歯周病P4でなぜ抜かないといけない?納得いく理由をお願いします
相談者:
きらきらさん (29歳:女性)
投稿日時:2011-05-01 22:25:48
回答1
池原歯科医院(大阪市東成区)の池原です
回答日時:2011-05-01 23:10:48
こんばんは。
抜歯をするしないの最終決定権は患者さんにあります。
歯科医師にはありません。
従って歯を抜かないといけない理由はない私は思っています。
ただ、該当歯を保存するか抜くかでの、メリット、デメリットを良く考慮したうえで、デメリットが上回ると思った場合はその旨を説明し、
抜歯を勧めることはありますが、患者さんが抜きたくないと言えば私は抜きません。
抜歯をするしないの最終決定権は患者さんにあります。
歯科医師にはありません。
従って歯を抜かないといけない理由はない私は思っています。
ただ、該当歯を保存するか抜くかでの、メリット、デメリットを良く考慮したうえで、デメリットが上回ると思った場合はその旨を説明し、
抜歯を勧めることはありますが、患者さんが抜きたくないと言えば私は抜きません。
回答2
タカシ歯科クリニック(香川県観音寺市)の昌山です。
回答日時:2011-05-02 07:44:00
おはようございます。
29歳で、P4という事は、他の歯の歯周病もある可能性が高い状態と推測いたします。
さて、池原先生のいう通り、メリットでメリットだと思います。
残す事により、歯を支持する骨破壊が進行する可能性が高い。
機能しない。
すなわち、噛むと痛い。場合は、私の場合は、抜歯をお勧めします。
逆に、それ以外の場合で、単に歯周ポケットが深く、歯を支持する骨が残存する場合は、固定を行い、歯周病治療をしていきます。
P4というのは、骨支持の無い状態なので、その辺は、もう一度ご確認下さい。
あくまでも、提案で、最終的には、患者さんが決めます。
ご参考下さい。
29歳で、P4という事は、他の歯の歯周病もある可能性が高い状態と推測いたします。
さて、池原先生のいう通り、メリットでメリットだと思います。
残す事により、歯を支持する骨破壊が進行する可能性が高い。
機能しない。
すなわち、噛むと痛い。場合は、私の場合は、抜歯をお勧めします。
逆に、それ以外の場合で、単に歯周ポケットが深く、歯を支持する骨が残存する場合は、固定を行い、歯周病治療をしていきます。
P4というのは、骨支持の無い状態なので、その辺は、もう一度ご確認下さい。
あくまでも、提案で、最終的には、患者さんが決めます。
ご参考下さい。
回答3
顕微鏡歯科シバタ(名古屋市守山区大森)の柴田です。
回答日時:2011-05-02 08:08:11
P4の歯牙(歯根)は生体、つまりきらきらさんにとって体の一部ではなく一部歯根膜が残っている部分以外は、ほぼ異物です。
つまりでかいトゲが24時間365日刺さっている状態は大丈夫でしょうか?
どうしても深いポケットがあるので感染しやすくなります。
また隣がインプラントだった場合、そのP4の歯からの炎症がインプラント周囲に波及するとせっかくのインプラントの予後が悪くなることも考えられます。
つまりでかいトゲが24時間365日刺さっている状態は大丈夫でしょうか?
どうしても深いポケットがあるので感染しやすくなります。
また隣がインプラントだった場合、そのP4の歯からの炎症がインプラント周囲に波及するとせっかくのインプラントの予後が悪くなることも考えられます。
回答4
田部歯科クリニック(名古屋市昭和区)の田部です。
回答日時:2011-05-02 08:54:38
P4の場合歯の周りの歯槽骨が欠落しています。
単に歯肉の中に歯が浮遊している状態です。
つまり生体がその歯を異物と認識している状態になっています。
両隣在歯に固定しても一見ひっついている様に見えます。
ですが、細菌がウヨウヨしています。
通常歯槽骨には一定の量の歯肉しかつきません。
もし、その部分歯周病状態から健康な状態になったとき、根は完全に露出するでしょう。
その周囲をあなたはブラッシングをして健康な状態にコントロールできるでしょうか?
周囲に骨がない歯は身体の外に排出されたも同然です。
>どうしても深いポケットがあるので感染しやすくなります。
>また隣がインプラントだった場合、そのP4の歯からの炎症がインプラント周囲に波及するとせっかくのインプラントの予後が悪くなることも考えられます。
ですね。
固定すると、両隣在歯に悪影響です。
そのうち、両隣在歯も動揺してくることになるでしょう。
参考にしてください。
単に歯肉の中に歯が浮遊している状態です。
つまり生体がその歯を異物と認識している状態になっています。
両隣在歯に固定しても一見ひっついている様に見えます。
ですが、細菌がウヨウヨしています。
通常歯槽骨には一定の量の歯肉しかつきません。
もし、その部分歯周病状態から健康な状態になったとき、根は完全に露出するでしょう。
その周囲をあなたはブラッシングをして健康な状態にコントロールできるでしょうか?
周囲に骨がない歯は身体の外に排出されたも同然です。
>どうしても深いポケットがあるので感染しやすくなります。
>また隣がインプラントだった場合、そのP4の歯からの炎症がインプラント周囲に波及するとせっかくのインプラントの予後が悪くなることも考えられます。
ですね。
固定すると、両隣在歯に悪影響です。
そのうち、両隣在歯も動揺してくることになるでしょう。
参考にしてください。
回答5
松元教貢歯科医院(大田区山王)の松元です。
回答日時:2011-05-02 09:50:41
P4の歯を何故抜かないといけないのか?納得が行かないのですね。
P4の状態と言うのは歯根周囲に歯を支える骨が殆どなく、歯茎だけがくっ付いている状態です。
歯茎だけでくっ付いているだけで、しっかりと骨で支えていないとレントゲン写真とかで見ると分る筈ですが、歯根周囲は骨が溶けて黒くなっている筈です。
そこに黒く写ってあるのは、感染している病巣です。
P4の歯を無理して温存すると言うことは、その病巣を長く抱え続ける、と言うことになります。
感染している病巣では慢性的な炎症があり、血液、体液が漏れ出ている状態で、一所懸命に病巣が中に入ってこないように浸出液を出して洗い流そうとしているのです。
しかし、残念ながら、その病巣の部位は細菌から見たら、温かくて湿気もあって、更には血液とかからの栄養も豊富で繁殖し易い環境です。
生体の方の防御力が対抗できるレベルとか、遥かに越えてしまっている状態なのです。
と言う事は、P4の歯を温存していると繁殖した細菌が血液、血管を関して全身に巡ります。
悪さをすると分っている細菌が、体中を巡るのです。
大切な脳、心臓、肺、肝臓等臓器の中も巡りますし、血管壁の内面にもへばり付く事でしょう。
これらは将来的な血管の病変に繋がりますし、ひいては脳梗塞、心筋梗塞、肺栓塞等の危険因子です。
人の体の中も、細菌から見たら温かくて水分があって栄養があって、特定部位で繁殖し易い状況です。
P4の歯はそれらの原因に成るのです。
又、口腔内で考えても、P4の歯は歯周病菌の凄く溜まり場、キツイ言い方をすればゴミ捨て場になっています。
幾ら綺麗にしている場所でも、隣がゴミ捨て場では臭いも移りますし、土壌の汚染も疑われるでしょう。
菌にしてみれば、お口の中は唾液を介して、どこにでも遊離して引越しし易いのです。
以上全身的観点、局所的観点から診断して、P4の歯を残す医学的な根拠は全くなくなります。
なので、抜歯を直ぐにするしかない、と思われます。
但し、不治の状態になっている癌末期の方でも、治療を望まれず緩和ケアだけと言う選択肢もありますので、最終的決断は患者さんご自身のものです。
その場合でも、隣と接着させてとかの温存で自然脱落を遅らせる事が出来るでしょうが、それが病原の温存に繋がる、全身的観点、局所的観点から言っても一番拙い処置である、とチャンと理解して下さい。
はっきり申し上げて、即抜歯するのが学問的には最も正しいです。
学問的に正しい事が、人の感情の中で一番正しい事ではない事も良く理解しておりますので、情報としては出来るだけ正確に書かせていただいたつもりです。
後は、ご自身のご決断次第です。
お大事に。
P4の状態と言うのは歯根周囲に歯を支える骨が殆どなく、歯茎だけがくっ付いている状態です。
歯茎だけでくっ付いているだけで、しっかりと骨で支えていないとレントゲン写真とかで見ると分る筈ですが、歯根周囲は骨が溶けて黒くなっている筈です。
そこに黒く写ってあるのは、感染している病巣です。
P4の歯を無理して温存すると言うことは、その病巣を長く抱え続ける、と言うことになります。
感染している病巣では慢性的な炎症があり、血液、体液が漏れ出ている状態で、一所懸命に病巣が中に入ってこないように浸出液を出して洗い流そうとしているのです。
しかし、残念ながら、その病巣の部位は細菌から見たら、温かくて湿気もあって、更には血液とかからの栄養も豊富で繁殖し易い環境です。
生体の方の防御力が対抗できるレベルとか、遥かに越えてしまっている状態なのです。
と言う事は、P4の歯を温存していると繁殖した細菌が血液、血管を関して全身に巡ります。
悪さをすると分っている細菌が、体中を巡るのです。
大切な脳、心臓、肺、肝臓等臓器の中も巡りますし、血管壁の内面にもへばり付く事でしょう。
これらは将来的な血管の病変に繋がりますし、ひいては脳梗塞、心筋梗塞、肺栓塞等の危険因子です。
人の体の中も、細菌から見たら温かくて水分があって栄養があって、特定部位で繁殖し易い状況です。
P4の歯はそれらの原因に成るのです。
又、口腔内で考えても、P4の歯は歯周病菌の凄く溜まり場、キツイ言い方をすればゴミ捨て場になっています。
幾ら綺麗にしている場所でも、隣がゴミ捨て場では臭いも移りますし、土壌の汚染も疑われるでしょう。
菌にしてみれば、お口の中は唾液を介して、どこにでも遊離して引越しし易いのです。
以上全身的観点、局所的観点から診断して、P4の歯を残す医学的な根拠は全くなくなります。
なので、抜歯を直ぐにするしかない、と思われます。
但し、不治の状態になっている癌末期の方でも、治療を望まれず緩和ケアだけと言う選択肢もありますので、最終的決断は患者さんご自身のものです。
その場合でも、隣と接着させてとかの温存で自然脱落を遅らせる事が出来るでしょうが、それが病原の温存に繋がる、全身的観点、局所的観点から言っても一番拙い処置である、とチャンと理解して下さい。
はっきり申し上げて、即抜歯するのが学問的には最も正しいです。
学問的に正しい事が、人の感情の中で一番正しい事ではない事も良く理解しておりますので、情報としては出来るだけ正確に書かせていただいたつもりです。
後は、ご自身のご決断次第です。
お大事に。
回答6
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2011-05-03 23:43:36
>ではなぜ抜歯が必要なのですか?
>納得いく根拠のある理由はありますか?
凄く難しいお話ですね…。
基本的には諸先生方の書かれた通りだと思います。
では、僕として違う観点から一つ…。
「歯槽骨(歯槽突起)は再生しないから」
と言う理由はどうでしょうか?
顎の骨と言うのは「骨体部」と「歯槽骨」のと二層構造になっています。
骨体部はその名の通り、顎の骨を指します。
骨体部は感染などの原因因子が無くなれば再生します。
骨折しても骨がくっつくのと同じ原理です。
しかし、歯槽骨(歯槽突起)は一度吸収されてしまうと再生させる事は困難です。
(自然治癒を起こしにくい組織です)
歯は骨体部に植立されているのではなく、歯槽骨に植立されています。
P4と言うのは歯周病菌によって(再生しない)歯槽骨が溶かされてしまった状態を指します。
つまり、隣の歯やインプラントに固定したとして、動揺は止まるのですが、動揺が止まったからと言ってP4の歯をがっちり固定する歯槽骨が再生される事はないのです。
イメージしてもらうと「一生、松葉杖をついて生活する歯」となる訳です。
諸先生方の書かれているように「それでも抜かないで欲しい」と言う患者さんの希望があれば臨床的には抜く理由がありません。
しかし、当然の事ながら、治る見込みの無い歯に固定された健全歯も一生、寄り添いながら、そして、肩を貸しながら、二人三脚で生活する事になります。
そして、固定された健全歯の寿命も一緒に削られて行く事になるのです。
さて、我々歯科医師はどのような判断を下したら良いのでしょうか?
1 治る見込みの無い歯は抜歯して健全歯の負担を減らし、一生、残した健全歯は健全なまま一生を過ごさせる道を選ぶか
2 治る見込みの無い歯と連結する事で、現時点では健全な歯が数年後には共倒れになって行くのを見届ける、と言う道を選ぶか
どちらにするか?と言う選択になります。
P4と言う診断を受けた歯と言うのはそう言う状態を指しています。
>納得いく根拠のある理由はありますか?
凄く難しいお話ですね…。
基本的には諸先生方の書かれた通りだと思います。
では、僕として違う観点から一つ…。
「歯槽骨(歯槽突起)は再生しないから」
と言う理由はどうでしょうか?
顎の骨と言うのは「骨体部」と「歯槽骨」のと二層構造になっています。
骨体部はその名の通り、顎の骨を指します。
骨体部は感染などの原因因子が無くなれば再生します。
骨折しても骨がくっつくのと同じ原理です。
しかし、歯槽骨(歯槽突起)は一度吸収されてしまうと再生させる事は困難です。
(自然治癒を起こしにくい組織です)
歯は骨体部に植立されているのではなく、歯槽骨に植立されています。
P4と言うのは歯周病菌によって(再生しない)歯槽骨が溶かされてしまった状態を指します。
つまり、隣の歯やインプラントに固定したとして、動揺は止まるのですが、動揺が止まったからと言ってP4の歯をがっちり固定する歯槽骨が再生される事はないのです。
イメージしてもらうと「一生、松葉杖をついて生活する歯」となる訳です。
諸先生方の書かれているように「それでも抜かないで欲しい」と言う患者さんの希望があれば臨床的には抜く理由がありません。
しかし、当然の事ながら、治る見込みの無い歯に固定された健全歯も一生、寄り添いながら、そして、肩を貸しながら、二人三脚で生活する事になります。
そして、固定された健全歯の寿命も一緒に削られて行く事になるのです。
さて、我々歯科医師はどのような判断を下したら良いのでしょうか?
1 治る見込みの無い歯は抜歯して健全歯の負担を減らし、一生、残した健全歯は健全なまま一生を過ごさせる道を選ぶか
2 治る見込みの無い歯と連結する事で、現時点では健全な歯が数年後には共倒れになって行くのを見届ける、と言う道を選ぶか
どちらにするか?と言う選択になります。
P4と言う診断を受けた歯と言うのはそう言う状態を指しています。
タイトル | 歯周病P4でなぜ抜かないといけない?納得いく理由をお願いします |
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質問者 | きらきらさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 29歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
歯周病で抜けた・抜く予定 歯周病その他 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。