大学在学中の歯学生としてできること

相談者: おなまえマッキーさん (18歳:男性)
投稿日時:2014-05-13 00:00:48
こんばんは

私は今春、ある国公立大学の歯学部に入学した者です。

両親は歯科医ではないのですが、医療人として生きていきたいという思いを持っており歯科の道に進むことを決めました。

歯科業界の現状、そして将来を考えると不安な面も多々ありますが、国家試験合格は当然のこと、合格後も自ら学び続け、確かな知識に加え技術も持った、信頼される歯科医になろうと燃えております。


そこで先生方に質問させていただきたいことが二点あります。

1、専門教育科目を真面目にこなし国家試験に合格することが目下最優先なのは承知しておりますが、専門教育科目以外の学問で在学中に学んでおくと良いというようなお薦めの学問、事柄がありましたら、特に親の歯科関連のバックアップがほとんどない状態からの開業という観点に絡めて教えていただけるとありがたいです。

2、私は剣道をしており、大学に歯学部剣道部がないため医学部剣道部に入部しました。
歯学部の先輩方はいらっしゃるものの少なく、OBで現在歯科医として働いておられる方も少なく、やはりほとんどは医者の先生です。
この状況ではいわゆるコネが非常にできにくいです。

実際歯学部の運動部はOB、先輩、同輩のつながりが沢山できるということをウリにしています。

そこでお聞きしたいのですが、学部卒業後、やはりコネは大事になってくるのでしょうか。
なにかと有利なのであれば積極的に自分から動かないと作りにくいので、入部後それだけを心配しております。

以上の二点です。


お忙しいところ恐縮ですが、答えていただけると非常に嬉しいです。
よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2014-05-13 00:20:49
>開業という観点に絡めて教えていただけるとありがたいです。

医療人として、患者さんに認めていただけるかどうかが開業医として一番重要です。

これは単に技術的に優れているだけでは片手落ちだと考えています、結局人間としてのバランスの取れた総合力が必要だとおいます。

これなくして患者さんに認めてもらえることはないというのが臨床経験39年の結論です。


>学部卒業後、やはりコネは大事になってくるのでしょうか。

コネで患者さんがDrを信頼すると思いますか、開業するならそのようなものは全く必要ないでしょう。

患者さんに信頼さえしてもらえればそれで十分です。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おなまえマッキーさん
返信日時:2014-05-13 00:41:50
山田先生、早速のご回答ありがとうございます。

>医療人として、患者さんに認めていただけるかどうかが開業医として一番重要です。

私もそう思います。
これまでかかった先生方でもまた来ようと思った先生もいれば、しっかりした説明もなく愛想もなく二度と来るかと思った先生もいました。
これからは細やかな気遣いのできる歯科医が生き残り、その部分の抜けた歯科医が淘汰されていくのではないかと私などは思います。

専門外の学問についてですが、例えば歯科医の先生方は経営は専門の方に任せる形が多いのでしょうか。


>開業するならそのようなものは全く必要ないでしょう。

開業後については安心しました。
ありがとうございます。
研修後の勤務先決定や開業時のサポートについてはまだ不安なのですが、その点でもあまり関係ないのでしょうか。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2014-05-13 04:29:27
1 英語、英会話

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2014-05-13 04:31:40
おなまえマッキー さん こんにちは

つい1ヶ月前に開業した新米開業医としての個人的な意見です。

開業するとなると、経営的な考え方が必要になってきます。
学校での授業では全くこのことを習うことがなかったので、大量の本を読み、自分の経営的な考えを作ることを卒業後勉強してきました。
税金や、事業資金、雇用、マーケティングなど、結構勉強することは沢山です。
知らないことばかりで、大変でした。
根本的に、お金を扱うことになれることも必要ですね。

「経営は専門の方に任せる」と言っても、基本的なことも理解せず、全部丸投げは愚かです。
理解していて、自分の手間を減らす、より専門的な対応してもらうために専門の方に任せる方が良いと思います。

それ以外に、人間としての魅力を高める必要があると思います。
今は、どこの歯医者さんも綺麗で、おしゃれで、優しいです、その中で、患者さんは治療してくれるドクター自身のキャラクターを選択してきているのかと思っています。
幅広い知識と、ある特定の分野での深い知識も高めると良いと思います。

学生時代、私は中華料理屋でバイトをずっとしてきました。
そこで、店長と凄く親しくさせていただいたので、お客さんとの接し方、自分のお店を持つということ、自分のお店を維持することの難しさ、働くことの大変さを知ることが出来ました。
勉強も大切ですが、バイトなどもしてみるといろいろ勉強になると思います。

できれば、家庭教師などは時給が良いと思いますが、接客業をおすすめします。
私は、まかないもあったので、健康的な生活をおくれましたね。


私も医学部の方の部活に入っていましたので、歯学部の先輩はほとんどいませんが、特に問題はなかったです。

何か参考になるところがあれば嬉しいです。

2人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2014-05-13 06:57:28
>例えば歯科医の先生方は経営は専門の方に任せる形が多いのでしょうか。

人に任せられるような問題ではないでしょう。


>研修後の勤務先決定や開業時のサポートについてはまだ不安なのですが、その点でもあまり関係ないのでしょうか。

当事と越中褌は向うからはずれるということわざがあります、結局すべてご自身で決定していく必要があると考えてください、最後の決定を人に頼っていてはよくないと思います。

もう一つ重要なことですが夫婦仲がいいことです、夫婦仲のよくない人に人生の成功などありません。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2014-05-13 07:29:58
教養を磨かれること、ビジネス上必読と言われている本は、若いうちから読むことを強くお勧めします。

残念ながら、この業界の方はそう言う教養に欠けている、その為に患者さんとそう言うお話が出来ない、と言う方が多いからです。

勉強の仕方から実社会での活かし方等々、非常に役立つモノを得られるでしょう。

剣道部で医学部の方と人間関係出来るのは強みになると思います。

後出来るなら、今からでも両手効きになれる訓練をされることをお勧めします。

業界に入ると、出来るなと言うDRで両手効きが良くいます。
若いからこそ、です。
技術屋ですから、右も左も使えると非常に有利なんです。

専門家としての勉強したいなら、本は幾らでも今はあります。
特に技工書、今の若いDRは技工のことが分かってない方ばかりなので、読み込んで置くとかなり役立つと思います。

この業界は、今凄く進化しつつある世界で、我々なんかでも卒業時の知識なんて基礎でしか使えてなくて、卒後自分で勉強して得たものばかりです。

将来は逆に明るいですよ。

何故なら、お年召している方は付いてけなくて、事実上引退状態になって行って、勉強し続ける方は極少数派ですから、若い先生が求められる時代に変わって行く、と思います。
患者さんの方がどんどん賢くなって行って、質の高い治療は今後も需要が増える、と私は思います。

それに対して、歯科自費の割合が高い業界ですから、患者さんでも違和感少なく医療は自費と言う感覚に移行してくれるでしょから。
その点医科の方が、保険財政圧迫でどんどん厳しきなって行くと思います。
2025年問題、と言われています。

2025年問題に歯科は割りとスムースに対応出来るだろう、と思います。

一般的に考えられている予測と全く反対のことを述べていると思いますが、当たる自信はあります。

おなまえマッキーさんの時代には、歯科の未来が明るい、と明確になり始めるでしょう。
良い時代に歯科に来られましたね。

チョットビジネス的説明すると、人と同じことを考え行動していたら人並みにしかなりません。
人とは違う発想、違う行動をしてこそ素晴らしい成果を上げられるんです。

これは歴史が証明しています。
なので、偉人伝とかも是非読んで下さい。
偉人はまず最初は変人ですから。

入学して熱意がある、と明言出来るうちから行動する習慣を身に付けると、多分周りから浮くでしょうが、気にしないことです。
自分の人生、自分しか責任持ってくれませんから。

それでも、親友になってくれる人物は必ず現れるでしょう。
そう言う人間関係を重要視すれば良いです。

こうしてこのサイトを早々に活用しているのは素晴らしい、と思います。

自院の宣伝とかも兼ねている面も多いですが、真摯に対応してくれている先生とかも沢山います。
そう言う先生のコメント読まれると勉強にもなりますから。

明るい未来、是非信じて頑張って下さい!

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2014-05-13 08:39:26
ご相談ありがとうございます。

今からその心がけは素晴らしいと思います。
私も親はサラリーマンで親戚にも歯科が全くいない環境でした。
昔と現代では状況が全く違いますが、今からしておいたほうが良いと思えることがあります。

ざっくり言えば、まず第一に医療として歯科学に取り組む姿勢を確立すること、そして開業を目指しているのであれば当然、経営管理学を学ぶことです。
全ての科学を統合するために哲学も前提として必要です。

私は歯科医療は心身を含めた一次予防として社会的に非常に価値が高いと思っていますから、医療の本質を追求することで、集客サービスに流れてお客に媚を売ることなく経営もついてくるはずです。

病気の治療方法とか儲け方とかのノウハウにとらわれず、健康福祉の道を開き、社会貢献のために生涯研修する決意を固められると価値が高まります。


>1、専門教育科目を真面目にこなし国家試験に合格することが目下最優先なのは承知しておりますが、


それは入学と同じで、単なる通過点にしか過ぎません。
当然クリアすることが前提です。
最終ゴールを明確にイメージしておきましょう。


>専門教育科目以外の学問で在学中に学んでおくと良いというようなお薦めの学問、事柄がありましたら、特に親の歯科関連のバックアップがほとんどない状態からの開業という観点に絡めて教えていただけるとありがたいです。


まず専門科目を掘り下げることは必要です。
それなくして専門外の履修分野を選択することはできないからです。

いろいろな立場からの情報が交錯して取捨選択に迷うでしょうが、基本は人間相手の仕事ですから、生物学的基礎にスタンスをおいて歯科学を学ぶと軸がぶれずに良いと思います。

臨床的なことは在学中に基礎をきちんと学問を身に付けておき、学外や卒後研修で自主的に掘り下げるといいでしょう。


歯科以外では、経営管理はビジネス書、ビジネス・セミナー、異業種交流会等からヒントが得られます。
その基礎として政治・経済も必要です。
ついでの税制についても学びましょう。

臨床心理学的なセミナーも役に立ち、啓蒙教育書、自己啓発書も参考になります。

歯科はアートとサイエンスから成り立ちます。
芸術分野も大きな柱として絶対に欠かせません。


>2、この状況ではいわゆるコネが非常にできにくいです。
やはりコネは大事になってくるのでしょうか。


会社勤めのようなコネのご利益は全くありません。
しかし、自己実現のために人脈としてはとても重要です。
邂逅によって未来は開かれます。

部活の先輩が必ずしも優れている訳ではありません。
私も国立でしたから部員が非常に少なくて東大の医学部との合同練習等でも刺激を受けましたが部活からの直接的コネは殆ど得られませんでした。

学内に限定せず、今お知り合いの範囲で構いませんから、開業医に押し掛けて相談したり、古い雑誌をもらって開業医としてご活躍されている方々やグループを調べて、自分から人脈を作ることです。

その際一つだけにとらわれないようにして、とりあえず浅くても良いですから広く、広く見聞することです。

指導者、メンターを選べるように人物を見抜けなければなりません。
歴史書、文学書、一般科学雑誌も乱読しましょう。

各業界の先輩に直接、間接にたくさん会いましょう。
偉人は学生の訪問を喜びます。

今から修行すればきっと黄金時代を迎えられると思います。
応援しています。

2人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おなまえマッキーさん
返信日時:2014-05-13 11:25:32
おはようございます。
予想以上に多くの先生方からのご回答を頂くことができ、非常に嬉しく思います。

柴田先生、

そうですね。
歯科の世界に限らず、海外の論文を読む必要が出たとき、また外国人の患者さんがいらしたときに日本人の患者さんと変わらないコミュニケーション、医療を提供するために英語力は不可欠ですね。ありがとうございました。


東先生、

>税金や、事業資金、雇用、マーケティングなど、結構勉強することは沢山です。
>知らないことばかりで、大変でした。
>根本的に、お金を扱うことになれることも必要ですね。
>「経営は専門の方に任せる」と言っても、基本的なことも理解せず、全部丸投げは愚かです。
>理解していて、自分の手間を減らす、より専門的な対応してもらうために専門の方に任せる方が良いと思います。

僕もまったくもってその通りだと思います。
同じ質問を歯学部の友人と話題にしたところ

「経営は専門家に任せる」

と言われ、強い違和感を感じたので質問させていただきました。

これほど開業医は競争が大変といわれる中で院長が「経営については無知」というのはどう考えても浅はかだと思いました。
やはり先生方しっかりと勉強されているのですね。
僕も歯学部の授業では扱わないので独学で経営について勉強しようと思います。

経験からのお話もありがとうございました。
目を見てきちんと話せる歯科医になろうと思います。
家庭教師を考えていたのですが接客業も非常に魅力的ですね。
部活は大変安心しました。
ありがとうございました。


山田先生、

>人に任せられるような問題ではないでしょう。

>当事と越中褌は向うからはずれるということわざがあります、結局すべてご自身で決定していく必要があると考えてください、最後の決定を人に頼っていてはよくないと思います。

先生の強いお言葉、とてもありがたく思います。
歯科業界に限らず、自分で舵取りのできる人間でなければ生き残れないと思います。
励みになります。

夫婦仲については、今は何とも言えませんが、睦まじく暮らしていけるいい人を見つけたいと思います。この点も、聞けて良かったです。ありがとうございました。


松元先生、

先生のご回答を読み非常に勇気づけられました。
教養をつけること、大切ですね。
様々なことにアンテナをはり、涵養していきます。
「両手効き」は歯科医の先生ならではの情報ですね、他では聞くのは難しかったと思います。
貴重なご意見ありがとうございます。

自分は経営に目がいきがちだったので、「技工書」というのも盲点でした。
読んでみます。
また、先生の今後の予測について、本当に救われる思いです。
2025年問題について詳しく調べてみます。

>良い時代に歯科に来られましたね。

>それでも、親友になってくれる人物は必ず現れるでしょう。
>そう言う人間関係を重要視すれば良いです。

確かに今後の心配のため入学直後から周りから浮いてしまっている感じもしますが、社会に出れば一人勝負ですべて自分の責任になってしまうため、 先生のお言葉を信じ頑張ろうと思います。
ありがとうございました。


さがら先生、

歯科医療は心身を含めた一次予防

>病気の治療方法とか儲け方とかのノウハウにとらわれず、健康福祉の道を開き、社会貢献のために生涯研修する決意を固められると価値が高まります。

>生物学的基礎にスタンスをおいて歯科学を学ぶ

その観点を軸に持ち専門教育科目を勉強しようと思います。
また先生のご意見は具体的であり指針を立てやすいです。

>会社勤めのようなご利益は全くありません。
>しかし、自己実現のために人脈としてはとても重要です。

確かに信頼のできる人間との人脈でなければ意味がないですね。
頼りになる開業医の先生を一人知っているので話を聞きに行ってみようと思います。
ありがとうございます。



先生方、

他数々のサイトで、ほとんどいじめのように歯科業界が叩かれているのを見て、もしかしたら進む道を誤ったのかもしれないと思いつらい思いをしていたのですが、このサイトを見つけることができとてもよかったです。

なんといっても回答者が現場の歯科医の先生方だからです。

他の質問回答や、松元先生のご意見からどうも世間でいわれるほど、歯科業界は真っ暗ではないと思い始め、勇気づけられます。

入学直後だからということでなく六年間この思いを持ち続け、志を高く持ち、今できることをしっかりやろうと思います。

貴重なご意見をどうもありがとうございました。
回答 回答7
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2014-05-13 14:06:53
感染症治療で有名なT医師によると、若いうちに放浪の旅に出たり、様々な人と出会うのが良いみたいですよ。

医学部では、ある地域と深く関わって医療活動・研究(非常に有名です)されていると思います。何らかの形で、それにボランティア参加させてもらえると素晴らしい経験になると思います。




タイトル 大学在学中の歯学生としてできること
質問者 おなまえマッキーさん
地域 福岡
年齢 18歳
性別 男性
職業 大学生・短大生・専門学生
カテゴリ その他(歯科医師関連)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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