インプラントでの人工的増骨について

相談者: ぱりせーどさん (44歳:女性)
投稿日時:2014-08-12 18:36:04
上右6,7番を抜歯しました。

7番は最近抜歯するまでは5、6をブリッジでつないでいましたが、5番が折れてブリッジは取れてしまいました。

インプラントには、骨が足りないので、まず人工的な骨を入れ、その後インプラントを作ることはできます、と説明がありました。



そこで質問です。

1.インプラントをする人のうち、この人口骨を必要とする人は何%くらいいるのでしょうか?

2.人口骨は動物骨または人工的な素材から選べるそうですが、最も多く使用されるのはどれでしょうか?

3.上顎の場合は、失敗例が下より多くなるそうですが、蓄膿症のような症状(一時的でなくて永久的なもの)以外に、失敗例、副作用が出てしまうことはありますでしょうか?

どんな症状が考えられますか。

10年後に人口骨が理由で何か病気になるということはありますか?

4.人口骨を移植する方法はどのくらい歴史があるのでしょうか。

5.まず骨を作って、その後インプラント、最後に歯を入れるまで1年半くらいかかるそうですが、その間入れ歯のようなものをしなくても噛みあわせは問題ないのでしょうか?


どうぞよろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2014-08-12 19:05:50
そうですね…。

骨を足す方法はいくつかありますが、サイナスリフトと想定して話をします。


>1.インプラントをする人のうち、この人口骨を必要とする人は何%くらいいるのでしょうか?

個人的には上顎5〜7番くらいで小規模なソケットリフトなども含めれば1/2くらいでしょうか?
(統計は取った事がありませんが、何も要らない人の方が少ないようにも感じます…)


>2.人口骨は動物骨または人工的な素材から選べるそうですが、最も多く使用されるのはどれでしょうか?

個人的には人工的なアパタイトを使用する事が多いです。


>3.上顎の場合は、失敗例が下より多くなるそうですが、蓄膿症のような症状(一時的でなくて永久的なもの)以外に、失敗例、副作用が出てしまうことはありますでしょうか?どんな症状が考えられますか。

多くは上顎洞穿孔による感染やインプラント体の迷入でしょうか。


>10年後に人口骨が理由で何か病気になるということはありますか?

感染が無ければ重篤な病気は報告されていなかったと記憶しております。


>4.人口骨を移植する方法はどのくらい歴史があるのでしょうか。

僕が大学時代には話として聞いておりましたから2〜30年なのではないでしょうか(詳しくは存じません)。


>5.まず骨を作って、その後インプラント、最後に歯を入れるまで1年半くらいかかるそうですが、その間入れ歯のようなものをしなくても噛みあわせは問題ないのでしょうか?

個人的には臨床上、特に問題となった経験はありません。


参考まで。

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回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2014-08-12 20:33:35
>1.インプラントをする人のうち、この人口骨を必要とする人は何%くらい いるのでしょうか?

個人的には第一選択は自家骨です。

病院によってもどこまでを行っているかによっても%テージは全く異なると思います。

サイナスリフトソケットリフトはアドバンス症例ですから、全てのインプラント治療を行っている歯科医院で受けれるとは限らないからです。


>2.人口骨は動物骨または人工的な素材から選べるそうですが、最も多く使 用されるのはどれでしょうか?

世界的には色々な材料が使われています。
日本でも最近牛の骨が認可を受けましたが、その他アパタイトなど人工材料はありますね。

世界的には動物は牛のような気がしますが、人間の骨を使用している国もありますね。


>3.上顎の場合は、失敗例が下より多くなるそうですが、蓄膿症のような症 状(一時的でなくて永久的なもの)以外に、失敗例、副作用が出てしまうこと はありますでしょうか?
>どんな症状が考えられますか。

インプラント治療で骨移植を経験豊富であれば、レアな問題は起きないと思いますが、経験が浅いとよく分からない合併症の奨励は何度か見たことがありますので、インプラント専門医など経験豊富な先生に診てもらうことをおすすめします。


>10年後に人口骨が理由で何か病気になるということはありますか?

感染は牛や動物由来であればゼロとはいえませんが、熱処理などされているのでまずは大丈夫であると思います。
不安であれば日本で認可された物をお使いになってはどうでしょうか?


>4.人口骨を移植する方法はどのくらい歴史があるのでしょうか。

人工材料や自家骨はかなり歴史があると思います。数十年はあると思います。
インプラント治療でなく、癌の再建など医療では必要なことだからです。

ただしどの材料かによっては歴史は短いものもあると思います。


>5.まず骨を作って、その後インプラント、最後に歯を入れるまで1年半く らいかかるそうですが、その間入れ歯のようなものをしなくても噛みあわせは 問題ないのでしょうか?

診てみないとわかりませんが、上手く行けばもっと短い期間で咬めることもあるような気がします。

参考までに。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2014-08-13 15:39:20
>1.インプラントをする人のうち、この人口骨を必要とする人は何%くらいいるのでしょうか?

人工の骨かどうかは別として、増骨工程を必要とする患者さんは3割以上おられるように思います。


>2.人口骨は動物骨または人工的な素材から選べるそうですが、最も多く使用されるのはどれでしょうか?

私は基本的に他人の骨から作られた移植用の骨を用いるケースが多いです。

一昔前はその人の顎から骨をとるのがはやっていましたが、結局、骨の表面部分を削り取って持ってきたところで、その部分には生きた骨芽細胞などおりません。

結局、新鮮な生きた骨芽細胞や未分化の間葉系幹細胞を取り出そうと思うと、相当深くまで顎の骨を削る必要が出てきます。

結果として、かなりの大きな手術・侵襲が大きくなってしまいます。
そんなこんなで、体への負担を減らす目的でさまざまな代替材料として骨補填材が登場してきました。

ドナーの人の骨やら、牛の骨、山から切り出した石から作った物や、サンゴから作ったものやら・・・最近では大腸菌の中でタンパク合成して作った成長因子なんかも用いられるようになってきました。




>3.上顎の場合は、失敗例が下より多くなるそうですが、蓄膿症のような症状(一時的でなくて永久的なもの)以外に、失敗例、副作用が出てしまうことはありますでしょうか?

>どんな症状が考えられますか。10年後に人口骨が理由で何か病気になるということはありますか?


蓄膿になることは時々あります。
私の医院でもちょくちょく見かけます。
ほとんどの場合は一時的な急性の症状としてのもので、一ヶ月もしたら治ります。

ただ、まれに慢性化しているものも見かけます。

人工骨が原因で病気になる可能性は低いですが、ゼロとは言い切れないでしょう


>4.人口骨を移植する方法はどのくらい歴史があるのでしょうか。

20年以上の歴史はあると思います


>5.まず骨を作って、その後インプラント、最後に歯を入れるまで1年半くらいかかるそうですが、その間入れ歯のようなものをしなくても噛みあわせは問題ないのでしょうか?
>その間、入れ歯に限らず、何らかの方法で噛み合わせの位置が狂わないような措置はなされるのではないでしょうか?

詳しく聞いてみてください

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ぱりせーどさん
返信日時:2014-08-17 13:38:32
どうもありがとうございました。
よく考えて決めたいとおもいます。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2014-08-17 20:03:44
ご相談ありがとうございます。


>1.インプラントをする人のうち、この人口骨を必要とする人は何%くらいいるのでしょうか?


治療する場合によって全く異なるのではないでしょうか。
上の6番付近は他の場所よりも多くなります。

たとえば、上の歯でも6番だけが失われた場合は、人工骨移植の割合は多くなり、6番7番とか、5番から6番7番と連続して失われた場合はそれよりも少なくなると思われます。


>2.人口骨は動物骨または人工的な素材から選べるそうですが、最も多く使用されるのはどれでしょうか?


世界的に最も多く使われている材料は他人の骨です。
日本では正式に認可はおりていません。

ただ治療成績は良好です。
日本でも個人輸入で使用している歯科医師は少なくありません。


>3.上顎の場合は、失敗例が下より多くなるそうですが、蓄膿症のような症状(一時的でなくて永久的なもの)以外に、失敗例、副作用が出てしまうことはありますでしょうか?
>どんな症状が考えられますか。
>10年後に人口骨が理由で何か病気になるということはありますか?


蓄膿症のような症状が出た報告はあります。
治療で治るはずですし、永久的な報告はないと思います。


>4.人口骨を移植する方法はどのくらい歴史があるのでしょうか。


その場所については40年くらいの歴史があります。
10年単位くらいの成績は比較的良く調べられていて良好です。

人工骨の種類は大きく分けて4種類ですが、どれを使っても成績に影響はなく、何も入れずに粘膜を挙上するだけでも良いとも言われています。

骨造成の治療が成功するかどうかは、人工骨の材料によってではなく、術者によってとても大きく左右されることがはっきりしています。
大きな術後の問題は、材料ではなく術者によって起きています。

つまり、人工骨を選ぶのではなく、歯科医師を選ぶことがとても重要と、世界での評価は決まっています。


>5.まず骨を作って、その後インプラント、最後に歯を入れるまで1年半くらいかかるそうですが、その間入れ歯のようなものをしなくても噛みあわせは問題ないのでしょうか?


噛み合わせはとても重要なテーマです。
歯への被せものでも、インプラントでも、全体の噛み合わせ、治療前と治療後の噛み合わせの検査と検討は非常に治療後の成果に影響します。

全体の状況によっては、その程度の欠損やその程度の期間では、入れ歯を入れなければ噛み合わせに問題が起こることのほうが考えにくいのではないでしょうか。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ぱりせーどさん
返信日時:2014-08-19 21:25:52
先生方、回答いただきありがとうございました。

インプラントを宣伝している歯科医院は沢山ありますが、やはり先生の技術が大事なようですね。

どうもありがとうございました。



タイトル インプラントでの人工的増骨について
質問者 ぱりせーどさん
地域 非公開
年齢 44歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ インプラント治療法
インプラントその他
回答者




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