対合歯がハイブリッドブリッジの場合、インプラント上部構造の材料は?

相談者: arkwj1999さん (45歳:女性)
投稿日時:2012-03-25 11:01:57
こんにちは

インプラント上部構造の素材について質問です。

左下奥歯の6、7番をインプラントにする予定で現在治療中です。
左上奥歯5,6、7番をハイブリッドセラミックブリッジにしているのですが、このように反対の咬合部分が自歯でない場合、下側のインプラントの上部はどの素材が、ベストでしょうか。

希望は審美性(白)と機能性(奥歯ですので)がそろった物がいいのですが。

非喫煙者で歯を強くかみしめたり、歯ぎしりなどのくせもありません。

よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2012-03-25 11:20:53
自院では、大臼歯部では、健康保険で使われている金銀パラジューム合金を用いた、咬合面金属の頬側を主体とした硬質レジン前装冠を用いています。

大臼歯部は金属の量が多くなり貴金属では高価になることと、前装は金属の量を減らさる上に(重くは感じませんが)、咬合時で見えたとしても頬側は歯冠色のように見えるからです。

咬合面は希望がない限り、セラミックの関係するものは用いていません。
精密な咬合付与がしにくいこと、摩耗が起きることなどからです。

私の考え方を反映させたことを記しただけですから、他の意見も参考にするといいでしょう。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2012-03-25 17:50:19
患者様が、白いものを希望された場合、(当院での話ですが)セラミック、もしくは、ハイブリッドセラミックをお勧めしております。

ただし、インプラント上部構造は、自分の歯と違い、過度にかむ力がかかることがあります。
そのため、セラミック・ハイブリッドセラミックの破折が起こる可能性は高いです。

その対応策として、歯のかむ面は金属にする。
就寝中に使用するマウスピースの装着。
などがいいと言われています。

回答 回答3
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2012-03-25 21:33:06
インプラントは自分の歯のように咬んでいる感覚がないので(圧受容器がないため)過大な咬合力がかかりやすいためか、上部構造クラウンが、セラミックでは欠ける割合が高くなるそうです。

以上はインプラントと自分の歯とのかみあわせですが、インプラント同志なら、なおさらといえるかもしれません。
自院では、後者は仮歯をすることにして、様子見期間を長くしています。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2012-03-25 22:35:39
当院の場合だと、メタルボンドジルコニアクラウンにすることがほとんどですね。

ハイブリッドも昔したことがありますし、他院で装着したものを見る機会があるのですが、あっという間にすり減ってしまっています。
松山先生のご指摘の通りでしょうね。

もちろんメタルは丈夫でいいと思いますが、白いものをとなるとハイブリッドかセラミック系(メタルボンドやジルコニア等)のどちらかになると思います。
ハイブリッドは上述した様にすり減りが早いのと、素材そのものにプラークがたまりやすいので、インプラント周囲炎(インプラントの周りに起きる歯周炎の様な病気。頻度が高いです)を起こしてしまわないかが心配で、私の場合は勧めません。

ただしすり減ったり、たわんだりすることでインプラントに過大な力がかかるのを避けられるのではないかという意見もあり、逆に好まれる先生もおられます。

それと今回の場合は対合歯がすでにハイブリッドということですので、片方だけセラミック系にすると大人と子供の喧嘩みたいになって、上顎が見る見るすり減りそうですね。

子供と子供の組み合わせにしても解決しない気もします。。

相手が何であれハイブリッドはすり減りが顕著に感じられ(※メーカーにより若干違いがあるはずなので、あくまで個人的な印象です)、奥歯に多用して奥歯が低くなってきて、前歯の負担が強くなり前歯が折れてきた・・というケースも経験しており、今回のケースの場合は難しいところなのですが、個人的には奥歯にはメタルかセラミックをお勧めしたいところです。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2012-03-26 13:36:33
噛み合せの歯がハイブリッドで治してるのですから、今回はハイブリッドをされるのが良いのではないでしょうか?

これの利点は、磨り減って来てもハイブリッドレジンを築製してリカバリー出来る事だと思います。

インプラント咬合はまだまだ不明な点が多く、時間と供に緩くなったり、冠が割れたり、金属冠でも潰れて噛み合ってなかったりと色々な事が起きて来ます。

その事を良く理解して、定期的なメインテナンスを守り、その都度対応するしかないのが現実です。

インプラントだけで問題を考えると、なんだ、と思われるかも知れませんが、天然歯も時間経過の中では例外ではなく、少しずつ磨り減り移動して、咬合も変化しているのが現実ですので、その点は勘違いされないで下さい。

変わり行く天然歯、歯列、咬合の中に、殆ど変化がないインプラントが混じることで、又色々な問題が起きて来る訳です。

なので、人が長生きすると言うことは常に変化を緩やかに続けていると言うことで、その場その場で良かろうと思われる治療をするしかないものなのです。

患者さん達は、治したものが長持ちすることを高評価されますが、変わり行く体の中でそれが正しいのかどうかも、今後の研究で判明することです。

良くあるのが、かなり昔に被せた歯なんです、何ともなかったんです、が開けてみたらもう駄目になっている、と言うことも少なくありません。

申し訳ないのですが、がっかりされるような話かも知れません。

そんな中ですので、私は極力変化させない、機能的力で問題がある場合に欠ける事でそれに気が付ける、と言う理由でセラミックを好んで用いております。

但し、今回のご相談の場合、相手が既にハイブリッドなのでハイブリッドで揃えるのが良い、と思います。

個人的には、ハイブリッドで15年目に突入して何ともないインプラント上部冠の患者さんもいますので。

この患者さんは噛む相手は天然歯です。

以上、ご参考までに。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2012-03-26 13:49:10
私は希望の有無にかかわらず すべてポーセレンすなわちセトモノをつかった補綴物上部構造として装着します。
他にはハイブリッドセラミックスもありますが、プラークが付着しやすいので使いません。
それ以外の材料としては金属があります。

どの方法がベストか? は難しい問題です。
また どの材料を得意とする技工士歯科医師なのか?
によっても当然予後は変わってきます。

よく相談してください。

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2012-03-26 14:04:35
ご相談ありがとうございます。

松元先生の回答通り、長期的な材料の基準はまだできていないのが現状です。

お一人ずつに合わせて、臨機応変が求められますが、それが医師の裁量権という特殊性とも言えます。


42年前に現代の基本となるインプラントスウェーデンで行われとときも、日本でも導入されたときも、どちらもハイブリッドと今では呼ばれているいわゆるプラスチックを使うように教育されました。

それは天然の歯よりも速めにすり減ることで、インプラントが守られるという考えもあったからです。


確かに当院でも、ブローネマルク・インプラントでインプラント治療をスタートしましたが、プラスチックのためかどう分かりませんが、当時治療したインプラントは20年以上たった今でも無事に使えています。

ところが奥歯のインプラントがすり減ることによって、他の歯への負担が少しずつ強くなり、15年くらい経ってから他の歯が何本か順番に取れたり、折れたりし始めました。


今ではセラミックで作ることを標準に考えています。

今回の場合もいろいろな条件が揃わなければいけませんが、セラミックにすると思います。
そのあとで、上の歯のスリ減りを断続的に、上の歯だけに足していくことになります。

上下両方を足していくことはさらに複雑になります。


セラミックを選ぶわけとして、
20年以上前の慣れない当初とは違い、今ではインプラント治療が失敗する気はしなくなっている事と、奥歯は噛み合わせが速くすり減らない方が、他の歯がインプラントによって長く守れられるからです。


当院ではもともと、天然の歯を一生残すことを目標に治療していますから、インプラント治療はその目的に合わなければ意味が小さくなるからです。


このように歯科医師によって、結論も異なります。
ご選択されたご担当の先生にご相談のうえで、納得できる決断を手に入れてください。

回答 回答8
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2012-03-26 21:10:01
今後の展望としては、技工士の減少、貴金属の高騰、CAD/CAMの発達、ジルコニアの良化(硬くて割れない)により、議論はさておきジルコニアクラウンになっていくだろう大きな流れが出来つつあると感じてはいます。

回答 回答9
  • 回答者
飯田歯科(堺市南区)の飯田です。
回答日時:2012-03-27 01:09:58
私はジルコニアクラウンをお勧めします。

ハイブリッドは上述されている様にすり減りが早いのと、素材そのものにプラークがたまりやすいのです。
以前は修理のしやすさや、やわらかさなどで私もたくさんのハイブリッドをセットしてきましたし、それで問題をあまり感じておりません。

しかし、強度があり対合する歯をすり減らす程度は陶器と変わらないジルコニアは魅力と信頼があります。
かみ合わせの強さによるすり減りと同じくらいに対合の歯が伸びてくれることが多いのでハイブリッドでも結果的に問題は起こらないことが多いですが、今回のように対合がブリッジであれば連結されている分伸びにくいのでかみ合わせの高さをサポートできない心配もあります。

審美性においては陶器の方がもちろん上ですが、奥歯なら他人に見られた時にそこまで気にならない程度に今のジルコニアは仕上げられます。

これらがジルコニアクラウンをお勧めする理由です。
治療費も多くの場合安くて済みます。

ご参考になりましたら幸いです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: arkwj1999さん
返信日時:2012-03-27 10:47:42
たくさんのご回答ありがとうございました。
たいへん参考になりました。
感激です。

松山先生や橋本先生、タカタ先生のおっしゃる「金属(咬合面を金属)」というものをあまり見たことがなかったのですがそうゆう場合もあるんですね。

松元先生の「ハイブリッドセラミック
渡辺先生は難しいかもとのご意見

全体的に「ハイブリッドセラミック」は難しい素材なのかと思いました。


ネットなどで「歯科医」のことは少し(かなり?)情報がありますが、「歯科技工士」のことが分かるのはあまりない気がします。


希望としては

相良先生の「セラミック」か
飯田先生、松山先生の「ジルコニア

がいいなと思うのですが


再度質問なのですが、

反対に下のインプラントを「ハイブリッドではないセラミック」か「ジルコニア」を選択した場合、上のブリッジの素材は何が最適でしょうか

面倒くさいでしょうが、高額な治療ですので、納得して行いたいと思っています。

よろしくお願いします。
回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2012-03-27 13:51:42
タカタ先生も書かれていましたが、
材質の違いよりもどのように使うかが重要ですので、
一概に最適な材料はこれ!と言うことはできないと思います。

しいてあげるなら、
すでに今の先生に治療をお願いすることが
決まっているのであれば、
その先生がお勧めするものが
最適ということになると思います。

審美性を妥協できるなら、
白金加金が材質的には良いかな〜と思いますが、
白い材料を。。。ということになると
やっぱり担当の先生の使いなれたものが良いかな〜と思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: arkwj1999さん
返信日時:2012-03-27 20:44:16
田尾先生
 
ありがとうございます。
そうですね。

次回治療時によく相談します。

他の先生方も本当にありがとうございました。



タイトル 対合歯がハイブリッドブリッジの場合、インプラント上部構造の材料は?
質問者 arkwj1999さん
地域 非公開
年齢 45歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ インプラントその他
ブリッジその他
お勧めのクラウン(被せ物・差し歯)
回答者




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