[写真あり] 顎関節症。レーザーとスプリント療法で良くなる兆しがない
相談者:
ぴかちゅうさん (22歳:女性)
投稿日時:2011-08-11 16:20:00
回答1
東京医科歯科大学顎関節治療部(文京区湯島)の西山です。
回答日時:2011-08-11 17:20:43
>いっこうによくならないのですが、治療方法は適しているのでしょうか?
良くなっていないのであれば,治療法が適していないと考えられます.
>CTを撮ってもらったところ、下あごが全体的に後ろにずれていたので、現在、スプリントは下あごを前にもってくる位置にしてあります。
そもそもCTでそのような診断は確定できないと思います.
また,たとえそうだとしても,スプリントで顎の位置を改善させることは難しいでしょう.
顎の位置が前に出たとしたら,今度は上下の歯がかみ合わなくなるはずですので,矯正治療あるいは全顎的な補綴治療が必要になってしまいます.
その可能性について一度担当医と相談された方が良いのではないでしょうか.
ここからは我々の施設での対応についての説明です.
実際に拝見しているわけではありませんので参考として読んでください.
顎関節症は慢性疾患であり,生活習慣病的な要素も含んでいます.
要因としては,関節に余計な負担をかけてしまう日中の噛みしめあるいはTCHと呼ばれる上下の歯を当てたままにしてしまう習癖行動や,関節の運動不足などがあります.
口が開けにくい,痛いといった方に対して我々はリハビリテーションとして顎の関節を積極的に動かすことを推奨しています.
ただ,やみくもにされると悪化することもあるので,これについては診察した上で,患者さんに適したやり方を説明する必要があります.
良くなっていないのであれば,治療法が適していないと考えられます.
>CTを撮ってもらったところ、下あごが全体的に後ろにずれていたので、現在、スプリントは下あごを前にもってくる位置にしてあります。
そもそもCTでそのような診断は確定できないと思います.
また,たとえそうだとしても,スプリントで顎の位置を改善させることは難しいでしょう.
顎の位置が前に出たとしたら,今度は上下の歯がかみ合わなくなるはずですので,矯正治療あるいは全顎的な補綴治療が必要になってしまいます.
その可能性について一度担当医と相談された方が良いのではないでしょうか.
ここからは我々の施設での対応についての説明です.
実際に拝見しているわけではありませんので参考として読んでください.
顎関節症は慢性疾患であり,生活習慣病的な要素も含んでいます.
要因としては,関節に余計な負担をかけてしまう日中の噛みしめあるいはTCHと呼ばれる上下の歯を当てたままにしてしまう習癖行動や,関節の運動不足などがあります.
口が開けにくい,痛いといった方に対して我々はリハビリテーションとして顎の関節を積極的に動かすことを推奨しています.
ただ,やみくもにされると悪化することもあるので,これについては診察した上で,患者さんに適したやり方を説明する必要があります.
相談者からの返信
相談者:
ぴかちゅうさん
返信日時:2011-08-11 18:56:02
回答2
東京医科歯科大学顎関節治療部(文京区湯島)の西山です。
回答日時:2011-08-11 19:15:27
関節円板はCTでは写ってこないのですが・・・.MRIのことでしょうか.
いずれにせよ,関節円板のズレ(転位といいます)は関節音のない方でも35%前後存在するといわれています.
したがってこれについてはあまり深刻にとらえることはないでしょう.
もし,音だけで痛みも開けにくさもなければ,通常は経過観察とします.
顎関節症で痛みがある方の多くは,”痛いから開かない,開けない”といいますが,整形外科的な考え方からすると”開けるよう訓練しないから痛みが軽減しない”となります.
先に示した我々の治療部での方針はこの考え方に基づいています.
>スプリント治療は2ヵ月ほどです。
同じ治療を1か月続けて改善の兆しが見られないのであれば,やはりその治療は適していないと判断できるのではないでしょうか.
保存的な他の治療の可能性について担当医と相談された方がよいと思います.
いずれにせよ,関節円板のズレ(転位といいます)は関節音のない方でも35%前後存在するといわれています.
したがってこれについてはあまり深刻にとらえることはないでしょう.
もし,音だけで痛みも開けにくさもなければ,通常は経過観察とします.
顎関節症で痛みがある方の多くは,”痛いから開かない,開けない”といいますが,整形外科的な考え方からすると”開けるよう訓練しないから痛みが軽減しない”となります.
先に示した我々の治療部での方針はこの考え方に基づいています.
>スプリント治療は2ヵ月ほどです。
同じ治療を1か月続けて改善の兆しが見られないのであれば,やはりその治療は適していないと判断できるのではないでしょうか.
保存的な他の治療の可能性について担当医と相談された方がよいと思います.
回答3
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2011-08-12 10:04:52
まず、文面よりの推測からでしかありませんが、今後、その症状がどんどん悪化して重い病気に移行する可能性は低く、むしろ自然に軽減していく可能性があるのではないかと思われます。
参考になさってください。
http://tmd-kino.com/
>下あごが全体に後ろにずれていたので、現在、スプリントは下あごを前にもってくる位置にあります。
ご担当の先生の気持ちは理解出来ます。
一生懸命に治療されている様子は伺えます。
(私の趣味の一つに本屋での立ち読みがありますが、)実際このような内容の専門書も多く並んでいます。
しかし残念ながら、私も、このスプリントによって下あごが前方に来るとは考えられません。
問題は、そもそも何故下あごが後ろにずれた(身体がある目的のために、後ろにずらした?)のかにあるような気がします。
・外傷歴(交通事故、転倒etc.)はありませんか?
・横から見た、おおよその体型を教えてください。
(胸が前方・お尻が後方に突き出しているか?、ストレートに近いか?)
・可能でしたら、下あごから喉、頚にかけての画像を見せてください。
・幼少の頃、耳鼻科的な病気はありませんでしたか?
・いびきをよくかく方ですか?
参考になさってください。
http://tmd-kino.com/
>下あごが全体に後ろにずれていたので、現在、スプリントは下あごを前にもってくる位置にあります。
ご担当の先生の気持ちは理解出来ます。
一生懸命に治療されている様子は伺えます。
(私の趣味の一つに本屋での立ち読みがありますが、)実際このような内容の専門書も多く並んでいます。
しかし残念ながら、私も、このスプリントによって下あごが前方に来るとは考えられません。
問題は、そもそも何故下あごが後ろにずれた(身体がある目的のために、後ろにずらした?)のかにあるような気がします。
・外傷歴(交通事故、転倒etc.)はありませんか?
・横から見た、おおよその体型を教えてください。
(胸が前方・お尻が後方に突き出しているか?、ストレートに近いか?)
・可能でしたら、下あごから喉、頚にかけての画像を見せてください。
・幼少の頃、耳鼻科的な病気はありませんでしたか?
・いびきをよくかく方ですか?
相談者からの返信
相談者:
ぴかちゅうさん
返信日時:2011-08-12 13:09:22
西山先生、藤森先生本当にありがとうございます。
藤森先生に教えていただいたHPを見てみました。
大変参考になりました。
「顎関節症と噛み合わせの悩みが解決する本」という本を読み、自分自身も勉強してみます。
・外傷歴(交通事故、転倒etc.)はありませんか?
→ありません
・横から見た、おおよその体型を教えてください。
(胸が前方・お尻が後方に突き出しているか?、ストレートに近いか?)
→猫背です
・可能でしたら、下あごから喉、頚にかけての画像を見せてください。
→貼りつけました
・幼少の頃、耳鼻科的な病気はありませんでしたか?
→ないです
・いびきをよくかく方ですか?
→かきません
冷え性で血のめぐりがわるいことも関係しているのでしょうか?
先生方、お忙しい中お時間を割いていただきありがとうございます。
画像1
藤森先生に教えていただいたHPを見てみました。
大変参考になりました。
「顎関節症と噛み合わせの悩みが解決する本」という本を読み、自分自身も勉強してみます。
・外傷歴(交通事故、転倒etc.)はありませんか?
→ありません
・横から見た、おおよその体型を教えてください。
(胸が前方・お尻が後方に突き出しているか?、ストレートに近いか?)
→猫背です
・可能でしたら、下あごから喉、頚にかけての画像を見せてください。
→貼りつけました
・幼少の頃、耳鼻科的な病気はありませんでしたか?
→ないです
・いびきをよくかく方ですか?
→かきません
冷え性で血のめぐりがわるいことも関係しているのでしょうか?
先生方、お忙しい中お時間を割いていただきありがとうございます。
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回答4
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2011-08-12 13:34:39
私の非常に個人的な意見になりますが・・、
下手に治療介入するよりは、何もしなければ改善するような気もします。
(絶対・・などとは言えませんが・・)
もし、歩行に問題がないとしたら、毎日40分・手ぶらで(軽いリュックはOK)・しっかりと手を振って歩くことを薦めています。
只、これまであまり歩く習慣がなかったとしたら、くれぐれも熱中症だけは注意なさってください。
最初は、40分連続して歩けるための体力作りが必要な方も多いです。
買い物袋を持っている歩行はむしろマイナスかもしれません。
犬の散歩もほとんどプラスにはならないと思います。
理想を言えば、信号のない道をひたすら・・(日本では無理ですね)。
夜は治安面、また道路横の溝に注意してください。
自転車はなるべく避けてください。
3ヶ月続けられたら経過を報告してくださいね。
下手に治療介入するよりは、何もしなければ改善するような気もします。
(絶対・・などとは言えませんが・・)
もし、歩行に問題がないとしたら、毎日40分・手ぶらで(軽いリュックはOK)・しっかりと手を振って歩くことを薦めています。
只、これまであまり歩く習慣がなかったとしたら、くれぐれも熱中症だけは注意なさってください。
最初は、40分連続して歩けるための体力作りが必要な方も多いです。
買い物袋を持っている歩行はむしろマイナスかもしれません。
犬の散歩もほとんどプラスにはならないと思います。
理想を言えば、信号のない道をひたすら・・(日本では無理ですね)。
夜は治安面、また道路横の溝に注意してください。
自転車はなるべく避けてください。
3ヶ月続けられたら経過を報告してくださいね。
タイトル | [写真あり] 顎関節症。レーザーとスプリント療法で良くなる兆しがない |
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質問者 | ぴかちゅうさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 22歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ | |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。