根管治療以外、虫歯治療でラバーダムは不必要ですか?

相談者: 歯はさん (36歳:男性)
投稿日時:2013-07-14 20:21:43
はじめまして。
拝見していただきありがとうございます。

歯内療法を専門としている自由診療の医院にて治療中です。
少し背景を書かせていただきます。

5月に歯が痛くなり近所の保険診療医にて診察して頂いたのですが、虫歯が大きいので抜髄が必要と言われました。
家に帰って抜髄治療について調べたところ、当サイトを参考にさせていただきました。
結果、根幹治療を専門でやっている自由診療医院にて治療中です。
ラバーダムマイクロスコープ使用)
現在根幹治療中で、土台まで完了したので、次の虫歯治療(左上3、4番の間C2~C3)に移って行く予定です。


先生と次の治療方針を相談したのですが、ラバーダムは使用しないとのことでした。
なぜかと聞いたところ、この歯だと唾液は入らない可能性が高いとのことです。
それか、よっぽど腕に自身があり、2次カリエスはあり得ないのかもしれませんが。。。
(抜髄治療時にはラバーダムを使用し、かなり感染には気を使っていました)


そこで質問ですが、神経を触らない虫歯治療にはラバーダムはあまり効果がないのでしょうか?
私としては神経を触らないとしても、ラバーダムは2次カリエス防止の為にも有効だと思いますが、一般的に必要性はどうなのでしょうか?

何軒かの自由診療の医院の場合、基本的に虫歯治療時には必ずラバーダムを使用すると言われましたし、それを踏まえて高額料金かと思っておりましたので、少し治療方針に相違が出ております。

現在の抜髄治療には満足していますので、抜髄治療以外は転医も視野に入れようかと思っております。
できればすべての治療を1人の先生にお任せしたいのですが、自由診療で治療方針に相違が出ると少し不安です。


回答 回答1
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2013-07-14 22:08:15
>神経を触らない虫歯治療にはラバーダムはあまり効果がないのでしょうか?

個人的には、レジン充填の時にもラバーダムを使うことはあります。

また特殊な場合ですが、金属アレルギーの患者様の金属補綴物を外すときにも使うことはあります。

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回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2013-07-14 23:26:33
虫歯治療の際に用いるレジンは通常、水分があると接着力が低下します。

ですので、慎重な先生は呼気中に含まれる水分も気にして、レジン充填時にはラバーダムを使う場合があります。

ただ、それでどのくらい臨床上差が出るのかは分かりませんので、レジン充填時にラバーダムは必要ないと考える先生もいらっしゃいます。

個人的な意見としては、高額な治療費を頂いて理想を追求するのであれば、どのくらいの差があるかわからなくても、ラバーダムを使うことでデメリットが生じないのであれば使った方が望ましいと考えています。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2013-07-14 23:34:02
クサビ状欠損などのラバーダムがかけにくい場合もありますので、必ずしもラバーダムがないから自費としていけないとかいう訳ではないと思います。

上記の通りあった方がいいと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 歯はさん
返信日時:2013-07-15 00:36:25
細見先生、田尾先生、柴田先生
早速のご意見ありがとうございます。

レジン充填時の水分防止の為に、ラバーダム使用はメリットというご意見ありがとうございます。


出来ましたらもう2点教えて下さい。

今の左上3、4番間の虫歯ですが、まだ削っていない状況でC2~C3なので、削ったところ思いのほか虫歯が大きく神経が露出してしまった場合、または神経に達する虫歯だった場合には抜髄の可能性が出てくると思います。

この場合、神経露出してからラバーダムをかけるよりも、抜髄を見越してあらかじめラバーダムを使用した方が感染防止になると思うのですが、如何なのでしょうか?
それとも神経露出してからラバーダムでも問題ないのでしょうか?

担当医は根幹治療になったらラバーダムを使用するとのことですが、私としては抜髄の可能性があるのならば、はじめから使用するほうが合理的だと思っております。実際どうなのでしょうか?

また今回の場合、ラバーダムをかけづらい以外にデメリットは何が考えられるのでしょうか?

たびたびの質問申し訳ございませんが、ご意見よろしくお願いします。
回答 回答4
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2013-07-15 11:00:56
>神経露出してからラバーダムをかけるよりも、抜髄を見越してあらかじめラバーダムを使用した方が感染防止になると思うのですが、如何なのでしょうか?

その通りだと思います。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2013-07-15 22:21:28
僕は根管治療の時は ほとんどの場合ラバーダムをしますが、レジン充填においては「半々」です。

前歯部で色合わせが難しい時などはラバーの余計な色は目障りなのでしたくありませんし、長時間の開口が患者さんの負担になるようであれば治療時間の短縮のためにラバーダムをしない事もあります。

それ以外でラバーダムをする時としない時を事細かくは説明出来ません。
(それこそケースバイケースなので)


ラバーダムにこだわるのであれば、全ての歯科治療でラバーダムをしてくれる歯科医を探される事をお勧めします。

当院ではラバーダムをするかしないかの全ての権限は、僕にお任せしていただいているので…。


>この場合、神経露出してからラバーダムをかけるよりも、抜髄を見越してあらかじめラバーダムを使用した方が感染防止になると思うのですが

もし、マイクロスコープを用いて治療されてている先生であれば、この中間でラバーダムをかけると思いますよ。
その見極めは簡単に出来ますから。

他サイトの動画ですが、

Vo.4 櫻井Dr治療動画
http://microdentist.net/vs/closeup/sakurai.html

このケースにおいて、セメント除去時はラバーダムをしていません。
途中まで感染歯質を削り、「露髄しそうだ」と判断してからラバーダムをかけています。
(もちろん、マイクロスコープ下で露髄していない事が確認出来ているタイミングで、です)

3人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2013-07-16 09:37:45
自費で治療しかしていませんが、レジン治療の際にラバーすることは一割以下ですね。

呼吸の湿気はあまり気にしていませんね^_^;

国内でもラバーしない先生が殆どですから、メーカーもその辺りのことは考えて商品は出していると思いますよ。

以前聞いたアメリカの教授の話でも、アメリカの一般歯科の先生で実際ラバーしているのは20パーセント以下だそうです。
あれだけ訴訟が多く、日本の何十倍の治療費のアメリカでもです。

http://eedental.jp/ee_diary/2011/07/post-328.html

一方、根管治療においてはアメリカでは6割の先生がしているとのデーターもあります。

また、根管治療時のラバーダムですが、これも術者次第で、世界的に有名なブキャナン先生でも歯の軸を間違えそうな時は根管治療中でも一時的にラバーを外すと言われていました。

ラバーに捕われるあまり歯の軸を見失い、パフォレーションさせてしまっては何の為のラバーダムか分りませんからね。


ラバーダムに関して、非常に綺麗なレジン充填をする先生にも

「ラバーありとなしで先生の感覚的な感じでいいので予後に差が出ると思いますか!?」

と聞いたことがあります。

先生のおっしゃられた回答は、

「その差は殆ど感じない」

とのことでした。

レジンにラバーダムがいらないということではなく、したからといって大きな差が生まれない可能性があるということです。


>理想を追求するのであれば、

歯チャンネルでは「自費治療は患者さんの満足が得られないと駄目」とか、「理想の治療が自費治療」と出てきますが、法的な解釈でもありませんし、このサイト内ので個々の考え方だと思います。

そもそも同じ歯科医院で、1本の歯の治療で基準が2つあること自体おかしいと思います。(経済的な話は抜きにして)

医療はその先生ができることを患者さんにするのが本来の姿で、1人の先生が治療費で差を付けること自体世界的にみれば異質に捉えられると思います。

私は保険のルールなどに縛られない医療体系で診療がしたかったので自費診療のみというスタンスをとった程度で、突き詰めて全て理想を行うことはしていませんね^^;

私の歯科医院も、櫻井先生と同じでラバーダムに関しては私が必要だと思った時にだけします。


「ラバーダム」を私が線引きをすると

1、器具・薬液を喉の方に落とさないようにする(誤嚥防止)
2、細菌を含む唾液を遮断
3、息を遮断(呼吸による湿気含む)

根管治療においては、細菌の感染が失敗の1番の要因となると分っているので、私はラバーダムは99.9%行います。

理想的なことをしたければ、3までした方がいいと思います。

ただ、呼気による失敗というのは私は感じたことありません。


またこの基準で話をするのであれば、間接法のインレーなどはどういった観点から許されるのか!?

削った象牙細管の断面を1〜2週間口腔内の細菌に汚染させておいて、その汚染層の上に人工物をくっ付ける。


象牙細管から菌が入ってくるのを防ぐ為に、ボンディング剤で埋めた所、汚染されたボンディング層の上にまたレジンセメントをくっ付けることもその単位の話でいえばどうなんでしょう!?

菌のほぼいない呼気にまで気を使うのであれば、まず間接法は行えないと私は思います。
(削った部分は即日埋める必要があると思います)

患者さんからしたら、こんな専門的なことは知らなくてよいですが^^;


何を基準にするかは患者さん毎に決めて頂ければいいですが、医学的にある1つの部分だけ固執して求められても全てが上手くいくとは限りませんのでね。

おだいじに

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回答 回答7
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2013-07-16 13:38:05
>神経露出してからラバーダムをかけるよりも、抜髄を見越してあらかじめラバーダムを使用した方が感染防止になると思うのですが、如何なのでしょうか?

その通りだと思います。
抜髄は勿論、大きな虫歯で神経を温存する場合にもラバーダムは必須だと思います。


>象牙細管から菌が入ってくるのを防ぐ為に、ボンディング剤で埋めた所、汚染されたボンディング層の上にまたレジンセメントをくっ付けることもその単位の話でいえばどうなんでしょう!?

それでも、一旦、象牙細管をボンディング剤で埋める意義は大変大きいものと個人的には考えます。

回答 回答8
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2013-07-16 21:29:50
質問内容から話がそれてしまいますが、

>削った象牙細管の断面を1〜2週間口腔内の細菌に汚染させておいて、その汚染層の上に人工物をくっ付ける。

象牙細管から菌が入ってくるのを防ぐ為に、ボンディング剤で埋めた所、汚染されたボンディング層の上にまたレジンセメントをくっ付けることもその単位の話でいえばどうなんでしょう!?


色々な考えがあり、説があるので井野先生が何をもって間接法の際に露出した健康象牙質の象牙細管に細菌が侵入すると言われるのか、残念ながらよく理解できません。

そういうinvivoの電子顕微鏡写真でもあるのでしょうか?

象牙細管には象牙細管内液というものが、内から外へある一定の圧をもって流れているので、生体は容易に体内へ細菌を封入することはないのかな?と思っていました。

細菌が内側へ侵入するな強引な治療法を選択すれば、そういうリスクが高まるでしょうから、アプローチの方法を生体リスクの少ない方法へ変更すればいいのではないでしょうか?
強引な治療は術後の歯髄症状を誘引するリスクも高めますから。

また、削った象牙細管の断面を、口腔内の細菌に汚染させ続けるようなヤブな歯医者は少ないでしょう。
必ず圧が変化して痛みますからね(^_^;)


ボンディング剤で象牙細管をふさぎ(樹脂含浸層に変えて歯髄へ刺激が入ることを防ぐこと?)、のちにその部位が仮に汚染されたとしても機械的強度のある適合の良い修復物できちんと最終的に置き換える前に齲窩の消毒はルーティーンワークですよね?
それで大丈夫ではないですか?

直説法もいいですけど、間接法のほうが普遍的で、当たりはずれが少ないとも考えられ、保険治療でもきちんとされているところは多いという認識でいます。

質問内容から大きくそれてすいませんが。。。

回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2013-07-16 21:55:16
すみません、呼気を気にする単位で考えればということです。

細菌が必ず象牙細管内に入るようなイメージをさせてしまったら、その部分はすみません。


>間接法の際に露出した健康象牙質の象牙細管に細菌が侵入すると言われるのか、残念ながらよく理解できません。

細菌の大きさが3〜6マイクロですから、大きさ的には象牙細管に十分入りますよね。
また仮封の下などは、1週間も経過すればプラークでびっちりになるので、何千億といる細菌が全く入らないとは私は考えていませんが。
(切削した部分はスメア層が出来るので、すぐにプラグは出来るとは思いますが)


神経を取った歯の象牙細管内に細菌が入っている電顕はいくらでも見たありますが、生活歯で象牙質奥深く入ったのは知りませんし調べたこともありません。

おっしゃるように歯髄が生きていれば歯髄方向から外への圧力はかかっているので、容易に細管内から歯髄にまでは到達はできないと考えます。

ラバーダムで呼気まで気にしている先生が、間接法で削った面を唾液、プラークに汚染させる治療を行うのは基準が違い過ぎるのでは!?
と書かせてもらいました。


また、直接法の方が素晴らしいとは、ここでは書いていませんので^^;

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回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2013-07-17 00:07:12
>神経露出してからラバーダムをかけるよりも、抜髄を見越してあらかじめラバーダムを使用した方が、感染防止になると思うのですが、如何なのでしょうか?

神経が露出するまで削る感染歯質の削粉が不潔だと感じるので、自分の場合は、神経露出しないギリギリまでラバーダムなしで削って、後少し、ここからは危ないと思ったところでラバーダムをすることが多いです。

レジン充填でもほとんどでラバーダムをするのですが、こちらも感染歯質をほとんど削り切ったタイミングの、接着操作を始める直前ギリギリに装着することが多いですね。

・・と、自分の見解を回答はしましたけど、ご覧の通りで先生同士でも意見が割れますから、主治医の先生のご判断で良いのではないでしょうか。

6人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 歯はさん
返信日時:2013-07-17 01:25:44
細見先生、田尾先生、柴田先生、櫻井先生、井野先生、藤森先生、Drふなちゃん先生、渡辺先生

多くのご意見ありがとうございます。
また、ご返信が大変遅くなり申し訳ございませんでした。

レジン充填でのラバーダム使用に関して、意見の相違があるということ勉強させて頂きました。

呼気水分防止、感染対策どちらも理想を追求するならば使用した方が良い、しかし、使用しなくてもほとんど変わらない結果が得られる可能性大ということですかね。

多くの先生方の意見で、神経露出(抜随)になる寸前にラバーダム使用ということがわかり少し安心しました。
恐らく私の担当医もこのような治療手順かと思います(一度確認相談してみます。)

私のような神経質な素人だと、ネット情報を中心とした中途半端な知識をつけてしまい、ついつい良いところだけを見て今の治療方針と照らし合わせてしまう傾向があると思います。
これは少し反省し、今の先生とよく相談し治療をしていきたいと思います。


また相談してしまうかもしれませんが、その際は宜しくお願い致します。
本当にありがとうございました。
回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2013-07-17 08:26:45
ご相談ありがとうございます。

レジン充填の場合、呼気は接着効果にほとんど悪影響を与えないともいわれています。
それよりも歯茎に近い場合は、出血にさらされると大きく接着効果が落ちるともいわれています。

したがって、ラバーダムをしたほうが良いと思われる場合は、前歯ならば歯肉に近い、歯の間とか根元部分と、そして臼歯ならば唾液に直接さらされる場所とが考えられます。
また接着効果だけではなく、歯の間の虫歯であれば、ラバーダムで歯肉を押し下げる効果も出て、とてもきれいに治療しやすくなります。

前歯の虫歯の場所によってはしなくても接着に問題はないと思われます。
ご担当の先生と相談するご予定になった事はとても前進だと思います。
きっと良い方向へ進みます。

1人の専門家がこの回答を支持しています  



タイトル 根管治療以外、虫歯治療でラバーダムは不必要ですか?
質問者 歯はさん
地域 東京23区
年齢 36歳
性別 男性
職業 その他
カテゴリ 虫歯治療
ラバーダム
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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