[写真あり] 水平埋伏智歯抜歯後の麻痺・障害等の検査と指標について

相談者: 慧さん (24歳:女性)
投稿日時:2013-11-06 04:19:14
質問内容が多いため、(1)〜(6)全てに対する回答は難しいかと思います。
多少の助言でも結構です、宜しくお願い致します。

数ヶ月前に水平埋伏智歯抜歯手術を受けました。
只今大学病院口腔外科セカンドオピニオン先)にて治療中です。


(1)
抜歯後の麻痺について、一般的には数ヶ月で治り半年後も障害が残っているのは全体の0.05%程度というのは本当でしょうか?

その場合、残りの0.05%の中で、1〜2年の間に治る方はどの程度いらっしゃいますか?
半年〜1・2年治療をして治らなかった場合、一生治療を続けなければいけないのでしょうか。
回復の見込みについて、統計的な数字が知りたいですが・・・。 


(2)
筋肉が収縮した状態(?)で開口訓練を試みた為、神経が傷ついてしまったということは考えられますか?


(3)
客観的な指標・現在の数値を把握したい為、検査を強く望んでいます。
麻痺・味覚に関する客観的な検査方法はありますか?
口腔内を診て頂き知覚の状態を伝えるなど、主観的な検査方法以外のもの)

   
(4)
知人から脳磁計による検査について聞きました。
実用的に検査に用いられていますか?


(5)
数年前から体に異常を感じ甲状腺機能疾患を疑っていた為、検査して頂きました。
T4の数値が基準値よりも僅かに下回っていた為、検査結果欄に「*」が付いていました。
そのほか、TSH・T3も基準値内ギリギリ、低空飛行状態です。
    
しかし検査して頂いた病院では「若いからこれくらいは大丈夫」(?)といわれてしまい、勿論その後の検査は無しです。
2度ほど別の医師に検査結果を診て頂きましたが、「これくらいの誤差は大丈夫」と言われてしまいました。
私の訴えが弱いのでしょうか・・・深刻さが伝わっていないのでしょうか・・・

仕方がないので、輸入によりチロキシンを服用しています。
寝たきりの状態から体調は劇的に改善しましたが、やはり代謝に関わることなので主治医に相談したほうがいいですよね・・・;
本来なら輸入は絶対的に「望ましいことではない」ことは重々理解しています。
なので言い出しにくいのです。
未だ生活に支障が出る為、一日一度(毎朝)已む無く服用を継続しております。

(6)
主治医の先生と、薬局の薬剤師の方々にお礼をしたく思っております。
金品や手紙はやはり迷惑でしょうか。



【備考】以下治療後の症状、及び経過です。
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麻酔 :4〜5本のカートリッジを使用
(1回目の麻酔時に激痛が走り、その後も麻酔の利きが悪かった為)
所要時間:1時間強


◆術後(帰宅)

・出血が40分〜1時間以上、数回に分けて止まらず
 ガーゼで2〜3度圧迫止血

◆術後1〜2日経過

・(抜歯側)頬骨辺りからリンパまで大きく腫れ、顔貌にも異常が現れる。
しかし、「入院の必要はなし」と伝えられました。
特別な処方もされず
「これからもっと腫れますが、心配する必要はありません」とのこと。


◆術後1ヶ月経過

・開口障害(指1本半)
・嚥下障害(唾を飲み込む際にブツブツと音がしてひっかかる感じ)
・食事の際、ゴムを噛んでいるような感覚
味覚障害(肉を食べるとチョコレートの味がするなど、的外れな味がする・果物の味がしない)

・(片側)舌の麻痺歯茎の麻痺
・(片側)リンパの腫れ [熱を持っている/押されているような感覚]
・(片側)の耳の不快感 [詰まったような感覚]
・(片側)顎を強く押されているような感覚

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その後(セカンドオピニオン先の)大学病院の先生に適切な処置をして頂きリハビリを開始。
辛いリハビリを終え、もう少しで術後半年に差し掛かります。
しかし、未だに口腔内片側の痺れが引きません。
口腔内右側全体に痺れがあり、どこが強く痺れているのか曖昧で分からないような状態です。
   
開口障害・嚥下障害については大きく改善しました。
食事も通常通り摂れるようになりました。
味覚については改善されていません。

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お忙しい中、お見苦しい乱文を最後まで読んで頂き、本当に有難うございます。

画像1画像1 画像2画像2


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2013-11-06 08:02:52
慧さん、おはようございます。
親知らずを抜いた後に後遺障害が残り、お困りのようですね。
私のわかる限りで、質問にお答えさせていただきます。

(1)
術後、神経の痺れが生じた患者さんのデータを集めた研究では、8週間で20−30%の方が痺れが改善・消失をし、9か月後には90%の方が痺れが消失したというデータがあります。
つまり、10%の方は9か月経っても痺れが消失しないという事ですね。

これは、神経の痺れが生じた患者さんのデータですが、親知らずを抜いた人全体を分母としてかんがえると、9か月後以降に痺れが残るのは総数のうち0.05%くらいと考えられると思います。
報告によっては、0.05%以下の数字を報告している文献もあります。

9か月以降になると、麻痺した感覚が戻ってくる可能性はゼロではないが、限りなく低いと考えられています。
治療に関してですが、麻痺している感覚が戻る可能性は低いとしても、その他の違和感やピリピリした感覚や痛みなどは薬物療法、理学療法、ブロック療法などの治療にて改善は見込めます。 


(2)
筋肉が収縮している時に、開口訓練を行ったために神経が傷ついたという可能性は限りなく低いと思います。

(3)
感覚の客観的評価の事を、Quantitative Sensory Testing (QST)(定量的感覚試験)と呼び、大学病院などで行っている場所があります。
これについて、どこで行う事ができるか調べてみてはいかがでしょうか?
あくまでも、これは感覚の評価であり、どれくらいの期間で、どれくらい改善しているかを調べるための検査です。
QSTを行う事で治りが良くなるとかそういう事ではありません。
QSTを行う事と、治療を行う事は別物ですので、その点はご理解いただければ幸いです。

(4)
臨床的には、あまり応用されていないと思います。

(5)
医薬品を自己判断で服用することはとても危険です。
主治医と良く相談をして、お互いに納得できるような形で治療を進めていかなくてはならないと思います。
どうしても話づらいようでしたら、まずは周りのスタッフに声をかけて、悩みについて打ち明けてみてはいかがでしょうか?

(6)
金品については、個人やクリニックの方針で受け取る場所と、お断りする場所があるかと思いますが、迷惑ではないと思います。
手紙も決して迷惑なものではないと思います。

少しでも症状が改善すると良いですね。
お大事になさってください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 慧さん
返信日時:2013-11-08 22:39:18
安藤 彰啓 先生


お返事ありがとうございます!
わかりやすく丁寧に説明して頂き、とても安心しました。

Quantitative Sensory Testing (QST)(定量的感覚試験)についてですがどうやら、只今通院している大学病院で行っているようです。
半年、もしくは9ヶ月経っても症状が引かない場合は、担当医の先生に頼んでみようかと思います。

まさかすべての質問に答えて頂けると思いませんでした・・・;
恐縮です。

質問内容が長くなってしまった為、全文読んでいただくのに相当な時間を割いて頂いた事と思います。
誠に感謝しております、本当にありがとうございましたm(_ _)m
症状が改善するよう日ごろからホットタオルで顎を温めるなど、努めたいと思います。

寒くなって参りましたので、先生もお身体にお気をつけて。
ご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。



タイトル [写真あり] 水平埋伏智歯抜歯後の麻痺・障害等の検査と指標について
質問者 慧さん
地域 非公開
年齢 24歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 抜歯:8番(第三大臼歯、親知らず)
口腔外科関連
その他(写真あり)
親知らず抜歯後の後遺症・トラブル
水平埋伏知歯(横向きに骨に埋まった親知らず)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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