乳歯の脱灰、進行抑制と再石灰化を促す正しいケア方法は?

相談者: 五月の花さん (34歳:女性)
投稿日時:2013-02-17 00:45:37
娘(2歳7ヵ月)の乳歯(下右側Aと下両側Bの内(舌)側の窪み)に、見た目にもはっきりと分かる白斑が出来ています。

つい最近受診した歯科では、穴は開いていないので虫歯にはなっていないとの診断でした。(主原因が食習慣と磨き残しであった事は確実なので、食習慣については再石灰化の促進に焦点を当てて既に改善済みです。)

脱灰も程度により全て修復できる訳ではない事は承知していますが、どうにか毎日のケアで出来る限り元の状態に戻したいと思い、こちらで勉強させて頂いています。

以下3点について、先生方のご助言を頂けましたら幸いです。

1)まず、食後の歯磨きタイミングについて。

過去の相談記事も拝見し、小牧先生や渡辺先生のご意見に納得しましたので、蒸し返す訳ではないのですが、酸蝕症や特に歯が脆くなっている等のリスクがある場合に限っては、食後すぐの歯磨きは控えた方が良いというご意見を拝見し、重度(?)の脱灰が見られる場合は、食後3〜5分以内の洗口+歯磨きで大丈夫かどうか気になってしまっています。

乳歯の脱灰なので、健康な永久歯の歯磨きよりは少しデリケートではないかとも思うのですが、歯ブラシは柔らかい物を選び、あまりゴシゴシ擦らなければ気にする必要は無いという理解で大丈夫でしょうか?


2)次に、就寝前の歯磨きについて。

現在は就寝直前にチェックアップジェルを少量つけて磨き、うがいはさせていません。
このジェルが酸性よりなのはフッ素の取り込みを促すためとの事ですが、就寝直前に使用して就寝中ずっと口腔内(もしくは歯の表面?)が酸性に傾いた状態になる点は、仕上げ磨きで歯垢をしっかり落とせていれば特に問題ありませんか?

あるいは寝る前の歯磨きやジェルの塗布も就寝直前ではなく40分〜1時間前には済ませた方が良かったりするのでしょうか。

それでは就寝前の歯磨きではなくなってしまう気もしますが・・・??(うがいをする・しないについても気になるところなので今後はMIペーストに切替え予定ですが、就寝前とはどのくらいのタイミングがベストなのか、どうしても気になってしまったのでご意見を頂けると嬉しいです。)


3)最後に、研磨剤入りの歯磨き剤の使用について。

数は少ないですが、ライオンのこどもはみがきのようにフッ素濃度500ppmで研磨剤(水酸化アルミニウム)配合という商品がありますが(メーカーサイトは成分非表示なので一般サイトの情報です)、一般的には何歳頃から研磨剤入りの歯磨き剤を使用するのが良いのでしょうか?

また、重度の(?)脱灰が見られる場合は状態が改善するまでは(それが何歳になるかは分かりませんが)研磨剤入りの歯磨き粉は使用を控えた方が良いですか?(現在は3食後にフッ化ナトリウム500ppmで研磨剤無配合のピジョンのぷちキッズを使用しています。)


ちなみに前述の歯科ではもっと基本的なケアについて幾つか質問したのですが、担当衛生士さんがあまりお詳しくないようで、お茶を濁されました。
只今引越し中のため、新たに予防に力を入れた掛かり付け医を見つける予定です。

これまでの反省から少々細かい事に神経質になり過ぎているかも知れませんが、一応悩んだ末の投稿です(^ ^;)。

ご意見をお聞かせ頂ければ嬉しいです。
どうぞ宜しくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2013-02-17 06:31:18
>娘(2歳7ヵ月)の乳歯(下右側Aと下両側Bの内(舌)側の窪み)に、見た目にもはっきりと分かる白斑が出来ています。

この「白斑」ですが、脱灰よりも歯石沈着の可能性の方が高いように感じます。

下顎前歯部は通常もっともむし歯になりにくい部位です。

逆に言うと、この部位に脱灰が起きているのであれば他の箇所(たとえば上顎前歯の唇面や隣接面)が脱灰していてもおかしくはないのですが、他の歯は特に異常はないのですよね?


>1)まず、食後の歯磨きタイミングについて。

個人的には最近よく耳にする「食後30分は磨かないほうがよい」という考え方にはまったく同意しません。
10年以上小児歯科を専門にしていますが、食後すぐに磨いたことが原因で脱灰を起こしたお子さんを見たことがありません。

通常の仕上げ用の歯ブラシで力を入れすぎずに(←脱灰予防のためではなく、お子さんが痛がらないために)磨けば十分だと思います。


>2)次に、就寝前の歯磨きについて。

磨いた後から寝るまでの間に飲食をしないのであれば、生活の中で取り入れやすい時間に磨くので特に問題はないと考えます。


>3)最後に、研磨剤入りの歯磨き剤の使用について。

「この年齢以降は研磨剤入りを使用したほうが良い」という年齢は特にないと思います。
必要性を感じていないのであれば、研磨剤無配合のものを使い続けても問題ありません。

また、子ども用歯磨剤に配合されている研磨剤で歯面が脱灰するということは通常考慮しなくても良いと思います。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2013-02-17 09:54:56
おはようございます。
カワサキです

同じく、部位的に脱灰ではなく、歯石の可能性が強いと想像します。

>1)食後の歯磨きタイミングについて。

おおよそ、30分以内に、歯磨きをゴシゴシ強すぎないように行えばいいと思います。


>2)就寝前の歯磨きについて。

日本で許認可された、フッ素ジェルであれは、用法を守れば、それほど、神経質にならなくてもいいと思います。

寝る直前よりも、おおよそ30分前位でいいと思います。


>3)研磨剤入りの歯磨き剤の使用について。

特に年齢の制限はないです。歯に黄ばみ・着色などが気になるようですと、使用するといいと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 五月の花さん
返信日時:2013-02-19 14:29:02
返信が遅れてしまってすみません。

堀先生、川崎先生、お忙しい中ご回答有難うございます。


歯石沈着の可能性・・・(@ @;)

虫歯だったらどうしようという心配ばかりで全く頭にありませんでしたが、確かに娘は1歳になった頃に下前歯表側に歯石と思しきものが出来て除去して貰いに行った事がありますし、素人目ですが上前歯等には脱灰らしい変化は見られません。(白斑の見られる箇所はかなりはっきりとわかる凹状の窪みがあるのですが、白斑を発見するまでそのことに私が気付いていなかったため、磨き残しが続いたのだと思います。)

ちなみに父親は(羨ましいことに?)どんなに歯磨きをせずに寝ても虫歯ゼロという人なので(←こちらのサイトで虫歯0でも歯周病のリスクが高くなる事を知り、健診やクリーニングに通わせる予定ですが(;^_^A・・・。)、唾液の緩衝能が高い体質を父親から譲り受けたのかも知れませんね。

新しい歯科カリエスリスクの判定等もお願いし、歯石なのかどうかをきちんと診て貰いたいと思います。
とても参考になるご回答を有難うございました!


あと、もしお時間があればもうひとつだけお願いします・・・。

もし娘が唾液の緩衝能が高く歯石が沈着しやすい体質であった場合、上記相談のような、再石灰化を促すような(特にMIペースト等で唾液中のカルシウムを補うような)ケアを続けると歯石が付きやすくなって、逆効果だったりするのでしょうか??

3食後と就寝前のフッ素入り歯磨き粉の使用のみにして、夜寝る前のフッ素ジェルやMIペーストは無しにした方が良いでしょうか?

まだ引越しと転院までに少し時間が掛かりそうですので、その間のケアの参考にさせて頂きたいと思いますので、アドバイスを頂けましたら幸いです。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2013-02-20 12:37:26
>もし娘が唾液の緩衝能が高く歯石が沈着しやすい体質であった場合、上記相談のような、再石灰化を促すような(特にMIペースト等で唾液中のカルシウムを補うような)ケアを続けると歯石が付きやすくなって逆効果だったりするのでしょうか??

特にそのようなことはないと思います。

唾液の緩衝能と歯石のつきやすさに、明確な相関関係があるとは聞いたことがありません。


>3食後と就寝前のフッ素入り歯磨き粉の使用のみにして、夜寝る前のフッ素ジェルやMIペーストは無しにした方が良いでしょうか?

うがいができるのであれば、フッ素入り歯磨き粉だけで十分だと思います(寝る前のフッ素ジェルは必要ないと思います)。

MIペーストについては使って害はないと思いますが、(五月の花さんのお子さんにとって)使用した方が良いかどうかはわかりません。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 五月の花さん
返信日時:2013-02-21 23:50:57
堀先生、有難うございます。

唾液の緩衝能と歯石の付きやすさについて調べてみると、いくつかの歯科医院のサイトや論文などが出て来たので気になってしまいましたが、可能性程度の話と考えておけば良さそうですね。

取り敢えず暫くはフッ素入り歯磨き粉でのケアを続け、転院先で詳しい診断が下りてから今後のケアも考えて行きたいと思います。
お忙しい中ご回答を頂き、どうも有難うございました。



タイトル 乳歯の脱灰、進行抑制と再石灰化を促す正しいケア方法は?
質問者 五月の花さん
地域 静岡
年齢 34歳
性別 女性
職業 主婦
カテゴリ 歯磨きに関する疑問
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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