[写真あり] セレックインレーとゴールドインレーの適合性の比較について
相談者:
九州太郎さん (45歳:男性)
投稿日時:2012-06-28 07:41:42
セレックで銀の詰め物を置き換えることを考えています。
このサイトで、多くのお医者様が、セレックはゴールドより適合性が悪い、セレックを口の中に入れたくないなどの理由で、セレックよりゴールドをすすめられておられるのを拝見しました。
そこで、何点かお伺いしたいことがございます。
(1) 適合性とはどのような概念でしょうか?
(2) セレックの適合性はゴールドのそれより悪いのは客観的な事実でしょうか?
それとも、セレックの症例は少ないため分からない(=リスクがある)ということでしょうか?
(3) セレックはセラミックなので身体に害はないように思うのです
が、セレックを口の中に入れたくないとお医者様が考えられる理由はどのあたりにあるのでしょうか?
お忙しいところお手数ですが、ご回答どうぞよろしくお願いします。
九州太郎
このサイトで、多くのお医者様が、セレックはゴールドより適合性が悪い、セレックを口の中に入れたくないなどの理由で、セレックよりゴールドをすすめられておられるのを拝見しました。
そこで、何点かお伺いしたいことがございます。
(1) 適合性とはどのような概念でしょうか?
(2) セレックの適合性はゴールドのそれより悪いのは客観的な事実でしょうか?
それとも、セレックの症例は少ないため分からない(=リスクがある)ということでしょうか?
(3) セレックはセラミックなので身体に害はないように思うのです
が、セレックを口の中に入れたくないとお医者様が考えられる理由はどのあたりにあるのでしょうか?
お忙しいところお手数ですが、ご回答どうぞよろしくお願いします。
九州太郎
回答1
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2012-06-28 08:40:39
>適合性とはどのような概念でしょうか?
どれだけ隙間無く作れるかという事です。
>セレックの適合性はゴールドのそれより悪いのは客観的な事実でしょうか?
>それとも、セレックの症例は少ないため分からない(=リスクがある)ということでしょうか?
客観的な事実だと思います、ただセレックの適合性が悪いのではなくゴールドの適合性が良いんです。
>セレックはセラミックなので身体に害はないように思うのですが、セレックを口の中に入れたくないとお医者様が考えられる理由はどのあたりにあるのでしょうか?
これは考え方なので人それぞれだと思います。
個人的にはゴールドの方が良いと思っています。
どれだけ隙間無く作れるかという事です。
>セレックの適合性はゴールドのそれより悪いのは客観的な事実でしょうか?
>それとも、セレックの症例は少ないため分からない(=リスクがある)ということでしょうか?
客観的な事実だと思います、ただセレックの適合性が悪いのではなくゴールドの適合性が良いんです。
>セレックはセラミックなので身体に害はないように思うのですが、セレックを口の中に入れたくないとお医者様が考えられる理由はどのあたりにあるのでしょうか?
これは考え方なので人それぞれだと思います。
個人的にはゴールドの方が良いと思っています。
回答2
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2012-06-28 08:57:54
んんん…。
なかなか説明が難しいのですが…。
>(1) 適合性とはどのような概念でしょうか?
簡単に言えば「歯と詰め物(被せ物)がぴったり合っているかどうか?」と言う事です。
適合が悪ければ(歯と詰め物がぴったり合っていなければ)隙間ができます。
隙間ができると汚れが溜まりやすくなります。
汚れが溜まると細菌が繁殖しやすくなります。
細菌が繁殖すると虫歯や歯周病の原因になります。
もちろん、実際には歯と詰め物の間にはセメントが介在する事になりますが、強度や表面性状(ざらざら感)、物によっては唾液で溶けてしまうなど、セメント層は薄ければ薄いほど良いとされます。
なので、適合が良ければ良いほどセメント層が薄くなり、病気やダツリなどのトラブルを回避しやすくなります。
>(2) セレックの適合性はゴールドのそれより悪いのは客観的な事実でしょうか?
事実ですね。
ゴールドの最大の特徴は「伸びる事」にあります。
マージン部(歯と詰め物の境目)のゴールドは薄く作られます。
金属は叩いたり引っ張ったりすると伸びますよね。
つまり、ゴールとインレーは歯にセットした後、マジックマージンテクニックなどで「なめし」たり咬合によって叩かれたりすると薄く伸びて歯面にぴったりフィットし、適合性がさらに上がるのです。
こう言った「伸びる」と言う性質はセレックには期待できないのです。
また、セレックによる精度と熟練の技工士さんの作る技工物では最初から適合が違います。
コンピューター(CAD/CAM)で作られた工業製品よりも匠の職人が作ったモノの方が優れている場合があるのと同じ事です。
ただし、セレックも「3」以降、かなり精度が良くなってきていますので、下手な技工士が作ったゴールドよりも適合が良いと言うのも事実です。
従って、
「安価に」「早く」「そこそこのもの」
を提供するのであれば「セレックでも十分」と言えるかもしれません。
>(3) セレックはセラミックなので身体に害はないように思うのですが、セレックを口の中に入れたくないとお医者様が考えられる理由はどのあたりにあるのでしょうか?
実績と信頼性、そして上述した「匠の技」を考えるからではないでしょうか。
細見先生とかぶりました。
なかなか説明が難しいのですが…。
>(1) 適合性とはどのような概念でしょうか?
簡単に言えば「歯と詰め物(被せ物)がぴったり合っているかどうか?」と言う事です。
適合が悪ければ(歯と詰め物がぴったり合っていなければ)隙間ができます。
隙間ができると汚れが溜まりやすくなります。
汚れが溜まると細菌が繁殖しやすくなります。
細菌が繁殖すると虫歯や歯周病の原因になります。
もちろん、実際には歯と詰め物の間にはセメントが介在する事になりますが、強度や表面性状(ざらざら感)、物によっては唾液で溶けてしまうなど、セメント層は薄ければ薄いほど良いとされます。
なので、適合が良ければ良いほどセメント層が薄くなり、病気やダツリなどのトラブルを回避しやすくなります。
>(2) セレックの適合性はゴールドのそれより悪いのは客観的な事実でしょうか?
事実ですね。
ゴールドの最大の特徴は「伸びる事」にあります。
マージン部(歯と詰め物の境目)のゴールドは薄く作られます。
金属は叩いたり引っ張ったりすると伸びますよね。
つまり、ゴールとインレーは歯にセットした後、マジックマージンテクニックなどで「なめし」たり咬合によって叩かれたりすると薄く伸びて歯面にぴったりフィットし、適合性がさらに上がるのです。
こう言った「伸びる」と言う性質はセレックには期待できないのです。
また、セレックによる精度と熟練の技工士さんの作る技工物では最初から適合が違います。
コンピューター(CAD/CAM)で作られた工業製品よりも匠の職人が作ったモノの方が優れている場合があるのと同じ事です。
ただし、セレックも「3」以降、かなり精度が良くなってきていますので、下手な技工士が作ったゴールドよりも適合が良いと言うのも事実です。
従って、
「安価に」「早く」「そこそこのもの」
を提供するのであれば「セレックでも十分」と言えるかもしれません。
>(3) セレックはセラミックなので身体に害はないように思うのですが、セレックを口の中に入れたくないとお医者様が考えられる理由はどのあたりにあるのでしょうか?
実績と信頼性、そして上述した「匠の技」を考えるからではないでしょうか。
細見先生とかぶりました。
回答3
E Eデンタル(愛知県豊橋市)の井野です。
回答日時:2012-06-28 09:33:06
>セレックを口の中に入れたくない
私ですね。
何を求めるのか!?
安くて白い物が良ければ良い選択肢だと思いますよ。
私は色より適合を良くして、歯磨きするのにラクな口の中を作りたいので、セレックは選びませんね。
友人の先生もセレックありますが、自分の口の中に入れたのは試しに入れたクラウン1本だけで、後は私がレジンやゴールドを入れて治療をしました。
セレックを持っている友人の先生が言うのは、形成が結構シビアだそうで、同じ模型でセレックとゴールドと作れば、技工士さんの腕で調整出来ると事(融通が利く所)もさすが機械と話していました。
また光学印象(スキャニング)も弱い部分があり結局型取りして模型を光学印象して作る時もあるそうです。
一応他の歯科医師の先生も治療させて頂いておりますが、「白く治してくれ」と言う先生は今の所いません。
歯科医はどちらかと言うと見た目より自分の歯をいかにして長持ちさせるかを優先しますので、ゴールドを選ぶだけです。
(治療する度に歯は削ることになるので、1回の処置が10年ぐらい持つ確率の高いもモノを選ぶ訳です)
繰り返しになりますが、安くて白いと言う希望であればセレックも悪くはないと思いますよ。
(その分毎日の歯磨きをかなり頑張ってもらえばいいだけです。)
その人その人で基準は異なりますから、先生の話を聞いて選んでくださいね^^
おだいじに
私ですね。
何を求めるのか!?
安くて白い物が良ければ良い選択肢だと思いますよ。
私は色より適合を良くして、歯磨きするのにラクな口の中を作りたいので、セレックは選びませんね。
友人の先生もセレックありますが、自分の口の中に入れたのは試しに入れたクラウン1本だけで、後は私がレジンやゴールドを入れて治療をしました。
セレックを持っている友人の先生が言うのは、形成が結構シビアだそうで、同じ模型でセレックとゴールドと作れば、技工士さんの腕で調整出来ると事(融通が利く所)もさすが機械と話していました。
また光学印象(スキャニング)も弱い部分があり結局型取りして模型を光学印象して作る時もあるそうです。
一応他の歯科医師の先生も治療させて頂いておりますが、「白く治してくれ」と言う先生は今の所いません。
歯科医はどちらかと言うと見た目より自分の歯をいかにして長持ちさせるかを優先しますので、ゴールドを選ぶだけです。
(治療する度に歯は削ることになるので、1回の処置が10年ぐらい持つ確率の高いもモノを選ぶ訳です)
繰り返しになりますが、安くて白いと言う希望であればセレックも悪くはないと思いますよ。
(その分毎日の歯磨きをかなり頑張ってもらえばいいだけです。)
その人その人で基準は異なりますから、先生の話を聞いて選んでくださいね^^
おだいじに
回答4
回答日時:2012-06-28 10:58:54
>(1) 適合性とはどのような概念でしょうか?
古い補綴の概念では、「隙間を100μm以下にすることが望ましい。」と言われていたのですが、今はそれでは、ダメで、もっと適合を上げる、隙間を少なくしなければいけないということで、一部の技工士さんは、顕微鏡を覗きながらマイクロ技工をしています。
適合については、顕微鏡でチェックしたら、一目瞭然ですね。
僕が作ったゴールドクラウンの写真をのせます。
技工士さんはもっとうまいです。
銀歯の方は、後輩が実際に治療で使用したものです。
>(2) セレックの適合性はゴールドのそれより悪いのは客観的な事実でしょうか?
>それとも、セレックの症例は少ないため分からない(=リスクがある)ということでしょうか?
客観的事実ですね。
>(3) セレックはセラミックなので身体に害はないように思うのですが、セレックを口の中に入れたくないとお医者様が考えられる理由はどのあたりにあるのでしょうか?
適合です。
画像1 画像2
古い補綴の概念では、「隙間を100μm以下にすることが望ましい。」と言われていたのですが、今はそれでは、ダメで、もっと適合を上げる、隙間を少なくしなければいけないということで、一部の技工士さんは、顕微鏡を覗きながらマイクロ技工をしています。
適合については、顕微鏡でチェックしたら、一目瞭然ですね。
僕が作ったゴールドクラウンの写真をのせます。
技工士さんはもっとうまいです。
銀歯の方は、後輩が実際に治療で使用したものです。
>(2) セレックの適合性はゴールドのそれより悪いのは客観的な事実でしょうか?
>それとも、セレックの症例は少ないため分からない(=リスクがある)ということでしょうか?
客観的事実ですね。
>(3) セレックはセラミックなので身体に害はないように思うのですが、セレックを口の中に入れたくないとお医者様が考えられる理由はどのあたりにあるのでしょうか?
適合です。
画像1 画像2
回答5
岡歯科(宮崎市橘通西)の岡です。
回答日時:2012-06-28 11:25:42
虫歯治療をした後は穴が開きますので、何らかの方法で無くなった部分を補わないと行けないのですが、成功のポイントは穴が開いた部分を、いかに密閉封鎖するかだと考えています。
そういう意味では修復方法としてゴールドの方が優位性が高く、諸先生方が書かれている通りの利点(リマージン出来る)があります。
僕自身も臼歯部の修復方法はすべてゴールドを選んでおり、歯科医や技工士も信頼出来る人を選んで治療してもらいました。
ただ、実際の臨床では患者さんにゴールドの利点をお話しても「金はちょっと…」と言って、セラミックを選択する人もいます。
(奥歯で審美を求めてもなーと思うのですが…)
適合という点でゴールドインレーよりセレックインレーが劣るというのは、櫻井先生が書かれている通り事実なのですが、少しでもセラミックインレーの適合を解消するため、井野先生が書かれている形成(かたち作り)を工夫して行なっています。
この形成が難しく、柔らかな形成を丁寧に行ない、腕がいい技工士さんに作ってもらわないと結果はついてこないです。
うちではセラミックインレーのとき、キャスタブルセラミックのe.maxインレーしか行なわないので、九州太郎さんが考えているセレックシステムについてはあまり詳しくないのですが、適合に関しては「そこそこ」の結果しかでないというのは聞いた事があります。
形成を一生懸命やってもセレックシステムで作ると、そこそこの物しか出来てこないのであれば、僕はセレックシステムのセラミックインレーは患者さんの口の中に入れたくありません。
九州太郎さんが銀歯を白い歯に変えたいという見た目を重要視し、経済性も優先させたいのであれば、セレックシステムというのもありだとは思いますので、よく考えて決めればよいと思いますよ。(^^
ご参考になれば幸いです。
そういう意味では修復方法としてゴールドの方が優位性が高く、諸先生方が書かれている通りの利点(リマージン出来る)があります。
僕自身も臼歯部の修復方法はすべてゴールドを選んでおり、歯科医や技工士も信頼出来る人を選んで治療してもらいました。
ただ、実際の臨床では患者さんにゴールドの利点をお話しても「金はちょっと…」と言って、セラミックを選択する人もいます。
(奥歯で審美を求めてもなーと思うのですが…)
適合という点でゴールドインレーよりセレックインレーが劣るというのは、櫻井先生が書かれている通り事実なのですが、少しでもセラミックインレーの適合を解消するため、井野先生が書かれている形成(かたち作り)を工夫して行なっています。
この形成が難しく、柔らかな形成を丁寧に行ない、腕がいい技工士さんに作ってもらわないと結果はついてこないです。
うちではセラミックインレーのとき、キャスタブルセラミックのe.maxインレーしか行なわないので、九州太郎さんが考えているセレックシステムについてはあまり詳しくないのですが、適合に関しては「そこそこ」の結果しかでないというのは聞いた事があります。
形成を一生懸命やってもセレックシステムで作ると、そこそこの物しか出来てこないのであれば、僕はセレックシステムのセラミックインレーは患者さんの口の中に入れたくありません。
九州太郎さんが銀歯を白い歯に変えたいという見た目を重要視し、経済性も優先させたいのであれば、セレックシステムというのもありだとは思いますので、よく考えて決めればよいと思いますよ。(^^
ご参考になれば幸いです。
回答6
桜田歯科(東京都北区田端)の桜田です。
回答日時:2012-06-28 11:58:45
>(2) セレックの適合性はゴールドのそれより悪いのは客観的な事実でしょうか?それとも、セレックの症例は少ないため分からない(=リスクがある)ということでしょうか?
CAD/CAMは、工業界で精密な部品を作るのに昔から使われている工作機械を歯科用に開発したものです。
部品のように同じものをたくさん作ることは精密にできます。
歯科用の場合は、削った歯をスキャンしてそれぞれ違うものを作るので部品ほど簡単ではありません。
また、作製プログラムの中にスペーサー(隙間)を作る設定がされています。
このため、少々ゆるく出来上がるはずです。
但し、歯と加工したセラミックの隙間はレジンセメントが埋めてくれるので問題はないかもしれません。
ここが、適合が悪いと言われる所以です。
近年のCAD/CAMは、精度が良くなっているのも事実です。
CAD/CAMは、工業界で精密な部品を作るのに昔から使われている工作機械を歯科用に開発したものです。
部品のように同じものをたくさん作ることは精密にできます。
歯科用の場合は、削った歯をスキャンしてそれぞれ違うものを作るので部品ほど簡単ではありません。
また、作製プログラムの中にスペーサー(隙間)を作る設定がされています。
このため、少々ゆるく出来上がるはずです。
但し、歯と加工したセラミックの隙間はレジンセメントが埋めてくれるので問題はないかもしれません。
ここが、適合が悪いと言われる所以です。
近年のCAD/CAMは、精度が良くなっているのも事実です。
相談者からの返信
相談者:
九州太郎さん
返信日時:2012-07-16 14:14:37
タイトル | [写真あり] セレックインレーとゴールドインレーの適合性の比較について |
---|---|
質問者 | 九州太郎さん |
地域 | 神奈川 |
年齢 | 45歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 会社役員 |
カテゴリ |
セラミックインレー(陶器の詰め物) ゴールドインレー(金の詰め物) 材料・機材関連 その他(写真あり) |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。