歯列矯正のデメリット(歯根吸収)について

相談者: テリアさん (33歳:女性)
投稿日時:2013-06-04 12:06:09
はじめまして。

開咬顎関節症噛みあわせの悪さで矯正を考えています。
高額で数年掛けての治療になるので色々知識を付けるため調べている所ですが、矯正のデメリットでどうしても気になる事があり質問させて頂きます。

矯正をすると程度の差はあれ、高確率で歯根吸収が起こるそうですが、中でも開咬はその確率が高いとありました。

@開咬の歯根吸収は、矯正に入る前の精密検査などでわかりますか?(歯根吸収の確立が高く、しかも重度だとか…)

Aそうなった場合後戻りできないと思うのですが、どういった治療法になるんでしょうか?
(歯根吸収を起こした歯は最悪抜歯し、矯正は終了で入れ歯ですか?
歯並びはどうなるんでしょうか?)

B歯根吸収が怖くて矯正のデメリットのほうが大きい気がしていますが、顎関節症や開咬の治療は矯正しかないのでしょうか?

Cそれと、こちらの掲示板の松山先生の回答を拝見しました。

神奈川歯科大学附属病院矯正科の先生が噛みあわせと開咬にお詳しそうですが、どう頑張っても通える距離ではありません。
九州にこういった先生はおられますか?
(松山先生、ご覧になっていましたら回答して頂けませんか?
ほかの先生方もどうか情報お願い致します)

知識を付けようと調べれば調べるほど怖くなってきました。
長々とすみませんが、先生方、宜しくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2013-06-04 12:23:58
テリア さん、今日は


>@開咬歯根吸収は、矯正に入る前の精密検査などでわかりますか?(歯根吸収の確立が高く、しかも重度だとか…)

事前に予測することはできません。



>Aそうなった場合後戻りできないと思うのですが、どういった治療法になるんでしょうか?
>(歯根吸収を起こした歯は最悪抜歯し、矯正は終了で入れ歯ですか?
歯並びはどうなるんでしょうか?)

何もしません。
強いて言うなら、虫歯歯周病の「正しい」予防です。
虫歯や歯周病にならなければ、何の問題にもなりません。



>B歯根吸収が怖くて矯正のデメリットのほうが大きい気がしていますが、顎関節症や開咬の治療は矯正しかないのでしょうか?

顎関節症に関しては、矯正では治りません。
開咬は、お勧めはしませんが、かぶせものでなおすことも可能な場合があります。



>Cそれと、こちらの掲示板の松山先生の回答を拝見しました。
神奈川歯科大学附属病院矯正科の先生が噛みあわせと開咬にお詳しそうですが、どう頑張っても通える距離ではありません。
九州にこういった先生はおられますか?

特殊な考え方ですので、同じような考え方の先生を捜すのは難しいかもしれませんが、矯正科の専門医の先生なら、ほとんどの先生が「噛み合わせと開咬に詳しい」と思います。

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回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2013-06-04 12:39:10
矯正治療を検討されているのですね。
テリア様の治療がうまくいく事を祈っております。
さて、早速ですが回答させて頂きます。

>@開咬歯根吸収は、矯正に入る前の精密検査などでわかりますか?

術前に撮影するレントゲン写真である程度わかります。

歯根吸収が生じやすい形態的特徴も分かり、それは歯根尖が鈍になっているもの、細く尖っているもの、曲がっているもの、既に吸収が疑われるものなどです。
また小臼歯抜歯ケースのほうが非抜歯より多く歯根吸収が認められるという報告もあります。
ちなみに歯種は上顎前歯に多いようです。


>Aそうなった場合後戻りできないと思うのですが、どういった治療法になるんでしょうか?

吸収を起こしたとしても、抜歯が必要になるほどの状態となる事はまずないと思います。
状況にもよりますが、普通はそのまま様子見ではないでしょうか。


>B歯根吸収が怖くて矯正のデメリットのほうが大きい気がしていますが、顎関節症や開咬の治療は矯正しかないのでしょうか?

開咬は他の不正咬合と比較し顎関節症との相関関係が高いようです。

また、臼歯に過度の負荷がかかりやすいことや、前歯にも日常的に舌圧や口唇圧などが加わりやすく、それがジグリングフォースとなりうるため、前歯の歯根吸収が生じている可能性が高いなど、そのまま開咬状態を放置すると種々の不可逆的な問題が大きくなるかもしれません。
それを根本的に改善できるのは矯正治療であると考えます。


>Cそれと、こちらの掲示板の松山先生の回答を拝見しました。
九州にこういった先生はおられますか?

まずは専門医院を受診してください。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: テリアさん
返信日時:2013-06-04 12:39:40
小牧先生こんにちは。


>事前に予測することはできません。

そうですか・・・やってみないと分からないって事ですね。
高額なお金を払い、痛い思いをしたあげく歯根吸収だと精神的ダメージが大きそうです。


>何もしません。

強いて言うなら、虫歯歯周病の「正しい」予防です。
虫歯や歯周病にならなければ、何の問題にもなりません。

噛みあわせが悪く前歯でものを噛まないので、奥歯に負担がかかり、虫歯が多くできていた。
奥歯もすり減っていると言われたことがあります。
「虫歯や歯周病の予防」を含め矯正も考えていましたが、先生の回答を拝見すると矯正しないほうが良い気がしてきました。
何もしないという事は、歯はガタガタのまま矯正は終了なんですか?


顎関節症に関しては、矯正では治りません。
開咬は、お勧めはしませんが、かぶせものでなおすことも可能な場合があります

顎関節症の治療のみ行う事が可能なんですね。
ちなみに、どういった治療法があるんでしょうか?
開咬の被せ物は勧めないという事は、状況によってはこのままが良いのですね。悩みます。。。


>特殊な考え方ですので、同じような考え方の先生を捜すのは難しいかもしれませんが、矯正科の専門医の先生なら、ほとんどの先生が「噛み合わせと開咬に詳しい」と思います。

数件矯正専門の歯科に相談に行ってみようと思います。


小牧先生、不安に思っていたところすぐに回答頂けて嬉しかったです。
また分からない点を回答頂けませんか?
回答 回答3
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2013-06-04 12:49:15
@事前にある程度予測がつく場合もありますが、はっきりとはわかりません。


A矯正治療中断ということもあり得ます。
多くの場合は、そこまでひどくならず途中から力のかけ方を変えて継続し、最終的に永久保定や連結程度で終了すると思います。
また、程度によっては何もしなくて虫歯歯周病の正しい「予防」程度で終わる場合もあります。


B顎関節症咬み合わせには、関連がないというわけではありません。
顎関節症を治す目的で矯正することは、現在あまりされていないです。

また、歯冠補綴という方法もあります。


C神奈川歯科の方法は特殊な方法ですが、開咬を治すときにはよく用いられます。
九州でも多くの矯正科の先生が、この手法を勉強されているはずですから、実際にお近くの歯科医院に行かれて相談されるとよいのではないでしょうか?

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: テリアさん
返信日時:2013-06-04 13:04:51
秋山先生ご回答ありがとうございます。

>術前に撮影するレントゲン写真である程度わかります。
歯根吸収が生じやすい形態的特徴も分かり、それは歯根尖が鈍になっているもの、細く尖っているもの、曲がっているもの、既に吸収が疑われるものなどです。
>また小臼歯抜歯ケースのほうが非抜歯より多く歯根吸収が認められるという報告もあります。
>ちなみに歯種は上顎前歯に多いようです。

ある程度は分かるかも知れないとの事で、少し希望が見えました。
小臼歯抜歯は矯正のスタンダード?(もちろん個々で色んな症例があるとは思いますが)だと思っていたので驚きです。
相談の際ぜひ聞いてみます。


Aは、抜歯まで行く可能性は低いとの事で、あまり考え過ぎずにしたいと思います。


開咬は他の不正咬合と比較し顎関節症との相関関係が高いようです。
>また、臼歯に過度の負荷がかかりやすいことや、前歯にも日常的に舌圧や口唇圧などが加わりやすく、それがジグリングフォースとなりうるため前歯の歯根吸収が生じている可能性が高いなど、そのまま開咬状態を放置すると種々の不可逆的な問題が大きくなるかもしれません。
>それを根本的に改善できるのは矯正治療であると考えます。

噛みあわせの中でも開咬と。顎関節症の関係は深いとどこかで見ました。
舌癖もきちんと診て頂ける歯科を調べてみます。


Cすみません、悩みすぎて考えが飛躍しすぎたようです。
数件矯正歯科で相談してみます。



秋山先生、親身に相談に乗って下さって嬉しかったです。
本当にありがとうございました。
回答 回答4
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2013-06-04 14:57:49
Cについて
質問者住所に近いところを紹介していますから、取り違えないでください。

>高額で数年掛けての治療になるので

ハイアングル、ドリコ型(あえて専門用語です)のような、難症例でなければ、閉じるだけなら1年以内もあり得ます。
歯根吸収の危険性は低下します。

歯根吸収しやすい歯について秋山先生の回答に付け足すと、歯冠がずんぐりしているものというのも、見た気がします。

歯根吸収が開咬矯正治療に多いというようなことは、勉強不足かもしれませんが、日本語では、見たことがない気がします。

PUB MED での検索では、関係する、関係しない(秋山先生の@、、小臼歯、、、)の一つずつが、見つかった程度です。

ですから上顎前歯に歯根吸収しやすい形態が見つからず、上顎小臼歯の抜歯はしないというようなことであれば、それほど歯根吸収にたいしてナーバスになることでもないと思うのが、感想です。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: テリアさん
返信日時:2013-06-04 19:01:59
船橋先生、ご回答ありがとうございます。

@については、おおよその予測はできるがやってみないと分からないんですね。


Aガタガタのまま終了ではないと分かり安心しました。
不安材料が一つなくなりほっとしました。


B

顎関節症咬み合わせには関連がないというわけでは、ありません。
>顎関節症を治す目的で矯正することは、現在あまりされていないです。

開咬の顎関節症との関係ははどうなんでしょうか。
ということは、開咬の矯正がうまくいったとしても、顎関節症の治療は別に行わないといけないということですか?

素人には難しすぎてよくわからなくなってきました・・・。


Cについてはすみません、悩みすぎて考えが飛躍してしまいました。お恥ずかしいです。
数件の歯科に相談してみます。





松山先生、指名してすみませんでした。
ご回答ありがとうございました。


Cについてはすみません、失礼しました。

>ハイアングル、ドリコ型

直接この言葉は聞いていませんが30分程の初診の相談では

「あなたの場合は長くなりそう。
2年は見たほうがいい。
詳しくは検査しないと分からないけど」

という感じでした。
ということはハイアングルドリコ型の可能性があるのかもしれません。


歯根吸収が開咬の矯正治療に多いというようなことは、勉強不足かもしれませんが、日本語では、見たことがない気がします。

文献ではなく歯科医のブログやHPでそのような事を見ました。
せっかく松山先生が専門用語で回答くださったので、自分でも頑張って調べてみます。


>上顎前歯に歯根吸収しやすい形態が見つからず、上顎小臼歯抜歯はしないというようなことであれば、それほど歯根吸収にたいしてナーバスになることでもない

やはり相談だけでは分かりませんよね。
自分と相性がよさそうで長く通えそうなところを絞って、検査をお願いしようと思います。

その際にこちらで得た知識を元に相談してみます。

松山先生、詳しく回答くださりありがとうございました。



タイトル 歯列矯正のデメリット(歯根吸収)について
質問者 テリアさん
地域 非公開
年齢 33歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯列矯正(矯正歯科)その他
噛み合わせ(咬合)治療
顎関節症
開咬・オープンバイト(前歯が噛まない)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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