顎関節症と診断されました。完全に痛みが取れるには時間がかかる?
相談者:
kankoromochiさん (29歳:女性)
投稿日時:2009-10-06 08:54:12
コチラで相談させて頂きまして、痛みが取れないため、歯科に行って来ました。
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※前回のご相談※
右顎の付け根に痛みがある。時間が経てば治りますか?
↑上記「返信3」と同じご相談です。
(歯科相談室・編集部)
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顎関節症だと言うことでした。
そんなに重いものでもなく口も開いてる方なので、「ロキソニン」と言う薬を3日分処方して頂き、明日もう一度病院に行くのですが、昨日、薬を飲み終え以前よりマシになってるのですが、どうしてもあくびを大きな口でしてしまうと痛みが出ます。
完全に痛みが取れるのは時間が掛かるのでしょうか?
痛いのが取れなかったらマウスピースをはめてと言うお話しもされてたのですが、マウスピースを作ってもらうのは、どのぐらいの費用がかかるものなんのでしょうか?
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※前回のご相談※
右顎の付け根に痛みがある。時間が経てば治りますか?
↑上記「返信3」と同じご相談です。
(歯科相談室・編集部)
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顎関節症だと言うことでした。
そんなに重いものでもなく口も開いてる方なので、「ロキソニン」と言う薬を3日分処方して頂き、明日もう一度病院に行くのですが、昨日、薬を飲み終え以前よりマシになってるのですが、どうしてもあくびを大きな口でしてしまうと痛みが出ます。
完全に痛みが取れるのは時間が掛かるのでしょうか?
痛いのが取れなかったらマウスピースをはめてと言うお話しもされてたのですが、マウスピースを作ってもらうのは、どのぐらいの費用がかかるものなんのでしょうか?
[過去のご相談]
回答1
回答2
回答日時:2009-10-06 10:38:40
アレアレ・・・!?
5,000円前後ではなかったでしたっけ?
(違うものなのでしょうか・・・)
5,000円前後ではなかったでしたっけ?
(違うものなのでしょうか・・・)
回答3
回答4
はただデンタルクリニック(渋谷区本町)の畑田です。
回答日時:2009-10-06 14:34:13
kankoromochiさん、こんにちは。
マウスピースの費用は皆さんが回答されている通りです。
顎関節症の症状はまず一週間を目安にしてください。
少しずつ良くなっているのであれば、痛みは消失していくと思います。
お大事にしてください。
マウスピースの費用は皆さんが回答されている通りです。
顎関節症の症状はまず一週間を目安にしてください。
少しずつ良くなっているのであれば、痛みは消失していくと思います。
お大事にしてください。
回答5
相談者からの返信
相談者:
kankoromochiさん
返信日時:2009-10-07 09:10:07
回答6
山形屋歯科坂上医院(鹿児島市金生町)の坂上です。
回答日時:2009-10-07 10:16:02
こんにちは。
そんなに落ち込む必要はありませんよ。
私はもう30年近く『顎関節症』の治療を行っていますが、殆どのケースで治癒に導くことができます。
まず、第一に大切な事は、以前の回答に述べましたが、症状が出た時にどう判断し行動するかです。
早ければ、早いほど良いというのはどんな病気でも同じです。
顎関節症が発症した段階では、顎の周囲に色々な変化が起こり、体の一部がそれに順応してしまい、これが決心を鈍らせる原因にもなっています。
私は、現在のkankoromochiさんの状態をみていませんので、これ以下は一般論として読んで下さい。
顎関節症が発症してから、症状が徐々に消えてなくなるケースと、ある時を境に急速に悪化してゆくケースがあります。
症状が消えてなくなるケースでは問題ありません。
悪化してゆくパターンを御紹介したします。
【 発症のきっかけ 】
・あくびをしたら顎がカクッと鳴った。
・前歯で硬いもの(あの美味しいチョコなどです)を咬んだ。
・咬み応えのある食品を奥歯で長時間咬んだあと、顎に異常を自覚した。
このパターンが最も多いのですが、単にトーストを噛み切ろうとしたといった日常だれでも普通に行う動作がきっかけになる事もあります。
【 顎関節症を憎悪させる要因 】
間違いなく『ストレス』です。
このストレスも、自覚していないストレスと自分で原因を自覚しているものの2種類があります。
問題は、自分で自覚していないストレスです。これは顎関節症を治療してゆくステップで気がつく事が多いようです。
人間の脳というのは、自分に不都合な事は出来るだけ押さえ込んで忘れるように出来ているようです。これが、積もり積もって一気に噴出しているのですが、初期の段階では全く自覚がありません。
ですから、治療の段階で早期にこの『隠れストレス』を発見し、これに対してなにか対策を講じると、それがきっかけとなり、急速に治癒へと向かいます。
【 顎関節症の進行 】
初期では、顎だけであった症状が、次第に歯痛・頭痛・眼精疲労・頬の痛み・首筋のこり・肩こり・・など、色々な症状へと拡大してゆきます。
このような症状が出るのは、顎関節症発症のきっかけを自覚してから3ヶ月程度が最も多く、この頃から、病院・針灸院・歯科医院等をあちこち廻るのが日課になるようです。
【 顎関節症の治癒 】
早期に治療を開始するにこした事はありません。対処が遅れるとそれだけ治療に手間がかかります。
最初の判断・行動が大切です。
仮にこじらせてしまっても、必ず治癒に導く手立てがありますので御心配いりません。
当院でも、発症から10年以上たってから治療を開始する方もあります。
私の経験で最高新記録は発症後25年以上たってから、さんざん病院めぐりを繰り返し、当院へたどりついて治療を開始した症例もあります。
確かにこういったケースは難症例ではありますが、必ず解決の方法はありますので、ご心配いりません。
但し治療期間が2年を超える場合が少なからずありますので、あまり判断を先延ばしにしない方が賢明かもしれませんね。
ちょっと脅かしてしまいましたか?
でも、当院を訪れる顎関節症に苦しむ患者さんの、無数の訴えを毎日毎日いやというほど聞かされていますので、そういうことにならないように、真剣に考える参考にして頂きたいと考え、記載いたしました。
御自分の症状は、ご自身でなければ分りません。
仮に、今回は何事もなく症状が消えたとしても、また症状が将来再発するかもしれません。その時には、私の経験してきた事が、kankoromochiさんの判断・行動の参考になります。
慎重に経過を見極め、適切な判断をして下さる様祈念いたします。
そんなに落ち込む必要はありませんよ。
私はもう30年近く『顎関節症』の治療を行っていますが、殆どのケースで治癒に導くことができます。
まず、第一に大切な事は、以前の回答に述べましたが、症状が出た時にどう判断し行動するかです。
早ければ、早いほど良いというのはどんな病気でも同じです。
顎関節症が発症した段階では、顎の周囲に色々な変化が起こり、体の一部がそれに順応してしまい、これが決心を鈍らせる原因にもなっています。
私は、現在のkankoromochiさんの状態をみていませんので、これ以下は一般論として読んで下さい。
顎関節症が発症してから、症状が徐々に消えてなくなるケースと、ある時を境に急速に悪化してゆくケースがあります。
症状が消えてなくなるケースでは問題ありません。
悪化してゆくパターンを御紹介したします。
【 発症のきっかけ 】
・あくびをしたら顎がカクッと鳴った。
・前歯で硬いもの(あの美味しいチョコなどです)を咬んだ。
・咬み応えのある食品を奥歯で長時間咬んだあと、顎に異常を自覚した。
このパターンが最も多いのですが、単にトーストを噛み切ろうとしたといった日常だれでも普通に行う動作がきっかけになる事もあります。
【 顎関節症を憎悪させる要因 】
間違いなく『ストレス』です。
このストレスも、自覚していないストレスと自分で原因を自覚しているものの2種類があります。
問題は、自分で自覚していないストレスです。これは顎関節症を治療してゆくステップで気がつく事が多いようです。
人間の脳というのは、自分に不都合な事は出来るだけ押さえ込んで忘れるように出来ているようです。これが、積もり積もって一気に噴出しているのですが、初期の段階では全く自覚がありません。
ですから、治療の段階で早期にこの『隠れストレス』を発見し、これに対してなにか対策を講じると、それがきっかけとなり、急速に治癒へと向かいます。
【 顎関節症の進行 】
初期では、顎だけであった症状が、次第に歯痛・頭痛・眼精疲労・頬の痛み・首筋のこり・肩こり・・など、色々な症状へと拡大してゆきます。
このような症状が出るのは、顎関節症発症のきっかけを自覚してから3ヶ月程度が最も多く、この頃から、病院・針灸院・歯科医院等をあちこち廻るのが日課になるようです。
【 顎関節症の治癒 】
早期に治療を開始するにこした事はありません。対処が遅れるとそれだけ治療に手間がかかります。
最初の判断・行動が大切です。
仮にこじらせてしまっても、必ず治癒に導く手立てがありますので御心配いりません。
当院でも、発症から10年以上たってから治療を開始する方もあります。
私の経験で最高新記録は発症後25年以上たってから、さんざん病院めぐりを繰り返し、当院へたどりついて治療を開始した症例もあります。
確かにこういったケースは難症例ではありますが、必ず解決の方法はありますので、ご心配いりません。
但し治療期間が2年を超える場合が少なからずありますので、あまり判断を先延ばしにしない方が賢明かもしれませんね。
ちょっと脅かしてしまいましたか?
でも、当院を訪れる顎関節症に苦しむ患者さんの、無数の訴えを毎日毎日いやというほど聞かされていますので、そういうことにならないように、真剣に考える参考にして頂きたいと考え、記載いたしました。
御自分の症状は、ご自身でなければ分りません。
仮に、今回は何事もなく症状が消えたとしても、また症状が将来再発するかもしれません。その時には、私の経験してきた事が、kankoromochiさんの判断・行動の参考になります。
慎重に経過を見極め、適切な判断をして下さる様祈念いたします。
相談者からの返信
相談者:
kankoromochiさん
返信日時:2009-10-07 10:53:13
坂上 俊保先生
ご丁寧に色々と教えて頂きましてありがとうございます。
そんなに心配しなくても大丈夫なんですかね…。
毎日、使う場所ですし食べる時には少なからず動く場所なので動かす事も、あくびなどして口を開ける事も少し怖くなっています。
顎が痛くなり始めてから、痛い方耳の後ろ側の頭のグリグリした部分が凝った感じがあるんですが、そう言うのも関係ありますか?
つばを飲み込むと、痛い側の耳の辺りが何か音がするような感じがします。つばを飲み込み時に特に顎は使いませんよね?
気にしすぎて、色々な部分の音や痛みが気になります。
そう言うのがストレスになったりもしてるのかも知れないですよね…。
ご丁寧に色々と教えて頂きましてありがとうございます。
そんなに心配しなくても大丈夫なんですかね…。
毎日、使う場所ですし食べる時には少なからず動く場所なので動かす事も、あくびなどして口を開ける事も少し怖くなっています。
顎が痛くなり始めてから、痛い方耳の後ろ側の頭のグリグリした部分が凝った感じがあるんですが、そう言うのも関係ありますか?
つばを飲み込むと、痛い側の耳の辺りが何か音がするような感じがします。つばを飲み込み時に特に顎は使いませんよね?
気にしすぎて、色々な部分の音や痛みが気になります。
そう言うのがストレスになったりもしてるのかも知れないですよね…。
回答7
山形屋歯科坂上医院(鹿児島市金生町)の坂上です。
回答日時:2009-10-07 12:36:08
あんまり脅かしたくないのですが、お尋ねですので、とりあえず一般論を述べますね。
>顎が痛くなり始めてから、痛い方耳の後ろ側の頭のグリグリした部分が凝った感じがある
かみ合わせに関与する筋肉以外で顎関節症の影響を受ける筋肉があります。
『耳の後ろ側の頭のグリグリした部分』は頭骸骨の後方にある『乳様突起』という部分だと推察されます。
この『乳様突起』には『胸鎖乳突筋』という、頭を左右に動かしたり、首をすくめる運動に関与する筋肉が付着しています。
左右のかみ合わせに関与する筋肉に拘縮が起こり、顎の運動が不自然になると、頭の重心の位置が、左右または前後にずれます。
こうなると、生体の持つ『恒常性』により頭の位置を元に戻そうとして首の筋肉が無理をする事になります。
この症状は、こういったメカニズムにて起こっている可能性もあると推察されます。
>つばを飲み込むと、痛い側の耳の辺りが何か音がするような感じがします。
顎関節症が進行すると、下顎が後ろに下がり、上方へと引きずり上げられる旨を記載したと思います。
これを下顎の後上方転位といいます。
この、下顎の後上方転位が起こると、まれに、下顎の関節部分が頭蓋骨を後方に押すために考えもつかない部分に影響を及ぼす事があります。
そのひとつして、耳の穴に一時的な変形を起こすことが知られており、このために『耳閉感』や『難聴』を引き起こすと言われています。
鼓膜が一時的に張った状態から、やや緩んだ・たるんだ状態になるために起こると言われています。
ですから、唾を飲み込む際にも下顎の位置によっては、鼓膜に何かの刺激が加わり、これが音として脳に認識された結果『何か音がする』という状態が起こる可能性を否定できません。
>気にしすぎて、色々な部分の音や痛みが気になります。
ひょっとしたら、私の回答がkankoromochiさんのストレスになっているのかもしれませんね。
あくまで、万一、もし、顎関節症が進行していったと仮定した場合の一般論ですので、これを全部自分に当てはめて考える必要はありません。
経過を冷静に判断して、取るべき行動の参考にして頂ければ幸いです。
>顎が痛くなり始めてから、痛い方耳の後ろ側の頭のグリグリした部分が凝った感じがある
かみ合わせに関与する筋肉以外で顎関節症の影響を受ける筋肉があります。
『耳の後ろ側の頭のグリグリした部分』は頭骸骨の後方にある『乳様突起』という部分だと推察されます。
この『乳様突起』には『胸鎖乳突筋』という、頭を左右に動かしたり、首をすくめる運動に関与する筋肉が付着しています。
左右のかみ合わせに関与する筋肉に拘縮が起こり、顎の運動が不自然になると、頭の重心の位置が、左右または前後にずれます。
こうなると、生体の持つ『恒常性』により頭の位置を元に戻そうとして首の筋肉が無理をする事になります。
この症状は、こういったメカニズムにて起こっている可能性もあると推察されます。
>つばを飲み込むと、痛い側の耳の辺りが何か音がするような感じがします。
顎関節症が進行すると、下顎が後ろに下がり、上方へと引きずり上げられる旨を記載したと思います。
これを下顎の後上方転位といいます。
この、下顎の後上方転位が起こると、まれに、下顎の関節部分が頭蓋骨を後方に押すために考えもつかない部分に影響を及ぼす事があります。
そのひとつして、耳の穴に一時的な変形を起こすことが知られており、このために『耳閉感』や『難聴』を引き起こすと言われています。
鼓膜が一時的に張った状態から、やや緩んだ・たるんだ状態になるために起こると言われています。
ですから、唾を飲み込む際にも下顎の位置によっては、鼓膜に何かの刺激が加わり、これが音として脳に認識された結果『何か音がする』という状態が起こる可能性を否定できません。
>気にしすぎて、色々な部分の音や痛みが気になります。
ひょっとしたら、私の回答がkankoromochiさんのストレスになっているのかもしれませんね。
あくまで、万一、もし、顎関節症が進行していったと仮定した場合の一般論ですので、これを全部自分に当てはめて考える必要はありません。
経過を冷静に判断して、取るべき行動の参考にして頂ければ幸いです。
相談者からの返信
相談者:
kankoromochiさん
返信日時:2009-10-07 13:39:45
坂上 俊保先生
ありがとうございます。
色んな事が原因で色んな部分が痛くなったりするんですね。
あまり考え過ぎずに冷静に治療して行こうと思います。
ありがとうございます。
色んな事が原因で色んな部分が痛くなったりするんですね。
あまり考え過ぎずに冷静に治療して行こうと思います。
相談者からの返信
相談者:
kankoromochiさん
返信日時:2009-10-10 16:40:53
昨日、再度受診し、痛みが取れていなかった為、マウスピースの型をとり、作ってもらう事にはなってるのです。
口も、痛みは少し出ますが指が3本分ぐらいは開きます。
でも、くしゃみをしたら痛かったり、たまにズキと来るコトがあります。
今日、家で話しをしていたら、
「レントゲンは撮ったの?」
と言われて気が付いたのですが、今回レントゲンは撮っていません。
先生が口の開け閉めの加減を見てくれて、赤い紙をカチカチ噛んで噛み合わせを見てくれた感じです。
レントゲンは撮らないもんなんでしょうか?
くしゃみなどで痛んだりするんもんなんでしょうか?
今まで痛み止めを飲んでいたからなのか、少し口を開けても痛みはそんなに感じなかったのですが、昨日から飲んで無いのですが唾を飲みこんでも痛むコトがあります。
口も、痛みは少し出ますが指が3本分ぐらいは開きます。
でも、くしゃみをしたら痛かったり、たまにズキと来るコトがあります。
今日、家で話しをしていたら、
「レントゲンは撮ったの?」
と言われて気が付いたのですが、今回レントゲンは撮っていません。
先生が口の開け閉めの加減を見てくれて、赤い紙をカチカチ噛んで噛み合わせを見てくれた感じです。
レントゲンは撮らないもんなんでしょうか?
くしゃみなどで痛んだりするんもんなんでしょうか?
今まで痛み止めを飲んでいたからなのか、少し口を開けても痛みはそんなに感じなかったのですが、昨日から飲んで無いのですが唾を飲みこんでも痛むコトがあります。
回答8
山形屋歯科坂上医院(鹿児島市金生町)の坂上です。
回答日時:2009-10-11 13:59:28
kankoromochiさんは不安一杯で聞きたい事だらけだと推察いたします。
顎関節症の性質上、症状はかなりバリエーションに富んでおり、さまざま程度で発現します。
主治医の先生の判断でスプリントを作製する事になったようですので、今後これを使ってスプリント療法を行えば、次第に症状は改善に向かうと考えられます。
さて、レントゲン撮影が必要か?という素朴な疑問にお答えします。
私は個人的にはレントゲン撮影をした事がありません。
歯科医になって修行時代に、大学病院内でその一週間に撮影されたレントゲン写真を全部みて、放射線学的診断を身につけるための会が開かれており、毎週参加してレントゲン読影の腕を磨きました。
そこで膨大な数のレントゲン写真を読影している時、顎関節症のレントゲン写真に、ある共通点がある事に気がつきました。
患者さんが顎関節症で苦しんでおられる時には、顎の関節の異常像が写っており、治癒した患者さんのレントゲンフイルムには正常な顎の関節の像が写っているのです。
当然といえば当然の話ですが、顎関節症の病態は下顎の後上方転位である事は既にご説明した通りです。
顎の関節の異常像は全て下顎の後上方転位した状態が写っているだけですし、治癒したら下顎が前下方へ移動して正常な位置に戻っている像が写っているだけです。
逆に言えば、顎関節症の患者さんのレントゲン像は、必ず下顎の後上方転位した状態が写っているだけですし、治癒した後のレントゲン写真は正常像が写っているだけです。
ですから、症状から病名が確定できた段階でのレントゲン写真は殆んどのケースで見当がつきます。
また、治癒した後のレントゲン写真の状態も簡単に想像がつきます。
治療方針は、下顎を前下方へ誘導する事ですので、写っているレントゲン写真によって治療の方法が変更される事も、あまりないのが実態です。
もちろん、初診時の顎の動きや症状によりレントゲン写真撮影の必要性を感じる事もあります。
このような症例では100%と言って良いくらい開業医では対応できないので、最初から大学病院に全ておまかせした方が患者さんのためには良い事だと考えます。
ですから、私はレントゲン写真撮影が必要と感じた時には、必ず大学病院に紹介状を書いて、大学病院での治療方針にゆだねる事にしています。
kankoromochiさんの主治医も私と同じ判断をしたのでレントゲン撮影をしなかったのだと推察致します。
最後が鎮痛剤の服用を止めた時、いろんな動作に際して痛みを感じる件ですが、これも担当医がスプリント治療を行わなければならないのかどうかの経過観察を行う時期のひとつの治療法です。
痛みが良くならないのがはっきりしたのでスプリント療法を行う方針を立てられた訳ですので、恐らくスプリント療法により、次第に症状は無くなってゆくと推察されます。
今はあまり心配せずに、主治医の先生の治療方針に従って治療を行う事をお勧めいたします。
顎関節症の性質上、症状はかなりバリエーションに富んでおり、さまざま程度で発現します。
主治医の先生の判断でスプリントを作製する事になったようですので、今後これを使ってスプリント療法を行えば、次第に症状は改善に向かうと考えられます。
さて、レントゲン撮影が必要か?という素朴な疑問にお答えします。
私は個人的にはレントゲン撮影をした事がありません。
歯科医になって修行時代に、大学病院内でその一週間に撮影されたレントゲン写真を全部みて、放射線学的診断を身につけるための会が開かれており、毎週参加してレントゲン読影の腕を磨きました。
そこで膨大な数のレントゲン写真を読影している時、顎関節症のレントゲン写真に、ある共通点がある事に気がつきました。
患者さんが顎関節症で苦しんでおられる時には、顎の関節の異常像が写っており、治癒した患者さんのレントゲンフイルムには正常な顎の関節の像が写っているのです。
当然といえば当然の話ですが、顎関節症の病態は下顎の後上方転位である事は既にご説明した通りです。
顎の関節の異常像は全て下顎の後上方転位した状態が写っているだけですし、治癒したら下顎が前下方へ移動して正常な位置に戻っている像が写っているだけです。
逆に言えば、顎関節症の患者さんのレントゲン像は、必ず下顎の後上方転位した状態が写っているだけですし、治癒した後のレントゲン写真は正常像が写っているだけです。
ですから、症状から病名が確定できた段階でのレントゲン写真は殆んどのケースで見当がつきます。
また、治癒した後のレントゲン写真の状態も簡単に想像がつきます。
治療方針は、下顎を前下方へ誘導する事ですので、写っているレントゲン写真によって治療の方法が変更される事も、あまりないのが実態です。
もちろん、初診時の顎の動きや症状によりレントゲン写真撮影の必要性を感じる事もあります。
このような症例では100%と言って良いくらい開業医では対応できないので、最初から大学病院に全ておまかせした方が患者さんのためには良い事だと考えます。
ですから、私はレントゲン写真撮影が必要と感じた時には、必ず大学病院に紹介状を書いて、大学病院での治療方針にゆだねる事にしています。
kankoromochiさんの主治医も私と同じ判断をしたのでレントゲン撮影をしなかったのだと推察致します。
最後が鎮痛剤の服用を止めた時、いろんな動作に際して痛みを感じる件ですが、これも担当医がスプリント治療を行わなければならないのかどうかの経過観察を行う時期のひとつの治療法です。
痛みが良くならないのがはっきりしたのでスプリント療法を行う方針を立てられた訳ですので、恐らくスプリント療法により、次第に症状は無くなってゆくと推察されます。
今はあまり心配せずに、主治医の先生の治療方針に従って治療を行う事をお勧めいたします。
相談者からの返信
相談者:
kankoromochiさん
返信日時:2009-10-11 14:21:06
坂上 俊保先生
何度もご丁寧にありがとうございます。
病院に行った時には、自分の聞きたい事をまとめて聞くようにしているのですが、帰った後で「聞くのを忘れた…」と不安になってしまいます。
はじめての事で、日に日に痛くなってる感じで、今までと同じ動きでも薬を飲んでいないせいか痛く感じます。
妹も昔、同じ症状になった時にはレントゲンを撮ったと言ってたので、
「何でとらなかったのだろう…。忘れられてるのかな?」
って思ってました。
以前に、歯の治療の時に撮った口全体のレントゲンは見られたてはいたのですが、痛いからと言って全てをレントゲンを撮らない場合もあるんですね。
マウスピースが出来るのを待って、治療して行くしかないんですね。
スッキリしないので不安ばかりで、顎関節症じゃなくて骨が折れてたり、ヒビが入ってたりするのかな?と色んな事を考えてしまいます。
あまり心配しなくていいんですね。
何度もご丁寧にありがとうございます。
病院に行った時には、自分の聞きたい事をまとめて聞くようにしているのですが、帰った後で「聞くのを忘れた…」と不安になってしまいます。
はじめての事で、日に日に痛くなってる感じで、今までと同じ動きでも薬を飲んでいないせいか痛く感じます。
妹も昔、同じ症状になった時にはレントゲンを撮ったと言ってたので、
「何でとらなかったのだろう…。忘れられてるのかな?」
って思ってました。
以前に、歯の治療の時に撮った口全体のレントゲンは見られたてはいたのですが、痛いからと言って全てをレントゲンを撮らない場合もあるんですね。
マウスピースが出来るのを待って、治療して行くしかないんですね。
スッキリしないので不安ばかりで、顎関節症じゃなくて骨が折れてたり、ヒビが入ってたりするのかな?と色んな事を考えてしまいます。
あまり心配しなくていいんですね。
回答9
山形屋歯科坂上医院(鹿児島市金生町)の坂上です。
回答日時:2009-10-11 15:13:02
はい、今度は『骨が折れてたり、ヒビが入ってたりするのかな?』という新たな疑問ですね。
もし、骨が折れたり、ヒビが入っていたら、顎は腫れ上がり、動かすたびに、例えようもない激痛に悩まされます。
くしゃみなんか怖くて出来なくなります。
とてもメールで相談などという悠長な事はしていられませんよ。
今、担当の先生がスプリントを作っておられる最中です。
出来上がったら、先生を信頼して、先生の言われる注意事項をしっかり守って、スプリント療法を受けてくださいね。
もし、骨が折れたり、ヒビが入っていたら、顎は腫れ上がり、動かすたびに、例えようもない激痛に悩まされます。
くしゃみなんか怖くて出来なくなります。
とてもメールで相談などという悠長な事はしていられませんよ。
今、担当の先生がスプリントを作っておられる最中です。
出来上がったら、先生を信頼して、先生の言われる注意事項をしっかり守って、スプリント療法を受けてくださいね。
回答10
ポプラ小児歯科医院(千葉県茂原市)の森川です。
回答日時:2009-10-11 18:38:33
レントゲンについてですが、顎関節症は相当悪化しない限り骨に変化は現れません。
変化があるのは関節内の軟骨や靭帯ですので、CTを含めてレントゲンを撮ってもその変化はわかりません。
それを調べるには大学病院等にしかないMRIか、もしくは専門医が造影剤を関節包内へ注入して断層撮影する必要があります。
また、関節頭の位置も必ずしも顎関節症の診断がつけられるほどはっきりとした変化が見られるとは限りませんので、一般開業医で顎関節症の診断目的でレントゲンを撮影する意味合いは薄いと私も思います。
治療に関しては、口が開けられるようでしたらそれほど深刻ではありませんので、投薬もしくはスプリント療法が一般的です。
ただ、スプリントには色々な考え方、種類がありうまくいく場合もありますがうまくいかない場合もあります。
それから、顎関節症には好発年齢があり、30代40代を過ぎると徐々に減っていくようで、長期的に見ると放置していても症状が改善することが少なくないようです。
また、治療を行っても行わなくても、症状の改善にあまり差がなかった といった報告もあります。
つまり(特に初期の顎関節症においては)本当にその治療のおかげで治ったのか、はっきりとは言えない可能性があります。
これは、顎関節症の治療は本当は非常に難しいというようにも考えられますし、対症療法だけ行っていれば自然に治る可能性も十分あるというようにも考えられるかもしれません。
(私の個人的な考えです。)
変化があるのは関節内の軟骨や靭帯ですので、CTを含めてレントゲンを撮ってもその変化はわかりません。
それを調べるには大学病院等にしかないMRIか、もしくは専門医が造影剤を関節包内へ注入して断層撮影する必要があります。
また、関節頭の位置も必ずしも顎関節症の診断がつけられるほどはっきりとした変化が見られるとは限りませんので、一般開業医で顎関節症の診断目的でレントゲンを撮影する意味合いは薄いと私も思います。
治療に関しては、口が開けられるようでしたらそれほど深刻ではありませんので、投薬もしくはスプリント療法が一般的です。
ただ、スプリントには色々な考え方、種類がありうまくいく場合もありますがうまくいかない場合もあります。
それから、顎関節症には好発年齢があり、30代40代を過ぎると徐々に減っていくようで、長期的に見ると放置していても症状が改善することが少なくないようです。
また、治療を行っても行わなくても、症状の改善にあまり差がなかった といった報告もあります。
つまり(特に初期の顎関節症においては)本当にその治療のおかげで治ったのか、はっきりとは言えない可能性があります。
これは、顎関節症の治療は本当は非常に難しいというようにも考えられますし、対症療法だけ行っていれば自然に治る可能性も十分あるというようにも考えられるかもしれません。
(私の個人的な考えです。)
相談者からの返信
相談者:
kankoromochiさん
返信日時:2009-10-11 20:40:25
タイトル | 顎関節症と診断されました。完全に痛みが取れるには時間がかかる? |
---|---|
質問者 | kankoromochiさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 29歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
顎関節症 顎関節症用マウスピース・ナイトガード |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。