[写真あり] 2歳児、下A歯髄が赤く見えて孔が開き、歯がU字状に(ドイツ)

相談者: かようともこさん (34歳:女性)
投稿日時:2012-01-31 00:08:54
現在ドイツで暮しています。

2歳5ヶ月の息子の下の前歯Aに、1歳8ヶ月頃から赤い線が見え始め、その後歯髄部分が少し赤く見え出しました。
本人は痛がる様子はないのですが、気になるので現地の歯科医に見せたところ、

「歯髄の部分が腫れていて、エナメル質が薄くなっている」
「特に問題はないが、痛がるようなら抜歯しましょう」

と言われました。

2歳で抜歯をしてしまうと、その後永久歯が生えるまで数年ありますし、出来ることなら残してあげたいと思っています。

ですが、月日が経つにしたがって、赤く見える部分が広くなり、ついには孔が開いてしまいました。
孔も小さかったのが、どんどん大きくなり、歯はU字に残っている状態となってしまっています。

孔も開いてきてしまっているので、再度歯科を訪れたのですが、

「何も出来ない」
「痛くなれば抜歯しましょう」

としか言ってもらえませんでした。
また歯根部分が変色してしまっていることもあるので、消毒などの処置もしてもらいたいと思っていましたが、何もしてもらえていない状態です。

そこで、他の小児歯科も訪ねましたが、このような症例は経験がないということで、大学病院を紹介されました。

先日、大学病院の先生に見ていただきましたが、破骨細胞によるものだとは思われるが、原因は不明。
同じくこのような症例は経験がないとのことでした。
そしてこの破骨細胞が、他の歯や永久歯に影響を及ぼしてしまってからでは遅いので、なるべく早めに抜歯を勧められました。

つまりこちらでの処置は抜歯のみなのですが、これが現在の息子の歯の状況からして最善策なのかをお聞きしたいです。

他に治療が可能であったり、歯を残すことが出来るのであれば、日本に一時帰国した際に治療したいのですが、それも数ヶ月後になってしまいそうです。

どうか良いアドバイスを宜しくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2012-01-31 00:20:25
実際に見せていただいたわけではありませんので、まったく違っている可能性がありますが、歯根の内部吸収が起こると書かれているような状況になる場合はあります。

その場合、レントゲンでは歯が内部から吸収されているのは容易にわかりますが、それ以外には骨にも後続永久歯にも異変はありませんし、痛みもあまりありません。

もしそういった状況であれば、その吸収を止めることはできませんが、他の歯に影響を及ぼすことも(私の経験では)ありませんし、自然に脱落するまでは放置することは可能です。

ただ繰り返しになりますが、見せていただいているわけではありませんので、私の考えている状況とはまったく異なることも有り得ますし、数ヵ月後でないと帰国できないのであれば、現地で抜歯というのが妥当な選択かと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: かようともこさん
返信日時:2012-01-31 01:58:33
森川先生、早速のお返事ありがとうございます。

もし内部吸収であった場合、レントゲンでの確認後の処置としてはどのようなことをするのでしょうか?
破骨細胞が他の歯に影響を与える事例は、これまでにはありませんか?

また内部吸収以外であれば、何が考えられますか?

またこのような症状を呈することは、日本でもとても稀なケースということでしょうか。
こちらでは大学病院でも経験がないほど珍しいようなので、何がいい方法なのかと困ってしまいます。

日本人の歯科医師であれば、この内部吸収の治療、処置の仕方は把握しているものですか?
経験がないと難しいのでしょうか?
もし可能であれば、フランクフルトやデュッセルドルフなどには、日本歯科医もいるようなので、そこを訪れるべきなのか迷うところです。

写真を添付したいのですが、どれも1Mを越えてしまい添付できません。
明日にもう一度送らせていただいてもよろしいですか?

それでは、ご返答のほど宜しくお願いいたします。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: かようともこさん
返信日時:2012-01-31 17:17:00
たびたび申し訳ありません。
今朝になって、この前歯歯茎部分に白っぽい腫れが見られます。
膿なのでしょうか。
このようなものは初めてなのですが、どういう状態なのでしょう?

また写真を添付しましたので、ご確認いただけたらと思います。

どうぞ宜しくお願いいたします。

画像1画像1 画像2画像2
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2012-01-31 18:00:10
お写真を見るまでいまいちイメージがわかなかったのですが、何らかの原因で歯に穴が開き、そこから感染してしまったようですね。

白い腫れはおそらく根の先に膿がたまっている状態と考えられます。
もし膿がたまっている状態であれば、根管治療で改善すると思われます(抜歯しないのであれば、ですが)。


>またこのような症状を呈することは、日本でもとても稀なケースということでしょうか。

私もこのような症例は今まで見たことがありません。

おそらく現地の日本人歯科医を受診されてもあまり状況は変わらないかと思います。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2012-02-01 00:34:39
堀先生も同意されてますが、白い腫れはかようさんが書かれているように膿のように見えますね。

内部吸収は交換間近の第一乳臼歯でよくみられますが、この年齢の下顎乳前歯ではめずらしいでしょうね。
私も経験がありません。

しかもフィステルを形成しているようですから根の吸収はそれほど進んでいないのかもしれません。

治療できるかどうかですが、欧米では乳幼児の根管治療は基本的にしないようですので、治療を依頼しても無理だと思います。
また日本人歯科医師であっても(乳幼児を治療する教育を行っている大学出身の)小児歯科医でないと難しいかもしれません。

というわけで、現実的にはやはり担当医が言うように抜歯という選択肢が妥当だと思います。

あと、破骨細胞というのはどこで聞かれたのでしょうか?
私は破歯細胞と習ったのですが、ドイツでは同じ名称なんでしょうかね?

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: かようともこさん
返信日時:2012-02-02 17:07:40
堀先生、適切なご意見ありがとうございます。

やはり感染して膿がたまっている状態なんですか。

それに日本でも稀な症例と言うことでは、こちらでジタバタしても仕方がないことになりますね。

森川先生のご意見にもありますが、低年齢での根管治療は難しいということですので、今出来ることは「抜歯」ということになりそうです。

乳歯ですと、比較的簡単に抜くことは可能ですか?
また2歳くらいの子に対しての抜歯は、どのようにされるのですか?

抜いた後に気をつけなければいけないこと、例えば歯並びへの影響などについて教えてください。

どうぞ宜しくお願いします。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: かようともこさん
返信日時:2012-02-02 17:21:49
森川先生

お返事ありがとうございます。

出来れば抜歯をせずに、残しておいてあげたいと思っていたのですが、難しいということが分かりました。

帰国が2ヵ月後くらいに可能になりそうなのですが、感染を起していることもあるので、2ヵ月待って日本で処理するよりも、こちらで抜歯する方がベターということでしょうか?

あと、「破骨細胞」のことですが、これは私が幾つか調べた中で出てきた用語で、医師達は「単球系の細胞」と話していました。
このような細胞のことを「破歯細胞」と言うのですね。
紛らわしい表現をしてしまい、申し訳ありませんでした。

ご返答宜しくお願いします。
回答 回答4
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2012-02-02 17:47:46
写真のようなことがあるのですね。

これは歯髄表面からの内部吸収だと思うのですが、外部吸収というのもあります。

破骨細胞(osteoclast)が、歯に働いたときは
破歯細胞(odonntoclast)

と名前が変わると思っていただいてよいでしょう。
ですから破歯細胞は特別なものではないはずです。

というのは、破骨細胞は骨なら常に存在するものですから。


>破骨細胞が他の歯に影響を与える事例は、これまでにはありませんか?

まずないと、言えると思います。
歯根の吸収次第なのですが、根管治療が出来ないというわけではありませんが、欧米では抜歯に傾き勝ちと感じています。


内部吸収は原因がわかっていません。
外傷歯に多いのかもしれません。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: かようともこさん
返信日時:2012-02-07 00:22:54
松山先生、ご回答ありがとうございます。

破歯細胞と名称が変わるのですね。
でも、日本では乳歯の生え変わりの時期に見られる「内部吸収」や「外部吸収」が、ここドイツでは理解に苦しまれるのでしょう?
すべて経験がないとして、片付けられてしまうので、とても悔やまれます。

そして、先日歯茎に見られた膿は、昨日には元に戻っていました。
しかし、これは炎症の元を治療しないかぎり、腫れては消えの繰り返しをしてしまいますか?

この歯茎の膿が見られたことが、私の中で「抜歯」を選択する鍵というか、背中を押すキッカケとなったのですが。

他の歯に影響がないようならば(再度膿が見られなければ)、早ければ2ヵ月後に一時帰国できそうなので、そこで治療か抜歯を考えても遅くはないでしょうか?

ご返答宜しくお願いします。
回答 回答5
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2012-02-07 09:08:04
問題の歯は癒合歯の可能性が高いと、写真から想像できます。
癒合部は溝が深い可能性があり、知らぬ間に虫歯になり、何らかの悪さをしたとも考えられます。

癒合歯の場合は歯根(根管)がわかれていたり、分岐していたりとそれぞれ違う状況のようです。
年齢のこともあり、たとえ一時でも根管治療的なことは難しいかもしれません。

癒合歯の場合、後続永久歯先天性欠如が起こりやすいことが知られていますが、今の段階ではなすすべがありません。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: かようともこさん
返信日時:2012-02-09 07:49:07
松山先生、ご回答ありがとうございました。

先日、再度大学病院へ出向き、治療へ向けての話し合いを行ってきました。
そこでレントゲンを撮ったところ、問題の歯の根の部分に炎症が見られたので、早いうちに抜歯した方がいいだろうということになりました。

そして2歳と小さいので、局所麻酔では暴れて危険ということから、全身麻酔薬を使うことになりそうです。


・医師は安心だと言っていましたが、日本ではこういう状況ではどうされますか?

・また抜歯をした後、永久歯への歯並びに影響してしまうため、どのようなケアをした方がよろしいでしょうか?


たびたびの質問で申し訳ありませんが、宜しくお願いします。
回答 回答6
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2012-02-09 09:03:15
>日本ではこういう

わかりませんので、他の先生の回答を期待します。


>どのようなケア

現段階では見守るしかないと思います。

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2012-02-09 09:58:02
>・医師は安心だと言っていましたが、日本ではこういう状況ではどうされますか?

こういう症例自体がまれなので何とも言えませんが、治療に協力が得られそうにない低年齢児の抜歯が必要になった場合、ということであれば、

(1)ネットなどで体を抑制して局所麻酔で行う
(2)全身麻酔

のどちらかになると思います。

(1)については術者や介助スタッフにそれ相応のスキルが要求されることはもちろんですが、それでも事故(抜歯した歯を暴れた拍子に飲み込むなど)のリスクは伴います。

(2)は処置そのもののリスクは軽減できますが、全身麻酔によるリスク(おそらく説明は受けていると思います)がないとは言えません。

どちらを選ぶかは術者によって変わってくると思います。
私であれば(1)を第一選択にして、自分では無理そうと判断した時は大学病院に(2)をお願いします。


>・また抜歯をした後、永久歯への歯並びに影響してしまうため、どのようなケアをした方がよろしいでしょうか?

早期に乳歯を抜歯した場合にそのスペースを確保しておく保隙(ほげき)装置というものがあるにはあるのですが、年齢を考えると装置を使ってくれなかったり、成長に合わせて頻繁に調整や再製作が必要になるためあまり現実的ではありません。

顎がしっかりと成長するように必要な生活習慣を心がけることが大切かと思います。具体的には、

・規則正しい食生活を心がける
・かみごたえのある食べ物をたくさん噛んで食べる
・食事の際には足をブラブラにせず床や台に足の裏がしっかりとつくようにする
・正しい姿勢で食事をする
指しゃぶりや頬杖を突くなどの癖つけない
むし歯を作らない

などでしょうか。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: かようともこさん
返信日時:2012-02-10 17:15:29
先生方、分かりやすい説明やアドバイスをいただき、本当にありがとうございました。

海外での医者にかかるのは、何かと不便が多く、日本で診察してもらえたらと思うことが多々あります。

そんな中、このサイトに出会えて、不安を解消できたことにとても感謝します。

ありがとうございました。



タイトル [写真あり] 2歳児、下A歯髄が赤く見えて孔が開き、歯がU字状に(ドイツ)
質問者 かようともこさん
地域 非公開
年齢 34歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯の形の異常
歯の異常・トラブルその他
小児歯科治療
その他(写真あり)
ドイツ
歯の生え方、生える位置(乳歯・永久歯)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

歯磨きをしても虫歯になる原因 デンタルフロスは効果無し? 歯ブラシとデンタルフロスどっちが先? 歯科衛生士が就職前に絶対に知っておきたい