骨髄腫でゾメタ使用予定だが歯科の治療計画が不明確(第三者の相談)

相談者: ゆかkoさん (42歳:女性)
投稿日時:2013-06-12 14:29:22
母が多発性骨髄腫の1期(くすぶり段階)と診断されました。

7月の最初のあたりに一回目のゾメタという点滴をします。

なので歯の治療を(とくに歯を抜くこと)は先にしてくださいと主治医にいわれ歯医者にいきました。

歯科医には病状と詳しい内容を主治医から手紙を書いてもらい、事情はわかってもらってますが歯科医から何の説明もしてもらえずただ一番悪い歯は治療しおわりました。

あと何本治療しないといけないのか?
だいたいいつ頃まだかかるかとか?
一切言ってくれません。

7月にはとてもじゃないが寝ないで治療しろというのかと歯科医にいわれました。
きっちりとはいいませんが今後の治療の時期内容を聞きたいのですが・・・

虫歯の治療が終われば歯周病も少しみますといわれただけで・・・

ゾメタの点滴と虫歯治療は平行していいものでしょうか?

母はとても不安に思ってます。

もちろん歯は一生使わないといけないので治療はしたいのですが主治医に説明ができません。

どうすればいいのか本当に困ってます。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2013-06-12 16:08:14
ゆかkoさん、こんにちは。
お母様が多発性骨髄腫に対して、ゾメタを開始されるのですね。
とても心配ですね。
周術期の歯科マネージメントは、慣れている歯科医師でないと、治療計画の提示や医療連携が難しいのかもしれませんね。

ビスフォスフォネート製剤にはいくつかの種類と投与方法があり、骨粗鬆症の治療、乳がんや前立腺がんの骨転移の予防、そして多発性骨髄腫などの骨に発生する悪性腫瘍の治療などに用いられます。

これらの治療の中で、多発性骨髄腫に対するゾメタの使用は、薬剤関連性顎骨骨壊死を起こすリスクは他と比較して最も高いとされています。
それでも、そのリスクは5%程と報告されています。
高齢者とアジア人であるという事はリスクファクターとして挙げられます。

ゾメタ開始前の歯科治療のポイントは、予後不良な歯の抜歯と深い歯周ポケット歯石除去をできるだけ終わらせて、口腔衛生指導を徹底する事です。
簡単に言うと、血が出る処置はなるべく終わらせ、他の虫歯の再発を抑えるに限ります。

薬剤関連性顎骨骨壊死は、確かに難治性の疾患ではありますが、多発性骨髄腫のように命に係わる疾患ではありませんし、マネージメントが可能です。
必要な歯科治療のみを速やかに済ませて、ゾメタを開始する事が好ましいでしょう。

また、ゾメタの点滴を開始したら、歯科治療をまったく受ける事ができないわけではありません。
虫歯の治療もできますし、抜歯もできます。

ただ、顎骨壊死を起こすリスクがあるというだけで、必要な治療はしなくてはなりませんから。
開始前に歯科治療を「完了」させてくださいという事ではなく、可能な限り進めてください」という事です。

顎骨壊死のリスクを回避するために、多発性骨髄腫の治療を遅らせて、多発性骨髄腫の症状が進行するなんて事があったら、本末転倒ですものね。
ビスフォスフォネート製剤使用中の歯科治療は、この薬剤に対して理解のある歯科医師によって行われる事が好ましいと思います。

ちなみに、以前は一定期間薬剤の使用を中止してから歯科治療を行う事がありましたが、ビスフォスフォネート製剤の半減期は長く、骨にはさらに長期間蓄積される(数年間〜数十年間)事、そして薬剤中止しても顎骨骨壊死が起こるリスクが変わるというエビデンスが無い事から、最近はこれを行わない傾向にあります。
薬剤中止をする事のリスクが、顎骨骨壊死を起こすリスクのよりも高いという判断ですね。

長くなりましたが、少しでもご参考になれば幸いです。
7月までに、少しでも歯科治療が進められると良いですね。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ゆかkoさん
返信日時:2013-06-12 16:48:42
安藤先生ありがとうございます。

母がかなり不安になっていまして早急な回答感謝いたします。
とてもよくわかりました。

主治医の先生を優先しながら歯医者のほうは様子をみて治療を進めていきます。
あと歯医者の専門医の紹介も考えてみます。

本当にありがとうございました。



タイトル 骨髄腫でゾメタ使用予定だが歯科の治療計画が不明確(第三者の相談)
質問者 ゆかkoさん
地域 非公開
年齢 42歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯医者への不信感
その他(歯科治療関連)
薬剤その他
歯科と全身疾患その他
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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