6番歯槽骨が自覚症状なく吸収して抜歯に。骨造成は必要?(米国)

相談者: アメリカさん (39歳:女性)
投稿日時:2014-02-03 00:23:10
現在アメリカに在住です。
よろしくお願いします。

歯科検診では全く問題がないと診察された14番(左6番)の歯槽骨が、自覚症状がないまま消失し検診4ヶ月後に抜歯となりました。
(数名の医師が同様の判断)

かかりつけの歯科医にはブリッジインプラントを勧められ(両隣の歯は治療済みのクラウン)、実際抜歯を行った外科医にはインプラントを勧められて迷っています。

またインプラントを選択した場合、場所が場所だけに(血脈洞が近い)
歯槽骨の再生治療は必須と言われており、早期の決断を迫られています。

そこでお聞きしたいのが、

・インプラントを選択肢に残す為だけに歯槽骨再生治療はするべきか

・その際、人工骨と化学合成された物質とどちらを選ぶべきか。
 またその理由は。
(担当外科医は人工骨を勧めています)

・半年に一度の検診でも抜歯を防ぐことはできないのか。
(今回あまりの急変に受け入れ難いものがあると同時に、他の歯はどうしても死守したいので...)

授乳中との関係性はあるのか。


日米間で色々と違いもあると思いますが、どうぞ宜しくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2014-02-03 01:18:21
こんにちは

インプラントを選択するのであれば、骨造成が必要だという状況のようですね。
骨造成をするか否かはインプラント治療を受けるかどうかで決めることになります。
「早期に決断」といっても数カ月の間に決めればよい話なので、じっくり検討されたらよいと思います。

どのような場合にも骨造成に最適な骨補填剤は自家骨を含めても決定的なものはありません。
どの材料を使用してもそれなりの結果が期待できます。
担当外科医の進める材料で骨造成術を受けられればよいと思います。

半年に一度の検診で歯が長持ちするということは期待できますが、絶対ではありません。
中には半年の内に抜歯が必要なまで状態が悪くなることもあります。

検診が全ての歯を悪化から防ぐ力はありません。
また、半年以内に歯が悪くなることが見通せない場合もあります。

3人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2014-02-03 08:41:18
ご相談ありがとうございます。

>・インプラントを選択肢に残す為だけに歯槽骨再生治療はするべきか


ブリッジでも行うことはあり得ます。
まずはどのような人工的な歯を入れるかをじっくり検討すると良いと思います。


>・その際、人工骨と化学合成された物質と
どちらを選ぶべきか。またその理由は。
(担当外科医は人工骨を勧めています)


少々混乱があるようです。
それは同じ物を意味しています。

おそらく他家骨と合成された人工骨との比較だと思われます。
特に北米では他家骨を進めることが多いようです。

他家骨とは、自分以外の人の骨、という意味です。
内臓の移植のように生きた骨ではなく、亡くなった人の処理された骨のことです。

骨造成が効果的とも言われています。
日本国内では薬事法で使用は認められていません。


>・半年に一度の検診でも抜歯を防ぐことはできないのか。


神経を取ってある歯では、長い間に歯の根にヒビが入ることがあり、その場合は今回のようなこともあり得ます。


>(今回あまりの急変に受け入れ難いものがあると
同時に、他の歯はどうしても死守したいので...)


これに習い、他の歯は神経を失わないように、神経を守るためのきちんと治療をしておくことと、虫歯をもう根絶しておくことで予防可能です。


>・授乳中との関係性はあるのか。


外科処置をする場合は事前に相談が必要です。
それも含めて迷っている場合は、入れ歯などで歯並びを保護してゆっくりと検討すると良いと思います。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2014-02-03 14:45:31
アメリカさん、こんにちは。

左上6番を抜歯した後の治療で、インプラントを検討されていてそれに関わるご相談ですね。

>インプラントを選択肢に残す為だけに歯槽骨再生治療はするべきか

抜歯したのはいつ頃でしょうか?
抜歯時に骨補填材を使用することや、抜歯後に歯肉が治った時点で骨造成を行うこともありますが、抜歯したところが数ヶ月して治癒した後に骨造成を行うかどうかを判断してもよいと思います。


>その際、人工骨と化学合成された物質とどちらを選ぶべきか。またその理由は。
>(担当外科医は人工骨を勧めています)

骨補填材にはいろいろな種類がありますので、担当の先生にどのようなものを使用してそのメリット、デメリットをお聞きして検討してください。


>半年に一度の検診でも抜歯を防ぐことはできないのか。
>(今回あまりの急変に受け入れ難いものがあると同時に、他の歯はどうしても死守したいので...)

歯周病の検査などは行っていますか?
急に進んだ歯周病の可能性がありますので、歯周病の専門医の受診をお勧めします。


授乳中との関係性はあるのか。

授乳は麻酔薬の影響などを考慮しますが、通常は関係性は希薄です。
妊娠中はホルモンの影響などで歯肉炎になりやすくなりますので、抜歯の原因とは関係性があるかもしれません。

参考にしてください。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2014-02-03 15:51:36
アメリカ さん、今日は

ご質問の答えは他の先生ががされていますので、補足で用語について。

>血脈洞

上顎洞(副鼻腔)ではないかと思います。



>人工骨と化学合成された物質と


補填剤としては、自家骨、他家骨、他種骨、化学合成された人工骨があります。

自家骨はご自分の骨
他家骨は人の死体から採取したものをもとに作られたもの
他種骨は動物(例えば、牛等)の骨をもとに作られたもの
化学合成された人工骨は骨とは全く違う材料から合成されたもの


人から聞いた話で定かではないのですが、アメリカでは、以前は他家骨が主流でしたが、最近では他種骨が増えてきているということです。
ユーロッパでは、他種骨が主流のようです。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2014-02-03 16:14:25
無自覚で抜歯に至った、と言うことですが、原因の推測は何と説明を受けておられるのでしょうか?

歯周病根尖病変歯根破折
何れなのかですが、歯周病の場合全体的な口腔内のことが心配です。

抜歯されてしまって、骨の厚みが薄い為に骨造成を、と言われているんだと思います。

その際の造成材に関しては、まだまだ論争中のもので、どれが正解なのか?を正しく答えられる方は世界中探されてもいないかと思います。

なので、その先生の好み、患者さんの信条(海外では宗教上の問題で材料制限される方とかがいますので)で決定されるものになっているのが現状です。

検診受けていても、と言うご質問に関しては、何とも言い難い、と言うのが私の感想です。

病気というのは、癌とか特にそうですが時に痛みも何もなく、ある日突然余命3ヶ月とか宣告されることもあるので。

患者さん側では、近年富に医学、科学への信仰と言いますか、進んでいるんだから大丈夫な筈だ、と言うお考えが広がっているようです。
しかし、現実には分からないことは沢山有り、その中で出来る限りの最善の処置をするしかない、と言うものでしかありません。

”絶対に”が絶対にないのが医学、科学なんです。

なので、他の歯を死守したい、とお考えになられるのは良いことだと思うのですが、実際がどうなるのかは不明なんです。
ですが、ではといって諦めて放置されたりしたら、もっと酷い結果になるでしょう。

何事も可能性を高める、予防する、それしかないんです。

今回はお気の毒でしたが、これからも歯に関心を持たれ、健口、健康を保たれるよう頑張って下さい。
それが必ずより良い結果になる、と言うことは間違いなく言える、と思いますので。

失礼しました。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: アメリカさん
返信日時:2014-02-04 02:51:23
お忙しい中、ありがとうございました。
本当に感謝しております。

こちらに相談させて頂いた直後、大学で教鞭を執られている方に4ヶ月前のX-rayを見ていただく機会がありまして、実際はその時点で歯槽骨が僅かながら減り始めていたことが分かりました。

ただ、その時点では痛みもなく、歯茎の出血や腫れ、歯周ポケットも問題視される程ではなかったのでそこまで注意されなかったのだろうと…
運の悪さも重なったのかもしれません。

骨造成は、担当の外科医は抜歯の1週間後(明日)を予定されていましたが、補填剤を含めて迷っているので延期をお願いしてみます。(骨が大きく消失しているのでブリッジの場合でも骨造成は必須だそうです)

補填剤に勧められているのは、さがら先生のおっしゃる「他家骨」でした。
馴染みがないせいもありますが、どうしても抵抗があります。
他と大差がなければ、Hydroxylapatiteにしようと思います…
日本に居れば他家骨の選択肢はなかったですし。
外科医のお話を再度じっくり聞いてきます。

また外科医の意見では骨造成まで3ヶ月は待てるが、それでも骨が不十分の場合サイナスリフトになるということです。
勿論それまで待たずに骨造成治療を行なっても、結果がでなければやはりサイナスリフトになるとも聞きました。

松元先生が仰るように、自分の最大の不安は原因を追求する前に、外科治療をどんどん進めてもいいものか、ということです。

日本で素晴らしい歯科医とお会いしてから25年間、ブラッシング検診だけで殆どトラブルなしでした。
該当の歯も虫歯治療はあっても、神経もあり(神経の治療経験なし)
抜歯の後も歯にヒビも見当たらず…
*とはいえ「病は突然くる」ことも今回教えて頂き、何とか受け入れています。出産に加齢もありますし。

今回は痛みが時々あるくらいで、一度診て頂いたところ、フッ素入りの歯磨き粉を処方されたくらいでした。
(それでも時々激痛があり再診で撮ったX-rayで発覚)

歯周病ともまだ断定されていません。
ただ珍しいケースとは言われましたが…

秋馬先生のアドバイス通り一度歯周病専門医のところにも行ってみたいと思います。
又検診も4ヶ月ペースにしようかと思います。

樋口先生、早急に返信頂き本当にありがとうございます。
小牧先生、用語のご説明ありがとうございました。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: アメリカさん
返信日時:2014-02-04 03:42:46
追記:
骨造成の治療はお願いするとして、サイナスリフトまで...となると
そこまでしてインプラントをすることもないのかな、と思い始めています。

当分はブリッジにして、しっかりメンテナンスを続ければインプラント同様に長く使い続けられるとおっしゃる先生もいらっしゃるようですし...
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: アメリカさん
返信日時:2014-02-06 07:34:23
アメリカ 2014/02/06(Thu) 03:41

前回は大勢の先生方に返信をいただき、本当にありがとございました。

抜歯後の経過は順調ですが、今すぐインプラントにする決心がつかず(どの先生にお願いするか、リサーチする方が優先に思い)当座は部分床義歯にしようかと思っています。

抜歯後、担当の外科医の見解では、骨造成は将来ブリッジ/インプラントを希望するのであれば必須であり、補填剤を注入(*正しい言い方か分かりかねます)は、抜歯の後なるべく早い方いいということでした(そのほうが効果的)。

以前回答していただいた先生方には、早急にする必要はないとおっしゃっていただいたので、少々混乱していますが...

ただ、現段階での担当医の見解も尊重したいと思います。

そこで質問は、補填剤(hydroxyapatite)を使用した場合のタイミングとデメリットはありますか?

例えば...

数年先までインプラントにする予定は無くても、この時点で骨造成をした時のデメリットは?

または、インプラントを選択しなかった場合、骨造成をしたからといって他の歯/骨/体へのリスクがあるか?

今の担当医のもとで治療を続ける場合には、今週までにhydroxyapatiteをオーダーするように言われています。
実際の治療は抜歯約2週間後です。
(治療自体は15分ほどの予定)

言葉や文化も違うこともあり、なかなか自分で判断ができません。
どうぞよろしくお願いいたします。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: アメリカさん
返信日時:2014-02-06 07:40:13
小林歯科クリニックの小林先生、助言頂きありがとうございました。
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2014-02-06 09:53:56
抜歯後2週間と言うのは、何をするのか分かりかねますが余り聞いたことがありません。

私が知っているのは、抜歯同時にするソケットプリザベーションとその後では4週間以上待って粘膜がある程度治癒してから行う骨造成GBRです。

インプラントを植立する場合なら、超早期植立と言って、書かれているように抜歯後の病巣内の菌がいなくなった頃を見計らって、骨のボリュームが減らないうちに植立する、と言う方法が考案され始められだしている所、と言う認識です。

従来の早期植立が、上にも書いたような1ヶ月以上待って、粘膜治癒時にして、同時に骨造成GBRする、と言う手法が条件が良い場合には出来るとされていて、それに比べると2週間での植立はかなり早めだ、と言うことで超早期と言われています。
本当にかなり早くされる先生は、菌がいなくなった1週間頃に植立する、と言うことをされる方も出始めているそうです。


因みに、私個人は抜歯するしかない状態になられた患者さんで、インプラント希望される方には99.9%同時植立します。
その方が、骨、歯茎の治癒と同時にインプラント周囲も固まりますし、インプラントが中心にあることで骨再生する容積が減らすことができ(骨造成する場合にはインプラント立てたい真ん中が最も骨化が遅い、と言うリサーチがちゃんとあるので)、その分早く治るからです。

骨が少ない場合に対する対処方法、タイミング、材料、主義、手技は多伎多様に渡り、その先生の考え方で治療の仕方が全く違いますし、手術回数、治癒期間、治癒期間中の快適感が全然違います。

そして、なかなか難しい問題なのですが、多分これらの治療方法が整理され、何が良いのか、どうすべきなのか、が確立し、周知されるまで相当の時間が掛かるだろう、と思います。

ご質問の内容に関しては、申し訳ないのですが、ネット上では実際を判断出来ませんので、一般論的な回答しかどなたも出来ないと思います。

その中で、メリット、デメリットとなる訳ですが、生体親和性の良い、但し吸収し易い材料を使えば、せっかく骨作っても時間と共にかなりなくなるでしょう。

ハイドロキシアパタイトは生体では吸収できないので、ボリュームを保つことが出来ます。
但し、所詮異物なので、感染源となることも否定しきれません。

ハイドロキシアパタイト使って骨造成すると、時間が長く経てば絶つ程、かなり硬くなります。
インプラントホール形成上、非常に難しくなることもあります。


部分義歯に関しては、経験されれば違和感、異物感で早期に嫌になられ、インプラントかブリッジかに悩まれるだろうな、と思います。
なので、費用と手間が勿体無いのでは?と思いますが・・・
自費治療しかない国ですから・・・

失礼しました。

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2014-02-06 10:08:23
ご返信ありがとうございます。
いろいろ疑問が湧いてくると思います。

良い入れ歯はかなり使いやすく作ることもできますから、
今はじっくり検討する時期かもしれません。


>数年先までインプラントにする予定は
無くても、この時点で骨造成をした時の
デメリットは?


とても良いご質問です。
それも手術ですから、手術のリスクとデメリットの考察が大事です。

松元先生の説明通り、絶対良いことしかない、なんてことがあり得ないからです。


その手術のリスクについては、ご担当先生から詳しくお聞きするとして、デメリットを説明します。

今あまりメリットのない治療をしてデメリットが一生残るより、根拠を持った上で待機するというのも立派な選択肢です。

その訳は、医療技術は日進月歩ですから近い将来今の治療によるリスクがない新しい治療ができる可能性があります。

ご存じのように、STAP細胞の開発は革命的です。
アメリカでは人の細胞で追加確認ができたというニュースが今朝も流れていました。

顎の骨の再生治療にも弾みが付くでしょうし、それどころか歯の再生治療もぐんと早まると思われます。

人の身体の成分ではない異物を入れる方法ではなく、近い将来自分自身の骨や歯を取り戻す治療を待つという選択肢もありそうです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: アメリカさん
返信日時:2014-02-06 10:36:07
松元先生、
さがら先生、

貴重なお時間を頂き、本当にありがとございます!

今回の抜歯が緊急だったため、その後について考える余裕と時間がありませんでした。

お二人のお話を伺い、自分の中でモヤモヤしていた部分がだいぶすっきりしてきました。
(期日を指定されたせいか、とても慌てました。)

日本で治療受けることも視野に入れて、明日までに担当医に自分の希望を伝えたいと思います。

精神面でも助けていたきました。
ありがとございます。



タイトル 6番歯槽骨が自覚症状なく吸収して抜歯に。骨造成は必要?(米国)
質問者 アメリカさん
地域 非公開
年齢 39歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 抜歯:6番(第一大臼歯)
歯が抜けた・抜く予定 その他
インプラントその他
アメリカ(米国)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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