歯科医です、総義歯の維持吸着が悪くなった場合のリベース

相談者: tuucyannさん (53歳:男性)
投稿日時:2014-05-18 10:06:28
こんにちはこちら歯医者です。

補綴の先輩より問題を出されました。


上顎の総義歯が長年使って維持吸着が悪くなった時、その補綴の先輩は、リベースしたらする前より維持、吸着が悪なる(外れやすくなる)症例が少数例あり、リベースする前にそのようになる少数例がわかるそうです。

結果その先生はその少数例と判断した時はリベースしないのですが、どのような症例がリベースすると維持がする前より、悪くなるかわかりますか?

ただし長年使ってきたという事で咬合関係は問題ないとし、補綴の先輩より ポストダムとは関係ない、口蓋隆起とは関係ないとのことです。


間接法と直接法の違いと思いますが、解答がわかりません、総義歯に詳しい先生教えてください。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2014-05-18 10:15:54
お早うございます

近くで探された方が良いと思います。
入れ歯は調整に頻繁に通うようになると思います。

それと特定の歯科医を紹介する事は禁止されています。
お大事に

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: tuucyannさん
返信日時:2014-05-18 10:35:17
沢辺先生さっそくの解答ありがとうございます。

ただタイトルが悪かったせいか勘違いされてます。

当方「総義歯に詳しい先生を紹介してください。」とお願いしたわけでなく。

「総義歯に詳しい先生、補綴の先輩からだされた問題の答えを教えてください。」
とおねがいしたつもりです。
回答 回答2
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2014-05-18 12:36:51
例えば、リライニングを直説法で行なうにはリスクのある患者さんがおられると思います。
一度、訪問診療でうまく行かなかった経験があります。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2014-05-18 13:43:55
西山です

リライン(リベース)の方法によるのではないでしょうか.

リラインは本来,顎堤部の吸収に伴う義歯床内面との不適合を補正することを目的としています.したがって,吸収変化が生じる部位にのみリライン材を追加することになります.

ですから,上顎総義歯の場合,口蓋部は吸収変化が生じませんので,それ以外の部分,つまり顎堤部に対してリラインをすることになるわけです.


このような考えでリラインを行う際は,口蓋部の床を口蓋の定位置に設定し状態でリライン材を硬化させます.

ただ,3級の咬合関係や低位咬合の場合,上顎前歯部が下顎前歯部に突き上げられる形になり,上顎の床は後縁が持ち上がって吸着が失われてしまいます.
この吸着消失を防ぐためには咬合高径を挙上するなど前歯部での突き上げをなくすような調整が必要になります.

って,もっと違う答えなんでしょうかね.

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2014-05-18 20:49:49
情報が少ないのでよくわかりませんが・・・思い浮かぶ事のみ・・・

フラビーガムがある場合、直説法で一度に全面をリライニングしたら吸着は悪くなるでしょう。

上顎の顎堤は頬側より口蓋側に向けて著しく吸収してゆきます。
維持吸着が悪くなったという事は、大筋で考えれば辺縁封鎖性が損なわれたのだと考えた場合、リベースすると逆に封鎖性が損なわれるケースを考えたらいいのではと思います。



>ただし長年使ってきたという事で咬合関係は問題ないとし、、、

これはちょっと問題ないとしてしまうとおかしいと思います。


もし前咬みなどの習癖があるとやはりリベースする事で維持が悪くなる事があります。
また骨格性の3級なのに2級ないしは1級に人工歯配列されている場合も、なまじリライニングする事で後縁が浮いてくる時があります。


あー・・・考えたらたくさん思いついて止まらなく楽しいです(笑)


もし出題された先生にお答えをいただけたなら、是非我々にもお教えいただきたいです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: tuucyannさん
返信日時:2014-05-18 21:43:27
藤森先生、西山先生、田中先生、貴重なご意見ありがとうございます。


3級咬合の場合義歯床後縁がういてしまう。
フラビーガムの症例はリライニングしたら吸着が悪くなる。
などのご回答参考になります。

私もフラビーガムをまず考えました、間接法と直接法の違いとすると、選択圧印象ができるかできないかということになり、フラビーガムの部分は一番印象圧をかけたくないのに、直接リベース法ではなにも手段をこうじないと上顎の前歯部は一番圧がかかってしまう。
結果直接リベースすると、する前よりはずれやすくなる。


問題を出した(補綴の先輩)も正しい解答があるのかないのかわかりません。

ただ、藤森先生も「うまく行かなかった経験があります。」とのこと、私もリライニングしたら吸着は悪くなるり、患者から「もとにもどしてくれ。」と言われたことがあります。

今まではそれは術者側のテクニカルエラーだとおもっておりました。
それが患者の口腔内の状況によることもあり、それが術前にわかるとなるとむだな努力をしなくてすむということになります。


さらにみなさんのご意見を聞きたいと思います。
 
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2014-05-18 22:29:07
>術者側のテクニカルエラーだとおもっておりました。

結果的にはこっちが多いようにわたしは思います。。。


なので自分でも一発でビシッとはいかない事はたまにありますが、咬合の問題以外で考えたならばその後のフィットチェッカーの読み取りのスキルで問題が発見できる事がほとんどです。

また問題点が分かってくれば部分的・選択的にリライニングも可能であると思います。


あとは口腔周辺の筋骨の解剖学に精通する事も大事かも知れません。
前咬みしていたり3級だったりと、下顎が前方に出る方ではハミュラーノッチのやや外側の研磨面に筋突起が当たり外れてしまうこともかなり多く見られます。

フィットチェッカーを使用する際には、フローの良い物で是非研磨面にも塗りつけ、下顎の前方への限界運動なども調べることは常時しております。

下顎で言えば染谷のスジを避けるのも似た感じです。
(こちらは骨ではなく軟組織の話ですが。。。)



あー全部床たのしい・・・独り言です( ̄ー ̄;

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: tuucyannさん
返信日時:2014-05-18 22:58:44
田中先生さらなる解答ありがとうございます。

先生勉強してますね。
なるほど「筋突起」ね、上顎7や8を治療するとき筋突起じゃまだなと思ったことはありますが、総義歯で考えたことはありませんでした。


不勉強なわたしに教えてください「染谷のスジ」ってなに?
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2014-05-19 06:38:38
おはようございます。

レトロモラーパッド外側のわずか前方に、顎の運動方向によって小帯が現れる方がおられ、この場合この小帯を避けてあげないとレトロモラーパッドの封鎖が不完全になる場合があります。

これを染谷先生という方のお名前から染谷のスジと呼びます。

-追記-

画像追加

位置を示すための説明だけなので、薄く見える写真よりオーバーにアウトラインを示しています。

画像1画像1

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2014-05-19 12:41:52
tuucyann さん、今日は

抜歯した理由が、歯周病か齲蝕か破折か、最終に抜歯したのはいつか、それはどの部位か、全体的に適合が悪いのか、部分的なのか。

色々な条件によって違ってくるのではないでしょうか。



直接質問とは関係ないのですが、

> ただし長年使ってきたという事で咬合関係は問題ないとし、

全体をリライニングすれば、咬合関係は変わります。
リライニングでは、僅かですが垂直的に持ち上がりますが、咬合は蝶番運動ですので、普通に考えれば臼歯部の咬合が僅かですが高くなるでしょう。

部分的に吸収している場合では、部分的に吸収した状態で長期間使用していれば、咬合した時に義歯が僅かにずれ、ずれた位置で咬耗して行きます。
その状況で、リライニングを行い粘膜の適合をあわせれば、義歯はずれなくなり、咬耗と一致しなくなります。

咬合関係は変化すると考えた方が良いでしょう。



>これを染谷先生という方のお名前から染谷のスジと呼びます。

ちなみに、染谷のスジは、部分床義歯では考量するのですが、総義歯では考慮しません。

回答 回答8
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2014-05-19 12:52:56
咬合は蝶番運動ですので、

どれ位、蝶番運動の要素を持っているはケースによって様々だと思います。

確かに、小牧先生だと蝶番運動にお近いものと推測いたします。

回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2014-05-19 13:17:42
>小牧先生

>>ちなみに、染谷のスジは、部分床義歯では考量するのですが、総義歯では考慮しません。

そうなのですか?
私はここは避けるものと考えています。


って本来のご質問からそれてしまいました(^^;

回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2014-05-19 13:51:09
>>ちなみに、染谷のスジは、部分床義歯では考量するのですが、総義歯では考慮しません。

>そうなのですか?
>私はここは避けるものと考えています。


そうなんです。
岐阜で数年前に講演していただいた時に、ご本人はそうおしゃってみえました。


>って本来のご質問からそれてしまいました(^^;

私も、同じく、

すみません。

回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2014-05-19 15:38:51
岐阜で数年前に講演していただいた時に、ご本人はそうおしゃってみえました。

なるほどー
そうなんですね。
また調べてみます。


だいたいにおいて総義歯の外形の話のところではその話が書いてあり、注釈・引用などのところには染谷先生のお名前が出てくるので、そういうものと思い込んでいました。

またその部位をいじる事で吸着が増す場合も多く経験していますのでこのためだと信じていましたが、何か他にも関与するファクターがあるのかも知れませんですね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: tuucyannさん
返信日時:2014-05-19 19:43:56
田中先生、小牧先生、藤森先生、すばらしいご意見ならびに「染谷のスジ」のご回答ありがとうございます。

総義歯は100人歯科医がいれば100通りの考えがあり、討論すると興味深い話がでてきますよね。
回答 回答12
  • 回答者
回答日時:2014-05-19 21:57:26
参加が遅くなりましたが、ご質問の内容が分かりません。

そんなことがあるんでしょうか?が私の答えです。


使い続けて来た義歯が色々な要因で使えなくなったら、義歯内面の適合、人工歯配列、咬合関係の調整、義歯スペースへの舌と粘膜との力のバランスの取れる満たし方等々、全てが総合的に絡んで来て解決しなければならない筈で、それをリベースだけで何とかしよう、とかしても解決しないのは当然だと思います。

義歯内面、舌とか粘膜に接する面、咬合面の3面が全て口腔内で調和すること、が総義歯の唯一の解決方法だ、と私は信じて来ました。

リベースだけでは、義歯内面しか弄らないんですから、解決しないのは当たり前だ、と言うのが私の理屈です。



染谷のスジに関してですが、提唱され出したのがそろそろ20年前ではと思いますが、その当時より咬座印象と言う咬合位置設定と印象を同時に取られる方法を良く取られていたようで、その折に筋肉の付き方、厚みで凹むんですよね、とお話されていました。
お話しいただいたのが、確か京都で懐かしく思い出します。

その当時のお話なので、今は又考え方とかも変わられているかも知れません。

何しろ、私は総義歯の世界から10年遠ざかっていますから・・・



因みに、本当に書かれている年齢ですか?
歯科医になられて何年目ですか?

私も書かれている年齢で、臨床28年目ですが、一番最初の師匠が総義歯のメンターでしたので、3年で免許皆伝いただき、上記のことを習いました。


ご興味があれば、矢崎正方先生の咬座印象とか加藤武彦先生とかを学ばれると良い、と思います。

書き忘れましたが、総義歯は必ず上下で一緒に弄るべきで、上だけでは解決しない、と私は思います。




タイトル 歯科医です、総義歯の維持吸着が悪くなった場合のリベース
質問者 tuucyannさん
地域 非公開
年齢 53歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 総入れ歯 その他
義歯・入れ歯関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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