歯性上顎洞炎の治療法は抜歯しかないのでしょうか?

相談者: しぶしぶさん (28歳:男性)
投稿日時:2012-06-27 04:47:28
初投稿させて頂きます。
よろしくお願いします。

先日、右上の歯の痛みをきっかけに、歯科医院の先生の診断を受けました。

レントゲン写真を見た先生曰く、

「右上の歯茎の上方に丸いくもりがあり、あるべき骨がなくなっている。
大きな虫歯があるわけでもないので、虫歯が原因ではないかもしれない。
紹介状を書くから一度大きい病院で診てもらった方がいい。」

と言われました。

そして今日、紹介状とレントゲン写真をもって、歯科口腔外科の先生に診断して頂きました。

紹介状の内容やレントゲン、CTを含めた情報を基に先生が判断された診断結果は、右側上顎第二小臼歯および第一大臼歯が原因の「右側歯性上顎洞炎」でした。

先生曰く、

「恐らく、以前治療した(詰め物をした)箇所から細菌が入り込み、あるべき骨膜を溶かしてしまっている。
そこには既に膿が溜まっており、放置しておくと右目の下にある空洞部分に垂れ流れてしまい、蓄膿症につながる可能性がある。」

との事でした。

上記治療法としては、"口腔内に切開を加え嚢胞摘出と抜歯(原因となっている2本)を行う"というものでした。

ここで質問なのですが、歯性上顎洞炎に対して治療を施す場合、抜歯は必ずしなければならないのでしょうか?

何分素人な故、当時は先生のおっしゃることをウンウンと聞いていましたが、よくよく考えると、抜歯予定の歯はひどい虫歯に侵されているわけでもなく、神経もある状態(いわば生きている歯)なのに、嚢胞摘出や周辺の洗浄を行う為に抜かなければならないというのは非常に残念です。

"根本原因を取り除く"という意味では、抜歯することが最善の策であることは私なりに理解しているつもりであり、先生も意図があって抜歯という判断をなされたということも重々承知なのですが、もし他にも考えられる治療法があるのであれば、是非ご教授頂きたいと思っております。

また、そもそも「歯性上顎洞炎に対する治療法」について、私の理解が間違っているようであれば併せてご回答頂ければ幸いです。

宜しくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2012-06-27 08:08:24
こんにちは、なるべく抜きたくないですよね。

実際診てはいませんが、

歯性上顎洞炎に対して治療を施す場合、抜歯は必ずしなければならないのでしょうか?

必ず抜歯しないといけないということはありませんよ。

またかかった先の先生の得意で、結果を出しやすい治療法を提示させるので、他の先生の意見も頂いた方がいいと思います。

根の方が問題で起ってしまっているようであれば、一度根管治療する価値はあると思います。
質の高い根管治療を受けることで、治ることもあります。
http://eedental.fine.to/eeblog/2011/07/post-308.html

ここでは実際みていませんので、根管治療が適応症になるかどうかは分りませんが、抜く前に根管治療が得意な先生に一度診て頂くことをお勧めします。

6番は非常に大切な歯ですから何とか残るといいですね^^

おだいじに

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2012-06-27 08:19:41
ご相談ありがとうございます。

井野先生の、

>必ず抜歯しないといけないということはありませんよ。
>またかかった先の先生の得意で、結果を出しやすい治療法を提示させるので他の先生の意見も頂いた方がいいと思います。

このご意見に賛成です。
口腔外科医師は抜歯が得意です。

一方、

>質の高い根管治療を受けることで、治ることもあります。

根の治療の専門家は、歯を残しながら治すことが得意です。

それぞれ治療計画が変わってくることは当然だからです。

ただ、ご相談内容からは、状況と、

>神経もある状態(いわば生きている歯)

とは矛盾しますから、ネットで方法を決めることはできません。
直接診察が必要になります。
CTスキャンは有効な検査となり得ます。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2012-06-27 16:31:07
しぶしぶさん、こんにちは

そうですね。

私も大学病院に在籍していたので、その経験を踏まえて回答させていただきます。

私も口腔外科に残っていたころには歯性上顎洞炎の場合、治療は原則として原因歯の抜歯が第一選択だと教わりました。

それは感染源の除去という意味においては、理にかなっているのですが・・・

しかし、今は根管治療を行えば抜歯を避けることも可能だと思っています。

ただ、これは必ず治るということではなく、可能性があるという意味です。

もし、歯を残したいという気持ちが強いのであれば歯内療法専門医の先生の意見を聞いてみてもよいと思います。(おそらく自費治療になりますが)

参考になれば幸いです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: しぶしぶさん
返信日時:2012-06-27 20:30:25
井野先生

早速のご回答ありがとうございます。

おかげ様で、根管治療の手段に行き着くことが出来ました。
知識のない私には非常にありがたいアドバイスです。^^

>質の高い根管治療を受けることで、治ることもあります。

ラバーダムマイクロスコープなどを手掛かりに、良い歯科医院を探してみたいと思います。




さがら先生

貴重なご意見ありがとうございます。

口腔外科医師は抜歯が得意です。

先生のおっしゃるとおり、実は歯科口腔外科の先生に診断してもらったときには、CTやレントゲンのみを参照するだけで、実際に私の歯の検査は行って頂いておりません。
歯性(歯性上顎洞炎)というぐらいなのに、実際に歯の検査をしてくれていないところからすると、正直あまり信頼は出来ませんでした。

違う歯科医院などで再診断して頂こうと思います。



畑田先生

お忙しい中でのご回答ありがとうございます。

>これは必ず治るということではなく、可能性があるという意味です。

抜歯以外の可能性があるのであれば、その可能性を辿ってみようと思います。
それでも改善しない場合は、潔く抜歯しようと思います。



あと、申し訳ありませんが一つ追加質問させて下さい。

>おそらく自費治療になりますが

当該サイトによりますと、保険外治療費は(1根管)1〜10万掛かるとのことですが、どういった場合に1万で、どういった場合に10万なのでしょうか?
ブレ幅がとても気になります。

また、変な質問かもしれませんが、根管治療を行う方のうち、保険治療と保険外治療を受ける患者さんの割合はどのくらいなのでしょうか?(あくまで参考程度にお聞きしているだけですので、一般的もしくは先生の経験からといった曖昧なもので結構です。)

よろしくお願いします。
回答 回答4
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2012-06-27 20:40:09
保険外治療費は(1根管)1〜10万掛かるとのことですが、どういった場合に1万で、どういった場合に10万なのでしょうか?

保険外治療は自由診療です、費用は医院によってまちまちです(有る意味言い値)


根管治療を行う方のうち、保険治療と保険外治療を受ける患者さんの割合はどのくらいなのでしょうか?

正確な割合は解りませんが、大多数の患者様は保険だと思います。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2012-06-27 20:41:35
僕も諸先生方と同意見です。

ウチでも大学病院歯性上顎洞炎の診断で、次回抜歯と言う患者さんに根管治療を行う事で、抜歯を回避できたケースがあります。

しかし、これは畑田先生が書かれているように「あくまでも可能性」であり、必ず回避できるというものではありません。


>どういった場合に1万で、どういった場合に10万なのでしょうか?
>ブレ幅がとても気になります。

自由診療ですから、治療費は各医院さんで決めています。

保険診療は全国一律ですが、自由診療の場合、医院の家賃やら、スタッフの経費やらモロモロを加味して金額設定されているのでばらばらになります。


>根管治療を行う方のうち、保険治療と保険外治療を受ける患者さんの割合はどのくらいなのでしょうか?

自費で根管治療を行う歯科医の数が圧倒的に少ないので、割合から言えばごく少数でしょう。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: しぶしぶさん
返信日時:2012-06-27 20:56:05
細見先生
櫻井先生

自由診療の件、保険適用割合の件、共に大変よく分かりました。
今後の治療の参考にさせて頂きます。

ご回答有り難うございました。
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2012-06-27 20:58:39
>当該サイトによりますと、保険外治療費は(1根管)1〜10万掛かるとのことですが、どういった場合に1万で、どういった場合に10万なのでしょうか?
>ブレ幅がとても気になります。

すみません、これ田尾先生がどんな情報源でかかれたか知りませんが、私が知る歯内療法専門医は根管の数で料金を決めてはいません。

前歯○万円
小臼歯○万円
大臼歯○万円

と言うくくりが多いです。

質の高い根管治療と書きましたが、上顎洞炎を起こしている歯であれば、根管治療だけを行っている専門の先生に診て頂いた方がいいと思いますよ。

ネットを調べると、色々専門と出てきますが、本当の意味で専門と言うのはそれ1つだけの治療を行っている先生になります。


保険治療と保険外治療を受ける患者さんの割合はどのくらいなのでしょうか?

1%以下でしょうね。

基本的に保険医療機関であれば患者さんから望まれない限り、根管治療は保険で治療を行うことになっています。
(過去にも何度も出ていますので、興味があれば調べてみて下さい)

1つ言っておくと、「顕微鏡」があって、「ラバーダム」をすれば誰もが同じ結果を出せる訳ではありません。

根管治療で大切なのはコンセプト、知識、経験、道具です。
http://eedental.fine.to/eeblog/2011/09/post-363.html


私の知る限りですが、根管治療のみを行っている専門医の先生に大臼歯を治療してもらうと大体10〜16万ぐらいになると思います。(その他に初診代やCT代がかかると思います)

保険で受ければ大体5000円(初診代、レントゲン代別)ぐらいです。


因みに歯が無くなって行うインプラントもピンキリで高い場合は色々な手術を含めると1本60万以上することもあります。

この辺りは患者さんの価値観ですが、私は患者さんに治療出来る状態の歯があれば、「インプラントよりご自身の歯を最大限残される努力をすべきだよ」と話します。

インプラントはインプラントで非常に良い治療ですが、手術に際して色々リスクもありますし、元の歯に戻す治療ではありません。

厳密な成功率で言えば、根管治療と対して変りません。
(生存率で言えばインプラントかもしれませんが)


歯内療法だけで治療を行っている先生は東京や、大阪など限られた町になってしまいますが、私は受ける価値は十分あると思いますよ。
(ただ、先生の吟味はしてくださいね^^)


上顎洞炎が治り、歯も残るといいですね!

おだいじに



長々書いていたら解決していましたね^^;




タイトル 歯性上顎洞炎の治療法は抜歯しかないのでしょうか?
質問者 しぶしぶさん
地域 非公開
年齢 28歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 抜歯:6番(第一大臼歯)
根管治療の治療法
上顎洞炎(蓄膿症)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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