フィステルと思われる歯茎の突起、なかなか根管治療してもらえない

相談者: あげはさん (45歳:女性)
投稿日時:2011-07-17 07:37:31
下の奥歯の側面の歯茎が腫れ、突起状に飛び出しています

時期的にははっきり記憶してないのですが、一年近く前からだと思います


痛むときもあり、歯科医に訴えてきましたが、突起を焼き切るだけで、しばらくすると何度も同じように突起ができます
根本的に治療したかったのですが、こうするほかないと言われて2〜3回焼き切る処置をされました



他の歯科医に転院し、説明を求めたところ、神経を抜いた歯の根が病気になっていて、歯茎がそれを支え切れなくなって、横に飛び出してくる、根の治療が必要との説明でした
(7番か8番か特定できないので両方開けて調べるとのこと)

自分でもこちらのサイトで調べたところ、婁孔フィステル)に似ていますが、もっと突起部分が大きいです


しかし、その歯科医も、歯の治療は左上から順番に行うのが順番とのことで、他の治療(痛くない智歯抜歯アマルガムの詰め直し)を優先し、なかなか取り掛かってくれません

最近また痛みが強くなってきたので、いよいよ根の治療を始めることになりましたが、これはかなり進行した症状と予測されるのでしょうか?
抜歯にならないか、心配でしょうがありません



今まで保険診療しか受けたことがなく、今回もそのつもりですが、保険外の処置の必要性が高いのであれば、清水の舞台から飛び降りるつもりで検討したいのですが、その見極めがつきません

これからまた新しく歯科医を探すのも気持ち的にはかなり負担ですが、それでもどうしても大切ならやってみようと思いますが、治療がまた先延ばしになってしまいます


今からでも、マイクロスコープを使用される医師を探す必要があるでしょうか?
深刻な症状であるなら、大学病院の保存科か歯内療法科へ掛かる必要があるでしょうか?

あるいは、今かかっている歯科医の先生に確認しておいた方がよい点があれば、知りたいと思います
よろしくお願いいたします


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2011-07-17 07:56:19
あげはさまおはようございます。

フィステルと思われる突起があて根管治療が必要といわれているようですね、実際に拝見したわけではないので断定は出来ませんがフィステルであれば根管治療で治せる可能性があります。

根管治療が奏効しなければ意図的再植という方法もないわけではありません。



>7番か8番か特定できないので両方開けて調べるとのこと

フィステルからアクセサリーポイントを入れてレントゲンを撮れば簡単に見分けが付きます。



>清水の舞台から飛び降りるつもりで検討したいのですが、その見極めがつきません

保険医なら患者さんが望まない限り保険診療で治す義務があります。



マイクロスコープを使用される医師を探す必要があるでしょうか?

個人的にはマイクロ、ラバーは必須だとは考えていません、それより嫌な顔をせず丁寧に根管治療をしてくれるDrのほうがいいように思います、参考になれば幸いです。

フィステル 
http://yamadashika.jugem.jp/?eid=2143

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2011-07-17 09:03:50
ご相談ありがとうございます。

>今からでも、マイクロスコープを使用される医師を探す必要があるでしょうか?


マイクロスコープは探す手がかりの一つとはなります。
ただ、たんに道具の一種ですから、治療内容のほうが決定的に大事なポイントになります。



>深刻な症状であるなら、大学病院の保存科か歯内療法科へ掛かる必要があるでしょうか?


もし深刻であればそれも一つの選択肢です。
しかし、相当待たされることや時間とても長くなることは覚悟が必要です。



>あるいは、今かかっている歯科医の先生に確認しておいた方がよい点>があれば、知りたいと思います


基本はいつもご担当の先生と相談することです。
その結果大学病院や根の治療の専門医の受診が必要と紹介していただける場合もあります。



なお、お話の様子から、どうやらどちらの先生もその歯の治療を避けているようにも伺えます。

初めの先生は、出てきたものを焼くだけで原因となる根の治療をしませんでしたね。
次の先生は、優先順位が上と言いながら、今困っているというその歯を治療しないで、痛くもないし困ってもいない上の歯だけを治療しましたね。

奥歯は大切な歯です。
自信を持って見通しを立てていただけるかどうかをまずご相談してみてはいかがでしょうか。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: あげはさん
返信日時:2011-07-19 03:17:03
山田豊和先生、相良俊男先生 早速に回答、本当にありがとうございます
お礼が遅くなって申し訳ありません


このサイトを拝見するにつけ、根管治療の重要性を実感し、選択を誤って取り返しのつかない事態になってはと不安でした

その後、痛みが増し、歯茎の外側に突起があったのですが、内側まで腫れて痛んできました
歯茎を突っ切って、外も内も膿が出てきてるのかと怖い思いでいっぱいで、一刻も早く治療をしようと思います


かならずしも保険外じゃないと無理とか、マイクロスコープないとダメというわけではないようですので、今の先生に根管治療をお願いしてみます

それで、もし中を見てみて、手の施しようがなく抜歯という診断が出たら、その時点でセカンドオピニオン、もしくは転院して大学病院に行ってみようかと思います


本当は最初から保険外診療医院や大学病院の歯内療法科に行くのが最適かもしれませんが、探したり決めたり診察にこぎ着けるのに時間が掛かると思うので、今の状態で足踏みをするよりいいと考えました



山田先生
まだ抜歯を言われたわけでもないのですが、他の方の似た相談を読むにつけ不安ななか、意図的再植は成功率も高いようで、期待を持ちました

ただ、経験が必要な処置だと思いますので、結局はどの先生にお任せするかが重要になってくるのかと・・・
よい選択ができるかどうか自信がありませんが、時間だけはあるので、自分でももっと調べてみようと思います


今まで保険治療が当然だと思って生きてきましたが、ここで勉強するにつれ、審美的な要素でなく、歯のためにベストな治療をするためには保険外診療に抵抗してる場合ではないかもと思うようになり
ました

普段からもっとそういう認識を持っていれば、こういうときに良い選択ができたことと思います




相良先生 
そうなんです 今の先生は根の問題をきちんと指摘してくれたのですが、そのまま2か月放置でした

前の前の歯科医で、前歯仮歯にしてるのですが、そこの治療も後回しです


治療の順番は左上から・・・という慣例はあるのかもしれませんが、素人としては緊急度の高いほうからやってほしいと思ってました
ただ、治療には自信をお持ちのご様子で、評判もいい先生なので、信じてみようと思います
なんとか根の状態が最悪でないことを願うばかりです


先生方の回答、ならびにこのサイトはとても参考になります
余談ですが、家族・友人にも納得できる歯科治療を受けられず、不満足な思いを長年している人がたくさんいます

今回の件をきっかけに、自分自身もっと勉強していきたいと思います
これからもよろしくお願いいたします
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2011-07-19 20:21:14
あげは様、こんばんは。

山田先生、さがら先生が適切かつ丁寧なご回答をされていますので、少し気がついたことを補足させていただきたいと思います。


担当医の先生のご年代は、いかがでしょうか。
40歳代かそれより若い先生ではないでしょうか。


1990年代はじめ、歯科医師国家試験根管治療の問題で、治療の経過成績を判定する基準として、レントゲン像での根管充填がよくなされていることを正答とする問題が出されました。

だから、1990年以前に卒業された先生は、根管治療について、根管充填を一生懸命にすることを第一義的に考え、薬剤もFCを使われている先生が多いと思います。


ところが、先述した問題が必ずしも適切ではあるわけではないということで、その後は、同じような設問は出されていません。

国家試験問題がそのような事情ですから、これ以降歯科医師になるための教育のなかの根管治療については、多様化の時代に入っています。


だから、40歳代やそれより若い先生のおおかた方々は、あげは様のこのような状態の歯を治療してなおるという確信が持てないことも多々あることが想像されます。

とにかく、感染根管処置について、細菌感染が主な原因であることは定説と確立しつつも、確実な治療法が一般化して統一した教育がなされているわけではないのですから。


ちょっと困った事態ですが、このサイトを有効に使いご対応されたらいかがとも思います。

ご回答が遅くなったことをお詫び申し上げます。

お大事になさいますよう。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: あげはさん
返信日時:2011-07-26 05:29:11
小山隆夫先生


回答ありがとうございます
お礼が遅くなって申し訳ありません


仰るとおり、歯科医の先生は最初の方が40代、今の方が30代くらいです

国家試験問題に遡る問題とは・・・・根が深いんですね
本サイトを始め、自分でネットでいろいろ調べるにつけ、根管治療保険適用では満足にできないのでは・・・と不安でした

でも、この掲示板でご相談し、必ずしもそうとも限らないようでしたので、今の先生を信じ、根管治療を始めました



先週、被せ物を外し、充填物を取り出したところです
なかなか取れず、ハンマーみたいなもので側面を叩いていました

かなり大きいもので、虫歯の重症度がうかがい知れると先生も仰っていました
始める前に、根が折れてる可能性も・・・と言われ、心配しましたが、現時点ではそのような様子は確認できないとのことでした
分らないだけではないことを祈っています


とにかく抜歯だけは避けたいので、今後もしそういう診断が下れば、セカンドオピニオンで何とか他の方法を探せればと思っています
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: あげはさん
返信日時:2011-08-01 04:40:22
先生方、回答ありがとうございました
重ねての質問を続けさせていただきます



その後、根管治療を進めているところですが、完治したかどうかは、いつ・どうやって見極められますか?

歯科医の先生は、大変丁寧にやってくれますが、保険診療ということもあり、マイクロスコープラバーダムは使っていません

前回、ふたを外して、薬剤を詰めてから、レントゲンを撮りました
歯茎の腫れや痛みもだいぶ引いており、突起(フィステル)部分は、まだ残っていますが、若干力なく萎れている感じに見えます


あと何回か通って、被せ物までするとのことですが、最終的にもう一度レントゲンを撮って、前回の撮影と比較して、歯根に黒い影がなくなっていれば、根管治療は成功とされるのでしょか?


自分もいろいろ調べて、マイクロを使わない根管治療は手探りなので、完全に病巣を除去するのは難易度が高いとわかりました

痛み・腫れなどの自覚症状が起きなくて、レントゲン写真でも問題なければ、完治したと安心してよいのでしょうか?

あるいは、時間経過とともに、今回治療を始める前のような(フィステル・痛み等の)自覚症状が、また起こる可能性もあるのでしょうか?
それなら、今回の根管治療は成功したとしても、完治とは言えないのでしょうか?


数年しか持たないとか、何年後にまた〜とか、根管治療は2回までしかできないとも聞くので、心配になりました
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2011-08-01 08:21:16
あげは様、お早うございます。

遅くなりましたが、ご質問に回答いたしたいと思います。


根管治療が終了したとの基準にはいくつかあると思われます。

一般的には、つまり保険治療の場合には、咬合時の痛み・異常感の軽減あるいは消失です。
もちろん、フィステルの消失も必要でしょう。

さらに、根管内の状況が加味されて決まるでしょう。


それから、根の部分の「かげ」の変化ですが、外科的処置の場合は消失傾向が認められるのに対して、根管治療の場合は1年程度経過しないとはっきりした変化は認めにくいといわれています。



それから、根管充填がきちっとなされていることが予後成績を左右するともいわれておりました。

今日の学問的見解では、あくまで根尖性歯周炎の主要な原因は細菌感染であることが定説になっているので、根管充填の画像診断的な基準を第一義的に考えることはかならずしも正しいとはされておりません。


つまり、先の学問的基準からすれば、「完治」といえるのは根管とりわけ根尖孔付近の細菌感染の除去あるいは治癒です。

このために、細菌検査を実施しなければなりませんが、歯科マイクロスコープでこれがわかるわけではなく、嫌気培養検査によることになると思います。

したがって、学問的には、嫌気培養検査で根管充填時期を決定し、適切の根管充填処置を施すということになると思います。


ご回答が遅くなったことをお詫び申し上げます。

お大事になさいますよう。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: あげはさん
返信日時:2011-08-02 04:03:26
小山隆夫先生


とても分りやすい説明をありがとうございます

根管治療レントゲンにおける影の消失は、数か月〜1年ほど掛かると、他の相談でも回答があったのを覚えています
ただ、そうすると画像診断による部分でも、完治してるかどうかは、1年後に撮影してみないとわからないということになりますか


「完治といえるのは根管とりわけ根尖孔付近の細菌感染の除去あるいは治癒」という説明も、非常に納得できました

それで、嫌気培養検査について調べてみましたが、ここの掲示板でも「一般的にあまり実施している歯科はない」と書かれていますね

思い切って先生にお願いしてみようかと思いましたが、「保険適用の検査ではない」ともあったので、現時点で保険診療を行っている自分にとっては、無理な選択のようですし、「多くの歯科医院が培養キットを所有していない」ともあるので、現実的には難しいのでしょうか


いろいろ調べていたら、「一度入った細菌をゼロにするのは不可能」「結局は再発する」という記述もありましたが、根管治療の現状はそんなところが実際なのでしょうか
とくに、保険診療では、完璧に細菌を除去できなくても、活性化しないよう処置できればベストということなのでしょうか



今回この掲示板の存在を知り、先生方の回答もいただけて、本当に心強かったです

ここにいらっしゃる先生方の探究心、ならびにボランティア精神で恩恵を受けている患者としては、自分自身も精一杯勉強して、その志に応えたいと思います


ただ、一般的に、歯科医の先生に限らず、医師というのは、患者があれこれ勉強して診察に臨むことを望まない傾向がありませんか

余計な知恵を仕入れてきて・・・という顔をされることもありますね
質問するにも、先生のプライドを傷つけないよう、細心の注意を払っている患者さんはきっと多いと思います

ここにいらっしゃるような先生が、増えていくことを願うばかりです



タイトル フィステルと思われる歯茎の突起、なかなか根管治療してもらえない
質問者 あげはさん
地域 東京23区
年齢 45歳
性別 女性
職業 主婦
カテゴリ 根管治療の治療法
根管治療に関するトラブル
歯茎の婁孔(ろうこう・フィステル)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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