12歳、歯列矯正治療には認定医の先生が良いのでしょうか?

相談者: きゃーつみさん (48歳:男性)
投稿日時:2010-04-08 13:41:47
はじめまして

この4月で新中学生になる娘の矯正治療について、歯科医院選びで非常に悩んでおります。

今まで、5人の先生方の意見をお聞きしました。
いろいろな先生がいらっしゃるのと同時に、治療方法についても違いがあることを改めて知りました。



そこで、矯正医の先生の中にも、様々な学会の認定を受けていらっしゃる先生が大半かと思います。

あるところでは、日本矯正歯科学会の認定医以上の先生がよいということを聞いたことがあります。


現在、この先生にお願いしようかなと思っている先生は、上記の学会には参加しておらず、日本口腔外科学会の専門医認定を受けている先生です。
一般歯科、口腔外科、矯正歯科の看板で開業されております。


日本矯正歯科学会の認定医以上にこだわる必要性はどの程度あるのでしょうか。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2010-04-08 15:28:17
矯正治療を始めるにあたって何を指標に病院を選んだらいいのかという事ですね。


歯科医師の免許を持っていれば、誰でも矯正治療を施す事が法律上は可能です。

にも関わらず、日本のみではなくほとんどの先進諸国に矯正を専従する歯科医師というその治療に特化した人種が存在している事、他の一般歯科とは分離したような診療科目である事にきゃーみつ様が求めている答えがあるように思います。


私自身、矯正治療のみ専門でやって感じることですが、矯正治療は多岐にわたる知識の取得以外に、一般歯科で使用するものとは全く違う器具を用い、職人の様な技術の修練が必要です。

それを学問として突き詰めていけば行く程、奥が深く、他の分野に構っていられないというのが実感で、矯正治療を専門で行っている先生は皆同様にそれを感じていると思います。

事実それを多くの先生達が痛感し具体的に行動していった結果、専門分野として特化したのだと思います。

その様な分野ですので、確実に主治医の実力に大きく左右される分野であり、その実力を一定の方法と基準で評価したものが矯正認定医だとご理解下さい。



私の知り合いで日本矯正歯科学会の運営方法やあり方に疑問を感じ、矯正専門で開業している先生でありながらも、あえて日本矯正歯科学会の認定医を取得しないという先生が多くいますし、また正直にいって日矯認定医はスキル的に矯正医にとっては入り口の審査レベルでありますから、それを持っているからと言って質の担保は保証されません。


ただ一度も同業者から客観的な審査と評価を受けていない先生よりも、受けられている先生のほうがいいように思います。

また(これも私の独断と偏見に満ちた意見ですが)、上記のようにとても難しい治療でありますから一般歯科と矯正を一人でやられている先生の矯正治療の知識や技術が一定以上のレベルであれば、相当器用な方だと思います。


ちなみに今は認定医より上の審査基準である「専門医」というものが存在します。
どうぞお調べ下さい。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-04-08 15:33:52
こんにちは

むずかしい質問ですね。
残念ながら、いまのところ見分けるよい方法はありません。


日本矯正歯科学会では、「認定医制度」を設定し、一定のレベルの研究と経験(五年以上の臨床経験をもち、学会の診査に合格するなど)を積んだ歯科医を「認定医」として認定しています。

そういう認定医にかかるのがいちばんですが、外から認定医かどうかを判断することはできません。

ひとつの目安として、一般歯科と併設している矯正歯科よりも、矯正歯科だけをやっている専門医のほうが認定医の可能性は高くなります。

また、まわりの評判を聞くのもいいでしょう。


おだいじに。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2010-04-08 17:22:32
こんにちは。

秋山先生が認定医より上の審査基準である「専門医」の存在にふれられていましたが、私もその通りだと思います。


当院では、岡山大学の矯正科の専門医の先生が非常勤でこられています。

その先生は、六年間で歯学部を卒業し、その後四年間大学院に入って「博士」の学位をとり、さらに最低一年以上臨床研修をして、矯正の専門医になられた先生です。



患者さんはどのようにして「専門」の先生を探したらよいのでしょうか。

ホームページで調べても「実は専門ではない」などと書いている例はありません。
厚い電話帳で探しても、肝心なことはわかりません。
歯科医師会に問い合わせても「どこどこの先生がじょうずです」という返事は、絶対に返ってきません。

現段階では「日本臨床矯正歯科医会」に、通える範囲内の会員名の紹介を問い合わせるのが最良かもしれません。

電話(03)3947−8891
メールアドレス gakkai10@kokuhoken.or.jp
ホームページ 
http://www.orthod.or.jp/admin/index.php?action_top=true#map-search


矯正歯科の治療は、特別な例を除き、いわゆる「自費」治療で、けっして安い治療費とはいえません。

「衣料品」なら、あとで多少寸法を直すくらいのことはできます。
しかし、同じ高い買い物でも「医療」となると、そうはいきません。
「衣料」は「もの」ですが、「医療」は「もの」ではないからです。

特に、矯正歯科のような治療期間が長い特殊な医療となると、患者さんが求めているのは、「もの」ではなく、「人」です。
「経験と腕」、つまり技術と「患者さんに思いやりの気持ちを持った専門医」の人柄です。

一生を左右する買い物といいませんが、よい治療を受けるには、患者さん側も多少の労力は払って調べてみるべきではないでしょうか。


おだいじに。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2010-04-08 18:02:38
はじめまして。

「認定医」や「専門医」の肩書きについては、矯正歯科だけに限らず、実際には色々なレベルの先生方がおられるでしょうから、秋山先生のご回答の通りかと思います。



>ホームページで調べても「実は専門ではない」などと書いている例はありません。

↑ウチ書いてますけど(笑)



私見ですが、矯正治療だけで良い場合、矯正治療の中でも難易度の高い場合はやはり専門でされているところが向いていると思います。

差し歯の交換や、欠損補綴ブリッジインプラント入れ歯など)、歯周治療虫歯治療、あるいは予防などと絡む可能性がある場合で、矯正治療自体の難易度が低い場合は、矯正専門ではない、一般歯科もしている医院に通うメリットというのもあると思います。

これと肩書きがあるかどうかはイコールでもないのですが。。



専門性が高いとか、何かに特化している、逆に、広く浅く(?)何でも・・と言うのは、それぞれに良い面もあれば悪い面もあります。

極端な例を挙げれば、矯正治療は一流でも、歯周病虫歯も全部見落とす様な先生や、被せ物での審美治療が一流でも矯正が出来ない為に歯をボロボロにしていく先生とか・・そういうパターンもありえます。

逆に何にでも手を出してしまう為にどの治療も失敗する・・というのもまた。。



ですから、個人的には、肩書きは肩書きとして参考程度に考えておかれて、あまりそればかりには惑わされない様にして頂きたいと思います。

それよりもお話してみた時の印象や、相性の様なものとか、信頼出来そうなお人柄かとか、そういう直感の方がアテになるのではないかと思いますよ。

参考⇒良い歯科医を見抜く12のポイント
参考⇒良い歯医者さんを見つけるには?

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2010-04-08 20:38:05
こんばんは。

医院選びって、ほんとに難しいと思います。


>現在、この先生にお願いしようかなと思っている先生

参考までに、どういったポイントで選ばれましたでしょうか?



博士号や認定医といった類は、「足の裏の米粒」と言われることもあります。

「取らないと気になるけど、取らなくても別に害はない」・・・と。


ただ、認定医や専門医といった肩書きは「そのジャンルに興味があります」という意思表示にはなっているだろうとは思います。

技術が伴っているかどうかは、症例写真などを見せてもらった方が良いかと思います。

偶然うまくいった一例だけでなく、複数の症例を見せてもらえた方が安心できるのではないでしょうか。

症例写真がたくさんあるというのは、その治療に対する「こだわりの表れ」ともいえると思います。
(写真を撮るのって、意外と手間がかかるので・・・)



歯列矯正は治療期間も長いですから、相性は大切だと思います。

治療中は様々な疑問や不安が出てくると思いますから、通院のたびにその疑問や不安を解消してくれそうな先生が良いと思います。

そういう先生と出逢えて、治療をお任せできたなら、このサイトで相談することは今後なくなるでしょうね。


ぜひ、そういう先生に治療してもらってください。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2010-04-09 12:35:54
私が思う理想の歯科医療像とは、まずホームドクター的な先生がおり、その先生を円の中心にして衛星的に各科の専門ドクターが存在するということ。

そして必要に応じ、それぞれに特化した専門の先生を巻き込んでチームアプローチ的に患者さんをケアをしていくということです。


逆に矯正歯科を訪れた患者さんに対しては矯正医からホームドクターやその他専門の先生を紹介し虫歯、歯周のケアをしっかりとしてもらうという相互補助的な関係を密にする事。

また地域医療においてもしっかりとした専門医による連携医療(インターディスプリナリー)を行うということが理想だと思います。




認定医等に関して

吉岡先生が書いているように私も現在の日本おいて「博士号や認定医といった類は、「足の裏の米粒」、取らないと気になるけど、取らなくても別に害はない」というレベルの存在だと思います。

要するにただの称号になってしまっており、歯科医師の間でも、それで仕様がない、もしくは当然である様な風潮があると思います。

ドクター間で何が専門医なのかの線引きがないのに、患者さんが迷って当然ですよね。

不幸にもこのような現状の副産物として、きゃーつみ様の様なお悩みが生じたのだと思います。


日本の矯正界ではその状況を改善するため、厳格な審査のもと厚労省に認可され(質の担保され)た専門医制度の確立をめざしています。

現在は日本矯正歯科学会、日本矯正歯科協会、日本成人矯正歯科学会が、厚労省の規定した外形基準を満たしており、今のところそれぞれの審査基準においてですが各団体で専門医を輩出しています。

それぞれのHPに認定医、専門医の一覧が載っていますので、どうぞご確認下さい。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: きゃーつみさん
返信日時:2010-04-10 15:05:04
皆様の貴重なご意見まことにありがとうございます。


実のところ、昨日も相談に行ってまいりましたが、まだ結論に達していない状況です。



もう少し詳しく状況を説明すると

・娘は下顎に対し、上顎の発達が弱く狭くなっており八重歯とう歯並びが気になります


・何名かの矯正専門の先生は頤が少々シャクレ気味なので将来の外科手術を選択するか、顎が大きく見えるのを覚悟で、上下の第一小臼歯を抜いてそろえるかの選択。
といわれ両親は少々、落胆している


・吉岡先生のご質問にもあるよう”現在お願いしようかと考えている先生”(仮にA先生)だけが、歯を抜かなくても、顎の移動も含め歯を抜かないで矯正できるし、将来の外科手術のことも今のところ考える必要はない。といってくれています。



親としてはA先生にお任せしたいと思ったのですが、A先生は矯正の専門ではなく口腔外科専門の先生です。
先日他の先生から、矯正は認定でなければ・・・といった話を聞き迷いが出ました。

A先生の説明は非常に、説得力があり本当にこの先生なら何とかしてくれるのではと感じられ、外科手術まで話しにあがっている中、A先生にすがりたい気持ちが非常に強いのも事実です。


日本矯正歯科学会を含めた矯正の学会に参加せず、矯正にも力を入れている口腔外科の先生のご意見などもいただければ幸いです。
回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2010-04-10 15:26:43
口腔外科の先生ではありませんが・・・ (^^;)

治療の方針の妥当性に関しては、実際に診て、必要な検査をしてみないと分からないですね。


A先生の判断では「上顎歯列を拡大すればイケる」ということなのでしょうね。

それができるかどうかを、他の実際に診ている先生に意見を求めてみるという手はいかがでしょうか。

それを勧めない理由に納得できるようであれば、おっかない気持ちは分かりますが、将来の外科手術か抜歯矯正かの選択で検討しなおされれば良いのではないでしょうか。



>他の先生から、矯正は認定でなければ・・・といった話を聞き

認定医を持っている先生は、それがアドバンテージ、武器だと思っているわけですから、当然のようにそういう話になるように思えます。


参考になれば幸いです。

回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2010-04-12 10:16:25
こんにちは。

認定医についての私の考えは、秋山先生、渡辺先生、吉岡先生と同じ意見です。

認定医だから、特別な技能を持っているとか、経験があるということではありません。
逆に、認定医の資格がなくても、素晴らしい技術をお持ちの先生は沢山います。

ですから、認定医というのは、一つの基準であって、絶対的な基準ではないということです。


資格の有無よりも、最新の知識を勉強しているかどうか、技術が確かであるか、症例数が多いかということの方が、何倍も大事だと思います。

あるいは、患者さんのことを真剣に診ているかどうか、その患者さんの訴えにきちんと耳を傾けているかどうかといったことは、何よりも大切です。



>現在、お願いしようかと考えているA先生だけが、歯を抜かなくても、顎の移動も含め、歯を抜かないで、矯正できるし、将来の外科手術のことも今のところ、考える必要はない。

最近は、矯正用インプラントの導入によって、奥歯の後方移動がし易くなっています。

矯正用インプラントは、年齢を問わず有効ですから、骨の成長を利用できない成人矯正にも抜歯や外科手術をしなくても、非常に効力を発揮します。


歯を並べるスペースの拡大も以前と比べて非常にやり易くなっているのです。

ですから、抜歯は最後の最後の手段として考えられた方がいいと思います。

特に、子供の場合は、骨の成長を利用するといった非常に有効な手法があるので、非抜歯が主流になっていいはずです。
将来は、90%以上の確率で非抜歯治療が可能となるでしょう。



このように、昔に比べれば、矯正治療はどんど進化しており、非抜歯を追求しようと思えば、それを可能にするテクニックは十分に揃っているのです。

しかし、一方では、抜歯治療が積極的に行われているのが不思議でなりません。

最終的には、非抜歯治療への熱意があるかどうか、それだけの研究意欲があるかどうかにかかってくるのかもしれません。 


抜歯を最優先に治療計画をたてる場合に、まず考えることは、患者さんの歯列の乱れの原因を探ることから始めます。

これはもちろん、抜歯、非抜歯に限らず矯正治療の際に、さまざまな検査を行いますが、非抜歯治療の場合は、原因追求が重要なポイントになります。


歯列の乱れを引き起こしている原因が分かったら、次に、その原因を除去していきます。

まず、歯列の狭窄を改善することから始めます。
V字形に狭窄した歯列を、本来の骨格に沿ったU字形にします。

また、その過程で、内側に倒れこんだ歯を垂直に起こしていき、上下の歯がしっかりと噛み合うようにします。


非抜歯のもう一つの要となる治療法は、遠心方向(口の奥の方)への歯の移動です。

一例として、矯正用インプラントといって、小さなビスのようなものを奥歯の歯茎に打ち込み、これを支点にして、歯を後ろに動かす方法があります。

この矯正用インプラントが使われるようになったのは最近のことです。


患者さんによっては、歯を移動させることは、歯を削ることより、時に重篤な結果を招くことがあります。

万一、術後に症状が出た場合、噛み合わせについての正しい知識と技術を持っている矯正医はごく一部なので、最後に患者さんを救えるかどうかは、お互いに何でも話し合える信頼関係(患者さんと先生との間)ができていて、患者さんの訴えにきちんと耳を傾けているかどうかで全ては決まります。

それをよく理解した上で、矯正治療するべきだと思います。


おだいじに。

回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2010-04-12 13:11:19
大昔から議論のあるところなのですが、非抜歯矯正が正義の様な発言をされる先生がいらっしゃいますが、それは正しい見方ではないと思います。

こちらの掲示板でも、抜歯すれば綺麗になったのに・・というご相談は何度かアップされているのですが、スタートで方向を間違えた場合のリカバリーはかなり大変なことになってしまいます。

最初に右に走り出すか左に走り出すかぐらい違いますからね。



患者様はもちろん、矯正のためとは言え歯を抜かずに済むなら抜きたくはないでしょうが、「歯を抜こうとしない=良い歯医者」、という様にはゆめゆめ思い込まれない方が安全でしょうね。

これは一般歯科治療や医療においても言えることで、「良い歯医者探し」のつもりが、「自分の希望通りにしてくれる歯医者探し」にならない様な注意が必要ですね。



あくまで個別の診査・診断に則って初めて治療計画が立ち、誰でも彼でも同じ方法で同じ結果が出せると言う様なことはありませんので念のため。

回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2010-04-12 16:41:25
ノア先生が良いこと言われましたね。

>「良い歯医者探し」のつもりが、「自分の希望通りにしてくれる歯医者探し」にならない様な注意が必要ですね。

そういうことに陥らないように「他の実際に診ている先生に意見を求めてみるという手」を提案させていただきました。

人間、自分に都合の良いことには耳を傾けがちで、避けたいものからは目を背けがちです。


ですから、複数の歯科医の意見から総合的に判断してください。




タイトル 12歳、歯列矯正治療には認定医の先生が良いのでしょうか?
質問者 きゃーつみさん
地域 非公開
年齢 48歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 歯列矯正の治療法
小児矯正(子供の矯正)
子供の歯列矯正
歯医者さんの探し方・見つけ方
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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