7歳から矯正を始め現在18歳。顎変形症と診断され手術を迷っている

相談者: クミさん (49歳:女性)
投稿日時:2011-08-21 11:26:15
このような相談窓口あり、ありがたく思います。
18歳息子は7歳より矯正を始め、おかげさまで順調にきておりましたが、3年前に左右の顎の長さの違いを指摘され、2年前、紹介された大学病院で精密検査。

顎の中心が歯1本分ずれておりましたが特に異常はなくこの子の個性と思えばいい、成長が止まるまで様子をみればいいとの事で安堵しておりました。

現在18歳と6ケ月ですがズレは歯1.5本分となり、矯正の先生からこのままでは見た目の問題だけでなく将来、関節症等の支障、痛みが出る危険が高く、今、学生のうちに手術をした方がいいと説明を受けました。

将来、支障が出てからでは後悔する事になり、痛みと一生付き合って行くのは大変だろうとの事でした。

現在痛みや困る事は全くなく顔面の左右非対称についても気にしない、気にならないと本人は手術をしたくない意向です。

このままではやはり将来、支障が生じる危険は高いのでしょうか、また、支障がでたそのときに治療をすれば問題はないのでしょうか?
治療はやはり学生の今が最善でしょうか? 


もうひとつおたずねしたいのは費用です。

保険適用になるそうですが手術を前提に計算した矯正を再開し(1.5年から2年)整ったところで手術となり、ぴったり仕上げるそうですが矯正に30万円、手術に40万円、計70万円と言われ、保険適用でもこの程度はかかるものなのでしょうか? 

なにとぞご意見を頂戴いただけましたら幸いでございます。
よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2011-08-21 11:57:13
>このままではやはり将来、支障が生じる危険は高いのでしょうか

実際に診ていないので高い、低いはわかりません。

>支障がでたそのときに治療をすれば問題はないのでしょうか?
>治療はやはり学生の今が最善でしょうか?

治療はいつでも可能です。
ですが、外科矯正では、手術が伴いますので、入院がどうしても必要になります。
手術の内容によって入院期間が異なりますが、1〜3週間は必要とおもいます。

働きながらこれだけ長期の休みを取るのは、なかなか難しいとおもいます。
学生であれば夏休みを利用するなど、比較的休みの取りやすい環境ではないでしょうか。

費用に関しては、治療内容で変わってきますし、手術方法、入院期間でも変わります。
3割負担であれば、数十万円は必要とおもいます。


高額療養費制度を利用することもできます。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken13/100714.html

回答 回答2
  • 回答者
伊藤矯正歯科クリニック(名古屋市中区)の伊藤です。



※2013年9月14日までは伊藤和明先生、それ以降は伊藤雅大先生がご回答されています。
回答日時:2011-08-21 12:19:52
「関節症等の支障、痛みが出る危険が高く」
「支障が出てからでは後悔する事になり、痛みと一生付き合って行くのは大変だろうとの」

こういった考え方もありますが、現在支障がないなら、問題がでてから対処するという考え方もあります。
必ず顎関節症になるわけではありませんので。

現在ご本人、ご家族が、審美的に問題を感じない、さらに機能的(噛む、発語するなど)問題も感じていないのなら、当然手術しないという選択肢もあります。

ご本人の中で問題が大きくなったときに対処法を考えても遅くはありません。

ただどうしても入院期間が必要ですので、学生のうちのほうが自由が利きやすいことも事実です。

これらを総合的に判断して、今行うか、先に行うか、問題がおきたときに考えるか、半永久的に手術しないかをお決めいただくことになると思います。
もし顎関節症状が出た場合でも、TCH是正、マニュピレーション、薬物服用などで症状を改善することはできると思いますので。

担当の先生とよく話し合ってきてください。


手術する場合の費用に関しては戸苅先生もお書きのように矯正にかかわる部分の3割負担は合計30万弱だと思います。
入院手術の3割負担は手術法により大きく異なりますが、高額療養費制度が使えますので、実質の自己負担額はほとんどの方は10万円以内です。
(所得によって違う)

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2011-08-21 12:39:11
クミさまこんにちわ。

お子さんの骨格性の不正咬合について将来問題が起こるかも知れないといわれて心配なさっているわけですね。

顎関節症を治療している臨床実感からすると、不正咬合が原因で発症するとは思えません。
またそのような症例に遭遇したこともありません。

したがって、現在の不正咬合を外科的に治した所で発症しないとは考えられません。
ですから将来を見越して外科的矯正をするなら無意味なことだと思います。

もちろん骨格的な不正咬合を外科矯正で治療する分にはそれはそれで意味のあることだとは思いますが、ご本人が希望なさっていない以上する今の段階では必要はないと考えます。

参考になれば幸いです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: クミさん
返信日時:2011-08-21 13:38:00
名古屋の戸苅先生・伊藤先生、姫路の山田先生、ご回答をありがとうございました。

矯正の主治医からは高額療養費制度の事は教えてもらえなかったので(うちがお金持ちに見えたのでしょうか???)本当に参考になりました。
費用の心配が軽減しました!

そして将来、100%必ずしも顎関節症になるわけではない事、万一支障が生じてからでも治療は間に合う事など大変参考になりました。
時間を自由に使える学生である事を踏まえ、さっそく親族会議をして決断したいと思います。

東京在住の為、直接、先生方の診察を受けられない事をとても残念に思います。
本当にありがとうございました。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2011-08-21 13:49:27
クミさん こんにちは。

骨格的な非対称では、顎の中心がずれているだけではなく、「かみあわせ」に問題がある場合が多いです。
「かみあわせ」は食事や発音等にダイレクトに関与しますので、機能的な問題を伴うことになります。

しかし、かみあわせに問題が存在しても、それぞれの患者さんによって、深刻度は異なります。
現在、外科矯正を受けるか判断に迷われているのでしたら、担当医に、息子さんの問題点について再説明を求めることが必要と思います。

顎関節症については、多因子疾患(原因となる因子が多い疾患)ですので、骨格的非対称と直接的な因果関係を説明することは難しいです。
ただし、担当医の説明に根拠がないというわけではありません。

過去の疫学調査で、骨格的非対称の集団は、骨格的に非対称を有していない集団と比較すると、顎関節症の発症頻度が高いという結果が明らかとなっているからです。

しかし、この結果は、骨格的非対称を有していていも、顎関節症を発症しない場合もあるということです。

将来、顎関節症が発症するリスクを低下させるために、外科的矯正治療を選択するというのは少し行き過ぎた考えかもしれませんね。

個人的には、外科的矯正治療を行った場合に、「顎関節症の予防」以外のメリット(たとえばバランスの良いかみ合わせへの改善、審美的な改善等)の情報収集の方が重要と感じます。

長文すいません。
ご参考になれば幸いです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: クミさん
返信日時:2011-08-21 14:29:56
仙台の堀内先生、ご回答をありがとうございました。

主治医から説明を受けた際、手術をしない選択肢もあるが、その場合は矯正はここで終了と言われました。
7歳の時に一括で100万円近い治療費を支払っていますが2年前から矯正を中断した事もあり、見た目の歯並びも中途半端なままです。(診断書添付しました)

顎もずれたままでは完全なスタイルにはできないのでここで矯正も終了ということなんでしょうか。
手術を受けない場合、このままでかみ合わせの問題がないかどうか、せめて現段階で見た目の歯並びがもう少し改善されないか等、もう一度、主治医へ相談をしてみます。
関節症が発症するリスクばかりを心配してしまった為、このままの場合を前提とした質問をしませんでしたから。

ありがとうございました。
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2011-08-22 06:23:19
おはようございます。


>顎もずれたままでは完全なスタイルにはできないのでここで矯正も終了ということなんでしょうか。

上下のあごのズレが大きい場合には手術が必要になりますが、多少であれば、歯を傾斜させてかみ合わせを作ることは可能です。
見た目も中途半端な状態であれば、再度開始しても良いかもしれませんね。

皆さんもお書きになっているように、現状で顎関節症状がなく、本人も顔の曲りを気にしておらず、「顎関節症の予防のために手術をする」といった考え方は、患者さんからしてみると少し受け入れにくいと思います。

ただ、長期的に見ると、かみ合わせの悪さが歯に負担を生じたりすることもありますので、現状よりも改善したほうが望ましいかご担当の先生に相談してみて下さい。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2011-08-22 11:11:15
この先の人生、長期展望から考えると外科併用の方が望ましいと思います。

外科無しでの矯正治療となると、後に手術したくなっても不可能と言う事も考えられます。

伊藤先生のおっしゃる通り、なにか症状が出てからでも遅くはないかと思いますが、学童期に治療されているだけに、早期の対応が望ましいのではと思います。

学生であれば、夏休みや春休みに合わせて手術ができるので、社会人になってからよりは時間が取りやすいと思います。




タイトル 7歳から矯正を始め現在18歳。顎変形症と診断され手術を迷っている
質問者 クミさん
地域 非公開
年齢 49歳
性別 女性
職業 非公開
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