小学1年(自閉症)、6歳臼歯を噛み割ってしまいました

相談者: らいらいさん (30歳:女性)
投稿日時:2011-10-07 20:56:26
小学1年生男の子の母です。

子供は自閉症で知的レベルは2歳未満です。

簡単な単語のみ理解できます。
(身近なもの、例:ごはん、トイレ、歯磨きなど)
自分からは言葉を発することはありません。

歯ブラシを嫌がり、押さえつけてのブラッシングしか出来ませんでした。

そのせいか虫歯が出来てしまい、歯医者さんにお世話になってます。

そちらの歯医者さんは、ダウン症や知的障がい者に理解のある歯医者さんです。

虫歯は、麻酔を使い3人がかりで押さえての治療でした。
治療の途中では、力を抜き暴れるなどはほとんどありませんでした。
処置の最中に寝てしまうほどでした。

6歳臼歯を虫歯にさせない為に、上下左右4本ともシーラントをしました。
シーラントをする際は暴れて嫌がり4人がかりでした。

一番最後に、右下6歳臼歯のシーラントをした際に、開口器(名前がよく分からないのですが、閉じないようにする器具です)を思いっきりかんでいたのか、左上の6歳臼歯を噛み割ってしまった様です。

治療の後、口の中からかけた歯が出てきました。

その時は気が付かなかったのですが、今日治療に行った際に、そこの6歳臼歯が噛み割っているといわれました。
実際見せてもらったのですが、端っこの方が少しかけていました。

その時に、以前シーラントした際のことを思い出しました。
私も確信があるわけではないのですが。。。

虫歯にさせない為にシーラントをして、そのせいで大事な6歳臼歯を噛み割ってしまうことになり、子供に申し訳なく思っています。

とりあえず次の定期健診の際に そこの部分が尖ってるので、丸くなるように削り、物がつまらないように歯ブラシがきちんとあたる様にしましょうと言われました。

表面のみ削るので麻酔は必要ないでしょうとの事でした。

もし割れている部分が大きければ埋めましょうとの事ですが、大人の歯にはプラスチックは有効ではないので(何年間はもつが、いずれとれてします)しばらく経過観察をしながら様子を見ましょうとの事でした。

乳歯を虫歯にさせてしまったので、永久歯は虫歯にしないよう必死だったので かなり動揺しています。

そこの歯医者さんの言葉を信じていいのか、治療が2ヶ月先で大丈夫なのか心配です。

その間にかけてしまった6歳臼歯が、虫歯にならないかが気になります。

また、健康な歯を削ってしまう事も気になります。

削ったことによって虫歯になりやすいのではないのか?

割れている部分が大きく埋めた場合、埋めた中から虫歯にならないのか?


〜普段の食生活と歯のケア〜

歯ブラシは昼に1回(簡単に)、夜食後1回(電動歯ブラシを使い、5分間、念入りに)です。
その後フロスを使い歯と歯の間の汚れを落とし、フッ素を使い終了です。

以前手磨きだったのですが、口をあけてくれずに奥まで磨けませんでした。

子供用の電動歯ブラシがあるという事を知り即購入し、試しに使用してみると、振動が気に入ったのか自分から歯ブラシを持ってきて喜んで口をあけるようになりました。
隅々まで見ることができ、隅々まで磨けるようになりました。
ソニッケアー キッズ」です。

夜は歯磨きをした後は麦茶のみで、食べ物は一切食べさせません。

歯医者さんで定期的にフッ素塗布
家でも歯磨き後にフッ素を行なっています。

甘いものは15時に1回と夕食後にゼリーです。

基本的に、ガム・チョコレート・飴などは一切食べさせないようにしています。

ゼリー以外の甘いものは平日は食べさせません。

15時のおやつは施設であげているので、うちの子だけは食べさせないで下さいと言うのは無理なんです。

他の子が食べている間、違う部屋で過ごすというのは難しいので(過ごす部屋が1部屋しかないので。)。

休日にたまにアイス、スナック菓子を少し食べる程度です。


回答 回答1
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2011-10-08 00:23:59
らいらいさん。こんにちは。

お子さんが自閉症ということで、歯科治療時に大変なご様子が伝わってきます。

>そこの歯医者さんの言葉を信じていいのか、治療が2ヶ月先で大丈夫なのか心配です。

→状況を一番よく知っている担当医の言葉です。
信じていいと思いますよ。
2ヶ月の間にお母さんが異変を感じたら、ご連絡されて予約を早めていただくことも出来るのでは?


>その間にかけてしまった6歳臼歯が、虫歯にならないかが気になります。

→しっかり磨けていたら大丈夫だと思います。
何かあれば担当医にご連絡下さい。


>また、健康な歯を削ってしまう事も気になります。

→健康な歯でも尖っていたらいけません。
担当医の判断に任せましょう。


>削ったことによって虫歯になりやすいのではないのか?

エナメル質内であれば研磨で十分ですし、象牙質まで届いていたらコーティングや充填をすることになると思います。
いずれにしても、起きてしまったことを悔やんでも元には戻りませんから、現状で最善を尽くすことになります。

歯の治療に関しては、あれこれ心配されても何も出来ない訳ですから、専門家にお任せするしかないのではないでしょうか?

おうちの方は、今まで通り虫歯を作らないように口腔衛生管理をがんばって下さい。

現在虫歯の治療がすべて終わっており、歯科医師の管理下にあるのでしたら、適切なアドバイスが折々でいただけると思いますから、担当医との信頼関係を大切にして下さい。

回答 回答2
  • 回答者
誠安・瑞石牙医診所(台湾)の王です。
回答日時:2011-10-09 17:09:52
こんにちは。

海外からのコメントになりますが、去年まで定期的に養護学校へ検診と定期検査に行っていた経験で私見をお書きしたいと思います。

文面上からお母様の毎日の頑張りと、お子さんへの限りない愛情が伝わってきました。

お子さんに代わって、お母様に「いつもありがとう。」って申し上げたいですね。

後ほど、障害児の歯科治療について個人的な意見を述べて参りたいと思いますが、まずは、お母様のご質問にお答えして行こうと思います。


>もし割れている部分が大きければ埋めましょうとの事ですが、
大人の歯にはプラスチックは有効ではないので(何年間はもつが、いずれとれてします)しばらく経過観察をしながら様子を見ましょうとの事でした。
>また、健康な歯を削ってしまう事も気になります。


今回治療時に偶発的に起きてしまわれた事なので、担当の先生も驚かれていることでしょう。

左上6番の端っこが欠けたと言うことですが、歯の咬頭(尖って山になっている部分)の先端部分少しで、破折の深さがエナメル質の層だけであれば、歯の神経にダメージを与えるようなことは稀で、乱雑に尖ってしまった部分を少し研磨すれば済みます。

もし、エナメル質よりも深い層まで破折が及んでしまった場合は、修復処置を施さなければならないわけですから、多少処置に時間が掛ります。

また、この場合、修復する面積と破折が起きてしまった咬頭がどの咬頭なのかで、修復充填材料の選択が違ってきます。

歯には盛り上がって山のようになっている部分と、谷になって凹んでいる部分があります。

上の歯の場合ですと、顎のほうの内側に盛り上がっている頭を専門用語で「機能咬頭」と呼んでいまして、対向する下の歯の谷になっている凹んでいる部分と咬み合わさっています。

この機能咬頭は名の通り、咬むという仕事を担っている重要な部位ですから、ここが広範囲に渡って破損した場合の修復は、修復に際して使用される材料が咬耗に耐えられるか、外れないかという維持力があるのかを考量しなければなりません。

簡単に分かりやすく言い換えますと、これから長い期間「取れない様に、磨り減らない様に、やり替えない様に」するためには材料の選択と、処置法(歯の表面に維持力を上げるための処置)を慎重に考えなければならない、という意味です。

こういったこともお伝えしたかったのかどうか分かりませんが、担当の先生は、こう言われていますよね。


「もし割れている部分が大きければ埋めましょうとの事ですが、
大人の歯にはプラスチックは有効ではないので(何年間はもつが、いずれとれてします」
、と。

個人的には、お話の内容から機能咬頭の破損なのでは、というイメージを強く受けましたので、次回の診察でもう一度担当の先生に破損部位を確認されたほうが宜しいかと思います。

また、お子さんのこの歯は、神経の角(歯髄角・・・・神経の管の先端部分と言ったほうがお分かりやすいでしょうか?)が高く、歯の表面に近い位置にあるということと、根の成長がまだ完成されていないことで、充填処置と簡単に一口に言っても、こういった若年者の永久歯特有の構造上の特徴と「弱さ」を銘記しながら処置致しませんと、神経の過敏化や炎症に繋がる事もあります。


>そこの歯医者さんの言葉を信じていいのか、治療が2ヶ月先で大丈夫なのか心配です。

そうですね・・・
現状と治療緊急性があるのかどうかというのは担当の先生が一番把握されておられるはずですから、根拠があってそう仰っておられるのでしょう。

ただ、こちらでは実際に診ておりませんので何とも言えません。
ご不安なのであれば、もう一度担当の先生と再診察日についてご相談されてみてはいかがでしょうか。


>削ったことによって虫歯になりやすいのではないのか?
>割れている部分が大きく埋めた場合、埋めた中から虫歯にならないのか?

エナメル質のごく表面部分で、極小範囲の研磨であれば、その心配はありませんが、広範囲又は深い層までの充填、修復ですと、処置時の治療精密さと今後のセルフケアに関わってくることがあるので、可能性としては「ない」とは言い切れません。

お子さんの歯科処置は、今まで人手による物理的抑制下で行われてきたようなのですが、これは非常に限定された状況で行うことになりますので、十分な歯科治療を提供出来ることに限りがあるのも事実です。

ですから、このような状況で治療の精度さを要求、また執行するのは困難を伴うこともあると言えます。



さて、ここから下の部分は、今後の参考になればと思い私見で書いた内容ですので、一つの意見としてお聞きいただければ嬉しく思います。


歯ブラシを嫌がり、押さえつけてのブラッシングしか出来ませんでした。

個人的な経験上、AD、ADHDやLD、AS(アスペルガー症候群のアスペっ子)、カナー症のほうの自閉症の子には、健常児と違った感覚統合や、独特の感覚的な感じ方があり、特に触覚の敏感性がより高いように感じます。

今までの療育過程で、作業療法士による感覚統合訓練は受けられましたか?

触覚刺激を避けるために、歯磨きを避けるお子さんもいらっしゃいますから、もし、そうなのであれば、作業療法士と一度ご相談なさってみられて、触覚防衛反応を改善させるような治療プログラムを組み込まれても宜しいかと思います。

お母様が日常で出来ることは、顔や頬へ軽く触れてマッサージすることから始められ、大丈夫そうであれば、まずガーゼでお口の中をぐるっと触れ、触覚の過敏度を下げさせる工夫をなさり、それから歯磨きの絵カードを併用して歯磨きに慣れさせるように導いてあげることです。
(TEACCH法を併用するのと同じような手技で。
TEACCH法はご存じのはずだと思いますが・・・・)

歯が生えてくる年齢からこうした工夫を少しでも導入すれば、お子さんと親御さんの負担を減らすことが出来ますので、もし、今までご存じでなかったのであれば、是非これから試されて下さいね。

もし、今までこうして努力したのだけれど、効果があまりないというのであれば、作業療法士+歯科医師+心療科の医師+学校の教師+親御さんが連携して打開策をもう一度検討なされたほうが長期的に見て理想的であると言えます。

それから、一つ質問なのですが、お子さんは学校では食後に歯磨きはなされていないのですか?

必要かどうかという意味でお聞きしているのではなく、学校側は「歯磨き」を習慣化させるような指導カリキュラムを組んでいないのですか、という意味合いです。

歯磨きに限らず、生活面や社会生活面の事は、まわりの環境と大人が連携して協力し合って導いて教えてあげないと、お母様お一人だけでは無理だと思います。

身体の不自由な方が杖や車椅子を必要としているのと同じように、こういった広汎性発達障害のような「目に見えない」障害をお持ちの子には、まわりの人間の理解と、適切な支援が必要不可欠で、それが彼らにとっての本当のバリアフリーだと思っています。

私は歯科医師なので、歯科のことでしかアドバイスを差し上げられませんが、お母様には、今後歯科受診に際して、まず日常で歯磨きに慣れさせるように工夫し、そこで少し改善されたようであれば、次は、歯科治療のシュミレーションを家でされることをお薦め致します。

難しいことではありません。

歯磨きのとき、寝かせて、数を数えながらしてみて下さい。

「いつまでやるの?いつ終わるの?」という「想像が出来ない」自閉症の子は、「ここまでだよ。」と絵カードやカウントしながらやるだけでも全然違います。

予告してあげて、予定通り、予測出来るように提示するだけでも違いがあります。

そして、理想を言えば、診療のときも、数を数えながら簡単な処置からはじめて、歯科治療への受容トレーニングをされたほうが、家でお父さんやお母さんがしていることと同じことをしている安心感が得られ、今後の治療がしやすくなることがあります。

自閉症の子の歯科治療には、視覚支援は個人的にとても大切だと考えていますし、これから行おうとしている事をある程度分かるようしてあげる工夫が必要だと感じています。

絵カード、写真を準備してあげて、又は親御さんが簡単な診察を受けている状況をビデオに撮り、お家で「こうだよ。」とシュミレーションしてあげるだけでも、自閉っ子の不安と恐怖感を軽減出来るかと思っています。

自閉症を正しく理解し、ご協力、支援して下さる先生であればご相談なされてみるのも良いと思いますし、長期的に生涯を通じて通いたいというのであれば、大学病院などの障害者歯科外来を受診なさるのも一つの選択だと思います。

専門的な勉強と訓練をされた専門医は、より障害児について理解されていますので、適切で適応した支援がえられるメリットがあります。

最後に、今までの虫歯治療が抑えながらの方法だったようですが・・・・

個人的に物理的な抑制を否定しているわけではありません。
急いで処置しなければいけない歯があり、でも治療に対して受け入れが得られない場合や、激しい不随意運動などがあるときは治療時に危険が伴いますから、抑制することでその危険が避けられる場合には私も選択致します。

ただ、抑制といっても完全には無理ですし、難しい治療や精度の高い治療品質も提供できませんので、状況が許す限り、まずはトレーニング法や鎮静法での対応を考え、また病院の専門医と同時に連携して診るのが個人的なやり方です。


では、最後になりますが・・・・

息子の小学校のクラスメートで、自閉症のお友だちがおりました。
(融合教育を提唱している学校だったものですから。)

そのお母様とは、いわゆるママ友のようなお付き合いをさせていただいていたものですから、そのご縁もあって、障害児の歯科治療の勉強を始める機会を与えられ、現在に至っています。

息子は病弱だったので小さい頃は私も苦労致しましたが(現在もまだ^^;)、小学校卒業時に私たちよりもご苦労が多いはずのそのお母様から、門出のお祝いのお言葉をいただきました。
私は今でもそのお言葉を大切に覚えています。

その言葉を、らいらいさんにもシェア致しますね。

Do not pray for an easy life.
Pray to be a strong person.

こどもが強い人間でいられることを祈りましょう、と。

これからも、世の中の全ての母親と一緒に頑張ってまいりましょう。

では、お大事になされて下さい。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: らいらいさん
返信日時:2011-10-09 21:59:38
船橋先生

ご回答ありがとうございます。

とっても不安の中、的確なアドバイスを頂き前向きな気持ちになれました。

担当医の先生とゆっくり話が出来ないまま、不安なまま病院を後にしましたので、問い合わせるのも連休明けになってしまいますので。

歯を大事にしようとするあまり、神経質になっていたかもしれません。

これからもきちんとケアを行なっていきたいと思います。

本当にありがとうございました。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: らいらいさん
返信日時:2011-10-09 22:13:53
王先生へ

とっても分かりやすい説明をありがとうございました。
不安な中王先生の回答にとても励まされました。

割れている部分は、隣の歯と歯の間の内側部分だったと思います。
ほっぺた側ではなかったです。
上手く説明できずにすみません。

作業療法は3歳から受けているのですが、感覚統合訓練は受けていないので今度相談してみようと思います。

学校では食後に左奥歯前歯、右奥歯に分けて10秒ずつ数えながら磨いてます。
まず本人に磨かせ、その後先生が磨くという形をとっています。

最近は電動歯ブラシの振動が気に入ったのか 自分から電動歯ブラシを持ってきて私に渡して、寝転がりしてとせがんできます。

20秒毎に音楽がなるのでその音楽に合わせて場所を変えて行き、2分で終わるという様な感じにしてます。
念入りにしたいので、2分×2セット+フッ素を付けて1分行なっています。

とりあえず今出来る事をきちんとしていき、担当医の先生とよく相談しながらやっていきたいと思います。



Do not pray for an easy life.
Pray to be a strong person.

こどもが強い人間でいられることを祈りましょう

とっても奥が深い言葉ですね。

息子と共に頑張って歩んでいきます。



タイトル 小学1年(自閉症)、6歳臼歯を噛み割ってしまいました
質問者 らいらいさん
地域 非公開
年齢 30歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯が割れた・折れた・欠けた
小児歯科治療
小児歯科その他
その他(その他)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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