ブリッジの素材、歯茎が黒くなっているのでジルコニアにしたい

相談者: くうにゃんこさん (35歳:女性)
投稿日時:2013-04-15 22:55:51
はじめまして。

10年以上前に治療した左下6番(虫歯を削り、金属を被せた)の根のところに膿がたまり、抜歯後に6,7,8番をブリッジにする予定です。

また、差し歯にしていた右上2番(神経なし。メタルボンド)が同じように根のところに膿がたまり、抜歯後に右上1,2,3番でブリッジにする予定です。
この差し歯を入れたことにより歯茎が黒くなってしまったので、今回はできればそうならないように、前歯だけはオールセラミックジルコニアにしたいと考えています。


かかっている歯科医ではジルコニアを扱ったことがないということでしたが、先生が調べてくださり対応してくださるとのことでした。
左下の奥歯は目立たないのでメタルボンドで良いかと思っております。

そこで質問なのですが、オールセラミック・ジルコニアが初めてということなのでかなりの不安があります。

基本的な治療方法はメタルボンドと同じで、安心してお任せしてしまっても大丈夫でしょうか?


それとも、前歯はオールセラミック・ジルコニアにこだわるのであれば、ジルコニアに慣れた先生にお願いする方がよいのでしょうか?

お忙しいところ恐縮ですが、ご回答頂けましたら幸いです。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2013-04-15 23:03:09
こんばんは。カワサキです。

前歯オールセラミックジルコニアにこだわるのであれば、ジルコニアに慣れた先生にお願いする方がよいのでしょうか?

そうですね……難しいところですね。

技術的には、症例・経験が豊富な先生の方がいいと思います。


ただ、セットした後のメンテナンス・アフターフォローなどを、考えると、長い付き合いになりますので、気心がしれた先生をチョイスするのも一方法です。

基本的な治療方法(=何を持って基本とうのか、定義できないですが)は、それほど変わらないと、個人的には思います。



ご参考までに。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: くうにゃんこさん
返信日時:2013-04-15 23:35:45
川崎先生、早速のご回答ありがとうございます。

技術的な違いによって、結果にどのような差が出ると考えればよいでしょうか?

フィット感が異なってくるために、治療後に虫歯になりやすいなどでしょうか?
また、審美面での色などの満足感が異なってくるといったことでしょうか?

支台歯の持ち具合などに影響が出るようであれば、ちょっと考えなくてはと思っております。


細かい質問で大変恐縮ですが、ご回答頂けましたら幸いです。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2013-04-15 23:48:42
>フィット感が異なってくるために、治療後に虫歯になりやすいなどでしょうか?

支台歯の形成、クリアランス(厚み)などの差により、適合、維持力が悪くなるケースも考えられます。


審美面での色などの満足感が異なってくるといったことでしょうか?

審美面は、技工士のテクニックによる所が大きいと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: くうにゃんこさん
返信日時:2013-04-16 00:09:54
川崎先生、早々にありがとうございました。
他の先生方のご意見もお聞かせ頂けましたら幸いです。


重なる質問もありますが、追加で質問させて頂きたいと存じます。

できれば「オールセラミックジルコニア」にしたいのですが、不安要素もあり、ジルコニアに慣れた他の先生にお願いするのも今ひとつためらいます。


1.「メタルボンド」のブリッジの経験はあるかなり技術の高い先生でも、「オールセラミック・ジルコニア」が初めてとなるとちょっと厳しいと理解した方が良いのでしょうか。

2.以前、渡辺先生がこちらでおっしゃっておられましたが、ジルコニアは「マージン部に付着するプラークの溜まり具合がやはり少ない」ということは、虫歯歯周病予防の点では、ジルコニアに軍配が上がるとの理解でよろしいでしょうか?

3.支台歯の予後を考えると、「メタルボンド」の方がよろしいでしょうか?


以上、お忙しいところ恐縮ですが、ご回答頂けましたら幸いです。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2013-04-19 09:35:30
くうにゃんこさん、こんにちは


基本的にメタルボンドジルコニア(にもいろいろありますが)のクラウンは制作方法が全く異なります。

メタルボンドは金属を鋳造してフレームを作ります。

一方ジルコニアはCAD-CAMと言って模型を光学印象してコンピューターでジルコニアのフレームを削って作ります。

その作り方の違いからくる適合状態の違い、材質上の違いなどが
あります。



>1.「メタルボンド」のブリッジの経験はあるかなり技術の高い先生でも、「オールセラミック・ジルコニア」が初めてとなるとちょっと厳しいと理解した方が良いのでしょうか。

厳しいということはないと思いますが、どの程度ジルコニアの性質を理解しているかによると思います。

うちでもジルコニアセラミッククラウンによる修復を行っていますがフィットに関しては技工士さんと話をしながら調整をしています。



>2.以前、渡辺先生がこちらでおっしゃっておられましたが、ジルコニアは「マージン部に付着するプラークの溜まり具合がやはり少ない」ということは、虫歯歯周病予防の点では、ジルコニアに軍配が上がるとの理解でよろしいでしょうか?

これは渡辺先生にコメントしてもらうのが一番だと思いますが、そこまで大きな差が出るほどではないと思います。



>3.支台歯の予後を考えると、「メタルボンド」の方がよろしいでしょうか?

実際に拝見してていないのでわかりませんが、メタルボンドの場合はとても歴史が長く、ほぼ完成された治療方法と言ってよいと思います。

一方ジルコニアは比較的新しい治療方法でいろいろと改良がされている状況です。今後はもっと材質的にも審美的にも改善する可能性はあります。


また、支台歯の予後に関してはどちらの方法が良いということはないと思います。


参考になれば幸いです。

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回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2013-04-19 11:05:31
くうにゃんこ さん、今日は

>1.「メタルボンド」のブリッジの経験はあるかなり技術の高い先生でも、「オールセラミックジルコニア」が初めてとなるとちょっと厳しいと理解した方が良いのでしょうか。


歯科医師サイドは、各ステップのうち形成が微妙に違うだけですので、メタルボンドの技術が高ければ問題ないように思います。

むしろ技工士サイドで違いが出ると思いますが、ジルコニアに熟練した技工所なら問題ないでしょう。



>2.以前、渡辺先生がこちらでおっしゃっておられましたが、ジルコニアは「マージン部に付着するプラークの溜まり具合がやはり少ない」ということは、虫歯歯周病予防の点では、ジルコニアに軍配が上がるとの理解でよろしいでしょうか?

私はその考え方は違うと思います。
マージン部のプラークの付着は、材料の差ではなく、適合の差だと思います。
以前は、ジルコニアの方がマージンの適合が悪かったので、メタルボンドの方が良かったと思いますが、最近はジルコニアの適合も良くなってきたので、大きな差は無いように思います。


表面へのプラークの付着では、セラミック(メタルボンドの表面)も付着しにくいのですが、ジルコニアの方がより付着は少ないのではないかともいます。

しかし、ジルコニアも多くの場合、表面はセラミックを貼付けるため、表面のプラークの付き具合は差が出ません。


歯の内側に、僅かに、メタルボンドでは金属が、ジルコニアではジルコニアそのものが、むき出しになる箇所がありますが、金属よりジルコニアの方がプラークがつきにくいと思います。

しかし、臨床的に差が出るほどではありません。



>3.支台歯の予後を考えると、「メタルボンド」の方がよろしいでしょうか?

ジルコニアは新しい材料で長期的な予後は不明です。
メタルボンドは40年近い歴史があって、長期的予後も他の方法と比べて大きな問題となるようなことはありません。


追加で

補綴物そのものに予後を考えると、金属にセラミックを溶着したメタルボンドと、ジルコニアにセラミックを貼付けたジルコニアでは、メタルボンドの方が強固な結合が得られます。

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回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2013-04-19 11:50:17
いろいろ御心配ですね。

畑田先生、小牧先生のご回答がとてもわかりやすい説明と思いますので、ご熟読頂ければと思います。


さて、そもそもで申し訳御座いませんが、根の先に膿が溜まって抜歯やむなしとの事ですが、補綴物に拘る(こだわる、あまり良い響きではありませんね、言い換えます)。

補綴物にコストをかけるのも良いと思いますが、其処まで考えられるのなら根の治療にも拘れては如何でしょう(やっぱり使ってしまいました、すみません)。

根の先の膿が治療によって治り、抜歯せずすむかもしれません。
そうなると根の治療にコストは掛かりますが(専門医は保険では治療していないと思われるため。大学病院はどうなっているのか知りません)、補綴処置も一本ですみます。


これを機会に3本まとめて(上下だと6本)綺麗にしたいという考えや、すでに根の治療についてはセカンドオピニオンも頂いて抜歯が決定的ならば出すぎた事を申し上げまして申し訳御座いませんが、根の治療の専門医に一度診断してもらうのも良い考えと思います。



あと、少しばかり気になったのですが、ジルコニアだと歯茎が黒くならないと思われているのでしょうか。

前歯をジルコニアの補綴物にするのは何方の提案、お考えかわかりませんが治療の仕方、黒く見える状態によってはメタルボンドでも修正できるかもしれませんし、ジルコニアでも無理かもしれません。

状態を拝見していないので軽々に書けませんが、よーく担当の先生に説明をお求めなさると良いと思います。


お大事に。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: くうにゃんこさん
返信日時:2013-04-20 15:53:38
畑田先生、小牧先生、ご丁寧なご説明を有難うございました。
先生だけでなく、技工士さんも大変重要なのですね。
大変参考になりました。


松浦先生、別の観点からのご提案有難うございます。
根の先の治療ができれば、抜歯しなくて済むというお話は、目からうろこでした。
骨(?)が溶けている等のお話だったと記憶しています。
次の診察の際に、もう一度詳しく先生にお尋ねしてみます。



>ジルコニアだと歯茎が黒くならないと思われているのでしょうか。

金属が溶けて黒くなる「メタルタトゥー」は起きないと思っていましたが、違いますでしょうか?
他の原因で黒くなることもあるということでしょうか?

また左下予定のブリッジは、5,6,7番の間違いでした。
読み直して、気がつきました。
申し訳ありません。
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2013-04-20 17:19:49
こんにちは、色々調べられているようで、

>>ジルコニアだと歯茎が黒くならないと思われているのでしょうか。
>金属が溶けて黒くなる「メタルタトゥー」は起きないと思っていましたが、違いますでしょうか?
>他の原因で黒くなることもあるということでしょうか?

金属の影が歯茎に影響することは一般的に「シャドウ」とか表現されますね。

メタルタトゥーは金属の土台を削った際の削りカスが歯茎の中に入り込み起こることが殆どです。


ですので、歯茎が黒くなる理由と言うのは大きく分けると、

被せ物の金属の影が歯茎に写り込む
(この場合被せを外せばある程度改善します)

・金属のカスが歯茎の中に入り込む
(この場合手術をして、歯茎の手術をするか、レーザーでその部分だけ焼いてしまうか)

他には、
・日本の女性は歯茎が薄いので、神経を取った歯が褐色に変色して根の部分が透けて見え、歯茎の色が暗く見えることもあります。

・金属の土台の影響で歯自体が黒く黒変してしまい透けて見える


などがあります。


基本的に歯茎の色まで気にするのであれば、神経を取ると決まったらその歯には土台を含め一切金属を使用しない治療法で治療された方がいいと思います。

私の経験でも過去金属の土台などを入れて長期間経過したいたケースでは完全に周りの歯と調和させるのは難しいです。

メタルコア(メタルタトゥー改善なし):http://eedental.fine.to/eeblog/2012/10/post-622.html
レジンコア(シャドウの改善):http://eedental.fine.to/eeblog/2013/03/post-744.html


審美面を追及しすぎると、歯の寿命まで短くしてしまうことが多々あるので、実際患者さんには「歯茎まで気にしない方がいいよ」と私は指導しています。



>また左下予定のブリッジは、5,6,7番

その奥歯の部分であればメタルタトゥーに気を使うぐらいで、シャドウに関してはそれほど気を使わなくてもよいゾーンだと思いますよ。
(実際他人にはそこの歯茎は殆ど見えませんから^^;)


より綺麗に治したいと思われるのであれば、かかられた先生の過去の似たような症例など見せてもらい、被せ物の種類を選択されればいいと思います。
逆に過去の症例がないようでしたら、あまり大きな期待はしない方がいいと思います。


参考になりそうなものは、
前歯4本をジルコニアにしたけど、右1番だけ他より暗い

その他過去にもたくさん似たような質問はたくさんありますので興味があれば検索してみてください。

知りたい単語を入れれば過去のものが探せますよ^^
例、「セラミック 綺麗に見せる」
など


おだいじに

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回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2013-04-20 19:14:31
井野先生にとても詳細にご説明頂きました。
井野先生有り難う御座いました。



>この差し歯を入れたことにより歯茎が黒くなってしまったので、

相談者さんの場合、問題なのが黒くなってしまっているのが、メタルタゥーによるものなのか、井野先生がお書き頂いたシャドウによるものかという事です。

先に書かせて頂きましたが既にタゥーが入ってしまっている場合、タゥーの処置を行わずにジルコニア補綴しても「残念」となってしまいます。

ジルコニアの補綴のあと、タゥー気になりますか、じゃなんとかしましょうとなって、レーザー当てたり、ケミカルでだめで外科処理をして、タゥーは綺麗になりました、けどマージン下がってブラック出ちゃいました、だともっと「残念」って事になります。

またシャドウだった場合、金属の土台がそのままではまたまた「残念」ですし歯根部分の漂白まで必要になってくる場合もあります。


ですので現象の把握、確認を担当の先生としっかりなさり、ご希望の状態をしっかりお伝えし治療の進め方を決める事が大切と思います。


決められた時間の中ではご自身のお気持ちが伝えきれない事も有りますので、ご自宅で絵にして、ここが気になる、ここをどうして欲しい。とご希望をすべて書き込まれておくと見解の相違や、「お願いしました。」「其所迄は聞いてません。」がなくお互いハッピーと思います。


あと、ご予算もありますね。
こうして頂きたい、此の方が良い。というご希望は叶う事の方が多いと思いますが、その分治療費は加算されていくとお考え頂いていた方が宜しいかと。

あんまり契約っぽく、事務的になって殺伐となるのも苦手な先生もおられると思いますのでその辺は臨機応変にお願いいたします。

「お忙しいのに親身に相談にのって頂き有り難うございます。
大体の希望はお伝え出来たと思います、宜しくお願いいたします。」
「いえいえとんでもないです、一緒に頑張りましょう。」

となると良いですね。

お大事に。

2人の専門家がこの回答を支持しています  



タイトル ブリッジの素材、歯茎が黒くなっているのでジルコニアにしたい
質問者 くうにゃんこさん
地域 非公開
年齢 35歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ メタルボンド
歯茎(歯ぐき)の変色
審美歯科治療(人工の歯)
ジルコニアクラウン
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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