前歯のファイバーコアが、土台の歯に接着できない

相談者: D.KIDさん (45歳:男性)
投稿日時:2010-08-26 20:30:19
お世話になります。


上2番の前歯差し歯にする為、治療を受けています。
オールセラミックを被せる予定で、コアはファイバーコアとなりました。


そのファイバーコアを土台の歯に本固定する際、接着剤が機能せず、くっつきません。

先生も首をかしげつつ2度ほどやり直しましたが、結局、ちゃんとくっつかずに、そのまま仮留め状態となり、来週再度、実施することになりました。


使用している接着剤は、先生から歯科衛生士さんへの指示の際、マルチボンドとおっしゃってました。

また、くっつかない理由は、前回の仮留めで使用したボンドとの相性の問題で、その成分が時間が経過すれば消えるので、来週はくっつくはずとのことでした。


1.ネットで情報を集めたところ、ファイバーコアの接着にマルチボンドが適している情報がなく、不信感が芽生え、質問してしまいました。


2.また、くっつかない際、

「エッジングでちょっと削る」

と言って土台の歯の穴をカリガリとちょっと削っていて、せっかく型取りして作成したファイバーコアと隙間ができて、問題があるのではと不安です。


3.歯の根もだいぶ弱った状態で、次回ファイバーコアを抜く際、マルチボンドが時間がたって、しっかりくっついて、歯の根が割れないかや、抜けないか心配です。


以上、細かくて恐縮ですが、ご教示頂けると幸いです。


回答 回答1
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2010-08-26 21:33:02
ひとつだけ、

>1.ネットで情報を集めたところ、ファイバーコアの接着にマルチボンドが適している情報がなく、不信感が芽生え、質問してしまいました。

ネットで、こんな細かい専門的な情報は、ありません。

また、インターネットだけでなく、歯科の教科書や、英語の論文の情報まで調べましたでしょうか。

もし、この先生が、英語の論文にしかない最先端の治療をされていたら、芽生えた不信感は、どのようなものでしょうか。

芽生えてしまった不信感をとるのは大変ですし、一度芽生えると、再度、ちょっとしたことでまた芽生えてしまいます。


くれぐれも、ネットで情報がない、ネットの情報と違う、というときは、不信感を芽生えさせずに、まず担当の先生に質問してください。



ちょっときつく書いていますが、D.KIDさんだけの問題でなく、多くの方が、ネット情報に惑わされ、必要ない医療不信を芽生えさせて咲かせていますので、書かさせていただきました。

ぜひ参考にしてください。


D.KIDさんの治療がスムーズにいくことを祈っております。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-08-26 22:03:00
こんにちは、湯浅先生のおっしゃる通りなのですが簡単に


>1.ネットで情報を集めたところ、ファイバーコアの接着にマルチボンドが適している情報がなく、不信感が芽生え、質問してしまいました。

結果がついてこないと確かに不安になってしまいますよね^^;
ただ接着剤はどこのメーカーが最も優れているなどありません。

先生の考え方によって色々ですからあまり材料を気にしない方がいいですよ。

http://www.tokuyama-dental.co.jp/products/faq/faq07.html



>2.また、くっつかない際、

>「エッジングでちょっと削る」

>と言って土台の歯の穴をカリガリとちょっと削っていて、せっかく型取りして作成したファイバーコアと隙間ができて、問題があるのではと不安です。

そのすき間はレジン系のセメントで埋めてしまうと思います。



>3.歯の根もだいぶ弱った状態で、次回ファイバーコアを抜く際、マルチボンドが時間がたって、しっかりくっついて、歯の根が割れないかや、抜けないか心配です。

抜けなければそのままでいいと思いますよ。



歯科治療は材料、方法、色々あります。
私は間接法で行うメリットは少ないと感じているので全て直接法で土台は作ってしまいます。

この方法がベストか!?と言われれば・・・


どの先生も同じだとおもいますが、

「そう思ってやっています」

となると思います。


あまりネットに頼り過ぎないようにしてくださいね^^;


おだいじに
 

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: D.KIDさん
返信日時:2010-08-26 22:05:24
湯浅先生

早速のご回答を賜り、ありがとうございます。

ネットで調べたのは、マルチボンドのメーカーの製品インフォメーション等です。
接着の臨床例が色々で出ていましたが、ファイバーコアが無かったので疑問を持ちました。


また、ネットでの歯医者さんHPで、ファイバーコアは、専用の接着材で接着する。
専用でなく、唯一接着の成績の良いのがスーパーボンドである旨の表記があり、これもマルチボンドでなかったので不安が増えました。


そもそも、2回も接着して、簡単に抜け取れて、その理由が明確でなければ、不信感が芽生えてしまいます。

ネット情報に惑わされないためにも、このサイトに質問させて頂きました。



是非、マルチボンドとファイバーコアの相性につきまして、専門的なご意見をお聞かせ頂きたく、宜しくお願い致します。。
回答 回答3
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2010-08-27 00:21:13
入れ違いで、井野先生が、素晴らしい回答をされています。

僕も同意見です。


なぜ、この時につかなかったのか不思議ですが、僕もスーパーボンドですが、経験があります。
つかなかったので、今度は、自分で液の敵数などを確認したのに、つきませんでした。

そのため、種類を変えました。
いまだに、なぜつかなかったのか謎です。

たぶん、この先生も、想定外のことがおきたのでしょう。


よって一般的に考えると、「普通はつかないことはないはず、どこかでミスがあったのでは」と不信感を増長させることが、ネットでの回答の一つになります。



ここからは、今後のことを書きます。なかなか、想像しながら書くのは大変です。D.KIDさんの状況と違う点も多いと思いますが、さすがに、これ以上は書けません。
参考程度と考えてくださいね。


次回は、ファイバーコアーを入れることになりますが、僕としては、この時点で、再度、前回つかなかった理由の説明を求めても、前回の説明で納得されなかったのなら、納得はいかないと思います(だれも、そんな説明はできないと思っています)。

まだ、ファイバーコアーがついてないのなら、ここで、ファイバーコアーをつけてもらうかどうかの問題が生じます。


よって、先生の雰囲気とかで、D.KIDさんが決めるしかありません。
一度、つけてもらうと取るのが大変です。
不信感が少しでもあるのなら、つけてもらわないことをすすめます。

不信感があると、しっかりと、質が高い状態でつけても、気になります。
一度、気になるとどんどん気になりますからね。


たぶん、この時点では、説明でなく、これまでの先生とD.KIDさんの信頼関係です。

それが、前回のことで崩れていたのなら、ネットで他の先生の説明で信頼関係を取り戻すことは無理でしょう。


また、ここで、前回ので時間とともにしっかりとついていたら、僕はとらない方が良いと思いますが、それで納得されるかです。



ここからは、コアーを付けたとします。

そして、再度形成して、仮歯の装着になると思います。
その時点で、すぐに、本物用の型取りをしてもらったなら、作るのを待ってもらってください(ここで、すぐに型取りでなく、仮歯の調整が数回続くのなら、十分に行ってもらってください)。

そして、今後の経過や本物の形、色について、十分に相談をしてください。


そして、仮歯がすぐに取れないか、仮歯の形が満足いくかをじっくりと検討してください。そして、不信感がないならば、そのまま作ってもらってください。


相談・検討・説明を受けて(説明より、態度でしょうが)、さらに経過を観察しても、まだ不信感があるようなら、本物を作る前に、転院を検討してください。

安易な転院は、よくないものの、そのまま本物を作るよりよいです。


回数はかかりますが、納得して作られることを希望します。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2010-08-27 06:39:35
D.KIDさん、はじめまして。

ファイバーコアの接着が上手くいかず、心配なさっているようですね。

すでに、湯浅先生、井野先生の回答で納得いただけたかと思いますが、追加を少し書かせてください。


マルチボンドは、私自身は使用経験がありませんが、同じPMMA系のレジンセメントであるスーパーボンドは、ファイバーコアの接着に使用する先生はおられます。

(私も井野先生と同じで、ファイバーコアは直接法ですが、金属製の土台は、症例によってスーパーボンドを選択します)



スーパーボンドという接着剤は、硬化してもカチカチに固くならないのが特徴で、適度な柔軟性をもつことで、過度の力が加わった際の
衝撃を吸収すると考えられています。

つまり、弱くなった歯を、破折から守ろうという意図があるのです。


マルチボンドの使用も似た発想と考えられますので、主治医の先生に問題があるとは、まったく言えないと思います。
そのときに、上手く接着ができなかった理由はわかりませんが、その対策を考えてくれていると思いますよ。


お大事にしてください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: D.KIDさん
返信日時:2010-08-27 08:28:58
井野先生

早速のご回答、大変ありがとうございます。

土台は直接法ですか、これまたネットの情報ですが、そちらの方が良さそうな話が多そうですが、私はまな板の鯉状況で、選べませんね。


ネットの情報で踊らされるなとのご指摘もありますが、歯根治療を初め、目をつぶった状態で、詳細な説明なしに繰り広げられる、歯への物理的な刺激や色々な音、ついつい本質が知りたくなってしまいます。

ネットで多くの情報を見て、大同小異に達せれば、本質が見えてくる気がします。

歯根治療も「なるほど、そういうことだったか」と納得できました。

あの安い治療費で長引くのも、担当先生の誠意・病院の方針をよく理解でき、また、大事な歯根治療における日本の保険制度の問題も痛感できました。

いったい、ゴリゴリと何をやっているのであろうと、悶々とするよりは、調べてしまった方が、すっきりします。


本当は、担当の先生に聞くのが良いかもしれませんが、未知なる世界の歯の治療中の私にとっては、先生は神様のような存在で、忙しそうな中、納得いくまで根掘り葉掘り聞けません。

良好な人間関係を保って、ベストな治療を最優先してしまいます。


お忙しい中、色々とご教示頂きありがとうございます。




湯浅先生

再度のご丁寧な詳細なご回答、心より御礼申し上げます。

湯浅先生のところでも、つかないことがあったのですか。
色々と偶然の環境が揃うとつかない時がありそうですね。
メーカーサイドで原因を究明してくれることを期待したいところです。


次回の対応の件、「なるほど」の連発状況です。
色々とご指導ありがとうございます。

ただ、私の状況は、前回の治療のみ、担当先生の急用で、別の先生に処理して頂き、次回は、また担当の先生に戻る予測で、湯浅先生のご助言プラス前回の状況説明も私がしないと、話が通らないような気がして、憂鬱です。

何はともわれ、自身の歯の土台が割れて、別のステージに進まざるを得ない状況だけは、避けたいです。

湯浅先生のとても理にかなったご回答を胸に、そつなく治療に臨みたいと思います。
強くリクエストする自信はありませんが・・・。



川瀬先生

ご回答を賜り、大変ありがとうございます。

川瀬先生も、直接法ですか・・・。

マルチボンドの効能、期待するところは、その柔軟性と、ネットの情報で勝手に考えておりましたが、やはりその辺なのですね。
納得しました。


次回、いったいどうなるか、まな板の鯉状態の私は不安ですが、処置する先生の英知、テクニック、誠意に期待します。


ありがとうございます。



タイトル 前歯のファイバーコアが、土台の歯に接着できない
質問者 D.KIDさん
地域 非公開
年齢 45歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ ファイバーコア(プラスチックとファイバーの芯の土台)
歯の土台に関するトラブル
歯医者への不信感
材料・機材関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

歯磨きをしても虫歯になる原因 デンタルフロスは効果無し? 歯ブラシとデンタルフロスどっちが先? 歯科衛生士が就職前に絶対に知っておきたい