左上1番インプラント、挺出の目的・即時or待機・プッラトフォームシフト
相談者:
mami88さん (39歳:女性)
投稿日時:2012-06-04 11:40:35
こんにちは
左上1番のインプラント治療をする者です。
矯正的挺出をはじめて4ヶ月で歯の根が4mmくらい浮いて、歯肉も両隣りの歯茎より4mm下がっている状態です。
本日、7月にインプラントの手術することが決まりました。
1)インプラントのために矯正的挺出をする理由やメリットは、何でしょうか?
挺出の装置を付ける前に、主治医から
「骨を作るためにエクストルージョンをします」
と説明を受けました。
しかし、本日、挺出用のゴム交換の時に
「以前は、エクストルージョンをすれば骨ができると思われていて、歯科医は皆、エクストルージョンをやりたがりましたが、最近では、エクストルージョンをしても、あまり骨ができないことが分かってきたのです」
と言われました。
エクストルージョンをした目的が分からなくなってしまったのです。
2)抜歯即時埋入と抜歯待機埋入
7月の手術では、
「抜歯即時埋入+唇側の骨が薄いために骨補填剤」
で行うと言われました。
2回法のようです。
現在の歯科医に通院する前に通院していた別の歯科医院(老舗のインプラントセンタ−)では、
「抜歯待機の方が、予知性が高く、安全確実で審美性も高くできる」
「抜歯した際に4面が確保されていないと即時埋入はしない。
4面確保される症例は稀です」
と言われました。
また、
「即時埋入で待機埋入でも、数ヶ月後の骨吸収(歯肉退縮?)は変わらない」
というお話も聞いたことがあります。
それならば、上顎前歯の場合は、抜歯待機が有利かなと思うのですが。
上顎前歯のインプラント埋入は、審美性を考慮するなら、抜歯即時と待機では、どちらの方が良いのでしょうか?
3)歯肉退縮を防止するために、前歯部にはプラットフォームシフト(フィクスチャーとアバットメントのつなぎ目にクビレがあるタイプ)が良いと聞いておりますが、そのタイプを使わないようです。
プラットフォームシフト使用しないということは、主治医は「歯肉退縮を考慮していない」ということでしょうか?
長くなりましたが、どうぞよろしくお願いします。
左上1番のインプラント治療をする者です。
矯正的挺出をはじめて4ヶ月で歯の根が4mmくらい浮いて、歯肉も両隣りの歯茎より4mm下がっている状態です。
本日、7月にインプラントの手術することが決まりました。
1)インプラントのために矯正的挺出をする理由やメリットは、何でしょうか?
挺出の装置を付ける前に、主治医から
「骨を作るためにエクストルージョンをします」
と説明を受けました。
しかし、本日、挺出用のゴム交換の時に
「以前は、エクストルージョンをすれば骨ができると思われていて、歯科医は皆、エクストルージョンをやりたがりましたが、最近では、エクストルージョンをしても、あまり骨ができないことが分かってきたのです」
と言われました。
エクストルージョンをした目的が分からなくなってしまったのです。
2)抜歯即時埋入と抜歯待機埋入
7月の手術では、
「抜歯即時埋入+唇側の骨が薄いために骨補填剤」
で行うと言われました。
2回法のようです。
現在の歯科医に通院する前に通院していた別の歯科医院(老舗のインプラントセンタ−)では、
「抜歯待機の方が、予知性が高く、安全確実で審美性も高くできる」
「抜歯した際に4面が確保されていないと即時埋入はしない。
4面確保される症例は稀です」
と言われました。
また、
「即時埋入で待機埋入でも、数ヶ月後の骨吸収(歯肉退縮?)は変わらない」
というお話も聞いたことがあります。
それならば、上顎前歯の場合は、抜歯待機が有利かなと思うのですが。
上顎前歯のインプラント埋入は、審美性を考慮するなら、抜歯即時と待機では、どちらの方が良いのでしょうか?
3)歯肉退縮を防止するために、前歯部にはプラットフォームシフト(フィクスチャーとアバットメントのつなぎ目にクビレがあるタイプ)が良いと聞いておりますが、そのタイプを使わないようです。
プラットフォームシフト使用しないということは、主治医は「歯肉退縮を考慮していない」ということでしょうか?
長くなりましたが、どうぞよろしくお願いします。
回答1
小林歯科クリニック(渋谷区神宮前)の小林です。
回答日時:2012-06-04 12:14:16
mami88 さん、こんにちは
インプラント埋入が決まったのですね。
疑問に思っていらっしゃる事項がいくつかあるようですが、埋入までには1ヶ月ほどお在りのようですので、お掛かりの先生に直接お尋ねになってみてはいかがでしょう。
折角、埋入されるのであれば、主治医とコミュニケィションをとることが大事ですよね。
インプラント埋入が決まったのですね。
疑問に思っていらっしゃる事項がいくつかあるようですが、埋入までには1ヶ月ほどお在りのようですので、お掛かりの先生に直接お尋ねになってみてはいかがでしょう。
折角、埋入されるのであれば、主治医とコミュニケィションをとることが大事ですよね。
回答2
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2012-06-04 13:59:03
>1)
これは何とも言えません。
担当の先生の考え方次第だと思いますので、担当の先生に直接御相談される事をお勧めいたします。
>2)
昨日、ITIコングレスジャパンと言うインプラントに関する国際的なセミナーに参加してまいりました。
ITIプレジデントのブーザー教授は
「抜歯即時埋入非常にリスクが高いので、今やスェーデンではだれもやらない」
とおっしゃられておりました。
しかし、これも考え方次第です。
即時埋入が得意な先生が行えば、それなりの結果が出ると思います。
(僕は今の所、即時埋入はあまりやらないので…)
なので、個人的には
>老舗のインプラントセンタ−)では、
>「抜歯待機の方が、予知性が高く、安全確実で審美性も高くできる」
>「抜歯した際に4面が確保されていないと即時埋入はしない。
>4面確保される症例は稀です」
を支持します。
>3)
これも昨日のセミナーでのお話です。
コクラン教授曰く、
継ぎ目が無いインプラントは骨の下がりがほとんど無い。
継ぎ目のあるインプラントは骨が平均で約2mm下がる。
継ぎ目があってもくびれている(プラットフォームスイッチング)は平均で約1mm下がる
だそうです。
結局「審美と骨の維持をどうバランスを取るか?」だと思います。
参考にされてください。
これは何とも言えません。
担当の先生の考え方次第だと思いますので、担当の先生に直接御相談される事をお勧めいたします。
>2)
昨日、ITIコングレスジャパンと言うインプラントに関する国際的なセミナーに参加してまいりました。
ITIプレジデントのブーザー教授は
「抜歯即時埋入非常にリスクが高いので、今やスェーデンではだれもやらない」
とおっしゃられておりました。
しかし、これも考え方次第です。
即時埋入が得意な先生が行えば、それなりの結果が出ると思います。
(僕は今の所、即時埋入はあまりやらないので…)
なので、個人的には
>老舗のインプラントセンタ−)では、
>「抜歯待機の方が、予知性が高く、安全確実で審美性も高くできる」
>「抜歯した際に4面が確保されていないと即時埋入はしない。
>4面確保される症例は稀です」
を支持します。
>3)
これも昨日のセミナーでのお話です。
コクラン教授曰く、
継ぎ目が無いインプラントは骨の下がりがほとんど無い。
継ぎ目のあるインプラントは骨が平均で約2mm下がる。
継ぎ目があってもくびれている(プラットフォームスイッチング)は平均で約1mm下がる
だそうです。
結局「審美と骨の維持をどうバランスを取るか?」だと思います。
参考にされてください。
回答3
歯医者/歯科情報の歯チャンネル運営者の田尾です。
回答日時:2012-06-04 14:15:47
エクストルージョンで骨ができるかどうかについては、前歯部で元々唇側の骨が非常に薄いような場合は、あまり期待できないと思っています。
また、抜歯即時と待機で骨の吸収に差があるかどうかということに関しては、即時であっても待機であっても、吸収するべき部分の骨は遅かれ早かれ吸収するというのが最近の見解だと思います。
以上から、審美性を第一に考えるのであれば、
一番無難なのはブリッジ+結合組織移植(CTG)
インプラントにするのであれば、その後の吸収の予測が難しい抜歯即時や移植などをできる限り避けるのが理想です。
ただし、審美性の回復のためにどうしても移植が必要なケースも少なくありませんので、そのあたりのリスクを承知で移植を行うか、もしくは審美性をある程度犠牲にして移植を行わずに予知性を取るか考える必要があります。
一般的には前歯部インプラントの場合は、移植も同時に行われるケースが多いと思います。
プラットフォームシフトについては、確かに最近は繋ぎ目の無いインプラントのほうが骨の吸収が少ないのではないか?という話が出てきています。
ただ、本当にそうなのかどうかが判るのはまだ何年か先だと思います。
いざという時の再治療がしやすいという理由で、僕は前歯部はインプラントよりもブリッジ派ですが(トラブルは起こるという前提で考えているので)、どんな方法にもメリット・デメリットがありますし、担当医の技量も大きく影響しますので、一概にこれがベストだという方法はありません。
患者さんとしては悩ましいところだと思いますが、個人的には担当の先生が信頼できそうな先生であればその先生のお勧めの方法がたぶんベスト。
ちょっとこの先生は信頼できないな〜と感じられたのであれば、他の先生を探したほうがいいと思いますよとお伝えしています。
また、抜歯即時と待機で骨の吸収に差があるかどうかということに関しては、即時であっても待機であっても、吸収するべき部分の骨は遅かれ早かれ吸収するというのが最近の見解だと思います。
以上から、審美性を第一に考えるのであれば、
一番無難なのはブリッジ+結合組織移植(CTG)
インプラントにするのであれば、その後の吸収の予測が難しい抜歯即時や移植などをできる限り避けるのが理想です。
ただし、審美性の回復のためにどうしても移植が必要なケースも少なくありませんので、そのあたりのリスクを承知で移植を行うか、もしくは審美性をある程度犠牲にして移植を行わずに予知性を取るか考える必要があります。
一般的には前歯部インプラントの場合は、移植も同時に行われるケースが多いと思います。
プラットフォームシフトについては、確かに最近は繋ぎ目の無いインプラントのほうが骨の吸収が少ないのではないか?という話が出てきています。
ただ、本当にそうなのかどうかが判るのはまだ何年か先だと思います。
いざという時の再治療がしやすいという理由で、僕は前歯部はインプラントよりもブリッジ派ですが(トラブルは起こるという前提で考えているので)、どんな方法にもメリット・デメリットがありますし、担当医の技量も大きく影響しますので、一概にこれがベストだという方法はありません。
患者さんとしては悩ましいところだと思いますが、個人的には担当の先生が信頼できそうな先生であればその先生のお勧めの方法がたぶんベスト。
ちょっとこの先生は信頼できないな〜と感じられたのであれば、他の先生を探したほうがいいと思いますよとお伝えしています。
相談者からの返信
相談者:
mami88さん
返信日時:2012-06-04 16:05:59
回答4
松元教貢歯科医院(大田区山王)の松元です。
回答日時:2012-06-05 11:04:06
解決済みになっているのですが、私見を書かせていただきます。
何故なら、このサイトの回答は長く残って、皆さんが学ばれる元になるからです。
矯正的挺出に関しては、骨への配慮ではなく、歯茎への配慮が主な目的になるでしょう。
ITIのコングレスでも、ご質問の内容のプレゼンは当然あり、シアトルの秋本健先生は、抜歯即時植立で審美的に治される新しい方法の発表をされていました。
抜歯した場合の、その部位の変化は、インプラントしようとそのままにしようと生物学的ルールに従って同じ経過を辿ることが分かっています。
それに対して、結果がこうなる、と分かっているのだから、それへの配慮を1回の手術の中で行えば良い、と言う考え方も出て来る訳です。
何故かと言うと、患者さんは誰でも何回もの手術を受けたり、弄られるのは好きではないからです。
又、これは私見ですが、歯間乳頭部の歯茎の形態を崩さない、出来るだけ維持、保持するには。抜歯即時でのやり方の方が有利であるのでは、と言う見解もあります。
実際ITIコングレスでのブーザー、ベルザーの症例よりも、秋本先生の方が、私は美しかった、と感じていますので。
秋本先生の方法は、抜歯即時植立して、軟組織移植を同時にして、抜歯後の変化を最初から補償してしまおう、と言うものです。
現時点でのデータでは、最も変化が少ないのは軟組織の移植、と分かっているので、それを増やしておく、と言う考え方になるのです。
但し、秋本先生は拡大鏡や顕微鏡使ったりされてオペしておられるので、又条件が違ってくるかも知れませんが。
結論的に言えば、担当される先生の考え方、経験等によって差がかなりある、ということになり、その先生に任せるなら、その先生の自信がある方法でやるのが良いだろう、となります。
手術というのは回数が少ないほど、生体の反応、瘢痕化と言いますが、そう言う反応が少なくて済み、綺麗に治癒する、ものです。
但し、現時点では議論が色々と出ている、教科書的に決まっているものではない、ということをご理解いただければ幸いです。
お大事に。
何故なら、このサイトの回答は長く残って、皆さんが学ばれる元になるからです。
矯正的挺出に関しては、骨への配慮ではなく、歯茎への配慮が主な目的になるでしょう。
ITIのコングレスでも、ご質問の内容のプレゼンは当然あり、シアトルの秋本健先生は、抜歯即時植立で審美的に治される新しい方法の発表をされていました。
抜歯した場合の、その部位の変化は、インプラントしようとそのままにしようと生物学的ルールに従って同じ経過を辿ることが分かっています。
それに対して、結果がこうなる、と分かっているのだから、それへの配慮を1回の手術の中で行えば良い、と言う考え方も出て来る訳です。
何故かと言うと、患者さんは誰でも何回もの手術を受けたり、弄られるのは好きではないからです。
又、これは私見ですが、歯間乳頭部の歯茎の形態を崩さない、出来るだけ維持、保持するには。抜歯即時でのやり方の方が有利であるのでは、と言う見解もあります。
実際ITIコングレスでのブーザー、ベルザーの症例よりも、秋本先生の方が、私は美しかった、と感じていますので。
秋本先生の方法は、抜歯即時植立して、軟組織移植を同時にして、抜歯後の変化を最初から補償してしまおう、と言うものです。
現時点でのデータでは、最も変化が少ないのは軟組織の移植、と分かっているので、それを増やしておく、と言う考え方になるのです。
但し、秋本先生は拡大鏡や顕微鏡使ったりされてオペしておられるので、又条件が違ってくるかも知れませんが。
結論的に言えば、担当される先生の考え方、経験等によって差がかなりある、ということになり、その先生に任せるなら、その先生の自信がある方法でやるのが良いだろう、となります。
手術というのは回数が少ないほど、生体の反応、瘢痕化と言いますが、そう言う反応が少なくて済み、綺麗に治癒する、ものです。
但し、現時点では議論が色々と出ている、教科書的に決まっているものではない、ということをご理解いただければ幸いです。
お大事に。
タイトル | 左上1番インプラント、挺出の目的・即時or待機・プッラトフォームシフト |
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質問者 | mami88さん |
地域 | 東京23区 |
年齢 | 39歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 会社員(管理職) |
カテゴリ |
インプラント治療法 エクストルージョン(歯根廷出) |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。