真菌症の原因と治療法について
相談者:
TETIさん (29歳:女性)
投稿日時:2010-05-20 14:29:31
先日、舌の中心部分が黒くなり、耳鼻科に行ったところ真菌症と診断されました。
その時に処方された薬で一旦は治ったのですが、薬を止めてしばらくすると、また真菌症になっているようで、その都度薬をつけています。
今の症状としては、舌が黒いというよりは、ザラザラしてカビのような緑っぽい苔が生える、といった感じです。
喉の奥の方も、唾を飲み込んだりした時や大きく息を吸った時等に、若干の痛みを感じる時があります。
真菌症というのは、一旦罹ってしまうと何度も再発しやすいものなのでしょうか。
それとも、治ったと思っていても、カビの菌は根絶されていないのでしょうか。
原因の一因は免疫力の低下、ということですが、まだ20代で、特に大きな病気をしているわけでもありません。
でも初めて罹った時がちょうど体外受精をしている最中で、毎日薬を飲んだり注射を打ったり等で体に負担がかかっていました。
また普段から人よりもストレスをためやすい体質でもあるのですが、このようなことも免疫力の低下の原因になっているのでしょうか。
このまま何度も症状が出るようだったら、妊娠した場合に胎児にも影響が出るのではと心配しています。
また、何か別の大きな病気が原因なのかとも疑ってしまいます。
長くなりましたが、ご回答の程、よろしくお願いします。
その時に処方された薬で一旦は治ったのですが、薬を止めてしばらくすると、また真菌症になっているようで、その都度薬をつけています。
今の症状としては、舌が黒いというよりは、ザラザラしてカビのような緑っぽい苔が生える、といった感じです。
喉の奥の方も、唾を飲み込んだりした時や大きく息を吸った時等に、若干の痛みを感じる時があります。
真菌症というのは、一旦罹ってしまうと何度も再発しやすいものなのでしょうか。
それとも、治ったと思っていても、カビの菌は根絶されていないのでしょうか。
原因の一因は免疫力の低下、ということですが、まだ20代で、特に大きな病気をしているわけでもありません。
でも初めて罹った時がちょうど体外受精をしている最中で、毎日薬を飲んだり注射を打ったり等で体に負担がかかっていました。
また普段から人よりもストレスをためやすい体質でもあるのですが、このようなことも免疫力の低下の原因になっているのでしょうか。
このまま何度も症状が出るようだったら、妊娠した場合に胎児にも影響が出るのではと心配しています。
また、何か別の大きな病気が原因なのかとも疑ってしまいます。
長くなりましたが、ご回答の程、よろしくお願いします。
回答1
はただデンタルクリニック(渋谷区本町)の畑田です。
回答日時:2010-05-20 16:29:06
真菌症であれば、抗生剤の服用が関係していることもあります。
少し難しい話ですが・・・
口の中には数多くの細菌や微生物が棲んでいます。
自然界の動物たちのように、その細菌たちは強いものから弱いものまでいろいろいます。
仮に例えば
1.ブドウ球菌
2.連鎖球菌
3.カンジダ(真菌)
の順に強弱関係があったとします。
ここで抗生剤を服用します。
そうすると
1のブドウ球菌と2の連鎖球菌の数が大幅に減少し、抗生剤によって影響を受けない3のカンジダが優位になります。
その結果、
1.カンジダ
2.連鎖球菌
3.ブドウ球菌
になったとします。
こうなることで、通常は繁殖しないカンジダが急激に勢いを増して増殖します。
この現象を菌交代現象といいます。
真菌症、とくに黒毛舌などは、菌交代現象によって起きることが多いものです。
抗生剤の服用をやめれば徐々に治ってきますが、少し時間はかかるかもしれません。
もし長引くようであれば、近隣の口腔外科にご相談ください。
お大事にしてください。
少し難しい話ですが・・・
口の中には数多くの細菌や微生物が棲んでいます。
自然界の動物たちのように、その細菌たちは強いものから弱いものまでいろいろいます。
仮に例えば
1.ブドウ球菌
2.連鎖球菌
3.カンジダ(真菌)
の順に強弱関係があったとします。
ここで抗生剤を服用します。
そうすると
1のブドウ球菌と2の連鎖球菌の数が大幅に減少し、抗生剤によって影響を受けない3のカンジダが優位になります。
その結果、
1.カンジダ
2.連鎖球菌
3.ブドウ球菌
になったとします。
こうなることで、通常は繁殖しないカンジダが急激に勢いを増して増殖します。
この現象を菌交代現象といいます。
真菌症、とくに黒毛舌などは、菌交代現象によって起きることが多いものです。
抗生剤の服用をやめれば徐々に治ってきますが、少し時間はかかるかもしれません。
もし長引くようであれば、近隣の口腔外科にご相談ください。
お大事にしてください。
相談者からの返信
相談者:
TETIさん
返信日時:2010-05-21 16:35:51
回答2
回答3
横山歯科クリニック(岡山県備前市)の横山です。
回答日時:2010-05-21 17:47:36
こんにちは。
畑田先生の意見に賛成です。
黒毛舌の患者では、まずは全身の状態の把握に努め、診療情報提供書を活用して、内科担当医との連携、意見交換を行いながら歯科治療を進めるべきです。
一方、口腔カンジダ症の大部分は、適切な治療により治癒します。
一般に、口腔カンジダ症の発生の誘因として、悪性腫瘍、血液疾患、免疫不全症、結核および糖尿病などの基礎疾患を有する場合や、乳幼児、高齢者、妊婦などの体力や抵抗力の弱い場合、抗生物質療法によって口腔内常在菌のバランスが崩れ、菌交代現象として発生する場合などが挙げられます。
カンジダなどのカビ(真菌)類は普通の生活をしていても、再感染してきます。
逃れようがないというのが正直な感想です。
ですから、歯磨きや定期健診でお口の中のカンジダの量をどこまでコントロールできるかがとても重要です。
最低1ヶ月〜半年に一度の定期健診が必要になるのです。
定期健診の間隔については、あなたの歯磨きの状況や生活状況で変化します。
妊婦の産道のカンジダの感染症は、胎児および新生児の生命の危険にも関わってくる問題となるため、積極的に治療する必要があります。
現在、歯周病と早期低体重児出産との関連についても、世界中で研究報告が存在します。
お大事に。
畑田先生の意見に賛成です。
黒毛舌の患者では、まずは全身の状態の把握に努め、診療情報提供書を活用して、内科担当医との連携、意見交換を行いながら歯科治療を進めるべきです。
一方、口腔カンジダ症の大部分は、適切な治療により治癒します。
一般に、口腔カンジダ症の発生の誘因として、悪性腫瘍、血液疾患、免疫不全症、結核および糖尿病などの基礎疾患を有する場合や、乳幼児、高齢者、妊婦などの体力や抵抗力の弱い場合、抗生物質療法によって口腔内常在菌のバランスが崩れ、菌交代現象として発生する場合などが挙げられます。
カンジダなどのカビ(真菌)類は普通の生活をしていても、再感染してきます。
逃れようがないというのが正直な感想です。
ですから、歯磨きや定期健診でお口の中のカンジダの量をどこまでコントロールできるかがとても重要です。
最低1ヶ月〜半年に一度の定期健診が必要になるのです。
定期健診の間隔については、あなたの歯磨きの状況や生活状況で変化します。
妊婦の産道のカンジダの感染症は、胎児および新生児の生命の危険にも関わってくる問題となるため、積極的に治療する必要があります。
現在、歯周病と早期低体重児出産との関連についても、世界中で研究報告が存在します。
お大事に。
回答4
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2010-05-21 18:14:10
TETIさん、こんにちは。
>“黒毛舌”という言葉をインターネットで検索してみると、特に心配するような病気でもなさそうなので、このままもう少し様子を見ることにします。
ご相談の内容をうかがう限り、確かに私も舌の状態は黒毛舌を疑います。
しかし、TETIさんの症状が本当に黒毛舌であるかどうかは、実際に診察の上で診断されるべき内容です。
また、黒毛舌自体は症状であり、症状には基本的に原因があります。
畑田先生のご回答にもあるとおり、抗生剤を服用している際や、何らかの原因で口の中の細菌バランスが変化した時は、菌交代現象が症状(黒毛舌)の原因となることもあります。
ですが、この場ではTETIさんの症状の原因が何なのか(様子見でよい菌交代現象であるのか)、正確な判断ができません。
加えて、舌の着色状の症状だけではなく、
>喉の奥の方も、唾を飲み込んだりした時や大きく息を吸った時等に、若干の痛みを感じる時があります。
というのをどう判断すべきか難しいところです。
それ故、『このまま少し様子を見る』だけでいいのか、あるいは何らかの対処が必要なのか、ということが分からないのが実情です。
少なくとも、
>耳鼻科に行ったところ真菌症と診断されました。その時に処方された薬で
とのことですから、現実の診察の場では「経過観察」とはなっていないです。
この場合、インターネット医療相談のみで「経過観察でよい」とコメントすることはできません。
また、仮に処方されたお薬が抗真菌薬であるとしたら、もう服用しなくてもよいのか、それとも今後も使用する必要があるのか、これも実際の診察に基づく判断が必須です。
以上より、この場のご相談だけで様子見されることをお決めになられるのではなく、しかるべき医療機関を受診され担当の先生にご相談の上、今後の対応をお決めになるようにされてください。
TETIさんにとっては、時間的経済的な負担を伴うことですが、これがインターネット医療相談を利用する場合の大原則です。ご理解頂ければ幸いです。
お大事になされてくださいね。
>“黒毛舌”という言葉をインターネットで検索してみると、特に心配するような病気でもなさそうなので、このままもう少し様子を見ることにします。
ご相談の内容をうかがう限り、確かに私も舌の状態は黒毛舌を疑います。
しかし、TETIさんの症状が本当に黒毛舌であるかどうかは、実際に診察の上で診断されるべき内容です。
また、黒毛舌自体は症状であり、症状には基本的に原因があります。
畑田先生のご回答にもあるとおり、抗生剤を服用している際や、何らかの原因で口の中の細菌バランスが変化した時は、菌交代現象が症状(黒毛舌)の原因となることもあります。
ですが、この場ではTETIさんの症状の原因が何なのか(様子見でよい菌交代現象であるのか)、正確な判断ができません。
加えて、舌の着色状の症状だけではなく、
>喉の奥の方も、唾を飲み込んだりした時や大きく息を吸った時等に、若干の痛みを感じる時があります。
というのをどう判断すべきか難しいところです。
それ故、『このまま少し様子を見る』だけでいいのか、あるいは何らかの対処が必要なのか、ということが分からないのが実情です。
少なくとも、
>耳鼻科に行ったところ真菌症と診断されました。その時に処方された薬で
とのことですから、現実の診察の場では「経過観察」とはなっていないです。
この場合、インターネット医療相談のみで「経過観察でよい」とコメントすることはできません。
また、仮に処方されたお薬が抗真菌薬であるとしたら、もう服用しなくてもよいのか、それとも今後も使用する必要があるのか、これも実際の診察に基づく判断が必須です。
以上より、この場のご相談だけで様子見されることをお決めになられるのではなく、しかるべき医療機関を受診され担当の先生にご相談の上、今後の対応をお決めになるようにされてください。
TETIさんにとっては、時間的経済的な負担を伴うことですが、これがインターネット医療相談を利用する場合の大原則です。ご理解頂ければ幸いです。
お大事になされてくださいね。
タイトル | 真菌症の原因と治療法について |
---|---|
質問者 | TETIさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 29歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
舌の病気・異常 黒毛舌 妊娠希望・不妊治療中 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。