歯石除去の診察料に疑問。医療保険制度について

相談者: d7さん (43歳:女性)
投稿日時:2010-09-19 00:19:59
はじめまして。
歯石除去の診察料について疑問があり、相談させていただきます。

下記診察料は妥当なものなのでしょうか?


【1回目】

?衛生士による歯周ポケットの検査と機械による歯石除去、および歯磨き指導。

?歯科医師による歯の検査およびレントゲン撮影、その後現状の説明。(虫歯はありませんでした。)

初診料:218点
医学管理等:250点
検査:400点
画像診断:402点
処置:254点
-----------------
合計:1,524点
請求金額:4,570円


【2回目】
?衛生士による手による歯石除去〜下の歯右犬歯から左奥歯まで。

再診料:42点
医学管理等:190点
検査:200点
処置:608点
-----------------
合計:1,040点
請求金額:3,120円


1回目はレントゲン撮影等ありましたのでこの金額でも納得したのですが、2回目はいかがなものでしょうか?

あと2回通院予定なのですが、この調子だと歯石除去に10,000円はかかることになります。

これは妥当な料金なのでしょうか?

ご回答よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2010-09-19 01:13:31
d7 さん、今晩は。


歯石除去といっても内容は色々です。

患者さんには専門用語でお話してもわかりにくいので、ひっくるめて”歯石除去”と言う言葉で説明されることもあります。


実際に治療の内容と、保険点数が一致しているかどうかはわかりませんが、保険点数だけを見ればそのような請求になることもありますので、問題ないようにも思えます。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: d7さん
返信日時:2010-09-19 01:56:38
小牧様

早速のご回答ありがとうございます。

確かに、実際の治療内容がわからない上でのご判断は難しいことと思います。

ただ、事前にインターネットで調べた限りでは、「とくに大きなトラブルがあるとは思えない」(衛生士の方からそのような説明は受けていません)、歯石除去に10,000円というのは高すぎるように思った次第です。

やはり、別の歯科にかかってみる他に納得する方法はないのかもしれません。

これは歯科だけに限ったことではありませんが、診療の明細があまりにも不明瞭です。
「明細」として渡されますが、それがどの治療を、どの説明を指しているのか曖昧な部分が多すぎて信用ができません。

こちらの掲示板でも、繰り返し治療代金のことが取り上げられていることからもおわかりかと思いますが、そのような不信感が患者側にあることを、病院側にも知っていただきたく存じます。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-09-19 02:21:42
>別の歯科にかかってみる他に納得する方法はないのかもしれません。

おそらく納得はできても、内容はわからないでしょう。




>これは歯科だけに限ったことではありませんが、診療の明細があまりにも不明瞭です。
>「明細」として渡されますが、それがどの治療を、どの説明を指しているのか曖昧な部分が多すぎて信用ができません。

私もそのように思います。

保険の内容は複雑でわかりにくすぎます。

たとえば、歯面研磨を行うと、処置ではなく指導になります。

指導に含まれる理由もわからないでもないのですが、患者さんにはわかりづらく、詳しく説明すれば納得は得られると思いますが、薄利の保険治療でそこまで説明の時間が取れません。

もし時間が有るなら、保険点数の説明でなく、健康に関する話に時間を割きたいところです。




>こちらの掲示板でも繰り返し治療代金のことが取り上げられていることからもおわかりかと思いますが、そのような不信感が患者側にあることを、病院側にも知っていただきたく存じます。

多くの先生は十分わかっていると思います。(思いたい)

保険制度をもっと簡素化して判りやすくしていただきたい。
歯科の保険点数の解説だけで、5cmほどの厚みのある本になっいます。
それも2年ごとの改定で、毎回読み直さなくてはなりません。



また十分な説明の時間を取れるだけの評価を、保険点数でしていただきたい。

国民(患者さん)の皆さんからも、国(厚生労働省)に働きかけてください。


また患者さん自身ももっと、自分の口の中の健康に意識を持っていただきたい。
先進国の中で、これほど関心のない国民は少ないように思います。



愚痴っぽくなりましたが、残念ながら、今の制度で、今の歯科の経済状況で今後大きく変わることは望めないでしょう。

回答 回答3
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2010-09-19 07:01:51
d7さん、細かな点は、主治医に聞いていただかないとわかりませんというのが、過去の回答にもたくさんあることは、ご存じだと思います。

ところで、1回目と2回目の診察時間は、だいたいどれだけだったでしょうか。

衛生士による手による歯石除去〜下の歯右犬歯から左奥歯まで。

と書かれているところをみると、ていねいにやってくれる歯科医院のようにも感じましたが。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2010-09-19 08:03:12
おはようございます。

小牧先生の意見とほぼ同じく、です。
明細については、医院の受付で尋ねてみるのが手っ取り早いと思います。

診療内容はともかく、流れ上の請求点数はおおむね妥当な気がします。


>診療の明細があまりにも不明瞭です。

ですよね (^^;)
しかも、言葉も分かりにくいですしね。

平成21年度のものですが、歯科診療報酬点数早見表です。
http://tokoyu-ndu.jp/koyu/hoken/h21_hayami.pdf

全然、早く見れません(>_<)


>「明細」として渡されますが、それがどの治療を、どの説明を指しているのか曖昧な部分が多すぎて信用ができません。

もっとシンプルにすれば良いのに、と思います。
「これとこれはいつもセット」みたいな項目、たくさんありますから。
2年に1回、役人はどうでも良いような点数変更をしてくれます。


その説明は、行政から直接国民にしてくれれば良いのに(となるとシンプルにするかな)現場に押しつけてくるので、どれだけ複雑だろうが説明しにくかろうが、役人は知ったこっちゃないようなカンジです。

行政の業務を代行させるなら、この際、公務員にしちゃえば…なんてね。


と愚痴っぽいことを話してても仕方ないので、分かりやすく説明する情報サイトなりを作っていくしかないでしょうね、田尾先生!!
(無茶ブリしましたけど、今日、直接会うので話をしましょう)


治療費に疑問がわく場合の多くは、診察時間や内容に対して支払い金額が多く感じた時なんだろうな、と思います。

「エッ!? たったこれだけなのに、こんなに!?」みたいな。。。


ご質問の回答になってないかも知れませんが、参考までに。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2010-09-19 09:20:28
>その説明は、行政から直接国民にしてくれれば良いのに

>行政の業務を代行させるなら、


確かにそのとおりですね。

保険点数は、国民(患者さん)と、医療者(歯科医院)と国(保険者)との三者の契約です。

保険点数を決めるのは国ですから(一様三者の協議の末にと言う体裁にはなっていますが)国がきちんと国民に説明すべきかもしれませんね。

保険点数の分厚い解釈の本を、患者さんが見ても判るような内容にしていただかないと、明細書を発行する意味も無いかもしれません。


ちなみに、患者さんと歯科医の二者契約となる自費治療においては、私はわかりやすく治療費の設定をしているつもりです。

ですので、この点については、説明を求められればきちっと説明できますし、私でなくても歯科衛生士でもちゃんと説明できるようにしています。
(保険点数は複雑すぎて、歯科衛生士で理解しているものはほとんどいないでしょう。プロの歯科衛生士でも難解なので、当然患者さんにはほとんど判らないと思います)

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2010-09-19 09:53:44
点数が妥当かどうかだけの観点で書かせていただきましたが、治療に内容という観点からもう少し。


単純に歯石除去だけなのか、歯周治療の一環としての歯石除去なのかによって必要性が変わってきます。


単純に歯石除去だけなら、1日目に治療だけで十分でしょう。
歯科医院にとってもそこそこの収益が得られ、患者さんも納得のいく範囲かもしれません。

(単純に歯石を取るだけならレントゲンは要らないかもしれませんが。撮らなければもう少し安くなるでしょう)


もし歯周治療の一環で、治療が”正しく”行われているなら、この金額も妥当でしょう。

歯科医院側から言えば、”正しく”行うには、人件費や研修教育費を考えると収益ぎりぎりのところです。

むしろ1回で歯石除去だけ済ませたほうが、利益も大きく、たくさんの患者さんを診ることができ、さらに早く終わると評判もよくなり、歯科医院の経営的には大変プラスになります。



この”正しく”行うということが曲者で、本当に行われているかは患者さん本人しかわかりません。

つまり患者さんに知識が無いと判断できないのです。


また、患者さんの価値観によっても必要性は変わってきます。


>「とくに大きなトラブルがあるとは思えない」

大きなトラブルが無ければよいとお考えなら、歯周治療自体無意味です。

歯周治療は、大きなトラブルを起こさないように、トラブルが無いうちからすることを目的としています。



もし、d7さんご自身が、大きなトラブルは無いのでそこまでの治療の必要性を感じないという価値観なんら、引き続きの治療は必要ないように思います。

単純な歯石除去だけでも、大して医学的な効果は見られないと思いますので、それすら無駄かもしれません。


>やはり、別の歯科にかかってみる他に納得する方法はないのかもしれません。

これも保険医療費の無駄遣いになってしまうので、やめられたほうがいいかもしれません。


しかし、d7さんが、今後トラブルの無い様に、お口の健康を維持したいとお考えなら、ご自身がもっと知識をつけられて、現在の治療が”正しく”行われているかを判断されて、そのまま続けるか、転院するかを考えられたほうが良いでしょう。

前向きに捕らえ、ご自身で調べられて判らないことがあったり、調べたことと殻実際の治療に対して疑問を待たれることがあれば、再度ご質問いただければわれわれも前向きにお答えして、D7さんの治療が”正しく”進められるように協力させていただきます。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: d7さん
返信日時:2010-09-20 01:26:45
小牧様

再度のご回答ありがとうございます。

医療保険制度の問題ーーわたしは問題を局所的な見方しかしていなかったようです。

現場(医療機関側)の皆様のジレンマも理解いたしました。

吉岡様が貼りつけてくださった「診療報酬点数早見表」を拝見しましたが・・なんと複雑怪奇!

医療機関間における加算の“ブレ”を作らないためなのでしょうか?
丁寧だけど不親切と言うか、仇となっているというか、ここから抜本的な見直しに着手するのは嫌だから2年毎にちょこちょこっと変えて改善してるフリしちゃおうって感じかな、というか・・。

そうですね、小牧様がおっしゃるように、これだけ身近な問題ですから、私たち国民側から大きな声を上げなくてはならないですね。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: d7さん
返信日時:2010-09-20 01:30:17
湯浅様

ご回答ありがとうございます。

おっしゃる通り、処置は丁寧だと思います。

診療時間ですが、【1回目】衛生士:30分、医師:30分、【2回目】衛生士:30分、という感じでした。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: d7さん
返信日時:2010-09-20 02:04:00
吉岡様

ご回答ありがとうございます。

診療報酬点数早見表も拝見いたしました。
ありがとうございました。

あれだけ細かに点数を決めていても、今回の「歯石除去」一つをとっても結局はケースバイケースで基準や線引きが曖昧なのですよね。

いやむしろ、曖昧だからこそ細かに点数設定をするのではなく、大まかに設定したほうがいいのではないかと思うに至りました。

とても乱暴な例だと承知で言います。

例えば美容院は料金設定が必ずされていて、私たちはその値段を知った上で店に行きます。

パーマもカットもシャンプーも、ロングであれショートであれ直毛であれくせっ毛であれ、おそらく場合場合でパーマ液の量やロットを巻く時間やシャンプーの量や必要な技術は違うはずですが、料金は同じです。

もちろん店ごとに料金設定は違いますが、利用者側はその料金や美容師の腕等を考え合わせた上で店を選択します。

病院もそれに近い感覚で選べればいいのにと思います。(もうこれは無知な素人の浅はかな意見だと承知しております。)

ただ、処置が終わって会計になるまでまったく金額の予想がつかない・・というのもいかがなものかと思います。
今回は本当に「開けてびっくりイヤな玉手箱」という気持ちでした。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: d7さん
返信日時:2010-09-20 03:05:23
小牧様

再々度のご回答感謝しております。

小牧様をはじめ、他の皆様のご意見を読むにつれ、今回の点数は妥当なのだろうと思うようになりました。

件の歯科医院にはもう長年通っており、治療の技術については満足しておりますし、私もできるだけ歯の健康を保ちたいという考えから定期的に診ていただいています。

>しかし、d7さんが、今後トラブルの無い様に、お口の健康を維持したいとお考えなら、ご自身がもっと知識をつけられて、現在の治療が”正しく”行われているかを判断されて、そのまま続けるか、転院するかを考えられたほうが良いでしょう。

なかなか厳しいご意見だと存じます。
確かに治療を受ける側も能動的に情報を集め、治療を医師任せにするのではなく、自身で判断する方が賢明でしょう。

ただ、前提となる判断材料があまりにも不確かです。
医療機関もサービス業だと言われて久しいと思います。
一般企業でしたら、まずはもっと企業側の努力というものがあるのではないでしょうか。
少々居丈高なご意見だと感じました。

とはいえ、今回小牧様からは丁寧なご説明と率直なご意見をいただき大変参考になりました。
貴重なお時間を割いていただきありがとうございました。
回答 回答7
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2010-09-20 06:49:28
d7さん、ありがとうございます。

>【1回目】衛生士:30分、医師:30分、【2回目】衛生士:30分、

とのことでしたら、かなり丁寧な診察ですね。

プロが1時間検査と説明をして、15240円の中の3割負担で、4570円の支払いですよね(しかも、会議室でなく、高価な機材のある診療室で)。

点数的には、もしかしたら、他の歯科医院ですと、100〜500点程度の増減があるかもしれませんが、決して大きく高いというわけではないようです。

これは、不正請求でなく、たとえば、10分ぐらいで説明をして、5分ぐらいしか歯石除去に時間をところなら、最初の検査も、400点でなく、半額の200点の簡易検査のことがあります。

よって、実際の内容と点数の関係は、あくまでも主治医に訪ねてもらうしかありません。

次に大切なのは、その歯周病などに対する説明内容に納得がいったかです。

よく理解できたというのなら、今後も、その病院でメインテナンスを行う価値があるように想像できます。

もっとも、専門家が、単なる部屋でなく、機材を準備して60分間を、たった一人に、その方にあわせたオリジナルな説明したりするのですから、15000円程度では、収支はトントンで、ほとんど儲かりません。立地条件によっては、少し赤字でしょう。

1時間の講演でシャベルだけで、十万円以上もらう方がうらやましいです。

そのような中で、d7さんが、この値段に納得するかどうかです。

もっとも、2回目でも1回目の指導の後に、歯ブラシの効果などをみるための検査をしているようですので、3回目には、それがないはずなので、値段は3回目のが安くなる可能性があります(同じ月なら。月が変わっての一回目は値段が高くなる)。

後は、d7さんが、その先生とか衛生士さんと相性があうかどうかも大切です。
その時に、すでに値段が高いと思ったのなら、残念ながら、相性が合うのは難しいです。

簡易的な検査しかしない歯科医院に転院がお薦めになります(もちろん、時間も短い)。

最後に、43 歳とのことなので、よほどでない限り、歯周病は軽度と想像できます。
そして、虫歯がたくさんあって、かなりリスクが高いのでなければ、メインテナンスの期間も、間をあけることができるはずです(最初の1年は、短いですが、ブラッシングができていれば、長くなります)。

よって、次回にでも、今回の歯石除去が終わった後のメインテナンスの予定を聞かれるとよいと思います。
もし、一律に、何も考えずに、3か月ごとですと言われたら、トータルで考えて、値段は高いと思います。

でも、d7さんに合わせて、期間を長くしていきますとのことなら、そこまで考えて、計画を立ててもらった値段も含まれていると考えてください(車の点検とは違いますから、個人個人で変わります)。


注意1:簡易的な検査で時間が短いことが悪いことではありません。
それを望まれる患者さんも多いですし、僕も、良く行っています。
その判断基準については、それこそ、数時間もかけて、絵も描いて説明となるので、無理です(この文章だけでも30分かけています、・・・、う〜ん、本当なら無料で30分かけては・・・、やめときます)。


注意2:施設によって、回数は、異なります。
僕の施設では、1回目に時間がとれないので、2回目に60分の枠をとります。
そして、ていねいな歯石除去は、4回目以降になります。

回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2010-09-20 09:21:35
>おそらく場合場合でパーマ液の量やロットを巻く時間やシャンプーの量や必要な技術は違うはずですが、料金は同じです。

歯科も同じですよ。
保険制度で決められた金額で治療を行います。

ただ、先生方が書かれたように色々複雑な設定になっているのでどんな検査をしたのかなどでバラつきがでてしまいます。
だいたい2000円〜4000円内で収まると思います、

海外の様に1回の通院で治療費が数万単位になることは、日本の保険制度を使用すればまずないと思います。


逆に言ってしまえば、保険制度無く各歯科医院歯石取りの治療設定をしていいとなれば、1回の通院で1万〜3万ぐらいの治療費設定となります。

1万と言うのは、最低限でささっと取る程度の治療費になってくると思います。

きちんと説明をして色々すれば、このぐらいの治療費は頂きたいというのが我々の考え方です。



>ただ、処置が終わって会計になるまでまったく金額の予想がつかない・・というのもいかがなものかと思います。
>今回は本当に「開けてびっくりイヤな玉手箱」という気持ちでした。

確かにこれはもっとはっきりさせてもらいたいですね。

シャンプー○○円みたいに、
歯石取り3000円とかざっくり出しておいてもらいたいものです。

ただ、どこの保険歯科医院でもそうですが、1回の通院で5000円を越えることはまずないと思いますよ^^;

国民からすれば、もう少しクリアーにしてもらいたいですね。
  

回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2010-09-20 10:38:26
この話題になると意見が尽きないようです。


>ただ、処置が終わって会計になるまでまったく金額の予想がつかない・・というのもいかがなものかと思います。
>今回は本当に「開けてびっくりイヤな玉手箱」という気持ちでした。


私たちにとっても玉手箱なんです。

時々”次回の治療費はいくらぐらいかかりますか”と尋ねられる患者さんが見えます。

保険点数が複雑すぎて、そういったとき私はほとんどの場合即答できません。

コンピューターのカルテソフトに、次回の治療内容を予測して入力した上でお答えしています。

歯科医師会で、よく保険点数の勉強会などというものが開催されます。

私は保険点数の勉強に時間を割くぐらいなら、医学や医術に関する勉強にもっと時間を割きたいと思っています。

現在の私の診療の中で、PCのカルテソフトが無ければ、診療にかける時間をかけられなくなってしまいます。



>ただ、前提となる判断材料があまりにも不確かです。

これは、3者契約であり、保険点数を決めるのは国なのですから、国が患者さんにもわかるようにきちっと説明すべきではないでしょうか。

少なくとも患者さんに、説明しやすい保険点数の決め方をしていただきたいものです。

2者契約である自費治療においては、私は説明しやすく、患者さんにわかりやすい料金体系にしております。
また、説明にも時間を割きます。
説明に必用な時間コストも料金の中に含めていますので、十分な時間を取ることも可能です。

しかし保険点数では、説明のための時間コストは見ていただけていないようです。



>医療機関もサービス業だと言われて久しいと思います。
>一般企業でしたら、まずはもっと企業側の努力というものがあるのではないでしょうか。


私も同感です。
自費治療を主体とされている先生は、かなりの企業努力をされているように思います。

しかし公定価格としてすでに決められている保険治療では、どのように努力すれば良いのでしょうか。

原材料となる歯科材料のほとんどは、国の認可を受けなければなりません。
認可を受けるためのコストが相当かかり、末端消費者の歯科医のところに来る頃には相当な金額になっています。

2流品に落としたところで、価格差はさほどありません。
それに、お口の中に長く残るものに2流品を使ってもいいですか?
自分の口だったらいやですね。

多くを占めるのは人件費です。
どの歯科医院でも、優秀なスタッフを確保するのに苦労しています。
人件費を削って、スタッフの質を下げるのか、人件費をかけてでも優秀なスタッフを雇うのか。


後最も企業努力で収益に結びつこことは、時間コストでしょう。

治療を手早く、治療時間を短くして、大勢の患者さんを診ることが一番収益につながるように思います。

また早く終わることが、患者さんから見た良い歯科医院の条件のひとつになっていることから、歯科医院の評判もよくなって集患にも役立ちます。

しかし、手作業である歯科医療において、時間を短くすることは質の確保と相矛盾します。

保険診療で相当な収益を上げている、歯科医院においては、時間コストを下げることは相当有利に働いているようです。


逆に、時間コストを書け収益が上らない部分を自費治療費に利益を上乗せして、経営を成り立たせるように努力をしている医院もあります。

しかし、私からすれば、これもおかしな考え方で、これでは自費治療を受ける患者さんに申し訳ないと思うのです。



最近の歯科業界には、経営コンサルタントがかなり進出してきています。

ほとんどの経営コンサルタントは自費治療を増やせといいます。
つまり保険治療では、企業努力がほとんど役立たないことをコンサルタントたちは知っているからです。


私は、歯科医師も経営感覚を身につけるべきだと思っていますが、サービス業としての企業努力に力を入れると、必ずしも患者さんの利益にはならないように思います。



私は、世界で類をみないほど安い保険治療費を支えているのは、国ではなく歯科医師だとおもっています。

更なる企業努力を強いて、保険診療の質の低下、自費診療の増加という道をたどり、アメリカのようになってくれば歯科医院ももっと淘汰されてサービスもよくなるかもしれませんが、お金が無ければ質の高い医療は受けられないとなりかねません。

国民はどういった方向に進むことを望んでいるのでしょうか。
あまりにも将来展望が開けないしか業界には優秀な人材が集まらなくなってきています。

近年の歯学部入試の偏差値にも端的に現れています。
このまま歯科業界の質が低下していけば、将来困るのは国民です。


話が愚痴っぽくなってしまいましたが、これが歯科業界のおかれている現状です。

ネットの中だけでなく、マスコミを交えて、国民的な議論になっていけば嬉しいと思います。

回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2010-09-21 00:38:36
脱線ついでに

>私は、世界で類をみないほど安い保険治療費を支えているのは、国ではなく歯科医師だとおもっています。

私も今の医療制度を支えているのは医療従事者だと思いますし、保険制度は医療従事者の犠牲の上に成り立っている制度だと思っています。
まずアメリカなどの国では考えられない、成り立たないと思います。

実際の保険歯科医療は崩壊しているとも私は思っています。
はっきり言ってしまえば、インプラントのような自費治療で保険の赤字を補っている所もあると思います。



私が思うに、20年殆ど治療費が据え置き自体おかしいような。。。

材料メーカーはシビアですよ、今出ている素晴らしい、優れた材料はわざわざ保険の認可を受けず、自費材料として認可を取りに行っています。
保険で認可を受ければ赤字ですから^^;

昔では考えられなかったことだと思います。

薄利多売の商品より、利益率の大きな自費材料という流れだと思いますが、企業では当たり前の考え方だと思います。

制度は社会主義的なシステムなのに、それを取り巻く環境は資本主義の荒波の中^^;


逆に言えば、20〜30年前と同じ治療費だから、20〜30年前と同じ「質」で良いかと言われれば・・・

患者さんは納得してくれるのでしょうか!?^^;



>お金が無ければ質の高い医療は受けられないとなりかねません。

タブーに触れ続けている気がしてちょっと怖いですが^^;

世界的にみればこちらの方がどこの国でも当たり前で、日本のような国自体が恵まれ過ぎている気はします。

多くの国民の方はこの事を知らないんですよね・・・TT;

変な言い方ですが、国も自費治療が主流となり、保険の割合が減れば国が負担するお金も減りますから国としてはバンバンザイではないでしょうか。



>ほとんどの経営コンサルタントは自費治療を増やせといいます。

結局は自費治療への宣伝トークと宣伝ツールの販売で、ホント無駄に多いですよね^^;



と、自費専門で行っている私が保険制度のことを言ってもあまり説得力ないですね^^;
 

回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2010-09-21 15:11:10
脱線ついでに (^^;)

>>私は、世界で類をみないほど安い保険治療費を支えているのは、国ではなく歯科医師だとおもっています。

>私も今の医療制度を支えているのは医療従事者だと思いますし、保険制度は医療従事者の犠牲の上に成り立っている制度だと思っています。

同感ですね。


>20〜30年前と同じ治療費だから、20〜30年前と同じ「質」で良いか

30年前と物価が違いますから、同じ質を提供できるかどうか・・・。

公立小学校の給食費は、約2倍になっているようですからね。
消費者物価指数でみると、約1.5倍程度のようです。

材料費は、物価に応じて高くなる一方、歯科医療費は横ばい・・・と。
スタッフの人件費も同様に、徐々に高くなっているでしょう。

最低賃金だけでみると、この30年で約2倍みたいですね。
http://www.ibarakiroudoukyoku.go.jp/kijun/chingin/chingin09_01.html


医療は労働集約産業ですから、人件費に応じた収益が上げられなければ、成り立たなくなるのは当たり前のことでしょう。


保健医療は公定価格ですし、数々の規制のために自由競争が難しい業種ですし、というかそもそものコンセプトが「誰でもどこでも同じもの」という社会主義的な制度ですから、自由競争自体が合わないように思います。


>例えば美容院は料金設定が必ずされていて、私たちはその値段を知った上で店に行きます。

美容室はよく参考にしていますが、なかなか同じようにはいきません。
特に保険医療であれば、サービス業と分類されても似て異なるものです。

今でこそ、規制が緩んで「自由診療の治療費は(控えめに)広告することが可能」になりましたが、少し前までは治療費を広告・広報すること自体が「品のないこと」と規制の対象になってました。

(ぉぃぉぃ、他の業種は品がないのかい!! って言いたくなりますよね)


今はネットが普及し、法整備が追いついていないおかげで、これだけの情報を国民の皆さんが知ることができるようになっているわけですが、少し前までは「誰もがあけてビックリ玉手箱」だったわけです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: d7さん
返信日時:2010-09-27 00:32:51
湯浅様
井野様
小牧様
吉岡様

引き続きアドバイスならびにご意見をありがとうございます。
まとめてのお礼をおゆるしください。

今回こちらに相談させていただいたことで、医療保険制度の包括的な問題を知ることになりたいへん勉強になりました。

私の不勉強もあり、自身の疑問から本質的な問題にたどり着くのはなかなか難しいものです。
みなさまの問題提議を頭に入れつつ、これからも意識していこうと思います。

あらためまして、貴重なお時間を割いていただきありがとうございました。



タイトル 歯石除去の診察料に疑問。医療保険制度について
質問者 d7さん
地域 非公開
年齢 43歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯周病の治療費・費用
治療費・費用
スケーリング(歯石取り)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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