長引く根管治療。激痛でも蓋を取らず投薬で耐える治療方法もある?

相談者: zoozooさん (44歳:男性)
投稿日時:2011-12-25 15:38:33
はじめまして
よろしくお願いします。

今年の8月に左6番の抜髄をしました。
3根管のうち1本に炎症があり治療中です。

歯の薬が合わないのか、治療中も治療後も激痛になり、抗生物質ばかり飲んでいます。
連休前にも治療に行き、診察台の上から激痛でしたので、痛いことを訴えましたが、痛みどめと抗生物質飲んでと言われ帰されました。

次の日、耐えられず診療している別の病院で診てもらい、歯の中の薬を取ってもらったら激痛は治まりました。
でも、熱いものがジーンと痛いので、相変わらずの炎症はあるように思います。

かかりつけ歯科は、歯を残すように治療をしてくれるということでした。
ただ、激痛で治療法があわなっかたんですが。
先生は、歯根の外にも炎症が広がっていると言っていました。

後から行った歯科は、歯の中に痛みを出すような病巣が見つからないと言います。
何回か治療しても痛いなら抜歯と言っていました。
ここは、歯内療法学会と書いてありました。


そこで質問ですが、治療が長いので、どのあたりで抜歯を決めてもいいのでしょうか?
治るという先生と治らないという先生がいると悩んでしまいます。
正直、歯が痛いのは、集中力もかけるし困っています。

また、歯が急性症状を起こして激痛になっていても、セメントの蓋は取らずに抗生物質と痛みどめをのんで様子を見るという治療法もあるんですか?

自分が耐えられないだけなんでしょうか?

長い文章になってしまいましたが、来年には治して元気に仕事がしたくて先生方にお尋ねしました。
よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2011-12-25 17:07:12
>歯が急性症状を起こして激痛になっていても、セメントの蓋は取らずに抗生物質と痛みどめをのんで様子を見るという治療法もあるんですか?

急性症状がある場合ある程度の期間(2〜4日間ほど)抗生剤を服用していただくことはある程度の頻度で経験しています。

ただ
>抗生物質ばかり飲んでいます
というのは少し気になります。
何か別の原因があるように思います。

一度根の治療の得意な先生を受診してもいいかもしれません。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2011-12-25 17:51:39
zoozoo さん、今日は


>そこで質問ですが、治療が長いので、どのあたりで抜歯を決めてもいいのでしょうか?

ご自身の苦痛の程度で、主観的に決められてよいと思います。


>治るという先生と治らないという先生がいると悩んでしまいます。

苦痛が許容できる程度なら、治るという先生の意見を信じて、しばらく治療を続けられるのも一つの選択肢です。


>歯が急性症状を起こして激痛になっていても、セメントの蓋は取らずに抗生物質と痛みどめをのんで様子を見るという治療法もあるんですか?

私はどんなことがあってもセメントの蓋を取ることはしません。
(治療の時はラバーダムをした上で、はずしますが)
蓋をはずしたままにしておくという考え方の先生もみえますが、私は理論的に考えれば、おかしな治療法だと思います。

抗生剤や鎮痛剤は急性の痛みがある時は使用します。
但し抗生剤については、長期に投与することはさけたほうが良いと思います。


>自分が耐えられないだけなんでしょうか?

痛みに対する反応は個人差があるので、zoozooさんのせいではありません。
痛ければ痛み止めを服用するほうが良いと思います。
私の場合、痛み止めは抗生剤と違い、長期に投与することもあります。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: zoozooさん
返信日時:2011-12-25 19:13:45
柴田先生、小牧先生お休みのところ本当にありがとうございました。

治るといってくれた先生の治療方法に少し疑問がわいてきました。
最近まで、3週間くらい除痛の為、根管開放をしていて、小牧先生のように、ポリシーがあってセメントで蓋をするといった感じでもなさそうなので。
除痛優先だったのだろうと思いますが。

抗生物質もそんなに飲むものではないのですね。
痛み出したらのんでねと毎週出されていたので飲んでいました。

柴田先生、痛む原因はほかにどんなものが考えられますか?
見ていないので想像だけでいいです。

抜髄した8月から11月ころまでは、残髄があると言われていましたが、突然の急性症状でほかの根管まで炎症が広がって、最近ようやく元から炎症があった根の痛みに戻りました。

すいません、よろしくお願いします。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2011-12-25 20:55:58
根管開放をしていて、小牧先生のように、ポリシーがあってセメントで蓋をするといった感じでもなさそうなので。除痛優先だったのだろうと思いますが。

根管治療の成功という点では開放しない方が有利に働く可能性があります。
それとは別に、急性症状を改善させる(除痛優先)という点では開放した方が有利に働く場合があります。

両者とも理論的におかしくありません。


>自分が耐えられないだけなんでしょうか?

確実に除痛できるのであれば開放しない方がよいとは思いますが、私の経験では根管治療をして抗生剤と鎮痛剤を処方しても腫脹、疼痛がとれない場合はそれほど珍しいことではありません。

私は(治療成績が良くなるかもしれないといった程度の理由で)患者さんに痛みを我慢させることは好きではないので、そういう場合は開放することが多いです。

回答 回答4
  • 回答者
誠安・瑞石牙医診所(台湾)の王です。
回答日時:2011-12-25 22:14:26
こんばんは。

海外からのコメントになりますが、参考になれれば幸いと思います。

>今年の8月に左6番の抜髄をしました。
>3根管のうち1本に炎症があり治療中です。
>治療中も治療後も激痛になり
>診察台の上から激痛でしたので
>歯の中の薬を取ってもらったら激痛は治まりました。
>熱いものがジーンと痛いので、相変わらずの炎症はあるように思います。

記述された内容を拝見させていただき、幾つかの可能性が思い浮かびましたが、実際に診たわけでもありませんし、資料もないので、憶測的で一般的な事しか述べられないことはご理解下さいね。

今回治療を受けられておられる左6番が上顎の歯なのか、下顎の歯を指しておられるのかお書きになられていないのですが、いずれにしても、第一大臼歯(6番)の歯髄腔は、解剖学にとても複雑な形態を有する歯で、主神経(根管)の数も多く、それ以外の副根管も数多く存在しています。


ですから、記述された内容を読む限りでまず思い浮かべるのが、


1 残存神経(専門的に言い換えますと、歯髄組織の残存)の可能性
なのですが、これに関しては処置を行われた先生にしか分からないことですので、断定的には申し上げられません。

ただ、残存神経(残髄)が存在している歯は、熱いものに対して反応することがあると認められています。
また、それが惹起して術後のお痛みや慢性疼痛へと移行することも臨床的に認められています。

仰っていた治療中の激痛が、単純に残髄除去によって発していたどうかはこちらでは分かりかねますが、可能性としてはあるのだと知っておかれて下さい。


2 個人的に根管治療はとても繊細さを要する治療だと考えております。
確かにどんなに細心を払っても術後の急性化を完全にゼロに防ぐことは出来ませんし、根管治療を専門にしている私も、一生懸命治療したらさらに痛みが増し、心が萎えてしまう経験を一度となくして参りました。

ただ、こうした術後の急性化(専門的に:フレアアップ)は3〜6%の確率で出現するとされ、現在では、臨床症状によってある程度予測出来るようになっています。

不可逆性の歯髄炎でも、状態によっては感染根管に近いものがあり、既に根元の根尖に炎症が波及しているような場合は、感染根管で病巣がある歯と同じように術後の痛みが出る危険性が高いとされています。

こういった状態にある歯の根管治療は、通常よりも更に繊細さが必要だと感じます。

例えば、こういった状態にある歯を一気に根管の根元(根尖)まで清掃を急いでやりますと、根尖部から汚物や細菌の押し出しをすることがあり、また、過度に根尖付近を拡大清掃しますと、根元の知覚神経が刺激されて末梢神経の過敏化が起こります。

その他に、使用薬剤の刺激でそうなることも認められています。


ですから、今回治療を受けられておられる歯の状態がどういったものだったのか、治療過程でどういった処置を施されていたのかで、それが起因となっているかが多少分かるはずだと思いますが、この点についても、こちらでは分かりかねません。

単独な原因なのか、1+2の複合的な原因で、慢性的なお痛みが続いておられるのかは分かりません。


3 ストレスと睡眠不足はお痛みを助長することがあります。

お痛みが長く続かれてお困りだとお察し致しますが、睡眠は十分お取りになられていますでしょうか?

原因となる病的異常が認められないのに、心理的に、あるいは社会的ストレスで根管治療を受けている歯に難治性のお痛みが生じる方がおられます。


また、以上のこととは別ですが、
歯科治療が引き金になって起こるお痛みで、原因に中枢神経が関与しているものもあります。
非定型歯痛(Atypical odontalgia)と言われているものですが、この場合は歯科のみではなく、内科などと連携をとって対応することが必要になります。


4 他院から現在勤務している総合病院に、根管治療を依頼された歯の6割近くが、術中や術後のお痛みを主訴としているものなのですが、通常の診査に加えて、マイクロスコープなどで根管内を診査しますと、

破折
穿孔
根管の見逃し

などが痛みの原因と分かることがあり、その原因に対応した処置を取りながら治療に当たっております。

診査や診断に必ずマイクロスコープがなければいけないと申しているのではなく、お痛みの「原因を把握すること」が全ての治療の要だとお分かりいただきたいのです。


5 抗原物質、一般的に言い換えますと、残髄や細菌などの感染物質を根管内から除去しきれていない、または汚染されている状態が続いている、若しくは治療時に再汚染されたのか。

12345と大ざっぱに一般的なことを述べてきましたが、根管治療に伴う術中、術後のお痛みの原因はいろいろ考えられるということです。

まずは、的確な原因究明と把握が肝要なのではないかと、個人的にはそう感じます。


>後から行った歯科は、歯の中に痛みを出すような病巣が見つからないと言い、何回か治療しても痛いなら抜歯と言っていました。
治療が長いので、どのあたりで抜歯を決めてもいいのでしょうか?


現時点では「何回治療すれば抜歯と決めるか」という問題よりも、

「痛みの原因、起因は何なのか」
「歯に致命的な損傷はないか」

と言った診断を明確にすることが先決だと思います。

原因によっては、1000回治療しても手の施しようがないものもありますから、そういった場合は次のステップへ前向きに考量なされたほうが実質的だと思います。
(例えば、予後が悪るいひどい歯根破折や修復不可能な大きな穿孔のような症例は、抜歯が適切になります。)

>治るという先生と治らないという先生がいると悩んでしまいます。

個人的には、長期の慢性疼痛が出ておられるため、一筋縄では解決出来ない根管になっておられると感じます。

一度大学病院などの根管治療科、歯内治療科でご相談されてみては如何でしょうか。

こういった科は根管治療に対する専門能力がより高いので、何か治療の方向性的なものを見つけることが出来るのかもしれません。


>また、歯が急性症状を起こして激痛になっていても、セメントの蓋は取らずに抗生物質と痛みどめをのんで様子を見るという治療法もあるんですか?

個人的に、こういった方法には反対という見解を持っておりますが、稀に厳密な管理下で行うこともあります。
本当にごくごく稀で、完全管理下でのみ施します。(病院内でラバーダム装着下でのみ)


>自分が耐えられないだけなんでしょうか?

陣痛のように、歯の痛みは耐え難い痛みの代表に挙げられているのですから、そうではありませんよ。

ご自分を責めないで下さいね。

よく今日まで、何か月も根気よく、治療にご協力してきていただけたものだと、一歯科医師として感心しているのですよ。

大変かと思いますが、お痛みの問題が一日でも早く解決出来るよう心よりお祈り致します。


お大事になされて下さい。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2011-12-26 01:17:18
zoozooさん
おはようございます。

文面から、抜髄の際に一生懸命治療をやり過ぎている可能性もあります。
6番ですので、確かに治療は難しいし、時間がかかります。
治療を頻繁に受けすぎると、痛みは強くなりがちです。
ご心配だとは思いますが、間を開けつつ受診された方が良いかもしれませんね。

虫歯が深い部分があって「歯肉」に原因がある場合も結構あります。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: zoozooさん
返信日時:2011-12-26 20:57:35
森川先生、王先生、宮下先生本当にありがとうございました。

左上6番の歯です。
今は、熱いものを飲んだりした後、30分ほどジーンとかヒリヒリします。あと、身体が疲れてくると痛くなってきます。

年明けに大学病院に行こうと思います。

本当にありがとうがとうございました。



タイトル 長引く根管治療。激痛でも蓋を取らず投薬で耐える治療方法もある?
質問者 zoozooさん
地域 非公開
年齢 44歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯治療中の痛み
神経の無い(神経を取った)歯の痛み
根管治療の治療法
根管治療の治療期間
根管治療中の痛み
根管治療に関するトラブル
根管開放(J-OPEN)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

歯磨きをしても虫歯になる原因 デンタルフロスは効果無し? 歯ブラシとデンタルフロスどっちが先? 歯科衛生士が就職前に絶対に知っておきたい

Total total   今日 今日   昨日 昨日  
現在 人が閲覧中