パノラマレントゲンでの診断(抜歯、歯性上顎洞炎など)について
相談者:
上山さん (28歳:男性)
投稿日時:2011-11-01 14:11:52
はじめまして。
よろしくおねがいします。
先日、放置していた虫歯を治療しようと歯科医院に行ったのですが、パノラマレントゲンだけを見て、
「この歯は抜歯しなくても大丈夫ですよ」
と言われました。
局所的なレントゲンを使わずとも、抜歯の必要性が判断できるのかと疑問に思ったので、今回投稿させていただきました。
(恥ずかしながら、その場では緊張していて聴けませんでした・・・)
・パノラマレントゲンでは、どの程度の事まで解るのでしょうか?
歯根の尖端に膿が溜まっていた場合、パノラマレントゲンでも確認が可能でしょうか?
(抜歯が必要な程ひどい虫歯であれば、パノラマレントゲンでも確認できるのでしょうか?)
・もうひとつ、最近蓄膿の症状が出てきているのですが、もしも歯性上顎洞炎の場合はパノラマレントゲンでの確認は可能ですか?
歯科医の皆さん、お忙しい中での回答は大変かと思いますが、宜しくお願いします。
よろしくおねがいします。
先日、放置していた虫歯を治療しようと歯科医院に行ったのですが、パノラマレントゲンだけを見て、
「この歯は抜歯しなくても大丈夫ですよ」
と言われました。
局所的なレントゲンを使わずとも、抜歯の必要性が判断できるのかと疑問に思ったので、今回投稿させていただきました。
(恥ずかしながら、その場では緊張していて聴けませんでした・・・)
・パノラマレントゲンでは、どの程度の事まで解るのでしょうか?
歯根の尖端に膿が溜まっていた場合、パノラマレントゲンでも確認が可能でしょうか?
(抜歯が必要な程ひどい虫歯であれば、パノラマレントゲンでも確認できるのでしょうか?)
・もうひとつ、最近蓄膿の症状が出てきているのですが、もしも歯性上顎洞炎の場合はパノラマレントゲンでの確認は可能ですか?
歯科医の皆さん、お忙しい中での回答は大変かと思いますが、宜しくお願いします。
回答1
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2011-11-01 14:31:22
>パノラマレントゲンでは、どの程度の事まで解るのでしょうか?
口腔の全体像、上顎洞との位置関係、下歯槽神経と根の関係、左右差etcです。
>歯根の尖端に膿が溜まっていた場合、パノラマレントゲンでも確認が可能でしょうか?
有る程度の大きさなら判断できます。
>抜歯が必要な程ひどい虫歯であれば、パノラマレントゲンでも確認できるのでしょうか?
パノラマだけで判断しているのではないと思います。
口腔の視診も含めて総合的に判断しているんだと思います。
>もうひとつ、最近蓄膿の症状が出てきているのですが、もしも歯性上顎洞炎の場合はパノラマレントゲンでの確認は可能ですか?
上述の通り確認は可能です。
口腔の全体像、上顎洞との位置関係、下歯槽神経と根の関係、左右差etcです。
>歯根の尖端に膿が溜まっていた場合、パノラマレントゲンでも確認が可能でしょうか?
有る程度の大きさなら判断できます。
>抜歯が必要な程ひどい虫歯であれば、パノラマレントゲンでも確認できるのでしょうか?
パノラマだけで判断しているのではないと思います。
口腔の視診も含めて総合的に判断しているんだと思います。
>もうひとつ、最近蓄膿の症状が出てきているのですが、もしも歯性上顎洞炎の場合はパノラマレントゲンでの確認は可能ですか?
上述の通り確認は可能です。
相談者からの返信
相談者:
上山さん
返信日時:2011-11-01 21:13:24
回答2
川崎歯科クリニック(中野区大和町)の川崎です。
回答日時:2011-11-01 21:58:22
はじめまして。カワサキです。細見先生の回答に、補足させて頂きます。
≫≫歯根の尖端に膿が溜まっていた場合、パノラマレントゲンでも確認が可能でしょうか?
部位や大きさにより可能です。一般に、前歯の歯根は確認しにくいです。
また、パノラマ写真も、「現像タイプ」と「デジタルタイプ」があり、「デジタルタイプ」の方が、鮮明かつ拡大もできるので、より画像診断の範囲・精度は高いです。
≫≫走ると右上奥歯に響くような痛みがあり、歯性上顎洞炎を疑っていたのですが、パノラマレントゲンを視てその様な指摘が無ければ、鼻性と考え耳鼻科を受診するべきですか?
何とも、申せませんが、右上奥歯の根の先の病気(または神経に近いむし歯)の可能性もあります。
まずは、歯科で、精密検査、場合により治療をして、それでも改善されない場合に、耳鼻科受診がいいと思います。
≫≫歯根の尖端に膿が溜まっていた場合、パノラマレントゲンでも確認が可能でしょうか?
部位や大きさにより可能です。一般に、前歯の歯根は確認しにくいです。
また、パノラマ写真も、「現像タイプ」と「デジタルタイプ」があり、「デジタルタイプ」の方が、鮮明かつ拡大もできるので、より画像診断の範囲・精度は高いです。
≫≫走ると右上奥歯に響くような痛みがあり、歯性上顎洞炎を疑っていたのですが、パノラマレントゲンを視てその様な指摘が無ければ、鼻性と考え耳鼻科を受診するべきですか?
何とも、申せませんが、右上奥歯の根の先の病気(または神経に近いむし歯)の可能性もあります。
まずは、歯科で、精密検査、場合により治療をして、それでも改善されない場合に、耳鼻科受診がいいと思います。
相談者からの返信
相談者:
上山さん
返信日時:2011-11-01 23:29:21
はじめまして。
川崎先生、丁寧な回答ありがとうございます。
>>パノラマ写真も、「現像タイプ」と「デジタルタイプ」があり
なるほど!今回、私が撮られたのはデジタルタイプでした。
>>右上奥歯の根の先の病気(または神経に近いむし歯)の可能性もあります。
>>まずは、歯科で、精密検査、場合により治療をして、それでも改善されない場合に、耳鼻科受診がいいと思います。
歯科の精密検査(デンタルレントゲン?)で異常が無ければ、耳鼻科に行った方が良いということですね。
もうひとつ、お尋ねしたいのですが
・蓄膿の症状が出ている場合、耳鼻科に行って症状を軽減してから、歯の治療を始めるという方法は、これまで聞いたことがありますか?
昔から後鼻漏の症状があり、治療中に鼻水が喉に落ちてくる事がありまして・・・
川崎先生、丁寧な回答ありがとうございます。
>>パノラマ写真も、「現像タイプ」と「デジタルタイプ」があり
なるほど!今回、私が撮られたのはデジタルタイプでした。
>>右上奥歯の根の先の病気(または神経に近いむし歯)の可能性もあります。
>>まずは、歯科で、精密検査、場合により治療をして、それでも改善されない場合に、耳鼻科受診がいいと思います。
歯科の精密検査(デンタルレントゲン?)で異常が無ければ、耳鼻科に行った方が良いということですね。
もうひとつ、お尋ねしたいのですが
・蓄膿の症状が出ている場合、耳鼻科に行って症状を軽減してから、歯の治療を始めるという方法は、これまで聞いたことがありますか?
昔から後鼻漏の症状があり、治療中に鼻水が喉に落ちてくる事がありまして・・・
回答3
東京国際歯科六本木(港区六本木)の宮下です。
回答日時:2011-11-02 00:10:46
上山 さん
こんばんは
はじめまして
歯が原因で上顎洞炎を疑っていらっしゃるのですね。
「パノラマレントゲンでも、歯性上顎洞炎は確認できるのですね。」
「パノラマレントゲンを視てその様な指摘が無ければ、鼻性と考え耳鼻科を受診するべきですか?」
いいえ。
最も重要な事柄が抜けていますので、コメントいたしますが、歯性上顎洞炎というものは、歯が原因という風に考えられがちですが、通常、根管治療が行われた経験がある歯のみが原因となると考えて良いと思います。
上山さんのご質問には書かれていませんが、過去に根管治療がなされていて、しかも感染している際に、治療により誤って上顎洞に感染が広がってしまう、という非常にまれな状況でのみ、発症すると考えて良いと思いますので、治療が行われていない場合は、まず歯性とは考えにくいですね。
治療が行われた経験がない場合は、その辺りの歯が生活歯かどうかを確認します。
レントゲンを診ることよりも、その検査が重要です。通常、この場合、歯が感染根管になっていたとしても、歯性上顎洞炎になる可能性は少ないです。
「症状が片側のみなので歯性を疑っていました。」
片側のみだから、ということは重要ではないと思います。
こんばんは
はじめまして
歯が原因で上顎洞炎を疑っていらっしゃるのですね。
「パノラマレントゲンでも、歯性上顎洞炎は確認できるのですね。」
「パノラマレントゲンを視てその様な指摘が無ければ、鼻性と考え耳鼻科を受診するべきですか?」
いいえ。
最も重要な事柄が抜けていますので、コメントいたしますが、歯性上顎洞炎というものは、歯が原因という風に考えられがちですが、通常、根管治療が行われた経験がある歯のみが原因となると考えて良いと思います。
上山さんのご質問には書かれていませんが、過去に根管治療がなされていて、しかも感染している際に、治療により誤って上顎洞に感染が広がってしまう、という非常にまれな状況でのみ、発症すると考えて良いと思いますので、治療が行われていない場合は、まず歯性とは考えにくいですね。
治療が行われた経験がない場合は、その辺りの歯が生活歯かどうかを確認します。
レントゲンを診ることよりも、その検査が重要です。通常、この場合、歯が感染根管になっていたとしても、歯性上顎洞炎になる可能性は少ないです。
「症状が片側のみなので歯性を疑っていました。」
片側のみだから、ということは重要ではないと思います。
相談者からの返信
相談者:
上山さん
返信日時:2011-11-02 00:38:30
はじめまして。
宮下先生、回答ありがとうございます。
>>通常、根管治療が行われた経験がある歯のみが原因となると考えて良いと思います
全く知りませんでした。
今問題となっている右上奥歯は、1度も虫歯治療をした事はありません。
歯性上顎洞炎は原因歯を叩いたり、歯茎を叩くと痛むと聴いて、自分でも試してみたのですが、衝撃による痛みはありませんでした。
>>片側のみだから、ということは重要ではないと思います
ネットでの情報収集を行ったため、変に知識をつけていたのですね。
まずは耳鼻科を受診してみることにします。
生活歯かどうかは解りませんが、歯石やプラークが付いているようでした。
・これら歯周病・歯槽膿漏が原因で上顎洞炎になる事は、ありえますか?
(歯茎も腫れているようです。歯に動揺はありません)
宮下先生、回答ありがとうございます。
>>通常、根管治療が行われた経験がある歯のみが原因となると考えて良いと思います
全く知りませんでした。
今問題となっている右上奥歯は、1度も虫歯治療をした事はありません。
歯性上顎洞炎は原因歯を叩いたり、歯茎を叩くと痛むと聴いて、自分でも試してみたのですが、衝撃による痛みはありませんでした。
>>片側のみだから、ということは重要ではないと思います
ネットでの情報収集を行ったため、変に知識をつけていたのですね。
まずは耳鼻科を受診してみることにします。
生活歯かどうかは解りませんが、歯石やプラークが付いているようでした。
・これら歯周病・歯槽膿漏が原因で上顎洞炎になる事は、ありえますか?
(歯茎も腫れているようです。歯に動揺はありません)
回答4
東京国際歯科六本木(港区六本木)の宮下です。
回答日時:2011-11-02 00:44:56
上山さん
こんばんは
お返事ありがとうございます。
つい歯科医はレントゲンを先に撮ってしまいますが、大抵の診断はレントゲンを診る前に、想像はつきます。
「衝撃による痛みはありませんでした」
感染根管の可能性が低いとしか言えませんが、歯科的には少し良い情報です。
「歯周病・歯槽膿漏が原因で上顎洞炎になる事は」
動揺もないようですので、確率的には、あまりないと思います。本当に根の先まで、歯周病が進行している場合でも、原理的にはなりにくいです。
ご参考にしてください。
こんばんは
お返事ありがとうございます。
つい歯科医はレントゲンを先に撮ってしまいますが、大抵の診断はレントゲンを診る前に、想像はつきます。
「衝撃による痛みはありませんでした」
感染根管の可能性が低いとしか言えませんが、歯科的には少し良い情報です。
「歯周病・歯槽膿漏が原因で上顎洞炎になる事は」
動揺もないようですので、確率的には、あまりないと思います。本当に根の先まで、歯周病が進行している場合でも、原理的にはなりにくいです。
ご参考にしてください。
相談者からの返信
相談者:
上山さん
返信日時:2011-11-02 23:35:09
回答5
歯科医師の松山です。
回答日時:2011-11-03 12:30:30
歯科用パノラマレントゲンは口腔内線源方式のものもありますが、現在稼動しているものはまずないはずで、ほとんどは断層方式(回転方式)のものです。
これはスリット撮影法と断層撮影法の応用したものですから、得られた像は焦点部を中心とした範囲になります。
これはスリット撮影法と断層撮影法の応用したものですから、得られた像は焦点部を中心とした範囲になります。
タイトル | パノラマレントゲンでの診断(抜歯、歯性上顎洞炎など)について |
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質問者 | 上山さん |
地域 | 東京都下 |
年齢 | 28歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 会社員(技術系) |
カテゴリ |
上顎洞炎(蓄膿症) その他(診断) レントゲン写真 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。