[写真あり] 歯列矯正を始めたいが顎関節症は治らないと言われた
相談者:
彩128さん (20歳:女性)
投稿日時:2012-12-01 03:37:40
(一般閲覧者の方へ。お見苦しい写真があります。)
再来月で21歳になりますが、歯の矯正を考えています。
(歯並びが酷く、前歯が中心からずれています…。)
16歳の時から顎がバキッと鳴り始め、歯並びからくるであろう顎関節症だと診断されました。
(現在も口を開けると鳴りますが、痛みなどはありません。)
そのまま放置をしていて現在に至るのですが、今さらになって歯並び・顎間接症を治したいと近所のクリニックを受診したところ…
・顎の動きに左右でずれがあるのが原因なので、歯並びの矯正をしても顎関節症は治らない。
・よって歯並びの矯正は完全に見た目を綺麗にするだけのものになる。
それと、私は前歯が出っ歯なのだと思っていたのですが
・下の歯が内側に倒れているだけで、あなたは本来の歯並びなら受け口タイプ(下顎前突?)
と言われました。
確かにネットでも調べたところ、歯の矯正をすると余計に顎間接症が悪化する場合があると書かれているのをいくつか見つけました。
私はてっきり歯並びを治せば顎間接症も治ると思っていましたし、実は受け口タイプだというのもショックで、両方治したいのに、もうどうしたらいいのか分かりません…。
この場合どちらも治すことは不可能なのでしょうか?
可能な場合、他のクリニックを回ってみようと思っているのですが、矯正歯科か口腔外科か、先にどちらに行ったらいいのでしょうか?(私が行ける範囲には、診療科目に矯正・口腔どちらも兼ね備えているクリニックがありません。)
最後にもう一つ、この酷い歯並びは矯正で治せるのでしょうか…。
長くなってしまいましたが、回答お願いします。
画像1
再来月で21歳になりますが、歯の矯正を考えています。
(歯並びが酷く、前歯が中心からずれています…。)
16歳の時から顎がバキッと鳴り始め、歯並びからくるであろう顎関節症だと診断されました。
(現在も口を開けると鳴りますが、痛みなどはありません。)
そのまま放置をしていて現在に至るのですが、今さらになって歯並び・顎間接症を治したいと近所のクリニックを受診したところ…
・顎の動きに左右でずれがあるのが原因なので、歯並びの矯正をしても顎関節症は治らない。
・よって歯並びの矯正は完全に見た目を綺麗にするだけのものになる。
それと、私は前歯が出っ歯なのだと思っていたのですが
・下の歯が内側に倒れているだけで、あなたは本来の歯並びなら受け口タイプ(下顎前突?)
と言われました。
確かにネットでも調べたところ、歯の矯正をすると余計に顎間接症が悪化する場合があると書かれているのをいくつか見つけました。
私はてっきり歯並びを治せば顎間接症も治ると思っていましたし、実は受け口タイプだというのもショックで、両方治したいのに、もうどうしたらいいのか分かりません…。
この場合どちらも治すことは不可能なのでしょうか?
可能な場合、他のクリニックを回ってみようと思っているのですが、矯正歯科か口腔外科か、先にどちらに行ったらいいのでしょうか?(私が行ける範囲には、診療科目に矯正・口腔どちらも兼ね備えているクリニックがありません。)
最後にもう一つ、この酷い歯並びは矯正で治せるのでしょうか…。
長くなってしまいましたが、回答お願いします。
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相談者からの返信
回答1
山田歯科医院(兵庫県姫路市)の山田です。
回答日時:2012-12-01 04:32:02
彩128さまおはようございます。
歯並びが悪く顎関節症もあって、矯正治療だけでは顎関節症は治らないと言われたため、どうしたらいいのか悩んでいらっしゃるようですね。
仰るように不正咬合と顎関節症は別物なので、分けて考えることになります、個人的には先ず顎関節症を治してから矯正治療を始めたほうがいいと思います。
ただ矯正治療中に顎関節症が再発するかもしれません、したがってできれば矯正医が、顎関節症の治療について熟知しているほうが望ましいようには思います。
不正咬合のタイプですが写真からだけでは叢生としか判断できませんが、個人的には受け口タイプというよりアングルクラスT(骨格的には正常)のように見えます。
たとえ受け口傾向があっても写真から判断すると、矯正治療上大きな問題はなさそうな気がいたします。
>この酷い歯並びは矯正で治せるのでしょうか…。
抜歯症例にはなりますがきれいに治ると思います、ただ正中のずれは多少残るかもしれません、参考になさってください。
歯並びが悪く顎関節症もあって、矯正治療だけでは顎関節症は治らないと言われたため、どうしたらいいのか悩んでいらっしゃるようですね。
仰るように不正咬合と顎関節症は別物なので、分けて考えることになります、個人的には先ず顎関節症を治してから矯正治療を始めたほうがいいと思います。
ただ矯正治療中に顎関節症が再発するかもしれません、したがってできれば矯正医が、顎関節症の治療について熟知しているほうが望ましいようには思います。
不正咬合のタイプですが写真からだけでは叢生としか判断できませんが、個人的には受け口タイプというよりアングルクラスT(骨格的には正常)のように見えます。
たとえ受け口傾向があっても写真から判断すると、矯正治療上大きな問題はなさそうな気がいたします。
>この酷い歯並びは矯正で治せるのでしょうか…。
抜歯症例にはなりますがきれいに治ると思います、ただ正中のずれは多少残るかもしれません、参考になさってください。
回答2
黒岩歯科医院(長野県佐久市)の黒岩です。
回答日時:2012-12-01 12:35:53
彩128さん、こんにちは。
歯並びと顎関節症でお悩みのようですね。
矯正治療によって顎関節症が改善すると、考えやすいですが、現在のところ、はっきりした結論はでていません。
矯正治療によって、顎関節症が改善するかもしれないし、逆に悪化するかもしれません。
また、全く変わらないかもしれません。
彩128さんの歯並びおよび、骨格の状態をはっきり分からないので何とも言えませんが、矯正治療ができないということはまずないと思います。
矯正治療のゴールをどこに設定するかは、非常に重要になってきます。
顎関節症が完全になおるという保証もありません。
特に音に関しては、いつまでも残ることもあります。
ですから、顎関節症の治療のゴールの設定も非常に大切です。
できることなら大学病院などの大きな病院であれば、矯正も顎関節症もどちらも専門家がいると思います。
通勤できる範囲にそういった機関がなければ、まず、矯正専門医に矯正についてできるかどうか相談してみても良いかと思います。
ご参考までに。
歯並びと顎関節症でお悩みのようですね。
矯正治療によって顎関節症が改善すると、考えやすいですが、現在のところ、はっきりした結論はでていません。
矯正治療によって、顎関節症が改善するかもしれないし、逆に悪化するかもしれません。
また、全く変わらないかもしれません。
彩128さんの歯並びおよび、骨格の状態をはっきり分からないので何とも言えませんが、矯正治療ができないということはまずないと思います。
矯正治療のゴールをどこに設定するかは、非常に重要になってきます。
顎関節症が完全になおるという保証もありません。
特に音に関しては、いつまでも残ることもあります。
ですから、顎関節症の治療のゴールの設定も非常に大切です。
できることなら大学病院などの大きな病院であれば、矯正も顎関節症もどちらも専門家がいると思います。
通勤できる範囲にそういった機関がなければ、まず、矯正専門医に矯正についてできるかどうか相談してみても良いかと思います。
ご参考までに。
回答3
天神デンタルクリニック(福岡市中央区)の児玉です。
回答日時:2012-12-01 13:53:30
博多の児玉です。
矯正治療というのは、審美的な歯並びだけを治すのではなく機能性も考慮して治療しています。
少ないかもしれませんが、矯正の先生によっては、顎関節の症状改善を考慮して矯正治療をすることがあります。
矯正相談時に、顎関節の症状改善が出来るかどうか、相談されてみてはいかがでしょう。
矯正治療というのは、審美的な歯並びだけを治すのではなく機能性も考慮して治療しています。
少ないかもしれませんが、矯正の先生によっては、顎関節の症状改善を考慮して矯正治療をすることがあります。
矯正相談時に、顎関節の症状改善が出来るかどうか、相談されてみてはいかがでしょう。
回答4
仙台東口矯正歯科(仙台市宮城野区)の堀内です。
回答日時:2012-12-01 15:39:37
顎関節症と歯並びでお悩みなんですね。
添付いただいた2枚の写真からは、初診相談を受けられた矯正歯科医の判断どおり、下顎前突傾向と骨格的非対称傾向が存在するように見えます。
「骨格的下顎前突傾向」や「骨格的非対称」が存在する場合には、統計学的に、顎関節症の発症頻度が高くなることが明らかになっています。
しかし、矯正治療で歯並びを治療しても、顎関節症状の改善にはつながらない場合もあります。(改善する場合、変化が実感できない場合、悪化する場合の3パターンが考えられます、黒岩先生もご指摘されていますね。)
顎関節症が存在する場合には、「我慢できない痛み」や「口が開かない」というような日常生活に支障があるような症状が存在すれば、治療が必要です。
しかし、開閉口時の音(クリック音)が存在するだけの場合には、治療対象とする必要はないとされています。
まずは、顎関節症の治療に力をいれている歯科医院(一般歯科医院でも矯正歯科医院でもかまいません)で、顎関節症の治療が必要な状態であるかの診断を受けられてください。顎関節症の治療が必要な場合には、矯正治療の前に、顎関節症の治療を先行させることが一般的な対応だと思います。
お写真を拝見するかぎりでは、現在の歯並びは、歯の凸凹(叢生)が強く、上下の歯列があまりかみ合っていない状態にみえますので、矯正治療によって、「歯並び」や「かみ合わせ」を改善するメリットの高い状態だと思われます。
また、矯正治療を検討される場合には、外科矯正を保険で扱える矯正歯科医院を受診されることをお勧めいたします。
なぜなら、矯正歯科医院での精密分析の結果、骨格的な特徴が強く、外科矯正治療が歯並びやかみ合わせの改善に有効な状態と診断される可能性があるからです。
過去の研究から、外科矯正治療では、通常の矯正治療と比較して、高確率で顎関節症状が改善する可能性が高いことが、明らかになっています。
ただし、外科矯正治療を行っても、症状が変化しなかったり、悪化する場合もありますの。
繰り返しになりますが、矯正歯科治療の目的は、顎関節症状の改善ではなく、口元の審美性の改善や、しっかり食物をかむことができ、口腔清掃が効率的に行えるような歯並びを獲得して、結果的に、歯の寿命が高くなるような状態への改善とすべきだと思います。
添付いただいた2枚の写真からは、初診相談を受けられた矯正歯科医の判断どおり、下顎前突傾向と骨格的非対称傾向が存在するように見えます。
「骨格的下顎前突傾向」や「骨格的非対称」が存在する場合には、統計学的に、顎関節症の発症頻度が高くなることが明らかになっています。
しかし、矯正治療で歯並びを治療しても、顎関節症状の改善にはつながらない場合もあります。(改善する場合、変化が実感できない場合、悪化する場合の3パターンが考えられます、黒岩先生もご指摘されていますね。)
顎関節症が存在する場合には、「我慢できない痛み」や「口が開かない」というような日常生活に支障があるような症状が存在すれば、治療が必要です。
しかし、開閉口時の音(クリック音)が存在するだけの場合には、治療対象とする必要はないとされています。
まずは、顎関節症の治療に力をいれている歯科医院(一般歯科医院でも矯正歯科医院でもかまいません)で、顎関節症の治療が必要な状態であるかの診断を受けられてください。顎関節症の治療が必要な場合には、矯正治療の前に、顎関節症の治療を先行させることが一般的な対応だと思います。
お写真を拝見するかぎりでは、現在の歯並びは、歯の凸凹(叢生)が強く、上下の歯列があまりかみ合っていない状態にみえますので、矯正治療によって、「歯並び」や「かみ合わせ」を改善するメリットの高い状態だと思われます。
また、矯正治療を検討される場合には、外科矯正を保険で扱える矯正歯科医院を受診されることをお勧めいたします。
なぜなら、矯正歯科医院での精密分析の結果、骨格的な特徴が強く、外科矯正治療が歯並びやかみ合わせの改善に有効な状態と診断される可能性があるからです。
過去の研究から、外科矯正治療では、通常の矯正治療と比較して、高確率で顎関節症状が改善する可能性が高いことが、明らかになっています。
ただし、外科矯正治療を行っても、症状が変化しなかったり、悪化する場合もありますの。
繰り返しになりますが、矯正歯科治療の目的は、顎関節症状の改善ではなく、口元の審美性の改善や、しっかり食物をかむことができ、口腔清掃が効率的に行えるような歯並びを獲得して、結果的に、歯の寿命が高くなるような状態への改善とすべきだと思います。
相談者からの返信
相談者:
彩128さん
返信日時:2012-12-01 18:15:39
山田先生、黒岩先生、児玉先生、堀内先生、
お忙しい中、ご丁寧な回答ありがとうございます。(;_;)
黒岩先生の回答にあった
>特に音に関しては、いつまでも残ることもあります。
こちらに関してなのですが、近所のクリニックで簡単に矯正相談をした際、
「歯並びの矯正をしても顎関節症は治らない。」
と結論付けられてしまったにも関わらず、それでもなお私が顎関節症のことも心配しているのは、現在、痛みなどがなくともこのまま顎が鳴るのが続くと、今より更に輪郭の形が悪くなってしまうのではないか…、酷い顎変形症になってしまうのではないか…と思ったからです。
(よく指を鳴らすと指が太くなると聞くので、顎もそれと同じなのかと…。)
もし音が鳴っても輪郭の骨格は肥大などしないようなら、音は残ってもさほど気にせず我慢できます。
外科矯正という方法もあるのですね。
調べたのですが、受け口などの矯正にもなる顎の骨切りになるのでしょうか…。
外科矯正、矯正歯科、口腔外科
それぞれを兼ね備えている所となると、やはり大学病院になり、それ以外の所だと先に矯正歯科を回った方がいいということですね。分かりました。
先生方のご回答、大変参考になりました。
少し元気がでました。ありがとうございます。
お忙しい中、ご丁寧な回答ありがとうございます。(;_;)
黒岩先生の回答にあった
>特に音に関しては、いつまでも残ることもあります。
こちらに関してなのですが、近所のクリニックで簡単に矯正相談をした際、
「歯並びの矯正をしても顎関節症は治らない。」
と結論付けられてしまったにも関わらず、それでもなお私が顎関節症のことも心配しているのは、現在、痛みなどがなくともこのまま顎が鳴るのが続くと、今より更に輪郭の形が悪くなってしまうのではないか…、酷い顎変形症になってしまうのではないか…と思ったからです。
(よく指を鳴らすと指が太くなると聞くので、顎もそれと同じなのかと…。)
もし音が鳴っても輪郭の骨格は肥大などしないようなら、音は残ってもさほど気にせず我慢できます。
外科矯正という方法もあるのですね。
調べたのですが、受け口などの矯正にもなる顎の骨切りになるのでしょうか…。
外科矯正、矯正歯科、口腔外科
それぞれを兼ね備えている所となると、やはり大学病院になり、それ以外の所だと先に矯正歯科を回った方がいいということですね。分かりました。
先生方のご回答、大変参考になりました。
少し元気がでました。ありがとうございます。
回答5
東京医科歯科大学顎関節治療部(文京区湯島)の西山です。
回答日時:2012-12-01 22:36:41
西山です
顎関節症の顎関雑音の原因は、関節円板という構造物の位置異常によることが多いです。
この関節円板の位置異常は、実は雑音が無い人でも30〜35%程度存在すると報告されています。
また、関節雑音がある場合でも、その大部分(8割位)は将来的にも雑音だけで経過すると言われています。
あと、関節雑音が続いていても、顔貌が変わるような骨の変形は生じないと考えてもいいと思います。
顎関節症の顎関雑音の原因は、関節円板という構造物の位置異常によることが多いです。
この関節円板の位置異常は、実は雑音が無い人でも30〜35%程度存在すると報告されています。
また、関節雑音がある場合でも、その大部分(8割位)は将来的にも雑音だけで経過すると言われています。
あと、関節雑音が続いていても、顔貌が変わるような骨の変形は生じないと考えてもいいと思います。
相談者からの返信
相談者:
彩128さん
返信日時:2012-12-02 17:47:38
西山先生、お忙しい中ありがとうございます。
顎関節症のしくみについて、詳しく教えていただきありがとうございます。
>関節雑音が続いていても、顔貌が変わるような骨の変形は生じないと考えてもいいと思います。
音の件も、大丈夫なのですね!
安心しました。
ありがとうございました。
顎関節症のしくみについて、詳しく教えていただきありがとうございます。
>関節雑音が続いていても、顔貌が変わるような骨の変形は生じないと考えてもいいと思います。
音の件も、大丈夫なのですね!
安心しました。
ありがとうございました。
回答6
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2012-12-02 18:42:26
タイトル | [写真あり] 歯列矯正を始めたいが顎関節症は治らないと言われた |
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質問者 | 彩128さん |
地域 | 新潟 |
年齢 | 20歳 |
性別 | 女性 |
職業 | パート・アルバイト |
カテゴリ |
歯列矯正の治療法 顎関節症 その他(写真あり) 下顎前突(受け口) 歯並びが悪い |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。