10歳、先天欠が疑われる場合のT4Kの歯列矯正効果について

相談者: きゅみさん (10歳:男性)
投稿日時:2012-04-07 01:11:03
はじめまして。

息子は10歳ですが、歯の生え変わりが遅く、乳歯が8本抜けて(前上下4本)、永久歯は上に2本、下に4本生えている状態です。

上の前歯が生えると、下の前歯の後ろに潜り込んでしまい、反対咬合になったため、現在一次矯正をしています。
反対咬合は1ヶ月ほどでよくなり、今は床拡大を始めたところです。(矯正を始めて、半年経っています。)


矯正を始める際、レントゲン検査で、永久歯(左上5)が1本少ない可能性があるため、一次矯正で顎を広げても、二次矯正(マルチブラケット)がほぼ必要な症例だと言われました。

その時は、反対咬合だけでも早く直してあげたくて、納得の上矯正を始めましたが、最近T4Kなどのトレーナー矯正法がある事を知り、もし二次矯正なしで綺麗な歯並びになるのであれば、そちらへ変更しようか悩んでいます。
(今の1次矯正のお金は無駄になりますが・・・。)



そこで質問ですが、永久歯が欠損している我が子のような症例でも、T4Kだけで、ブラケット矯正をせずに済む事はあるのでしょうか?


人それぞれだとは思うのですが、一般論で可能性が高いか低いかだけでも、教えて頂けると嬉しいです。

宜しくお願い致しますm(_ _)m


回答 回答1
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2012-04-08 11:44:15
永久歯が欠損している我が子のような症例でも、T4Kだけで、ブラケット矯正をせずに済む事はあるのでしょうか?

T4Kは発売元ではT4KTRAINERと称しています。

名称から想像できると思いますが、口腔筋機能療法に用いられます。
したがって間接的に不正咬合になる要素をできるだけ減少させ、望ましい歯列に誘導しようとするものです。


永久歯が先天性欠如をしている歯列を多数見てきましたが、それなりにバランスのとれた歯列になっていることが、多いものです。
個人正常咬合という概念があり、それなりに機能していて、不都合がなければ良しとしたものだと思います。多くは先天性欠如があると、隙間のある歯列になりますが、上のようなことから、関係する人が、どのように考えるかによって、判断が異なると思います。

一般的には歯列を正確に誘導するものではありません。

回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2012-04-08 12:16:16
きゅみさん。こんにちは。

私の医院は子どもの矯正をT4Kなどのトレーナー矯正主体で行っています。

T4Kは、お子さんご自身が毎日はめつづけることで、自分で歯並びを治すための既成の装置です(もちろん、歯科医の適切な指導が必ず必要です。)

オーストラリアで開発され、現在世界中の子ども達に使用されています。


利点は、上下の歯列を綺麗なアーチに作る事と綺麗な噛み合わせを作る機能が1つの装置に仕込まれているので一緒に仕上げることが可能なことと、フラットな咬合平面が作れる、悪習癖を改善することがある程度可能、歯だけでなく顎の成長に働きかけることができるなどいろいろあり、成長期に使用し続けると歯列完成後の後戻りがほとんどないことがよいと思っています。



きゅみさんの息子さんのように、片側(左上)5欠損の症例では、最終的に片側だけスペースがある状態で終了する可能性がありますが、歯列全体の後戻りは少ないことが予想できます。

今後、Eがどの程度機能してくれるかは診察しないとわかりませんが、例えば、Eの動揺が激しくなって最終的に抜歯が必要になった場合、必要ならば欠損部位を補綴することで補うという選択肢もあります(接着性ブリッジなど様々な補綴法があります)。



T4Kで行った場合も、矯正だけで全ての治療を終了したいならば、2次矯正が必要になる可能性は高いと思います。

逆に現在通院されてい歯科医主導の一般的な1次矯正のほうが、抜歯の時期や歯1本づつをどのように動かすかなど高度で精密な治療が可能ですから、2次矯正の可能性を回避出来る可能性は高くなると思います。


通院中の歯科医院が2次矯正=ブラケット矯正とされているのかどうか、どこで線引きがされているのか今後のことについて、担当医によく確認してみて下さい。

回答 回答3
  • 回答者
伊藤矯正歯科クリニック(名古屋市中区)の伊藤です。



※2013年9月14日までは伊藤和明先生、それ以降は伊藤雅大先生がご回答されています。
回答日時:2012-04-08 18:59:25
T4Kは、どちらかと言うと出っ歯の傾向がある患者さんに向いていると思います。

咬み合わせが深くて、下顎が後退していたり、成長不足がある場合に適していると思われます。


どんな骨格をしているのかよくわかりませんが、前歯反対咬合だったことから考えると、あまりふさわしくない装置かもしれません。


出っ歯傾向があり、5番の先天的欠損がある患者さんに、その部の乳歯を早期に抜歯して、T4Kで咬合誘導しつつ6番が傾斜しないように前方移動させたことは何回かあります。

ただこの後マルチブラケットによる矯正を継続する事は当然です。


矯正治療を考えるときには、装置が先にあるわけではなく、治療目標を立てて、目標達成のための効果的な装置は何かと言う思考過程をするべきです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: きゅみさん
返信日時:2012-04-08 19:45:58
松山先生、船橋先生、伊藤先生、

お忙しい中、丁寧な御返答有難うございますm(_ _)m

最近初めてT4Kの存在を知り、大変良い噂を聞いて、自分の選んだ矯正方法は、本当に良かったのか?と不安に感じて質問をさせて頂きました。


回答から、現在行っている治療が、おそらく息子に一番良いと判断されて、組まれている事が理解出来ました。

今月調整のために矯正歯科医院を訪れるので、先生に今後の治療予定、或いは治療の可能性について、もう一度お聞きしようと思います。



伊藤先生のおっしゃる通り、装置に歯列を合わせる訳ではないので、目標達成のため、やらなければならない事をしっかりやっていきたいと思います!



タイトル 10歳、先天欠が疑われる場合のT4Kの歯列矯正効果について
質問者 きゅみさん
地域 非公開
年齢 10歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 歯列矯正の治療法
小児矯正(子供の矯正)
歯の数が足りない(先天欠損)
子供の歯列矯正
回答者




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