歯が生えてなくてもミュータンス菌に感染するのでしょうか?
相談者:
のばらさん (31歳:女性)
投稿日時:2009-08-29 13:38:55
初めまして こんにちは。
我が家には4ヶ月になる子供がいます。
歯はまだ生えていません。
最近テレビや母親学級などでも
「ミュータンス菌を子供にうつさないように 同じ箸を使うのはやめましょう」
などとよく耳にします。
妊娠中に少し調べてみたら、
「赤ちゃんの口には常在菌は居るがミュータンス菌は居ない。
ミュータンス菌の感染年齢を遅らせる事が子供の虫歯予防につながる」
と知り、主人と二人で歯医者さんでの検診を済ませ、出来るだけ気を付けてあげよう、と話していました。
しかし先日 少し目を離したすきに 友人の3歳になる子供(虫歯あり)に、よだれベチョベチョの口で何回かキスされてしまいました。
親からならまだしも、なんで他人から…と思うととても落ち込みました。
歯が無くてもミュータンス菌はうつるのかすごく気になり、私の掛かり付けの歯科医に聞いたところ、
「ミュータンス菌は歯に生息するので 歯が生えてないなら唾液と一緒に流れてしまうので大丈夫」
と言われました。
しかし 主人の行っている歯医者さんには
「歯がある無いは関係ない。
一度感染したら歯が生えるまでに菌がいなくなる事はない」
と言われました。
どちらの意見が正しいのでしょうか?
ミュータンス菌に一生感染しないのは不可能だという事は分かっています。
けれど、感染年齢がなるべく遅い方が良いと言うのに、もし歯が生えるまでに菌が居なくならないなら うちの子は、歯が生えるのを菌が待ち構えている最悪のパターンという事でしょうか?
また、もし唾液と一緒に流れてしまう、と言うのが本当なら、どれくらいの期間で居なくなるのでしょうか?
もちろん菌が居る居ないに関わらず歯のケアはきちんとするつもりですが、どうしても気になります。
それと、ミュータンス菌がうつったかどうか調べる方法はあるのでしょうか?
回答よろしくお願い致します。
我が家には4ヶ月になる子供がいます。
歯はまだ生えていません。
最近テレビや母親学級などでも
「ミュータンス菌を子供にうつさないように 同じ箸を使うのはやめましょう」
などとよく耳にします。
妊娠中に少し調べてみたら、
「赤ちゃんの口には常在菌は居るがミュータンス菌は居ない。
ミュータンス菌の感染年齢を遅らせる事が子供の虫歯予防につながる」
と知り、主人と二人で歯医者さんでの検診を済ませ、出来るだけ気を付けてあげよう、と話していました。
しかし先日 少し目を離したすきに 友人の3歳になる子供(虫歯あり)に、よだれベチョベチョの口で何回かキスされてしまいました。
親からならまだしも、なんで他人から…と思うととても落ち込みました。
歯が無くてもミュータンス菌はうつるのかすごく気になり、私の掛かり付けの歯科医に聞いたところ、
「ミュータンス菌は歯に生息するので 歯が生えてないなら唾液と一緒に流れてしまうので大丈夫」
と言われました。
しかし 主人の行っている歯医者さんには
「歯がある無いは関係ない。
一度感染したら歯が生えるまでに菌がいなくなる事はない」
と言われました。
どちらの意見が正しいのでしょうか?
ミュータンス菌に一生感染しないのは不可能だという事は分かっています。
けれど、感染年齢がなるべく遅い方が良いと言うのに、もし歯が生えるまでに菌が居なくならないなら うちの子は、歯が生えるのを菌が待ち構えている最悪のパターンという事でしょうか?
また、もし唾液と一緒に流れてしまう、と言うのが本当なら、どれくらいの期間で居なくなるのでしょうか?
もちろん菌が居る居ないに関わらず歯のケアはきちんとするつもりですが、どうしても気になります。
それと、ミュータンス菌がうつったかどうか調べる方法はあるのでしょうか?
回答よろしくお願い致します。
回答1
回答日時:2009-08-29 17:00:55
こんにちは。
お子さんのミュータンス感染を調べることは現実的には難しいと思います。
「同じ箸を使うのはやめましょう」という説が正しいとすれば、その感染源となる保護者の方のミュータンスを検査した方が有意義だと思います。
いや、検査などしなくても良いので、お口のチェックをして、必要な治療やケアをして、保護者のお口をキレイにしておくことをお勧めします。
経験的な話ですが、ムシ歯だらけのお子さんのご家族の口の中を後から見させてもらうと、総じて残念な状態の方が多いです。
(細菌の問題なのか、生活習慣の問題かは定かではないですけど・・・)
あまり「抗菌志向」にはならない方が良いと思います。
細菌を駆逐することは不可能です。
むしろ、上手に共存すべきです。
参考までに。
お子さんのミュータンス感染を調べることは現実的には難しいと思います。
「同じ箸を使うのはやめましょう」という説が正しいとすれば、その感染源となる保護者の方のミュータンスを検査した方が有意義だと思います。
いや、検査などしなくても良いので、お口のチェックをして、必要な治療やケアをして、保護者のお口をキレイにしておくことをお勧めします。
経験的な話ですが、ムシ歯だらけのお子さんのご家族の口の中を後から見させてもらうと、総じて残念な状態の方が多いです。
(細菌の問題なのか、生活習慣の問題かは定かではないですけど・・・)
あまり「抗菌志向」にはならない方が良いと思います。
細菌を駆逐することは不可能です。
むしろ、上手に共存すべきです。
参考までに。
回答2
ポプラ小児歯科医院(千葉県茂原市)の森川です。
回答日時:2009-08-29 23:40:11
>ミュータンス菌がうつったかどうか調べる方法はあるのでしょうか?
多量の菌が定着したことは調べることが可能ですが、どのような検査でも感度というものがありますから、ごくわずかな量の菌が定着しているかどうかを調べることは、少なくとも現状では不可能です。
これはすべての検査結果、研究データに言えることです。
つまりミュータンス菌が感染していない(=口腔内にごく少量でも定着していない)ことを証明した人は、私の知る限り存在しません。
ミュータンス菌の母子感染ウンヌンと言っている人は、みな、ミュータンス菌が検出されない=感染していないと言う前提で話を組み立てています。
たとえば、症状も何も出ていない状況でもインフルエンザの検査で陰性なら絶対にインフルエンザに感染していないと判断するどころか、鼻腔にもどこにもインフルエンザウイルスはまったく付着していない、と言い切ってしまうのと同じ発想です。
また、感染経路は推察されているだけで、まったく証明されていませんから、もしどうしても虫歯の原因菌をお子さんの口の中に進入させたくないのなら、お子さんには生まれた直後から四六時中マスクと手袋を着用させ、食材はすべて消毒もしくは加熱し、素手で調理したものは食べさせず、家族も含めてできる限り人間との接触を断つように心がけるくらいのことは、最低でもしないと防げるものではありません。
つまり、常識的に考えて虫歯の原因菌を口腔内に侵入させないことは不可能です。
だ液など気にしていてもまったく意味はありません。
(少なくともだ液に注意していれば虫歯にならなかった、という信頼できるデータはありません)
虫歯の原因菌は口腔内に常在しているものとして、口腔内の環境を改善し、虫歯の原因菌が増えないようにしていくのが妥当な考え方かと思います。
多量の菌が定着したことは調べることが可能ですが、どのような検査でも感度というものがありますから、ごくわずかな量の菌が定着しているかどうかを調べることは、少なくとも現状では不可能です。
これはすべての検査結果、研究データに言えることです。
つまりミュータンス菌が感染していない(=口腔内にごく少量でも定着していない)ことを証明した人は、私の知る限り存在しません。
ミュータンス菌の母子感染ウンヌンと言っている人は、みな、ミュータンス菌が検出されない=感染していないと言う前提で話を組み立てています。
たとえば、症状も何も出ていない状況でもインフルエンザの検査で陰性なら絶対にインフルエンザに感染していないと判断するどころか、鼻腔にもどこにもインフルエンザウイルスはまったく付着していない、と言い切ってしまうのと同じ発想です。
また、感染経路は推察されているだけで、まったく証明されていませんから、もしどうしても虫歯の原因菌をお子さんの口の中に進入させたくないのなら、お子さんには生まれた直後から四六時中マスクと手袋を着用させ、食材はすべて消毒もしくは加熱し、素手で調理したものは食べさせず、家族も含めてできる限り人間との接触を断つように心がけるくらいのことは、最低でもしないと防げるものではありません。
つまり、常識的に考えて虫歯の原因菌を口腔内に侵入させないことは不可能です。
だ液など気にしていてもまったく意味はありません。
(少なくともだ液に注意していれば虫歯にならなかった、という信頼できるデータはありません)
虫歯の原因菌は口腔内に常在しているものとして、口腔内の環境を改善し、虫歯の原因菌が増えないようにしていくのが妥当な考え方かと思います。
回答3
回答日時:2009-08-30 00:32:55
はじめまして。
お子さんのことで一生懸命になるお気持ちは理解出来ますが、唾液の件に関しては私も森川先生の意見に賛成です。
(過去何度も似た様な回答をしてきていますが)
お口の中の細菌の発育と言うのは、たぶん一般の方が想像されているのとは状況がかなり異なります。
私も含めて、歯科医もそれほど正確には把握出来ていません。
専門家の間でさえ未解明の部分があったりするぐらいです。
話始めると非常にややこしくなるので割愛しますが、チューとか箸とかスプーンとかは・・個人的には全然問題ないと思いますよ。
むしろ、間食の与え方や仕上げ磨きの方法、フッ化物の応用や歯科医院での定期的なチェック、ご家族の口腔ケアなど、もっと有用で気をつけるべきことはこれからたくさんあるかと思います。
ご両親がご自身の虫歯予防が出来なければ、お子さんにその方法を伝えることは出来ないですよね?
無菌の人間はありえませんし、吉岡先生のおっしゃる様に、菌とは共存していくべきでしょう。
因みにミュータンス菌は舌でも唾液中でも生息しますし、その他にも口の中だけで何百種類という菌がいます。
ですが新しい菌が簡単に生着出来るほど簡単な環境でもありません。
細菌は顔でも手でもお腹の中でもどこでもですし、今のばらさんの目の前にも何百種類〜という菌がいます。
あまり細かいことは気にせずに、おおらかに育ててあげて下さいね。
お子さんのことで一生懸命になるお気持ちは理解出来ますが、唾液の件に関しては私も森川先生の意見に賛成です。
(過去何度も似た様な回答をしてきていますが)
お口の中の細菌の発育と言うのは、たぶん一般の方が想像されているのとは状況がかなり異なります。
私も含めて、歯科医もそれほど正確には把握出来ていません。
専門家の間でさえ未解明の部分があったりするぐらいです。
話始めると非常にややこしくなるので割愛しますが、チューとか箸とかスプーンとかは・・個人的には全然問題ないと思いますよ。
むしろ、間食の与え方や仕上げ磨きの方法、フッ化物の応用や歯科医院での定期的なチェック、ご家族の口腔ケアなど、もっと有用で気をつけるべきことはこれからたくさんあるかと思います。
ご両親がご自身の虫歯予防が出来なければ、お子さんにその方法を伝えることは出来ないですよね?
無菌の人間はありえませんし、吉岡先生のおっしゃる様に、菌とは共存していくべきでしょう。
因みにミュータンス菌は舌でも唾液中でも生息しますし、その他にも口の中だけで何百種類という菌がいます。
ですが新しい菌が簡単に生着出来るほど簡単な環境でもありません。
細菌は顔でも手でもお腹の中でもどこでもですし、今のばらさんの目の前にも何百種類〜という菌がいます。
あまり細かいことは気にせずに、おおらかに育ててあげて下さいね。
回答4
山田歯科医院(兵庫県姫路市)の山田です。
回答日時:2009-08-30 03:28:39
のばらさまこんばんわ。
ユータンス菌の感染について、かなり神経質になっていらっしゃるようですね。
お気持ちは分からないわけではありませんが、おそらく何らかの経路でいずれ感染して定着すると思います。
むしろ大切なのはお口の中の菌叢だといわれています、一旦細菌が口腔内に定着したらよっぽどのことがない限り、新たな菌は侵入できないと考えられています。
従ってその菌叢がむし歯を作りにくい菌叢になればいいわけで、そのためには定着するまでは砂糖の摂取量を少なくしておけばいいことが分かっています。
従って私どもがかねがねお話しているように、3歳まではお菓子としてのお砂糖を与えなければ可能だと考えています。
そもそもこのような育児の方法は菌叢のことを考えて提唱していたわけではありません、このようなことはあとから分かってきたことなのです。
本来我々がこのような育児をお勧めしているのは、好き嫌いなく何でもパクパク食べる味覚に育てるためにお話をしているのです。
このような育児をなさると甘党にはなりません。
従ってむし歯になることもないのです。
シャカリキになって子どもを抑えつけて無理やり歯磨をすることなど必要ありません。
健康を維持するには好き嫌いなくなんでもパクパク食べることが出来る味覚は大変重要です、むし歯予防だけに目を奪われてしまって大切なことを見逃してしまっては本末転倒です。
のびのびしてバランスのとれた育児を心掛けてください。
参考になれば幸いです。
むし歯ゼロ育児の事例
http://www.yamadashika.jp/0care.html
むし歯をつくらない子育て
http://www.yamadashika.jp/prevent.html#01
子育てと砂糖に関する考え方
http://www.yamadashika.jp/prevent10.html
ユータンス菌の感染について、かなり神経質になっていらっしゃるようですね。
お気持ちは分からないわけではありませんが、おそらく何らかの経路でいずれ感染して定着すると思います。
むしろ大切なのはお口の中の菌叢だといわれています、一旦細菌が口腔内に定着したらよっぽどのことがない限り、新たな菌は侵入できないと考えられています。
従ってその菌叢がむし歯を作りにくい菌叢になればいいわけで、そのためには定着するまでは砂糖の摂取量を少なくしておけばいいことが分かっています。
従って私どもがかねがねお話しているように、3歳まではお菓子としてのお砂糖を与えなければ可能だと考えています。
そもそもこのような育児の方法は菌叢のことを考えて提唱していたわけではありません、このようなことはあとから分かってきたことなのです。
本来我々がこのような育児をお勧めしているのは、好き嫌いなく何でもパクパク食べる味覚に育てるためにお話をしているのです。
このような育児をなさると甘党にはなりません。
従ってむし歯になることもないのです。
シャカリキになって子どもを抑えつけて無理やり歯磨をすることなど必要ありません。
健康を維持するには好き嫌いなくなんでもパクパク食べることが出来る味覚は大変重要です、むし歯予防だけに目を奪われてしまって大切なことを見逃してしまっては本末転倒です。
のびのびしてバランスのとれた育児を心掛けてください。
参考になれば幸いです。
むし歯ゼロ育児の事例
http://www.yamadashika.jp/0care.html
むし歯をつくらない子育て
http://www.yamadashika.jp/prevent.html#01
子育てと砂糖に関する考え方
http://www.yamadashika.jp/prevent10.html
回答5
佐藤歯科医院(大阪市北区)の佐藤です。
回答日時:2009-08-30 16:59:16
およそ細菌というとなまじ目に見えないだけに可能反応してしまいがちですが、人間はバイキンだらけです。
逆にバイキンを全部殺せば人間も死んでしまいます。
あなたの顔には1平方センチあたり100万から1億の細菌が定住しておりますし、口の中にはまだ誰も発見していないものも含め数百種類以上の細菌が定住しています。
上記のお三人の先生方の御意見に同意です。
無菌抗菌をいう人や企業ほど、細菌学や基本的なサイエンスの無知ぶりを露呈しています、それにひっからないでいいですよ。
おおらかになって下さい。
あまりお気になされない方が、心が健康でいられるように私は思います。
逆にバイキンを全部殺せば人間も死んでしまいます。
あなたの顔には1平方センチあたり100万から1億の細菌が定住しておりますし、口の中にはまだ誰も発見していないものも含め数百種類以上の細菌が定住しています。
上記のお三人の先生方の御意見に同意です。
無菌抗菌をいう人や企業ほど、細菌学や基本的なサイエンスの無知ぶりを露呈しています、それにひっからないでいいですよ。
おおらかになって下さい。
あまりお気になされない方が、心が健康でいられるように私は思います。
相談者からの返信
相談者:
のばらさん
返信日時:2009-08-30 20:30:19
タイトル | 歯が生えてなくてもミュータンス菌に感染するのでしょうか? |
---|---|
質問者 | のばらさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 31歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
虫歯予防 虫歯その他 小児歯科その他 子供(子ども)の虫歯 子供の虫歯予防 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。