エナメル上皮腫の術後の選択肢について

相談者: メンカーさん (45歳:男性)
投稿日時:2014-08-07 02:51:44
右下2番〜3番の下顎部に先々月、エナメル上皮腫が見つかり、11月に手術を行う事になった者です。
先生方の経験の中でのお知恵をお借りできればと思いここで投稿させていただきます。


腫瘍は泡状のもので、既に骨はCT画像で前後貫通部位もあり、蜂の巣のようになっていて、U字型に下顎骨切除になるとのことで、自分でもいろいろ調べて納得しているところなのですが、手術後の処置について悩んでいます。

私は歌の仕事をしていて、人前でライブをやるものですから、術後の処置がとても気になっています。


ひとつの選択肢として顎義歯で終世過ごすということかと思いますが、顎義歯にしても慣れるのに時間がかかるとか、発音や発声にどう影響するのかよくわからないので、今の職業でずっと選択するべきなのか悩ましいです。

現在の顎義歯で「発音にもほぼ影響がない義歯」とか「人から見られてもまず分かる事はない」ような自然な顎義歯と言うのはあるのかとかそういうのがあるのだとすれば教えていただけると幸いです。


私の場合「不自由なく噛める事」よりも「歌い手として満足に歌い、人からもあまり義歯である事を悟られていらぬ心配をもたれないようにしたい」ということが願望として強いので、もしそのような顎義歯があればお教えいただけると幸いです。




また、骨移植と言うのも自分に取っては治療の選択肢として、病気発覚当初魅力的に思えたのですが、実際にやった方の口内写真などがWEBで検索してもなかったので、どういう状況になるのかよくわからないのと、このサイト上で「あまりお勧めしない」という先生方の記述もお見受けしてますので、実際どんなリスクが存在するのか。

見た目はどのようになるのかなどご教授いただけると幸いです。


よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2014-08-07 09:32:14
メンカーさん、こんにちは

エナメル上皮腫の場合、良性腫瘍ではありますが再発しやすいという病気の特徴があります。

ここで一番の問題は何を優先するかになると思います。


再発しやすいということは術後にすぐに再建(骨移植咬合を回復する義歯)を行うことによって再発した場合にその兆候はわかりにくく腫瘍の発見は遅れますし、最悪な場合発見した時にはすでに顎の骨を切断しなければならない状況にもあり得ます。

ですから、エナメル上皮腫の場合は通常切除手術を行ってからはしばらく経過を観察して再発の兆候がない場合に2次的に骨移植や顎の再建を行うことが多いように思います。



我々医師の立場からで言えば、病気が再発しないということが優先順位として第一に挙げられますが、これは患者さん側のQuality of lifeとは一致しないことが多々あります。



また顎を切除することで発音や咀嚼に関しては多少なりともかなりの影響はあると思いますし、骨移植や再建も完全に元通りにあるとは考えにくいです。

腫瘍の完治を優先するのか術後の機能回復を優先するのかは非常に難しい課題です。


この辺りは手術を担当する医師とよく相談していただき
方針を決めていただいたほうが良いでしょう。


参考になれば幸いです。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: メンカーさん
返信日時:2014-08-07 10:46:07
畑田先生、さっそくのご回答ありがとうございます。


やはりそうなんですね。
最終的には自分の決断。現在担当いただいている先生とお話しして、決めて行きたいと思います。


ありがとうございました!



タイトル エナメル上皮腫の術後の選択肢について
質問者 メンカーさん
地域 非公開
年齢 45歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 口腔外科関連
回答者




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