右上7番にクラウン装着後、歯が動いて6番との間に隙間ができる

相談者: おかか@trpさん (32歳:女性)
投稿日時:2011-02-08 00:48:47
右上7番の根管治療ラバーダムなどは使用せず)および土台を立てを終えてゴールドのクラウンを装着する段階なのですが、きちんと調整してクラウンを装着したはずなのに、装着の数日後には6番との間に大きな隙間ができ、そこに食べ物が詰まって歯茎炎症を起こす、という症状に繰り返し悩まされています。


一番最初にクラウンを装着した時は完全に固定してしまっていたので、クラウンを破壊して取り外してもらいました。

はずした後に歯磨きをしたところ、出血はおろか膿のようなものまででていたようで、歯茎の炎症はかなりひどかったようですが、その後しばらくして、ほぼ元どおりまで回復しました。


再度クラウンを作る前に仮歯を作ってもらって様子を見たのですが、仮歯を最初に装着した際も、数日後には隙間ができ、はずして仮歯の隙間に相当する部分を樹脂を盛ってふくらませて調整しました。

その後は隙間はほぼできなくなったものの、かみ合わせ時に若干の鈍い痛みがあることを訴え、数週間にわたって何度も仮歯のかみ合わせの調整をしてもらいました。
(その間、仮歯は装着したままの状態でした。)



先日、仮歯でだいぶ落ち着いたとの判断に至り、型をとってクラウンを作製しました。

その際、それまではめていた仮歯も技工所に送るとのことで、クラウンができあがるまでの1週間、土台だけの状態で過ごしました。


できあがったクラウンをはめてみたところ、きつかったため、念入りに調整をしてから仮止めしてもらいました。
(その際、隙間ができることを計算してややキツめに入れました。)

しかしながら、その2日後にはやはり隙間ができて詰まったものが原因となり歯茎が炎症を起こし、違和感が強かったため、今日、またクラウンをはずしてもらいました。



担当医によると、隙間ができるのは歯が動いているためで、この次は土台状態のまま放置することで歯が戻ってくることを期待し、外してあるクラウンを調整して(必要であるならば金属を盛って)、
再度装着を試みる予定のようです。


なお、この右上7番は本来は外側(頬側)に向かって斜めに生えていた歯ですが、歯列を整える意図でクラウンはまっすぐになるよう作られています。

咬合時の鈍い痛みもそれが原因かもしれないが、じきに消失するだろう、という説明を受けています。


私自身は、痛みの原因として根のまわりに何らかの病巣があるのではないかと危惧していますが、担当医にそのように聞くと、

「それはない」

との回答で、自信があるようです。



今現在、自発痛はありませんが、土台状態の歯を指で押すと鈍い痛みがあります。
歯茎もまだ腫れているようです。

また、私はトランペットを演奏するのですが、楽器を吹く時のように口腔に圧力がかかると、右上7番周囲の歯茎に鈍い痛みを覚えることがあります。

右上8番(親知らず)は数年前に抜歯済みです。
その際、骨が薄く上顎洞に穴が開くおそれがあるといわれ、大学病院で抜歯を行いました。
(幸い、無事抜歯できました。)


右上6番は、10年ほど前に大学病院で根管治療を行い、数ヶ月前に現在の担当医にクラウンを再作製してもらいました。
6番には今のところ特に問題はありません。




長文になりましたが、質問事項は以下の3点です。

・歯が動いて隙間ができる原因は何だと考えられるでしょうか?
根の周囲の疾患は考えられないでしょうか?


・現状考えられる最善の対処法は何でしょうか?


・クラウンに後から金属を盛った場合、強度的な問題は生じないのでしょうか?
(界面から割れそうな気がします。)


担当医はそれなりに一生懸命やってくれているようなのですが、だいぶ治療も長引いてきて、憂鬱になってきたため、思い切って相談させていただくことにしました。
よろしくおねがいいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2011-02-08 11:40:07
歯が移動してしまう原因はやはり噛み合わせであると思います。

解決策としては6番も冠が入っているようですから、こちらの冠を外して7番と連結固定することで歯の移動は防ぐことが出来ると思います。

回答 回答2
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2011-02-08 14:46:03
ややガッチリ目の体格、やや角ばった顔の方なのでしょうか?

尾崎先生と同意です。


似通ったケースには遭遇しますが、おかか@trpさんほど強い傾向の方は、まだ経験していません。

私の場合、こういった理由で6番と連結したことは一度もないのですが、この場合はやむおえないかもしれませんね。


この咬み合わせ(変化)は少し気にかかります。
今後も、何かありましたらご報告・ご相談ください。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2011-02-08 15:42:07
文面からの推測ですが・・・


>・歯が動いて隙間ができる原因は何だと考えられるでしょうか?
>根の周囲の疾患は考えられないでしょうか?


>この右上7番は本来は外側(頬側)に向かって斜めに生えていた歯ですが、歯列を整える意図でクラウンはまっすぐになるよう作られています。


であれば、この7番の歯根には常に側方圧がかかっていると考えられます。

本来の歯の噛む面(咬合面)から歯根の先端(根尖)方向に力がかかると歯は安定します。
ところが、外側に向かって生えているのにクラウンの咬合面だけまっすぐに作っていますから、本来の側面に力がかかっていることになります。

本来の咬合面とクラウンの咬合面の角度が大きいほど歯は外側に向かって移動しやすくなります。



>・現状考えられる最善の対処法は何でしょうか?

衛生面から考えると、まっすぐに作った方が有利です。
あまり力がかからないように当たり方を弱くするか、お二人の先生のように6番と連結するかだと思います。



>・クラウンに後から金属を盛った場合、強度的な問題は生じないのでしょうか?
>(界面から割れそうな気がします。)

その部分に直接力がかからなければ大丈夫だと思います。



ご参考まで・・・

回答 回答4
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2011-02-08 16:01:11
>であれば、この7番の歯根には側方圧がかかっていると考えられます。

杉原先生の回答は、説得力があり興味深いものに思えます。
生体は長期に渡り、元来の7番の位置で咬むことを学習してきているはずですしね。


咬合の力を加えると6番との間に隙間が大きくなり、咬合力をゼロ(土台だけの状態)にすると隙間が小さくなる・・。

咬む条件を整えるとつい咬んでしまう。
おそらく(長時間)X(強めの力)により、そこに歯が移動するが、咬む力を除くと元の位置へ・・。


タイヨウ先生の提唱される噛み締め防止策も試してみる価値はありそうです。

担当の先生は、非常に頑張っておられるみたいですね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかか@trpさん
返信日時:2011-02-08 18:43:54
先生方、ご回答ありがとうございます。

>ややガッチリ目の体格、やや角ばった顔の方なのでしょうか?

むしろその逆です。
かなり華奢な体格だと思います。
顎も小さく、下顎の親知らず萌出できず、左右両方とも水平に埋没しています。

ただし、上顎は大きいらしく、型をとるときに上はLもしくはXL、下はSといわれていました。

奥に向かって広がる形の歯列らしく、口自体が小さいのも加わって、型どりの際は大変苦労します。

楽器演奏のために口輪筋周りの筋力はややあるかもしれませんが、咬合力が特に強いとは思いません。



>7番の歯根には常に側方圧がかかっていると考えられます。

やはり歯列を変えたことが主たる原因とお考えの先生が多いようで、大変参考になります。



>衛生面から考えると、まっすぐに作った方が有利です。

とのことですが、問題の上7番が斜めに生えていたことは、今回指摘されるまで自分で意識したことはなく、根管治療以前には特に問題はなかったように思います。


じつはこの7番は、今回の治療開始時には2次カリエスで、(自覚症状はなく、6番クラウン再作製時に発覚)古いインレーを取って治療し、新しいゴールドインレーを入れたものの、歯髄炎らしき症状で熱い&冷たいものがしみる症状が治まらなかったため、やむなく抜髄に至った、という経緯があります。

上6番のクラウン再作製前には6-7番の間に物が詰まるのが問題でしたが、7番にゴールドインレーが入った状態ではその問題はなく、しみる以外はベストな状態であったと思います。



# クラウン再作製だけでは解決せず、インレーを6番との接合面あたりまで入れることで 解決したと思います。
# ただ、その削った影響で歯髄炎になったのではと疑っています。

今回の歯が動く問題が噛み合わせからくるものであるならば、そのベストな状態をクラウンで再現すれば、問題はすべて解決するのではないかと思っていますが、先生方はいかがお考えでしょうか?



>タイヨウ先生の提唱される噛み締め防止策も試してみる価値はありそうです。

幼少時に親に睡眠時の歯軋りを指摘されたことはあります。
現在は一人暮らしで確認できませんが、歯が動いてるのは主に食事の際のような気がしています。
噛み合わせもほとんどあたらないように調整しているようです。



>担当の先生は、非常に頑張っておられるみたいですね。

正直、面倒な患者なんだろうと思い、担当医に若干同情しています。
(ただし最後までしっかりがんばってもらいますが!)
回答 回答5
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2011-02-08 19:00:15
>現状考えられる最善の対処法は何でしょうか?

私がする方法です。
咬合面咬頭・窩などを作らず平らにして、咬合高径を失わないようにしっかり咬ませながら、頬側転位した状態が舌側に戻れるよう斜面を工夫した(これが難しいのですが)銀合金性ノブ付(仮着したクラウンを外しやすいように)のクラウンを装着します。

プラスチックは割れやすく滑りが悪く(戻りにくい)使いません。


3ヵ月単位くらいで様子を見ます。
戻って安定したら本クラウンを作成、仮着でまた様子見です。

ただ保険治療では不可能です。



正しい高さを保ちながらしようとすると、よく見られる現象であるということと、下顎との咬みあわせ状況も大きく左右するのを承知ください。

回答 回答6
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2011-02-08 19:14:48
>かなり華奢な体格だと思います。

ますます分からなくなってきました。

上下歯列弓の大きさ差は何かを意味しているのかもしれませんが、ここから先は実際に診せていただかないと無理な領域かと。



>そのベストな状態をクラウンで再現すれば、問題はすべて解決するのではないか

なるほど、その可能性は否定できないですね。
只、この様な事態まで想定して元の歯の形の石膏模型を残しているのでなければ、今後は記憶を頼りに試行錯誤していくしかありません。

必ずしも元と全く同じでなくとも効果はあるかもしれませんね。
よく相談なさってください。



>歯が動いているのは主に食事の際のような気がします。

色々な可能性はあると思われます。
でも、通常、歯が移動するためには一定以上の力が一日6時間以上かかり続ける必要があると言われています。



>担当医に同情しています。

確かに難しいケースですね。
でも、担当医の今回の経験は貴重なものとして、これからの治療に活かされるはずです。
一緒に頑張ってください。



追記

下7番が内側(舌側)に大きく傾いていて、元々は、咬んだ際にすれ違うよう(上が外・下は内)になっていたのではないでしょうか。

それでしたら咬合様式を変えたときに歯の位置(傾き)が大きく変化するのもうなずけます。


>ベストな状態をクラウンで再現

の案は現状を変える方法の一つになりうると思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかか@trpさん
返信日時:2011-02-13 13:57:47
>下7番が内側(舌側)に大きく傾いていて、元々は、咬んだ際にすれ違うよう(上が外・下は内)になっていたのではないでしょうか。

下7番ですが、特に歯列からはずれるほど傾いているということは
ないと思います。

上下歯列弓の大きさの差から、下の歯の外側と上の歯の内側とで咬合しているのは確かなようですが。
(咬合している面は歯の表面の2/3程度はあるとは思います。)



クラウンの再装着がうまくいかなった場合、元のとおりに斜めにクラウンをつけることを提案してみようと思います。

たしか、抜髄処置をする前に歯型をとっていたと思いますし。
(処分されていなければいいですが。。。)


ありがとうございました。



タイトル 右上7番にクラウン装着後、歯が動いて6番との間に隙間ができる
質問者 おかか@trpさん
地域 非公開
年齢 32歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ ゴールドクラウン(金の被せ物)
噛み合わせに関するトラブル
クラウン(被せ物)の隙間・適合
回答者




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