立てていくのが良いと思います。


保険適用になるまでどれくらいの年月が必要でしょうか?

将来も保険適応になるのは難しいのではないかと思います。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2009-04-09 07:45:30
>やはり体の負担を軽減する方法を望むのではないでしょうか?

もちろんそうだと思います、私が現在手がけている埋伏小臼歯矯正治療です、現在9ヶ月経過しています、おそらく後2・3カ月かかると考えています。

部分矯正(MTM) http://yamadashika.jugem.jp/?cid=127


回答 回答4
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2009-04-09 08:47:02
7番等前の歯列が整っていると仮定して、その後8番は歯列に参加させて、使える(言い方が変ですが)ようにするのか、または抜歯しやすくするのか不明ですが、臨床的には、両者ともほとんど無意味とおもいますが。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2009-04-09 09:28:56
そもそも論ですが、親知らず矯正は清掃不良になる可能性が高く、抜歯の恐怖から逃れるために行うのであれば、あまりにも患者さんに負担をかけすぎです。

まだ、笑気麻酔静脈内鎮静法で抜歯する方がトータルでみて勝ると思います。

矯正でアップライトや移動させる話は、別段新しくも何ともありませんよ。

私がペーペーのころよりも前からあります。

個別にはあってもスタンダードになるにことは、永久にないでしょう。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2009-04-09 09:44:48
臼歯アップライト自体は普通にありますよね。

ただ、一般的には倒れてしまった6番や7番に対して行われるのであって、8番(親知らず)は基本的に抜歯することが多いため、8番のアップライトというのは一般的ではないだけではないかと思います。

それに、アップライトにもいろいろ条件が整っている必要がありますし、痛みもありますし、100%成功するわけではないですし、清掃の問題もありますし、期間・費用もかなりかかると思いますから、それらを上回るメリットがあると思われる場合のみ適応となるのではないかと思います。


具体的には松本先生がお書きになられている、


>例えば、1本手前の7番がひどい虫歯で長期に持たないことが予想される場合にはその7番を抜いて親知らずを起こすのも選択肢の一つとなります。

>例えば、親知らずを起こすだけのスペースがあって、起こした場合にかみ合わせる相手のがあって充分役に立つのであれば、親知らずを起こすのも価値があると思います。


という状況においては一考の余地があるかと思いますが、そうではない場合は抜歯を行ったほうが患者さんの負担もリスクも少なくなる可能性が非常に高いので、わざわざ8番のアップライトは行わないという先生が大多数なのではないかと思います。


ただし、歯科医師によって得意分野は様々ですから、8番のアップライトがもの凄く得意で、経験も豊富な先生がもしアップライトをお勧めされるのでしたら、それはそれでありだと思います。

どんな治療法もメリットばかりではありませんから、それぞれの治療法の良いところ・悪いところをよく理解された上で、後悔のない選択をされて下さいね。

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2009-04-09 09:55:10
倒れているを起こす(アップライト整直)という治療は、古くからある技術です。

臨床上、横向きになった親知らずを起こすことがあまり行われず、その多くが抜歯の対象となるのは、起こすこと自体が無意味であったり、顎に歯を起こすための奥行きがなかったりする場合が多いからです。

ただ、最近ではインプラントアンカーの使用により、歯を整直するための固定源が楽に得られるようになり、アプローチ方法に幅がでてきたのも事実です。

>やはり体の負担を軽減する方法を望むのではないでしょうか?

その通りだと思います。

私の場合、矯正医ですのでまず矯正治療でのアプローチを第一に考えますが、患者さんの負担や治療の意義を考えて矯正治療による親知らずの整直ではなく、再稙や抜歯をお勧めしたケースが数多くあります。

参考までに部分矯正ではありませんが、(上4、右下Eと5、左下E抜歯ケース)下顎大臼歯の近心移動を行い水平埋伏した第二大臼歯をアップライトしたケースを貼付します。

画像1画像1 画像2画像2

回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2009-04-09 11:39:13
諸先生方の意見に同意です。

特に佐藤先生の書かれた

「個別にはあってもスタンダードになるにことは、永久にないでしょう。 」

です。


東京歯科大学矯正科、谷田部先生から「4番を抜歯して8番も含めた歯列矯正を行う」と言うお話を以前聞いたことがあります。

僕は矯正について深く追求していないので、その後、どのような展開になっているのかは定かではありませんが‥。

参考

谷田部賢一 : 『パワーオクルージョン』(仮称)について 小臼歯4 本抜歯後の智歯整直による28 咬合の改善,
日矯正歯会63 回抄集, 253, 2004.(第63 回日本矯正歯科学会大会, 福岡市


このサイトでもかなり書かせていただいておりますが、親知らずを抜かない場合と言うのは

1・まっすぐ生えている(手前の歯に悪影響を及ぼさない)
2・しっかり磨けている(バイ菌の温床にならない)
3・上下がしっかり噛み合っている(機能している)

と言う3つ条件をすべてクリアしている場合のみだと思っています。

8番をアップライトしてこの条件を満たすのであれば、それはそれで適応だと思います。
しかし、この条件を満たしているケースは多くありません。



保険適用になるまでどれくらいの年月が必要でしょうか?

>やはり体の負担を軽減する方法を望むのではないでしょうか?

残念ながら「患者さんの望む治療」が、「保険適応になる」とは限りません。

回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2009-04-09 12:48:53
>最新技術で水平理伏智歯(厳密には半水平理伏智歯)のアップライトがあると知りました。
>水平理伏智歯でも、歯茎を切開すればアップライトできるのかもしれませんが…

>この治療方(ほぼ矯正歯科の領域のようです)は保険適用外の自費で普通の歯科医院の方は知りもしない技術のようです。

かなりドグマな考え方ではないかと思います。

諸先生が指摘されているように、諸条件が違うので、その治療が適応なのかどうか、それがその先生とかが言っているように最新なのかどうか?革命的治療なのかどうか?前例の全くない治療をする事がそう言う表現で語られる事に関しては少々賛成できます。
実際そう言う治療をすると、現在ではエビデンストとか色々な点で厳しいのが事実でしょう。

松山先生が端的に書かれていますが、両者とも無意味ではないでしょうか?

失礼な言い方ですが、DRの宣伝文句の内情実情を知らないで易々と騙される事に警鐘を鳴らしたい、と思います。
マスコミの宣伝文句とかでも、今までにもそう言う事では事実、事件が過去にも何度もあります。

例えばカリソルブとか、即日インプラントとか、骨の造成BMPとかの治療方法、色々です。

本当に本物なのかどうか、それは時間を掛けて検証したり、論文としてまとまっていって、それなりの所で出ていて認められているとかが一応の根拠として認めても良いのではないか、と思います。

確かに歴史上では、専門家が間違っていて素人さんが革命的な事をして来た事もあるでしょうが、極々少数で、それが故に歴史に名を残していて、専門家達に奢るなかれと、同じように警鐘を鳴らしているのです。

本物なら、時間経過の中で必ず出て来ると思います。

何が最新なのか、改善なのか、慎重な姿勢を患者さんも専門家も見極めて行かないといけない、と思います。

ここに参加して下さっている先生方は至極真っ当な先生方ですので、そのご意見をどうぞ参考にして下さい。

偏狭なものにお気を付け下さい。

回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2009-04-09 12:58:40
まるで私以上の切り口の松元先生のご意見に賛同します。

たぶん、どこかの先生のHPで書いてあったのでは??と思われるような記載内容してので、そういった印象を持ちました。

『最新技術で水平理伏智歯(厳密には半水平理伏智歯)のアップライトがあると知りました。
水平理伏智歯でも、歯茎を切開すればアップライトできるのかもしれませんが…』

技術的には不可能ではありません。

『この治療方(ほぼ矯正歯科の領域のようです)は、保険適用外の自費で普通の歯科医院の方は知りもしない技術のようです。』

ほぼじゃなくても、矯正の領域ですね?

普通の歯科医でも簡単に思いつきますよ〜〜。
技術的には通常の矯正の応用ですね?


『自分自身も水平理伏智歯で悩んだ経験があります。
この掲示板で親知らずの相談に来る方も、だいたいが親知らずの抜歯の恐怖や不安で訪れているように思います。』

そうですね、恐怖だと思いますが、笑気鎮静や静脈内鎮静を使えば、ぼーーーーーーっとしている間に痛みもなく終わっちゃいます。

『この技術は将来、水平理伏智歯で悩む人の救世主になりえるでしょうか?
また、保険適用になるまでどれくらいの年月が必要でしょうか?』

成れないですね〜〜、残念!

保険には永久的に採用されないと思います。。。
他にも重要な手技が未掲載ですから、正直、この治療法は???


親知らずの抜歯は適切な麻酔と適切な鎮静、消炎剤や抗生物質の使用であれば、想像以上に腫れませんし、痛みもないですよ。

回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2009-04-09 13:04:17
私も皆さんと同等の意見です。

珍しくはない発想だと思いますが、そこまでして保存しなければならない8番があるというシチュエーション自体が非常に少ないと思います。

そもそも東洋人はの数に比べて頭(顎)の骨が小さめなので、どうしても窮屈な位置に8番が生える事が多いわけです。

なので不要に保存する事よりも、抜歯する事の方がお口全体の衛生環境が改善されるという発想です。

逆に顎の骨の長い中東の方なんかは、8番も東洋人でいうところの7番のように平然と生えてますのでこの限りではないかもしれませんね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: CUREさん
返信日時:2009-04-09 14:03:09
全ての先生の意見が伺えたかのような、多数の意見ありがとうございます。

素人考えからすれば水平理伏智歯アップライトというのは画期的な技術だと思い込んでいたみたいです、昔からある発想なのですね。

そして全ての先生が『現実的な治療方法』ではないとの結論。

これだけの先生がそう言うなら、将来的にもメジャーな治療方法になる可能性はないですね。

やはり現在、確立されている歯茎切開、抜歯の流れがスタンダードな治療法として継続されていくのでしょうね。

それと松元先生、佐藤先生のおっしゃるとおり、ある歯科医院のHP内に書かれていた文面です。

患者はそういう広告にも気をつけなければいけない事を実感しました。

思えば普通のネットの話題なら半信半疑で読んでいるのにと思いました。

今回はたくさんの先生方の貴重なご意見ありがとうございました。
また何かの時にはよろしくお願い致します。



タイトル [写真あり] 半水平理伏智歯のアップライトについて、どう思いますか?
質問者 CUREさん
地域 非公開
年齢 29歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 歯列矯正の治療法
その他(写真あり)
水平埋伏知歯(横向きに骨に埋まった親知らず)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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