進行した歯周病と診断されました。効果的な歯磨き方法について

相談者: eri123さん (55歳:女性)
投稿日時:2012-04-01 13:01:05
はじめまして、よろしくお願いします。

効果的な毎日の歯磨きの方法と、タイミングについての質問です、長文ご容赦ください。

特に歯のトラブルの自覚はなく、長年歯医者さんに行っていなかったのですが、年齢的にも歯石くらいは取ってもらわねばと軽い気持ちで受診したところ、かなり進行した歯周病と診断されて驚くと同時に自身の不明を恥じております。

これまで自分で認識していたのは、前歯の付け根に1ミリほど逆三角形の空間がある、何本かは元よりも1〜1.5ミリほど歯茎が下がっている、歯磨きの際たまに軽く出血する(吐き出した泡がかすかにピンクがかっている)などで、これは加齢のせいだと思っていました。

歯茎は自分で見たところ、目立って腫れたり膿んだりしている感じはない程度です。

診断は、歯茎に腫れ・出血あり、歯のぐらつき(奥歯1本)あり、歯周ポケットは大体4ミリ〜5ミリ、です。
初診は検査と診断のみで、今1回目のブラッシング指導を受けたところです。

歯石取りは、ある程度歯茎がしっかりしてからでないと知覚過敏が酷いと説明を受け、事の重大さを自覚するとともにブラッシングに一生懸命に励みたいと思っています。


そこで私の日常の生活スケジュールでは、どの時点や方法での歯磨きが効果的なのか質問させて下さい。

私は職業が特殊で、集中力が必要なことから、仕事を早朝からお昼に掛けて一気に仕上げたりすることが多く、講義や打合せなどの仕事上の外出も時間・曜日共に不定期です。


≪平常日≫

@起床(6時頃、正確には5時頃目覚め、1時間ほどベッドで構想を練ってから起き出す)
A朝食(前述の事情から摂らないこともある、あるいは8時頃コーヒーかたまにパン1個程度)
B昼食(13時〜14時、1日のメイン食でしっかり食べる、仕事の打ち上げや緊張をほぐすために軽くアルコール入る日もある)
C夕食(19時〜20時、ごく軽食)
D就寝前に寝酒程度に週1・2回軽くアルコール、おつまみなど固形物は食べない


≪外出日≫
@Aはほぼ同じ
BかCで外食、つきあいでたまにアルコール入ることもあり
Dは同じ

*普段、間食はほとんどしません。
*これまでの歯磨きは、朝の構想から作業までの集中を乱したくないので、作業が一区切ついた朝食前の8時頃と就寝前の2回行っていました。
*時間は朝は1分程度、夜も気が向けば5分しますが通常はほんの2〜3分で、反省しています。
*在宅日は、たまに昼食や夕食直後、あるいはアルコールが入って面倒だと思うときには、爪楊枝を使う感覚で水のみでもっと短時間さっと歯磨きをしたりしていました。
*平常日は、終日在宅ですので歯はいつでも磨けます。
*独り暮らしなので、現在の変則的な生活リズムが可能なのですが、仕事の出来栄え上このリズムは崩したくありません。


今、歯磨き指導を受けて丁寧にすると、歯ブラシとピーキュアブラシでおおよそ30分以上かかります。(フロス指導は受けましたが使用はもう少し慣れてからとのことです)
理想は起床時や毎食後の励行でしょうが、実際には毎回30分は無理だと思います。

まず、私の理解ではプラークの生成は睡眠中の繁殖が多いので、ポイントは起床時(眠りからの覚醒時)と睡眠に入る就寝時かなと思いますが、間違っていたらご指摘ください。

もちろん食後は歯が汚れているので食べかすを掃除する必要はあると思います。

そこで私の考えた1日の歯磨き手順は、

@理想は覚醒時(5時)かもしれないが仕事の集中上、一区切りついた8時頃に普段より丁寧に10分ほど磨く
A自宅で毎食後やアルコールが入った際は、食べかす除去のため毎回3分ほど磨く
B外食は携帯用電動歯ブラシ持参で、洗面所など場所的に可能なら(人目もあるので)数分、不可能な場所や雰囲気なら食後歯に挟まった食べかすは爪楊枝を使い、その後なるべくすすぐ感覚でお水を余分に飲む
C就寝前(それから読書やTVを観たりしますが後はもう何も飲食しないタイミング)に、本格的に歯垢染色剤を使ったりして徹底的に30分ほど磨く

いずれも歯磨き剤フッ素配合(ジェルコートF)を使用、歯磨き後は極力薬用マウスウォッシュ(コンクールF)でうがいしようと思います。

こんな方法では不足でしょうか?

私の生活環境で、もっとも効果的な歯磨きの方法とタイミングをご指南いただければと思います。

よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2012-04-02 01:24:58
はじめまして。

歯周病むし歯は、基本的に自覚症状なく進んできてしまいますから、どんなタイミングでも気づけただけ良かったですね。

今はとても気合いが入っている様子でとてもいいことだと思いますが、現在している治療は「生活習慣を変えている」というステップですから長い目で見て考えて、無理なく続けられる範囲で頑張って下さいね。



さて具体的なケア方法は、担当する衛生士歯科医院ごとでだいぶ異なることがあります。
出来るだけ担当衛生士さんなどと相談しながら、eri123さんのライフスタイルに合う方法を探っていかれることをお勧めします。

・・という前提で、当院だったら、という意見を参考までにコメントしておきますね。

まず原則の知識として、24時間に一回、”完璧”に近いブラッシングが出来れば歯肉炎症に大しては十分です。
ただポケットの奥など、どうしても歯ブラシでは届かない部位がありますから、そこはプロの力を借りて下さい。

それと食事については、可能なら和食中心を心がけると良いです。
軟らかいものや甘いものは歯肉の炎症にも多少繋がる様です。

歯磨剤はそれほど効果的ではないのですが、歯肉が引き締まってくると根が露出してきて、むし歯のリスクが非常に高くなりますので、歯周治療を進めると同時にむし歯予防も対策していく必要はあります。

となるとフッ素の賢い利用というのは考えるべきとなりますね。

あとフロスについては、好みの範囲かも知れませんが、歯周病予防にはやや不向き、と考えるのが冷静な判断かと思うのですが・・よく勧める専門家もいますので否定はしません。

一般的にはフロスよりも歯間ブラシが優先されると思います。

電動歯ブラシは、乾電池式のものだとパワー不足でかえってよく磨けないケースがある様に感じます。
もしも使用されるのなら大体1万円ぐらい〜の、充電式のものの方がいいと思いますし、ブラウンのものなどはある程度、多少歯肉の炎症に効果が高いという立証がされています。(基本的には使いこなせれば、マニュアルでも電動でも同等と考えて大丈夫です)


以上を踏まえて、

>@理想は覚醒時(5時)かもしれないが仕事の集中上、一区切りついた8時頃に普段より丁寧に10分ほど磨く

覚醒時にこだわる必要は特にありません。
10分が苦痛でなければそれで良いと思いますし、効率よく出来るならもっと短い時間でもいいと思います。



>A自宅で毎食後やアルコールが入った際は、食べかす除去のため毎回3分ほど磨く

大変いいことだと思います。
これも効率さえ良ければ、もっと短い時間でもいいかも知れないぐらいですが、悪くはないです。



>B外食は携帯用電動歯ブラシ持参で、洗面所など場所的に可能なら(人目もあるので)数分、不可能な場所や雰囲気なら食後歯に挟まった食べかすは爪楊枝を使い、その後なるべくすすぐ感覚でお水を余分に飲む

「軽い清掃」という意味でなら十分だと思います。



>C就寝前(それから読書やTVを観たりしますが後は、もう何も飲食しないタイミング)に本格的に歯垢染色剤を使ったりして徹底的に30分ほど磨く

染色剤は上達するまでの間とか、忘れかけてそうな時に確認のためとか、ぐらいでいいと思います。
30分も、悪くはないのですがもっと効率よく出来るならもっと短くてもいいと思います。

この辺りは、担当の衛生士がご自身の上達を見ながら判断していくしかないと思います。



>いずれも歯磨き剤はフッ素配合(ジェルコートF)を使用、歯磨き後は極力薬用マウスウォッシュ(コンクールF)でうがいしようと思います。

ジェルコートFはフッ化物としてフッ化ナトリウムが入ってますので、むし歯予防の観点からはいいと思います。
歯肉にもなんとなく少し良さそうな、イメージはあるので当院でも勧めることがあります。

ただ研磨剤が無配合で、着色する成分(クロルヘキシジン)が入っているので、もしも着色が気になってくる様なら1日1回とか数日に1回程度、他の一般的な歯磨剤を併用されるといいかも知れません。

ポイントとして、フッ素の効果を最大限に生かそうと考える場合はブラッシング後、出来るだけ水で洗い流さないことです。

水での洗口も控えめの方がいいですし、フッ素の入っていない洗口液(コンクールF含む)の利用もメリットはありません。

またお口にフッ素をチャージしたら、極力そのまま就寝されると理想的です。

就寝中は唾液がほぼ止まりますので、フッ素を口に含んで寝ればフッ素が長く効果を発揮しますし、お酒を飲んで寝ればお酒が朝まで残って、一部がプラークの餌になってしまいます。

1日の中で最も重要な歯磨きのタイミングは就寝前ですね。

そして1日の中で2回以上はブラッシングした方が、むし歯の発生は少ないという報告があります。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2012-04-02 05:22:49
歯磨きをしっかりされようと思われているのですね。

しっかりとした歯磨き(プラークコントロール)は簡単ではありませんが、歯周病の治療、再発防止の上で最も大切なことですから、ぜひ頑張られてください。

プラークコントロールのコツはいろいろとあるのですが、一度に全部完璧に仕上げるというのはなかなか骨が折れますので、染めだし液で染めておいて、まずは1本だけ完璧に磨いてみるというのもよいかもしれません。

1本完璧に磨ければ、それを2本、3本と増やしていけばいいわけですから。

あとは毎日のことですので、少しでも効率的に行うためにブラシの種類だとか、フロス歯間ブラシのほうが適切な場合も多いかと思います)の使い方などもいろいろと試されてみると良いと思います。

また、根面カリエス(歯の根の虫歯)を防ぐために、フッ素も応用したほうが良いと思います。

全体的には渡辺先生と全く同意見です。
(便乗回答で申し訳ありません…)

歯科医院でもチェックしてもらいながら、ぜひ上手なプラークコントロールを身に付けていってくださいね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: eri123さん
返信日時:2012-04-02 11:53:55
渡辺先生、田尾先生、お忙しいなか私の長文をお読みいただきご返信くださってありがとうございます。


渡辺先生

いつも質問に丁寧にわかりやすく返答されていて、大変参考にさせて頂いています。
今回も本当に丁寧にありがとうございます。

今は歯周病と宣言されたのが青天の霹靂で、まだショック状態ですので歯磨きも一生懸命です。

でも1回30分を1日に何回もなんて続くわけがないので、自分なりの方法を考えてみたのですが、おおむねOKを頂けたようで嬉しいです。

「24時間に一回、”完璧”に近いブラッシングが出来れば歯肉炎症に大しては十分です。」と言って頂けたこと、それに少しは上達し時間も短くなるでしょうから、これなら続けられると安心しました。

起床時や食後のものも含め、就寝時には本格的に磨く習慣で頑張りたいと思います。

歯周病と診断してくださった歯科の先生や衛生士さんのご指導を受け、まずはプラークコントロールを頑張りますが、また歯科医院においても疑問に思うことや訊きにくいことがあったらご相談させて下さい。
よろしくお願いいたします。




田尾先生

歯チャンネルの運営、ありがとうございます。
本当に助かっています。

今はショックと恐怖心で追い立てられるような気持ちで歯磨きをしています。
そんなとき、他の皆さんの症例や経過はとても参考になり励まされます。

これから長い治療生活に入りますが、いつかはメンテナンス期間に移行できるように今はプラークコントロールの上達と習慣づけに頑張りたいと思います。



タイトル 進行した歯周病と診断されました。効果的な歯磨き方法について
質問者 eri123さん
地域 非公開
年齢 55歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯茎(歯ぐき)の腫れ
歯茎(歯ぐき)からの出血
歯周病(歯槽膿漏)治療
歯周病(歯槽膿漏)予防
歯磨きに関する疑問
予防関連
回答者




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