パントモの被曝量と効果の関係と、歯科医の出身大学の調べ方

相談者: USHIさん (38歳:男性)
投稿日時:2009-07-20 11:54:02
パントモ」に疑問があり、ネットで調べていたところ、
こちらの掲示板にたどり着きました。

と、類似の話題がありました。

レントゲン写真」のカテゴリーにある、
虫歯に1本に、パノラマのレントゲンは点数稼ぎでしょうか?
という相談です。

この質問、というか疑義に対して、次のような回答がありました。

> 何年も変化のない人もいます、
> でも、それは変化が無い証拠をお互いに手に入れる
> と、いうメリットがあるので、
> まめにパノラマレントゲンを撮影して
>
> 『虫歯が無い』『歯周病も無い』
>
> この安心を買ってもらってます。


それで、単刀直入にお伺いします。

【Q1】

費用は別にして、「被曝量」と「効果」に関する論文で、否定派および肯定派の代表的なものをご存知であれば教えてください(一定の被引用数があれば幸いです)。

【Q2】

歯医者さんご本人は、どのくらいの頻度で「パントモ」を撮られていますか?もしくは、これまでの生涯での撮影総回数でも結構です。

【Q3】

近所の歯医者さんの出身大学を知るための方法を教えてください(本人やスタッフに尋ねる、という方法以外で)。

お差支えのない範囲で結構です。

どうぞよろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2009-07-20 14:31:06
>【Q1】

レントゲン撮影の「効果」とは何を意味するのでしょうか?
画像診断は治療ではありませんので、効果といった観点では考えにくいように思います。


>【Q2】

思いっきり勘違いしてましたので、訂正します。
私の場合、いままでに5〜10枚くらいだと思います。
歯医者嫌いですので)


>【Q3】

わかりません。
あれば、私も知りたいです。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2009-07-21 11:06:23
どのような不信感があり、ご質問されたのか解りかねますが、パントモに関してのこじんてきな意見を書かせていただきます。

【Q1】

森川先生も書かれているようにUSHIさんの言われる「効果」と言うのが何を意味するか解りません。


〜〜〜以下、日本歯科放射線学会教育委員会編集のテキストより〜〜

放射線防護の基本概念

1)被爆カテゴリー
 被爆の対象となる集団の特徴によって3つのカテゴリーに分類する。
 (1) 職業被爆
  医師、歯科医師、診療放射線技師、看護師、歯科衛生士など

 (2) 医療被曝:以下3つに大別
  a 診療において患者または被験者として受ける被爆
  b 放射線診療を受ける患者を保持、介助する者が承知の上で自発的に受ける被爆
  c 医学の研究において、ボランティアとしての被爆

 (3) 公衆被爆
  それ以外の被爆


2)放射線防護の体系
放射線防護の目的を達成するために必要なこと
 (1) 行為の正当化
   被曝を伴う行為は十分な便益がある場合でなければ導入してはならない。
  つまり、患者が利益を受ける場合にのみ放射線診療を行う。

 (2) 防護の最適化
   精透過された行為に関連した特定の線源から個人の被爆線量、被爆する人数および被曝する機会を、社会的要因を考慮して合理的に達成できる程度に低く保つ「as low as reasonably achievable」と表現され、「ALARAの原則」と呼ばれる。

 (3) 線量限度
   個人の被爆線量の上限を定めている。
   これは、職業被曝と公衆被爆に設定されている。
   医療被曝には設定されていない。
   その理由は、精透過と最適化のもとでは、患者の利益が被曝によるリスクに比べて大きいから、上限値を設定する事により必要な医療を制限する事を避けるため。


〜〜〜〜


と。
ここからは私見ですが、簡単に言えば「被爆によるデメリットよりも放射線診療を受ける患者にメリットが大きくなるように医療従事者は努力する事」となります。

あくまでも否定、肯定と言う概念とは異質なものであると考えます。


パントモに関して言えば「日本地図」のようなものだと思っています。
「どこに山がある」「どこに川がある」「東京は日本のどの位置にある」「本州と北海道の大きさの比較」など日本を初めて見る外国人にとっては必要な情報だと思います。

逆もまたあります。
日本人(僕)にとってイギリスは「どんな形をしているか」「どこにどんな都市があるか」「大きさは?」「地球のどこに位置するか?」みたいな。

僕にとってみれば初めて診る患者さんの口腔内を知る上で、パントモは「最低限、必要な情報」になります。


は何本あるか?」
「神経を取っている歯はどれとどれか?」
「それらの歯に病巣は無いか?」
「歯を支えている骨は(重度の)歯周病になっていないかどうか?」
「顎の関節に異常はないか?」
などなど‥。


さて、その外国人は「日本地図」を見て「東京の場所」が解ったとします。
今度はもっと精度の高い「東京都の地図」を見ると思います。
これが歯科で言えば「デンタル」に相当すると思います。

その地図の中で「東京駅はどこあるのか?」「東京駅から六本木ヒルズにはどうやって行けばよいのか?」など、より、自分の取るべき行動が解ると思います。
これは「デンタル」を見て「どのような診断、治療計画が必要か?」が解るようなものです。

つまり、初めて東京に来る外国人にとって「日本地図」と言う情報も「東京の地図」と言う情報も有益なわけですよ。

同じように、初めて来院された患者さんを診る場合にも「パントモ」も「デンタル」も必要なわけですよ。
精度、用途が違うものだと言う意味はお解りになられたでしょうか?


さらに言えば「歯科用CT」の場合「高さ」が解ります。
これも「パントモ」や「デンタル」とは用途が違います。

「ランドマークタワーとサンシャイン60の高さの違いは?」とか「東京駅は地下何階まであるの?」などなど‥。


つまり、「パントモ」を撮り、「有益な情報を得られるか?(読像技術)」また「その情報を治療に活かせるか?(治療技術)」はまさに歯科医の技量そのものであり、それをUSHIさんの言われる「効果」とするのであれば「個々の歯科医師の技量でその効果は左右されるものなので、論文などで客観的データが論じられるものでは無い」と言う事になると思います。


すっごく長くなってしまいましたが‥

【Q2】
なので、僕は初診の患者さんのほぼ全てのケース(おそらく95%くらい?)においてパントモは撮ります。
例外としては‥セカンドオピニオンレントゲン写真を持参され、ウチで撮る必要が無いと何だんされた場合や、乳歯が抜けそうで次の永久歯が見えている場合などですかね‥。

また、同じ患者さんでも初回の撮影から1〜2年経って入れば、撮影します。

これは「治療の成否を判定する」とともに「新たに発生した疾患が無いか」を見るためです。
一般的に(医科で)言う「健康診断」や「人間ドック」などと同じような意味合い‥と思っていただければよろしいかと思います。
「何も問題が無ければ良し」と言う事も十分に患者さんのメリットにはなるわけですから。


【Q3】
僕も知りたいです!

医院や学会のHPで公開されている、講演会などで有名な先生は公開されている、と言う場合がありますが‥。

それ以外で「直接聞く」外に思いつきません。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2009-07-22 01:14:23
1)

被爆量と効果のバランスを見て撮影するかどうかを決めることになるのですから、レントゲンそのものを否定するような論文は無いのではないでしょうか。


2)

歯科医が自分自身を撮影するという意味でしょうか?
私自身は、自分たちの勉強のためや、新人スタッフの練習台、新しい機材の試験使用のためなど結構撮りますので、患者さんより撮影量は多いかもしれません。

私自身の普段の臨床の中でという意味でしょうか?
私の臨床では、デンタル全顎撮影を行っていますので、パントモインプラントや移植、数の確認、大きな骨内の病変など限られたケースでしか撮影しませんので、月に数枚あるかないかです。


3)

そのほかの方法ですと、HPに載せている先生もみえますし、院内の掲示物や飾りの中からそれとなくわかる場合もあります(卒業後、他大学に籍を置いているとわかりませんが)。

もうひとつ、その先生の近所の歯医者さんに聴いてみると結構知っていますよ。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2009-07-22 09:02:32
あ、なるほど。

【Q2】は「自分自身がどれくらい撮られているか?」と言う意味ですね。

だとすると、小牧先生が書かれているように「一般の患者さんより撮っているかも?」ですね。

特に、昨年はレントゲン装置を新しく購入したのでCTも含めるとかなり被爆してますかね。

タカタ先生の所に見学に行った時にCT撮ってもらっているし‥。



【Q3】
>その先生の近所の歯医者さんに聴いてみると結構知っていますよ。

歯科医師会に入っている」事が前提ではありませんか?
僕は近所の歯医者さんがどこ大学出身か知りません‥。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2009-07-22 09:32:00
【Q1】

どうか、PubMedにてご自身でお調べください。


【Q2】

パノラマレントゲンは研修医の練習台にもなるため年に3〜4枚以撮られます。
デンタルは年間に100枚程度、CTは年に10〜20回程度撮られています。

でも、病気にはなっていませんし、眼も見えています。
私の祖父は外科の手術の際には"透視"といわれる方法で 放射線を当てつづけながらオペを行っていましたが 死因は老衰でした。


【Q3】

これ、私自身も大いに思うことです。
HPはおろか、学会誌のプロフィール欄にさえ 出身大学ではなく最終学歴の大学院を書く輩が多いです。

一例としては 出身大学名に"京都大学医学部"と記載するDrなどがいます。

京都大学には歯学部はありません。 
他の歯学部を卒業後、京都大学の大学院に入ったからといって出身大学を京都大学にするのはオカシイと思いませんか?

その人の ”歯科学”のルーツは 自身が卒業した大学に寄るはずなのです。




タイトル パントモの被曝量と効果の関係と、歯科医の出身大学の調べ方
質問者 USHIさん
地域 非公開
年齢 38歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 材料・機材関連
その他(歯科医師関連)
レントゲン写真
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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