歯周病でも、治療を受けてカルシウムを摂れば歯槽骨は再生しますか?
相談者:
夢見る人さん (35歳:女性)
投稿日時:2010-01-30 03:02:16
4年前に右上5番の歯のインプラント手術を受けました。
この歯は永久歯がなく、乳歯が残っていたのですが、その乳歯が折れてしまってインプラントにしました。
その時の状況で、「歯槽骨は回復する」とずっと思っていたのですが、歯周病について調べていると、どうやら「歯槽骨は回復しない」が常識(?)みたいなので、質問してみようと思いました。
状況は以下の通りです。
・20歳の時にその乳歯の周りが炎症を起こし、膿が溜まっていて、歯槽膿漏のような状態になっていた。
・治療後そのまま乳歯が残っていたが、31歳の時に根っこが折れて抜歯した。
・抜歯の2週間後、インプラントの1次手術を受けた。
・その6ヶ月後、2次手術を受けた。
・その時、先に埋めた人工歯根が骨に覆われていて目で見ただけでは埋没位置がわからず、骨を削る作業を行っていた。
(歯科医師からその様に説明を受けた)
・1次手術から2次手術までの間は、カルシウムを必要以上に摂取していたと思う。
この状況を踏まえると、歯槽膿漏でも治療をちゃんとしてカルシウムを摂取すれば歯槽骨は回復するように思えるのですが。。。
なぜこの様な質問をするかというと、右下の4番から7番の歯周ポケットが4ミリあると言われ、歯槽骨が再生するかどうかものすごく不安だからです。
お忙しい中恐縮ですが、よろしくお願いします。
この歯は永久歯がなく、乳歯が残っていたのですが、その乳歯が折れてしまってインプラントにしました。
その時の状況で、「歯槽骨は回復する」とずっと思っていたのですが、歯周病について調べていると、どうやら「歯槽骨は回復しない」が常識(?)みたいなので、質問してみようと思いました。
状況は以下の通りです。
・20歳の時にその乳歯の周りが炎症を起こし、膿が溜まっていて、歯槽膿漏のような状態になっていた。
・治療後そのまま乳歯が残っていたが、31歳の時に根っこが折れて抜歯した。
・抜歯の2週間後、インプラントの1次手術を受けた。
・その6ヶ月後、2次手術を受けた。
・その時、先に埋めた人工歯根が骨に覆われていて目で見ただけでは埋没位置がわからず、骨を削る作業を行っていた。
(歯科医師からその様に説明を受けた)
・1次手術から2次手術までの間は、カルシウムを必要以上に摂取していたと思う。
この状況を踏まえると、歯槽膿漏でも治療をちゃんとしてカルシウムを摂取すれば歯槽骨は回復するように思えるのですが。。。
なぜこの様な質問をするかというと、右下の4番から7番の歯周ポケットが4ミリあると言われ、歯槽骨が再生するかどうかものすごく不安だからです。
お忙しい中恐縮ですが、よろしくお願いします。
回答1
国際ビル歯科(千代田区丸ノ内)のさがらです。
回答日時:2010-01-30 08:43:47
ご相談ありがとうございます。
>・その時、先に埋めた人工歯根が骨に覆われていて目で見ただけでは埋没位置がわからず、骨を削る作業を行っていた。
>(歯科医師からその様に説明を受けた)
確かに骨はしっかりと治っていたと思います。
私も乳歯の抜歯跡にインプラントをして同じような経験をたくさんしております。
ただこれが再生なのかというと、必ずしもそうとは言い切れません。
たとえば乳歯に限らず抜歯をした跡の穴や陥没は、普通きれいに骨で埋まって治ります。
しかし、そこに歯があった時と同じ高さや厚みに戻ることはほとんどありません。
ほとんどは高さは少しへこんでしかも歯があった時の縁の部分の周囲の骨はなだらかになるように吸収されます。
たとえば抜いた歯があった時の両側の歯の骨の高さとの関係をみると、仮に抜く前の骨の頂上が水平だったとすると、抜歯後はそこが低くくぼんで治ります。
両隣の骨の頂上の位置を結んだ線を仮定すると、たとえばとても長いロープを結んだと想像してみてください。
重みで中央がなだらかにへこんでいて、決して水平にはならないことがお分かりになると思います。
骨の厚みも前よりも薄くなって治ります。
したがって抜歯後のへこんだ骨の、ロープが垂れている下の位置にインプラントを埋めれば、だいたい骨が上まで出来て削らなければならないほどになります。
これは再生とは少々言いにくいことです。
ちなみに、GBRなどの方法で骨を簡単に足す治療をしても、そのロープの上や外に作った形は無理なために、長期的には足した骨はほぼ消えてしまうといわれています。
ただ、緻密骨と呼ばれる硬い骨は残るようですから、硬い部分の骨の移植や、仮骨延長法という方法は少々難しい方法ですが、当院でも良い結果が出ています。
>なぜこの様な質問をするかというと、右下の4番から7番の歯周ポケットが4ミリあると言われ、歯槽骨が再生するかどうか
ものすごく不安だからです。
歯周病で骨が下がったところを再生させる方法は、ほんの限られた状況の場合を除いて、まだ確立されておりません。
4mmくらいのポケットが連続して出来ている状態は通常骨の再生は見込めませんが、そこで骨の吸収を止めることができることが多いために、再生にこだわらなくてもご心配ありません。
正しい歯周病治療をお受けください。
4mmとは、まだ歯を一生残せる可能性がとても高いポケットの深さです。
大丈夫です。
>この状況を踏まえると、歯槽膿漏でも治療をちゃんとしてカルシウムを摂取すれば歯槽骨は回復するように思えるのですが。。。
カルシウムは確かに必要ですが、骨の代謝には約20くらいのファクターが関係しているといわれており、そんなに簡単なことでもありません。
栄養素もリンも必要であったり、肉は食べすぎないようにしたり、運動やちょっとは日光に当たることも大事だとも言われています。
カルシウムのとり方も吟味が必要とも言われております。
こだわる場合は、必ず栄養の専門家のアドバイスのもとに行ってください。
通常は、すべての栄養をまんべんなく十分な量を毎日の食事から取ることがとても大事な基本となります。
>・その時、先に埋めた人工歯根が骨に覆われていて目で見ただけでは埋没位置がわからず、骨を削る作業を行っていた。
>(歯科医師からその様に説明を受けた)
確かに骨はしっかりと治っていたと思います。
私も乳歯の抜歯跡にインプラントをして同じような経験をたくさんしております。
ただこれが再生なのかというと、必ずしもそうとは言い切れません。
たとえば乳歯に限らず抜歯をした跡の穴や陥没は、普通きれいに骨で埋まって治ります。
しかし、そこに歯があった時と同じ高さや厚みに戻ることはほとんどありません。
ほとんどは高さは少しへこんでしかも歯があった時の縁の部分の周囲の骨はなだらかになるように吸収されます。
たとえば抜いた歯があった時の両側の歯の骨の高さとの関係をみると、仮に抜く前の骨の頂上が水平だったとすると、抜歯後はそこが低くくぼんで治ります。
両隣の骨の頂上の位置を結んだ線を仮定すると、たとえばとても長いロープを結んだと想像してみてください。
重みで中央がなだらかにへこんでいて、決して水平にはならないことがお分かりになると思います。
骨の厚みも前よりも薄くなって治ります。
したがって抜歯後のへこんだ骨の、ロープが垂れている下の位置にインプラントを埋めれば、だいたい骨が上まで出来て削らなければならないほどになります。
これは再生とは少々言いにくいことです。
ちなみに、GBRなどの方法で骨を簡単に足す治療をしても、そのロープの上や外に作った形は無理なために、長期的には足した骨はほぼ消えてしまうといわれています。
ただ、緻密骨と呼ばれる硬い骨は残るようですから、硬い部分の骨の移植や、仮骨延長法という方法は少々難しい方法ですが、当院でも良い結果が出ています。
>なぜこの様な質問をするかというと、右下の4番から7番の歯周ポケットが4ミリあると言われ、歯槽骨が再生するかどうか
ものすごく不安だからです。
歯周病で骨が下がったところを再生させる方法は、ほんの限られた状況の場合を除いて、まだ確立されておりません。
4mmくらいのポケットが連続して出来ている状態は通常骨の再生は見込めませんが、そこで骨の吸収を止めることができることが多いために、再生にこだわらなくてもご心配ありません。
正しい歯周病治療をお受けください。
4mmとは、まだ歯を一生残せる可能性がとても高いポケットの深さです。
大丈夫です。
>この状況を踏まえると、歯槽膿漏でも治療をちゃんとしてカルシウムを摂取すれば歯槽骨は回復するように思えるのですが。。。
カルシウムは確かに必要ですが、骨の代謝には約20くらいのファクターが関係しているといわれており、そんなに簡単なことでもありません。
栄養素もリンも必要であったり、肉は食べすぎないようにしたり、運動やちょっとは日光に当たることも大事だとも言われています。
カルシウムのとり方も吟味が必要とも言われております。
こだわる場合は、必ず栄養の専門家のアドバイスのもとに行ってください。
通常は、すべての栄養をまんべんなく十分な量を毎日の食事から取ることがとても大事な基本となります。
回答2
歯科医師の松山です。
回答日時:2010-01-30 09:17:05
歯槽骨という解剖用語はないと聞いています。
解剖用語では「歯槽突起」と言います。
この骨は歯がなくなると、普通は廃用委縮の考え方を適用すると、歯がなくなりその存在価値がなくなりますから、委縮するのが常です。
最近はインプラントをする事が多くなり、その目で観察すると、個人差が大きいのも事実です。
また実際にインプラントを行うと、周囲に明らかに骨の増生が見られる事は有りますが、そう多くはなくこれも個人差を感じます。
ですからインプラントをすれば必ず歯槽骨が再生するわけではなく、廃用委縮が避けられるという程度に想定しておくのが、妥当な線ではないでしょうか。
解剖用語では「歯槽突起」と言います。
この骨は歯がなくなると、普通は廃用委縮の考え方を適用すると、歯がなくなりその存在価値がなくなりますから、委縮するのが常です。
最近はインプラントをする事が多くなり、その目で観察すると、個人差が大きいのも事実です。
また実際にインプラントを行うと、周囲に明らかに骨の増生が見られる事は有りますが、そう多くはなくこれも個人差を感じます。
ですからインプラントをすれば必ず歯槽骨が再生するわけではなく、廃用委縮が避けられるという程度に想定しておくのが、妥当な線ではないでしょうか。
相談者からの返信
相談者:
夢見る人さん
返信日時:2010-01-31 14:40:03
タイトル | 歯周病でも、治療を受けてカルシウムを摂れば歯槽骨は再生しますか? |
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質問者 | 夢見る人さん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 35歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
歯周病(歯槽膿漏)治療 歯周病その他 歯周病関連 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。