10歳、反対咬合の矯正治療でアンカーを使用することを薦められている

相談者: 真さん (10歳:女性)
投稿日時:2013-09-06 09:14:59
こんにちは。

10歳・小学生女児の反対咬合矯正治療について質問させてください。

2年前より反対咬合(遺伝)にて矯正歯科に通院しております。

現在の治療法は上顎前方牽引装置によるものですが、さまざまな事情でどうしても使用時間が10時間程度しかできなく、医師よりアンカーによる治療を勧められております。


アンカーを下の歯茎に埋め込み、内側からゴムで引っ張るとのこと。
学校でも使用でき、装着時間が長いので効果が期待できると、説明がありました。

アンカー埋め込みに関しては難しい処置ではないと説明があり、その点は心配していないのですが・・・


自分なりにいろいろ調べてみましたところ、小学生の矯正にアンカー治療は大丈夫なのだろうかと疑問がわいてきました。
骨が発育中の子供には不向きな治療ではないかと、心配になってきました。

主治医は熱心にすすめてくれるのですが・・・


子供に対してアンカー埋め込みの治療を施す際の、メリット、デメリットを教えていただけませんでしょうか?

よろしくおねがいいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2013-09-06 11:25:40
近年、小児期の下顎前突症(反対咬合)において、プレート型インプンラントアンカーを上顎の後方部、下顎の前方部に埋入して、インプラントアンカー同士を顎間ゴム(3級ゴム)で結ぶという新しい治療方法が、海外を中心に発表されています。



個々の患者さんの骨格的な問題と上記治療とのマッチング(相性)が良好な場合には、下記のような治療効果があるため、極めて有効であるとされています。

 @ 上顎骨の成長促進
 A 下顎骨の形態変化、下顎骨より後方に存在する顎骨や軟組織の形態変化
ただし、下顎前突症の主原因である、過大な下顎骨自体の大きさを、成長抑制することは困難であり、2期治療における、外科矯正治療のように、対応範囲が広く、万能に近い治療方法ではないとされています。

なお、プレート型アンカーではなく、スクリュー型アンカーを使用する場合には、歯槽骨が未成熟な小児期では、スクリュー型アンカーの脱落率が高いため、スクリュー型アンカーを利用して、上記のような1期治療が行われるケースは少ないようです。

 

多くの場合、下顎前突症の小児矯正(1期治療)では、お子さんの顎骨成長が収束する高校生以降の時期に、仕上げの2期治療が予定されているはずです。

2期治療開始前には、精密検査を行い、最終的な顎骨成長の再評価を行い、再診断の結果を踏まえて、仕上げのマルチブラケット治療を行います。
その際に、必要があれば、外科矯正治療やインプラント矯正小臼歯抜歯智歯抜歯などが必要となる場合もあります。



現在、担当医がお勧めするインプラントアンカーを利用する1期治療が、お子さんの長期的な矯正治療計画において、どのような位置づけであり、お子さんの最終的な治療結果(2期治療結果)に、どのようなメリットを与えることが予測されているのかについて、長期的な視点から、担当医に説明を求めることをお勧めします。

ネット相談では、見当違いの回答により、かえって混乱してしまうリスクも高いと思います。

実際のお子さんの状態を把握されている担当医とご相談されることが、もっとも確実ですので、納得できるまで、説明を求めることをお勧めします。

 

1人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 真さん
返信日時:2013-09-09 17:06:19
先生、お忙しい中、ご回答ありがとうございました。

「プレート型アンカー」なのか「スクリュー型アンカー」なのか詳しいことが分からずにいたようです・・・


先生のおっしゃるとおり、次回の診察時に治療計画等について、先生からご助言いただいたことを踏まえて、詳しい説明をお願いしたいと思います。

自分でどのようにしたら良いか分からずに困っておりましたのでとても助かりました。


本当にありがとうございました。



タイトル 10歳、反対咬合の矯正治療でアンカーを使用することを薦められている
質問者 真さん
地域 非公開
年齢 10歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 小児矯正(子供の矯正)
子供の歯列矯正
回答者




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