歯肉弁根尖側移動術の術式について

相談者: kitoさん (24歳:女性)
投稿日時:2009-04-25 21:09:27
治療の質問ではないので、ここで質問してはいけなかったらすみません。

歯肉弁根尖側移動術は、部分層弁で内斜切開を行い、縦切開で歯肉弁を根尖側に移動できるようにして、歯槽骨頂の骨膜を何ミリか剥離切除して、その下に歯肉縁をもってくるようにして骨膜縫合を行うということを聞きました。

しかし、教科書によっては全層弁だったり、骨膜の剥離にはふれていなかったりします。


骨膜縫合をするのは歯肉弁を縫合したときに維持できるからだと思っているのですが、なぜ、部分層弁だったり、全層弁だったりするのでしょうか?

そして術後の写真を見ると、歯根露出などはまったく認められず、歯肉があがっているように見えます。
それは補綴物でごまかしているのでしょうか?


また、外科処置では骨が露出するのはタブーだと思うのですが、周パックをすることでその問題はなくなるのでしょうか?


さらにもうひとつ、付着歯肉の増加とは歯肉歯槽粘膜を剥離して再度付着させることで、上皮性付着にし、既存の付着歯肉の上皮性付着と歯肉歯槽粘膜の上皮性付着が付着歯肉となり、増加といっているのでしょうか?

それとも剥離した骨の上に二次性の治癒ができることで、付着歯肉が増加するのでしょうか?

またはその両方の作用ですか?


長文になり、すみません。
教えていただけたら幸いです。


回答 回答1
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2009-04-26 09:44:17
歯肉縁下カリエスが有るときは全層弁、美容的なものでは部分層弁かも知れません。

カリエスでは、骨削合もする事が有ります。


付着歯肉は組織、上皮性付着は歯肉の付着様式です。

”剥離した骨の上”は剥離した歯肉の部分の骨だと思うのですが、付着歯肉の増加を期待するときは、部分層弁です。

ヒントになったでしょうか。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2009-04-26 21:24:37
こんばんは。

>そして術後の写真を見ると、歯根露出などはまったく認められず、歯肉があがっているように見えます。
>それは補綴物でごまかしているのでしょうか?

これはその術後のには補綴が新たになされているという事でしょうか?

そうだとすれば何らかの理由で、補綴物のマージンをあえてその位置にしたかったからという理由でのapically repositioned flapなのではないでしょうか。


>また、外科処置では骨が露出するのはタブーだと思うのですが、歯周パックをすることでその問題はなくなるのでしょうか?

歯肉を下げて露出しそうな部分の骨のことだと想像します。
当然下げたい位置に合うようにデザインして骨整形も行いますので、骨が露出はしません。


術前に付着歯肉の幅や厚みがどの程度あるかによって全層弁だったり部分層弁だったりもしますし、場合によっては設定した切開線から何ミリかは全層弁で、その先の頬粘膜に向かって半分は部分層弁にするなどと術式は様々です。

ただ基本的には歯肉を落ち着かせたい部位には、部分層弁で剥離し骨膜縫合し固定と血流を確保というのが一般的な説明のような気もします。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: kitoさん
返信日時:2009-04-27 19:29:05
松山先生、田中先生ご返答ありがとうございました。


部分層弁と全層弁の使いわけよくわかりました。

根尖側移動術はさまざまな使い道があるのですね。



ご親切に教えていただきありがとうございました。



タイトル 歯肉弁根尖側移動術の術式について
質問者 kitoさん
地域 非公開
年齢 24歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 専門的な質問その他
回答者




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