[写真あり] 上顎前突の矯正。５つの医院で抜歯本数、治療方針が違う
相談者：
まー子さん (26歳：女性)
投稿日時：2011-11-20 19:03:08
参考：過去のご相談
※歯列矯正予定、ブラケット離脱時に費用がかかる医院
上顎前突の歯列矯正の抜歯本数について教えてください。
上顎のみ2本の抜歯と上下4本抜歯で、どちらがより口元を引っ込められますでしょうか？
歯列は綺麗なのですが、上の前歯が出ていて口を自然に閉じられない、口元が出ているのが気になる為、歯列矯正を検討しています。
歯列矯正への一番の目的は下記の通りです。
・「口を自然に閉じられるようになりたい」
・「おとがいの梅干皺をなくしたい」
・「口元が出ている横顔を綺麗にしたい」
いま一番の候補にあげているＡ院では、
「上が出ているのだから、下も抜歯しては意味がない。
下を下げた分、上をもっと下げなければならなくなってしまいますからね。
検査の結果下顎が小さく後退気味なので、上顎のみ抜歯して治しましょう」
と言われ上顎2本抜歯での治療方針です。
しかしＢ院では、
「下顎が小さく、後ろにあるが、下の歯の角度が外を向いているため下も抜歯して内側に入れます。
上だけでもできますが、上下やった方がもっと口元が下がりますよ。
主訴は口元を下げたいのですよね？」
と言われ上下4本抜歯でも治療方針でした。
Ａ院の上が出ているのに、下も抜いたら意味がないという説明に納得はしたのですが、Ｂ院の４本の方がもっと口元が引っ込むという言葉に気持ちが揺らいでいます。
また、上下の本数が非対称になるのも心配です。（親知らずは上下とも抜歯済みです）
抜歯本数に拘りはなく、4本抜歯でも納得のいく治療で綺麗な横顔になりたいです。
セファロ診断では、上顎が平均より＋6出ていて、下顎は-9.8とのことです。
現在5つの医院にカウンセリングに行ったのですが、どの医院でも治療方針が違い分からなくなってしまいました。
A院（精密検査あり）
上顎左3番4番抜歯＝合計2抜歯
B院（精密検査あり）
上顎左右4番＋下顎左右4番抜歯＝合計4本抜歯
C院（精密検査あり）
上顎左右4番＋下顎左右5番抜歯＝合計4本抜歯
D院（精密検査なし）
非抜歯治療
E院（口内写真撮影のみ）
上顎左右4番抜歯＝合計2抜歯or上顎左右4番＋下顎左右4番抜歯＝合計4本抜歯どちらでもできます。
文章とこの写真だけでは判断が難しいかとは思いますが、口元を下げるにはどの方法が最良かアドバイスをお願い致します。
画像1
画像2
※歯列矯正予定、ブラケット離脱時に費用がかかる医院
上顎前突の歯列矯正の抜歯本数について教えてください。
上顎のみ2本の抜歯と上下4本抜歯で、どちらがより口元を引っ込められますでしょうか？
歯列は綺麗なのですが、上の前歯が出ていて口を自然に閉じられない、口元が出ているのが気になる為、歯列矯正を検討しています。
歯列矯正への一番の目的は下記の通りです。
・「口を自然に閉じられるようになりたい」
・「おとがいの梅干皺をなくしたい」
・「口元が出ている横顔を綺麗にしたい」
いま一番の候補にあげているＡ院では、
「上が出ているのだから、下も抜歯しては意味がない。
下を下げた分、上をもっと下げなければならなくなってしまいますからね。
検査の結果下顎が小さく後退気味なので、上顎のみ抜歯して治しましょう」
と言われ上顎2本抜歯での治療方針です。
しかしＢ院では、
「下顎が小さく、後ろにあるが、下の歯の角度が外を向いているため下も抜歯して内側に入れます。
上だけでもできますが、上下やった方がもっと口元が下がりますよ。
主訴は口元を下げたいのですよね？」
と言われ上下4本抜歯でも治療方針でした。
Ａ院の上が出ているのに、下も抜いたら意味がないという説明に納得はしたのですが、Ｂ院の４本の方がもっと口元が引っ込むという言葉に気持ちが揺らいでいます。
また、上下の本数が非対称になるのも心配です。（親知らずは上下とも抜歯済みです）
抜歯本数に拘りはなく、4本抜歯でも納得のいく治療で綺麗な横顔になりたいです。
セファロ診断では、上顎が平均より＋6出ていて、下顎は-9.8とのことです。
現在5つの医院にカウンセリングに行ったのですが、どの医院でも治療方針が違い分からなくなってしまいました。
A院（精密検査あり）
上顎左3番4番抜歯＝合計2抜歯
B院（精密検査あり）
上顎左右4番＋下顎左右4番抜歯＝合計4本抜歯
C院（精密検査あり）
上顎左右4番＋下顎左右5番抜歯＝合計4本抜歯
D院（精密検査なし）
非抜歯治療
E院（口内写真撮影のみ）
上顎左右4番抜歯＝合計2抜歯or上顎左右4番＋下顎左右4番抜歯＝合計4本抜歯どちらでもできます。
文章とこの写真だけでは判断が難しいかとは思いますが、口元を下げるにはどの方法が最良かアドバイスをお願い致します。
画像1
画像2
[過去のご相談]
回答1
仙台東口矯正歯科(仙台市宮城野区)の堀内です。
回答日時：2011-11-20 22:10:37
5件も矯正相談に行ったんですね。
おつかれさまです。
でもちょっと混乱しているようですね。
実際に診ていませんし、レントゲン分析結果などもありませんから、どの医院の治療方法や抜歯部位が最適であるかはわかりません。
ただし、どの医院に治療依頼するべきかを判断するヒントはご説明できると思います。
矯正診断では、骨格形態や軟組織形態を３次元的に形態分析し、さらに、機能的な問題と歯並び（模型分析）を総合的に判断して、治療のゴールを決めます。
つまり、まず確認するべきは、「抜歯や非抜歯という選択」や、「抜歯ならどの歯を抜歯するべきかという選択」ではなく、「どのような治療ゴール」を担当医に薦められたかという点です。
治療ゴールの基本は、画像１のように、側方から見た場合に、「前歯の位置や角度」を側面セファロレントゲン上のどの位置に設定するかです。
「前歯の位置や角度」が、主訴としてあげられていた 「オトガイの緊張、口元の前突感などの審美性」や、「発音、咀嚼、口唇閉鎖などの機能面」の改善に大きな影響をあたえるからです。
受診した５つの医院の説明では、「現在の状態と問題点」についての説明があったと思います。
その分析結果を踏まえて、治療後には、「前歯の位置や角度」をどのような治療ゴールに設定して、どのような状態に改善することが望ましいと説明されたのでしょうか？
その点が、矯正歯科医院を選択する際の重要なポイントになります。
実際の矯正診断では、治療ゴールが決まった後に、設定した治療ゴールを達成するための、具体的な治療メカニクスや抜歯部位を決めていく手順になります。
さらに言えば、前歯を後退させる治療ゴールの場合、歯列後方に充分なスペースが存在すれば、非抜歯という治療選択肢もあります。
後方にスペースがあり、充分な遠心移動が期待できる場合には、「小臼歯抜歯」、「非抜歯遠心移動」のどちら治療方法でも、「治療ゴールとして設定した前歯の位置や角度」を充分に達成可能な場合も少なくありません。
繰りかえしになりますが、現在、あなたに「どのような問題点」が存在して、「どのような治療ゴール（治療目標）」を設定するのかという観点から、受診した５つの医院の説明を思い出してください。
その上で、設定した治療ゴールを「側面セファロレントゲントレース上での図示」はもちろんのこと、さらに、「セットアップモデル」などで具体的に示してくれる矯正歯科医院であれば理想的だと思います。
セットアップモデルとは、模型上で歯をばらばらに分割して、治療ゴールに従って配列することにより、歯の移動量が現実的かを判断するための模型です。また、治療後の上下顎歯列のかみ合わせも確認できます。
セットアップモデルを参考にすれば、どのような抜歯部位がもっとも合理的であるかという判断や、どのようなメカニクスが必要であるのかを、精密に予測することが可能となります。
セットアップモデルのような手間を惜しまず、具体的でわかりやすい説明をおこなう矯正歯科医院では、治療開始後も、手間を惜しまず、質の高い治療が受けられることを期待できると思います。
ご参考にしてください。
P.S. なお、精密検査を行っていない場合には、上記のような詳しい説明を求めることは不可能です。
また、犬歯は非常に重要な歯なので、重度の虫歯に罹患しているというような特殊な事情がなければ、一般的には抜歯を避けます。
そのような観点からは、Ａ医院での治療は避けたほうが無難かもしれません。
おつかれさまです。
でもちょっと混乱しているようですね。
実際に診ていませんし、レントゲン分析結果などもありませんから、どの医院の治療方法や抜歯部位が最適であるかはわかりません。
ただし、どの医院に治療依頼するべきかを判断するヒントはご説明できると思います。
矯正診断では、骨格形態や軟組織形態を３次元的に形態分析し、さらに、機能的な問題と歯並び（模型分析）を総合的に判断して、治療のゴールを決めます。
つまり、まず確認するべきは、「抜歯や非抜歯という選択」や、「抜歯ならどの歯を抜歯するべきかという選択」ではなく、「どのような治療ゴール」を担当医に薦められたかという点です。
治療ゴールの基本は、画像１のように、側方から見た場合に、「前歯の位置や角度」を側面セファロレントゲン上のどの位置に設定するかです。
「前歯の位置や角度」が、主訴としてあげられていた 「オトガイの緊張、口元の前突感などの審美性」や、「発音、咀嚼、口唇閉鎖などの機能面」の改善に大きな影響をあたえるからです。
受診した５つの医院の説明では、「現在の状態と問題点」についての説明があったと思います。
その分析結果を踏まえて、治療後には、「前歯の位置や角度」をどのような治療ゴールに設定して、どのような状態に改善することが望ましいと説明されたのでしょうか？
その点が、矯正歯科医院を選択する際の重要なポイントになります。
実際の矯正診断では、治療ゴールが決まった後に、設定した治療ゴールを達成するための、具体的な治療メカニクスや抜歯部位を決めていく手順になります。
さらに言えば、前歯を後退させる治療ゴールの場合、歯列後方に充分なスペースが存在すれば、非抜歯という治療選択肢もあります。
後方にスペースがあり、充分な遠心移動が期待できる場合には、「小臼歯抜歯」、「非抜歯遠心移動」のどちら治療方法でも、「治療ゴールとして設定した前歯の位置や角度」を充分に達成可能な場合も少なくありません。
繰りかえしになりますが、現在、あなたに「どのような問題点」が存在して、「どのような治療ゴール（治療目標）」を設定するのかという観点から、受診した５つの医院の説明を思い出してください。
その上で、設定した治療ゴールを「側面セファロレントゲントレース上での図示」はもちろんのこと、さらに、「セットアップモデル」などで具体的に示してくれる矯正歯科医院であれば理想的だと思います。
セットアップモデルとは、模型上で歯をばらばらに分割して、治療ゴールに従って配列することにより、歯の移動量が現実的かを判断するための模型です。また、治療後の上下顎歯列のかみ合わせも確認できます。
セットアップモデルを参考にすれば、どのような抜歯部位がもっとも合理的であるかという判断や、どのようなメカニクスが必要であるのかを、精密に予測することが可能となります。
セットアップモデルのような手間を惜しまず、具体的でわかりやすい説明をおこなう矯正歯科医院では、治療開始後も、手間を惜しまず、質の高い治療が受けられることを期待できると思います。
ご参考にしてください。
P.S. なお、精密検査を行っていない場合には、上記のような詳しい説明を求めることは不可能です。
また、犬歯は非常に重要な歯なので、重度の虫歯に罹患しているというような特殊な事情がなければ、一般的には抜歯を避けます。
そのような観点からは、Ａ医院での治療は避けたほうが無難かもしれません。
回答2
オレフィス矯正歯科(名古屋市中区)の戸苅です。
回答日時：2011-11-21 00:52:33
堀内先生のこの意見に賛成です。
「つまり、まず確認するべきは、「抜歯や非抜歯という選択」や、「抜歯ならどの歯を抜歯するべきかという選択」ではなく、「どのような治療ゴールを設定するか」という点になります。」
「つまり、まず確認するべきは、「抜歯や非抜歯という選択」や、「抜歯ならどの歯を抜歯するべきかという選択」ではなく、「どのような治療ゴールを設定するか」という点になります。」
相談者からの返信相談者：
まー子さん
返信日時：2011-11-21 01:20:56
回答3
回答日時：2011-11-21 07:44:23
堀内先生のお答えをふまえた上で、むしろこの場合には、予測模型よりも、セファロによる予測が参考になると思います。
原則的には、下顎前歯を後退（下顎も抜歯）したほうが、上顎前歯の後退量を多くとれることになります。
ただ、上下の骨格的不調和が大きい場合や、口唇閉鎖、口唇部の審美的な問題がないようでしたら、下顎非抜歯、上顎のみの抜歯で行うことになるだろうと思います。
A医院の案では、今の下顎前歯に合わせる程度しか上顎前歯を後退できないため、お示しの予測になったのかもしれません。
原則的には、下顎前歯を後退（下顎も抜歯）したほうが、上顎前歯の後退量を多くとれることになります。
ただ、上下の骨格的不調和が大きい場合や、口唇閉鎖、口唇部の審美的な問題がないようでしたら、下顎非抜歯、上顎のみの抜歯で行うことになるだろうと思います。
A医院の案では、今の下顎前歯に合わせる程度しか上顎前歯を後退できないため、お示しの予測になったのかもしれません。
相談者からの返信相談者：
まー子さん
返信日時：2011-11-22 21:51:43
回答4仙台東口矯正歯科(仙台市宮城野区)の堀内です。
回答日時：2011-11-23 02:03:50
解決になっていましたが、補足でコメントします。
再相談に行かれる際には、以前に提案された治療ゴールが、A医院担当医にとって、「理想の治療ゴール」であったかを質問してみる価値があると思います。
一般的に、出っ歯（上顎前突）の状態で、上下小臼歯抜歯（計４本）を行った場合、下顎抜歯スペースを閉鎖後、下顎後方歯があまり前方移動せず、下顎前方歯が理想の位置よりも過剰に後方移動するという望ましくない結果に終わるリスクがあります。
つまり、下顎前歯が下がりすぎてしまうということです。
このような場合には、上顎前歯も理想の位置より更に後方移動することになったり、相対的に出っ歯のまま治療が終了し、上下顎前歯の接触が得られないという治療結果となります。
そのような観点からは、上顎小臼歯抜歯（計２本）という選択肢は、横顔の改善としては、理想的な結果とはならないかもしれないかもしれませんが、合格点の治療結果を目指した無難な治療ゴールとしてお奨めされたという可能性もあります。
ご参考にしてください。
再相談に行かれる際には、以前に提案された治療ゴールが、A医院担当医にとって、「理想の治療ゴール」であったかを質問してみる価値があると思います。
一般的に、出っ歯（上顎前突）の状態で、上下小臼歯抜歯（計４本）を行った場合、下顎抜歯スペースを閉鎖後、下顎後方歯があまり前方移動せず、下顎前方歯が理想の位置よりも過剰に後方移動するという望ましくない結果に終わるリスクがあります。
つまり、下顎前歯が下がりすぎてしまうということです。
このような場合には、上顎前歯も理想の位置より更に後方移動することになったり、相対的に出っ歯のまま治療が終了し、上下顎前歯の接触が得られないという治療結果となります。
そのような観点からは、上顎小臼歯抜歯（計２本）という選択肢は、横顔の改善としては、理想的な結果とはならないかもしれないかもしれませんが、合格点の治療結果を目指した無難な治療ゴールとしてお奨めされたという可能性もあります。
ご参考にしてください。
| タイトル | [写真あり] 上顎前突の矯正。５つの医院で抜歯本数、治療方針が違う |
|---|---|
| 質問者 | まー子さん |
| 地域 | 非公開 |
| 年齢 | 26歳 |
| 性別 | 女性 |
| 職業 | 非公開 |
| カテゴリ |
矯正で抜いた・抜く予定 歯列矯正の治療法 矯正関連 その他(写真あり) 上顎前突(出っ歯) |
| 回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。
