奥歯を金か白金加金で治療予定。最適なセメントは?
相談者:
saimiさん (38歳:女性)
投稿日時:2011-08-11 23:15:17
こんばんは。
奥歯6番7番を治療しようと考えています。
こちらでいろいろと見させていただいて総合的に判断した結果、金か白金加金がよいのではないかと思いましたが、
1.金や白金加金に最適なセメントは何でしょうか?
先生がご自分やご家族の歯に使用されるとしたら何を使用されますか?
よく使われるのはグラスアイオノマーセメントなのかな、と思いましたが、非常に磨耗しやすいとのこと。
2.セメントが摩耗するとどうなるのでしょう?
どんな不都合なことがありますか?
一生懸命調べてみましたがわからず、素人のため、とんちんかんな質問をさせていただいているかもしれませんが、どうかご回答のほどよろしくお願い申し上げます。
奥歯6番7番を治療しようと考えています。
こちらでいろいろと見させていただいて総合的に判断した結果、金か白金加金がよいのではないかと思いましたが、
1.金や白金加金に最適なセメントは何でしょうか?
先生がご自分やご家族の歯に使用されるとしたら何を使用されますか?
よく使われるのはグラスアイオノマーセメントなのかな、と思いましたが、非常に磨耗しやすいとのこと。
2.セメントが摩耗するとどうなるのでしょう?
どんな不都合なことがありますか?
一生懸命調べてみましたがわからず、素人のため、とんちんかんな質問をさせていただいているかもしれませんが、どうかご回答のほどよろしくお願い申し上げます。
回答1
森永歯科医院(千葉県安房郡鋸南町)の森永です。
回答日時:2011-08-11 23:47:07
こんばんは。
どのような修復物を入れるにしても、一般的に行われている金合金(白金加金を含む)の治療法ならばセメントの種類はあまり気にされなくても良いように思います。
担当の先生が使いなれているものが一番と思います。
どのような修復物を入れるにしても、一般的に行われている金合金(白金加金を含む)の治療法ならばセメントの種類はあまり気にされなくても良いように思います。
担当の先生が使いなれているものが一番と思います。
回答2
国際ビル歯科(千代田区丸ノ内)のさがらです。
回答日時:2011-08-11 23:58:34
ご相談ありがとうございます。
一番良い材料選びのポイントはいろいろあります。
意外に見落とされている事を説明します。
それはその材料の特徴を最大に生かせるセメントとも言えます。
その材料の特徴とは、金の展延性を利用します。
それは金の固まりが金箔となるまで薄く大きく延ばしても千切れない優れた性質のことです。
金の展延性とは、例えばインレーやアンレーという、型を取って作った物を歯の穴にくっつける治療で最大の効果を発揮します。
金などの製品と、歯の穴とはピッタリに見えますが、少しだけスキマがあります。
そうでなければ入らないからです。
そのスキマをふさぐ目的としても、セメントを使います。
もともと正確に削って、型を取り、精密に作れば、それだけで取れなくなるくらいなので、金などの製品はセメントの接着力にはほとんど頼りません。
一方、保険の金属は展延性が無くそのままペチャッと付けるだけです。
付け方が全く違います。
ですから金でも仮にそのままペチャッと付けてしまうと、よく合っていたと仮定しても、数十ミクロンから100ミクロンくらいの幅のセメントの層が、金と歯との間を塞いで残ることになります。
ペチャッと付けるだけでは保険の治療と違いはあまり出ません。
材料より治療内容がまったく違うのです。
金だから良いんだよ、とセメントや治療内容を変えないのでは、手間暇やお金をかける意味がありません。
金などの製品はそのスキマを押したり引いたりすることでとても薄くすることができます。
スキマを数ミクロンくらいまで薄くできると言われています。
すると、針で境目を横切ってもするすると境目が分からないくらいにできます。
数ミクロンというと血液の赤血球くらいの大きさです。
こういう技術を、すりあわせとかマジック・マージン・テクニックといいます。
保険の金属の場合にそんなことをすると、大事な境目の金属がボロボロと崩れたり折れたりして、良くても何百ミクロンもスキマや段差ができてしまうために、すりあわせはできません。
そしてパラジウムなど保険の金属では脆いために、厚めに作っても薄い境目が、食事で噛んだり、歯ブラシでこするだけで、後からボロボロ崩れて段差ができます。
また歯の境目を守ることができなくて、歯が小さく欠けてきます。
そして運が悪いとそこから中へと虫歯が入り込んでしまいます。
その治療の時に重要なのがセメントのある特別な性質です。
すりあわせをする数分間は、セメントがさらさら柔らかくて流れ良く、しかしちぎれない性質が便利です。
境目を潰すに従ってセメントもその暑さに薄くのばされてずっとスキマを塞いでいてくれるからです。
そして、できればその後は強く固く固まって、溶けず崩れない性質が必要です。
あるいはかぶせ物になると、すりあわせができない部分も出てきますし、境目の金類はカミソリの刃のようにとても薄くできあがりますから、セメントの流れでめくれあがらないような付けるときはさらさらで、後から固くなる性質が特に必要です。
保険の金属では境目を薄く研磨することはボロボロ折れてできませんから、分厚いため適当なセメントでも大丈夫です。
そう考えると、セメントはレジン系が優れていることになります。
他にも、必要な性質はいろいろありますがとても長くなるので省略します。
一番良い材料選びのポイントはいろいろあります。
意外に見落とされている事を説明します。
それはその材料の特徴を最大に生かせるセメントとも言えます。
その材料の特徴とは、金の展延性を利用します。
それは金の固まりが金箔となるまで薄く大きく延ばしても千切れない優れた性質のことです。
金の展延性とは、例えばインレーやアンレーという、型を取って作った物を歯の穴にくっつける治療で最大の効果を発揮します。
金などの製品と、歯の穴とはピッタリに見えますが、少しだけスキマがあります。
そうでなければ入らないからです。
そのスキマをふさぐ目的としても、セメントを使います。
もともと正確に削って、型を取り、精密に作れば、それだけで取れなくなるくらいなので、金などの製品はセメントの接着力にはほとんど頼りません。
一方、保険の金属は展延性が無くそのままペチャッと付けるだけです。
付け方が全く違います。
ですから金でも仮にそのままペチャッと付けてしまうと、よく合っていたと仮定しても、数十ミクロンから100ミクロンくらいの幅のセメントの層が、金と歯との間を塞いで残ることになります。
ペチャッと付けるだけでは保険の治療と違いはあまり出ません。
材料より治療内容がまったく違うのです。
金だから良いんだよ、とセメントや治療内容を変えないのでは、手間暇やお金をかける意味がありません。
金などの製品はそのスキマを押したり引いたりすることでとても薄くすることができます。
スキマを数ミクロンくらいまで薄くできると言われています。
すると、針で境目を横切ってもするすると境目が分からないくらいにできます。
数ミクロンというと血液の赤血球くらいの大きさです。
こういう技術を、すりあわせとかマジック・マージン・テクニックといいます。
保険の金属の場合にそんなことをすると、大事な境目の金属がボロボロと崩れたり折れたりして、良くても何百ミクロンもスキマや段差ができてしまうために、すりあわせはできません。
そしてパラジウムなど保険の金属では脆いために、厚めに作っても薄い境目が、食事で噛んだり、歯ブラシでこするだけで、後からボロボロ崩れて段差ができます。
また歯の境目を守ることができなくて、歯が小さく欠けてきます。
そして運が悪いとそこから中へと虫歯が入り込んでしまいます。
その治療の時に重要なのがセメントのある特別な性質です。
すりあわせをする数分間は、セメントがさらさら柔らかくて流れ良く、しかしちぎれない性質が便利です。
境目を潰すに従ってセメントもその暑さに薄くのばされてずっとスキマを塞いでいてくれるからです。
そして、できればその後は強く固く固まって、溶けず崩れない性質が必要です。
あるいはかぶせ物になると、すりあわせができない部分も出てきますし、境目の金類はカミソリの刃のようにとても薄くできあがりますから、セメントの流れでめくれあがらないような付けるときはさらさらで、後から固くなる性質が特に必要です。
保険の金属では境目を薄く研磨することはボロボロ折れてできませんから、分厚いため適当なセメントでも大丈夫です。
そう考えると、セメントはレジン系が優れていることになります。
他にも、必要な性質はいろいろありますがとても長くなるので省略します。
タイトル | 奥歯を金か白金加金で治療予定。最適なセメントは? |
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質問者 | saimiさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 38歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
ゴールドクラウン(金の被せ物) クラウン(差し歯・被せ)その他 材料・機材関連 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。